人気4コマ漫画である本作。この記事では、センゴクを盛り上げる従業員たちの魅力についてご紹介いたしましょう。
舞台は、片田舎にある小さな焼肉店「センゴク」。個性派ぞろいのバイト仲間たちが、だいたいゆるく、時々厳しく、力を合わせてお店を盛り上げています。そこへ、新人アルバイトとしてやってきた主人公の大山ソウジ(おおやまそうじ)。生まれて初めてのアルバイトに緊張する彼は、「センゴク」でどのようなバイト生活を送るのでしょうか?
本作は2017年12月17日より、アニメ配信が決定した話題作!この記事では、愛すべきキャラクターたちの魅力についてご紹介したいと思います。
人生初のアルバイト先に焼肉店「センゴク」を選んだ主人公、大山ソウジ。じっとりと湿ったような雰囲気で、話す声もボソボソと小さく、笑顔も不気味な少年ですが、「家が近いから」という理由のみで即採用されました。黒ずんだモップのような髪型をしているため、あだ名は「モップ」です。
「いつでも呼び出せる」「しっかりこき使ってやる」など、店長からは脅しまがいな言葉を受けて一瞬エスケープを考えますが、小心者なので当日も真面目に出勤しました。バイト開始30分前から心の準備を始める必要があるほど気が小さく、いざ接客しても噛みまくり。「カルビお持ちしました」と言うだけでも動悸と脂汗が止まりません。
ボケ放題なバイトたちの中の数少ない常識人で、出勤中はツッコミが絶えません。場数を踏むごとにキレをましていくモップのツッコミは必見です。
そんな彼も、店長や仲間たちに支えられながらバイトにやりがいを見いだし、センゴクに居心地の良さを感じられるようになります。仕事に、緊張に、ツッコミに忙しいモップのバイト生活を見守ってください。
センゴクでのバイト歴1年以上の18歳。初出勤のモップに業務を教えてあげた年下の先輩アルバイターです。可愛い容姿と明るい性格でお店をらします。
ベテランかと思いきや、実は仕事ができる方ではありません。モップから接客の基本を聞かれても、「笑顔!」以外は何も答えられませんし、カルビとロースの区別もつきません。さらに皿割りの常習犯で、店のバックヤードで密かに行われている「お皿割ダービー」では30枚を超す勢いでぶっちぎりの1位となっています。
失敗が多いのは玉に瑕ですが、彼女がいるおかげで店内の空気が柔らかくなっていることも確かです。バイト初心者のモップが肩に力を入れ過ぎずに仕事をこなせるようになったのは、彼女のおかげとも言えます。これからも、どんな笑顔と失敗を見せてくれるのか、ヒロインの活躍に注目です。
アオイは16際の高校生。紺色のショートカットとつり目が特徴のクールな女の子です。その仕事ぶりは素晴らしく、センゴクで最もデキる従業員と言っても過言ではありません。「正直先輩の私より仕事ができる」とヤエからも言われています。
ヤエに変わって仕事の基本をモップに教える彼女の姿は鬼。たとえば掃除の際にわずかな拭き残しも見逃さず、「油汚れはもっと力を入れて磨け」や「掘りごたつの角に埃が残ってる」といった細かな指摘も逃しません。厳しいですが清掃に妥協を許さない点は、接客アルバイターの鑑ともいえます。
いつもはクールなアオイの可愛らしい姿は、店長がそばにいる時に見られます。モップに厳しい指導をしていた最中でも、店長が現れると顔を赤くしてもじもじしてしまい、普段の調子を発揮できなくなってしまうのです。恋をしているアオイの姿から見られるいじらしい雰囲気にはニヤニヤさせられてしまいます。
センゴクいちの頼れる存在であるアオイ。見習うべき仕事ぶりに、店長への恋の行方など、気になるポイントが満載です。
店長の本名は千石エイジ(せんごくえいじ)。イカツイ顔と筋肉質な図体が特徴の初老男性です。「モップ」というあだ名の命名者でもあります。
