ファンタジー恋愛マンガのド直球ド真ん中! 元奴隷で王族嫌いなミーシェは、身寄りもなく貧しい生活を送っていました。しかしある時、第3王子カルムの目に留まり、むりやり30人目の側妻として迎えられることになり……? この記事では、女性人気の高い恋愛ファンタジー作品の中でも、特に王道なシンデレラストーリーが魅力的な『砂漠のハレム』をご紹介します。スマホのマンガアプリで無料で読むことができます。ぜひチェックしてみてください!
恋愛キングダムファンタジー『砂漠のハレム』は、無料漫画アプリ「漫画Park」で連載中。身寄りのない貧しい少女が、突然王国の第3王子の30人目の側妻となり、俺様王子に振り回されることになるのです……。
ストーリーも分かりやすく、女子読者のキュンキュンどころもしっかりと掴み、それでいてちょっぴり切ないシンデレラストーリーです。
この記事では、作品の見どころとその魅力を、全6巻分ネタバレしながら紹介していきます。まずは登場人物から。
【ミーシェ】
本作の主人公である少女。元奴隷出身の王族嫌いで、王子にも物怖じしない性格。
【カルム】
ジャルバラ王国の第3王子。側妻はミーシェを含め30人います。
【ユーゼフ】
第2王子でカルムの兄。
【アーレフ王】
かつてミーシェが奴隷として使えていた、アナトリヤ国の王。
- 著者
- 夢木 みつる
- 出版日
- 2014-12-05
砂漠の国ジャルバラは、質のよい妻を多く養うことで自らの権力を誇れるとして、一夫多妻が認められています。
元奴隷で王族嫌いの主人公・ミーシェは、身寄りもなく貧しい生活を送っていました。しかしある時、第3王子カルムの目に留まり、むりやり宮殿に連れてこられ、30人目の側妻として迎えられることになったのです。
俺様で、ケダモノのような性格をしているカルム王子。一方で王族を毛嫌いしているミーシェは、彼が甘い言葉を掛けても跳ねのけ、ときには口ごたえもするような気丈な性格でした。これまで自分に反発するような女性に出会ったことのない王子は、そんなミーシェの態度を見て、物怖じしない姿勢を褒めたたえるのです。
「悪いのはそっちでしょう!? この国の王子は子供が道を渡るのを待つ事もできないの!?」
「王族に歯向かうか その女を捕らえろ 王宮へ連れて行く」(『砂漠のハレム』1巻より引用)
カルム王子を乗せた馬車に幼い子がひかれそうになり、助けたミーシェ。王族に向かって暴言を吐くも、牢に捕らわれるどころか後宮に連れて行かれます。
- 著者
- 夢木 みつる
- 出版日
- 2014-12-05
その日会ったばかりのカルム王子の30番目の側妻になれ、と言われたミーシェ。ありえない展開ですが、女性読者にとっては夢のような設定です。
カルムは30人も側妻がいますが、まだ正妻はおらず、いずれは側妻のなかから誰かひとりを選ぶそう。側妻たちもなんとか王子に選ばれようと教養を磨いているのです。
当初のミーシェは側妻になること自体を拒んでいましたが、あれよあれよという間にカルムの正妻になりたいという思いが芽生えるという、早い展開。
「私が夫と認める男はカルム王子ただ一人だけです」(『砂漠のハレム』1巻より引用)
その理由は、彼女が当初カルムに感じていた「強引で俺様なやつ」という印象が、間違っていたことがわかったから。彼は心から民や国のことを考え、さらに30人もいる側妻たちのこともみな大切に扱う優しさを持っていたのです。
彼の兄弟である第1王子、第2王子、第4王子はミーシェが毛嫌いする典型的な王族ですが、カルム自身は民に寄り添う人物でした。だからこそ、ミーシェが貧しくて汚い恰好をしていても構わずに、宮殿に連れてきたのかもしれません。
カルム王子が治めている南洲で、ある施設を視察にきたカルムとミーシェ。どうやらそこでは、孤児たちが事件に巻き込まれているようでした。
さらにそこへ、ミーシェの元主である、アナトリヤ国の王アーレフが登場します。
- 著者
- 夢木みつる
- 出版日
- 2015-10-05
カルムとミーシェが目にしたのは、とある領主が子供たちを売り飛ばそうとしている現場でした。どうやらカルムはその噂を聞いていて、予告せずに視察に訪れ、証拠を掴もうとしていたのです。
ミーシェの行動が予想外の展開を生み、子供たちを助けることはできたものの、ミーシェが乗った馬車が崖から転落してしまいました。
この場面でカルムがミーシェにかけた言葉から、彼がどれだけミーシェのことを大切に想っているかが伝わってきて、胸キュンしてしまうのです。
「お前は好きなら動揺するとか言っていたが 俺は好きだから触れるんだ!側に置いて絶対に離さん」(『砂漠のハレム』2巻から引用)
ミーシェはこれまで恋をしたことがなく、好きな人が側にいるだけで心が動揺するとカルムに言っていたのですが、それに対する王子の言葉は直球です。
また2巻では、美しさを保つためにと側妻たちの間で流行っている「後宮ラン」が描かれるシーンも。普段はきらびやかな生活をし、奴隷あがりのミーシェを見下すような態度をとっていた側妻たちが、泥だらけになって争う姿は、本作でも新鮮なひとコマです。
ほんの少しだけ居眠りをしていた間に、海賊にさらわれてしまったミーシェ。彼女を助けるためにひとりで船に乗り込んだカルムともども、捕らえられてしまいました。
ミーシェがそこで出会ったのは、かつての友人、モルジアナ。彼女は海賊のお頭になっていたのです。
- 著者
- 夢木みつる
- 出版日
- 2016-04-05
モルジアナは