店長というと忙しいイメージがありますが、普段の仕事ぶりは割と不真面目で適当です。客用の一番広い個室は店長の昼寝スペースとなっており、営業中になぜか折り紙を折るなどしています。時々バイトたちに披露する「〇〇に見えるゴミ」シリーズは、非常にシュールな笑いを誘ってくる見どころです。
センゴクのゆるさの原因でもある店長ですが、店の全員から親しまれ、尊敬される理由がちゃんとあります。それはアドバイスの的確さと、従業員の努力を認めてくれる姿勢です。接客に慣れずに胃を痛くしていたモップには「お客様は店員のことなんてたいして見てないから、ままごと感覚で店員を演じればいい」とアドバイスし、モップと2人で客を捌ききった日には「初日にしては上等な頑張りだった」と言って、彼を労うために店の肉をご馳走しました。従業員を大切にする姿勢は、憧れの上司像ともいえるでしょう。
店長の言葉からは、アルバイターの心構えや大切なことが学べるかもしれません。初めてのアルバイトに臨む人や、モップのように緊張しがちな人は特に注目してみてください。
厨房作業を一手に引き受ける男性従業員のへちまは、妻子持ちの32歳。本業は自動車の整備士です。仕事はきっちりこなしますが悪ふざけも多く、ヤエたちが遊んでいてもわざと何も言いません。アフロな髪と丸い眉毛が特徴で、口癖は「けっさくー」です。店長とも仲がよく、バイトたちの仕事ぶりや失敗ぶりをネタに賭けをすることが多々あります。
もともと謎の多い人物ではありますが、わざとなのか真面目なのか、本人にもつかみどころがない部分があります。たとえばモップとヤエが好きな肉の話をしていて、へちまに話を振った時には「俺はしいたけが好き」とにこやかにこたえ、モップとヤエを混乱させました。
彼の悪ふざけが事件を呼ぶこともしばしば。今後も何を起こすかわからないへちまは要チェックです。
劉(りゅう)、通称「リュウさん」は中国人大学生です。どうやらお肉が大好きでセンゴクでアルバイトをしている様子。店長から貸し出された時代劇と任侠モノの本を教材にしたため、語尾の定まらない不思議な日本語を扱います。思ったことをはっきり口にできる、気持ちのよい性格の22歳です。
正義感が強いため、困っている人を見るとつい手助けしてしまいます。電車に乗る老人に手を貸していたためにバイトに遅刻し、理由を聞かれた際には「仁義通してた‼」と自信を持って答えました。もちろん、店長は許します。
はちゃめちゃなリュウの仕事ぶりには店長も一目置いており、あのアオイすら指示を仰ぐほどの要領のよさ、的確さを見せます。テキパキ働くリュウを見たモップも思わず惚れ惚れ。初対面では「おかしい人」だったイメージも、一気に「カッコイイ人」に変わりました。
リュウが加わることで一層賑やかになるセンゴク。頼れる先輩なカッコいい彼女も、ふざけ方までダイナミックな彼女もとても魅力的です。
個性的な従業員たちが一丸となって働く焼肉店センゴク。和気藹々とした雰囲気や、適度に自由な様子、得意分野で仲間をフォローし合う様子を見ていると、ここで一緒に働いてみたい、と思えてくるかもしれません。
楽しさだけでなく、働くうえで、人と付き合ううえで大切なことも教えてくれる漫画『焼肉店センゴク』は、4コマという読みやすい形式でもあり、誰にでもおすすめできる作品です。
また、『焼肉店センゴク』がハマった方には『外れたみんなの頭のネジ』がオススメです!人間の狂気がこれでもかと描かれたサイコホラーで、怖いのに先が気になるスリル満点の作品です。
個性派揃いの『焼肉店センゴク』。魅力的なキャラクターたちがお店を盛り上げている様子は読者を笑顔にさせてくれます。きになる方はぜひ読んでみてください。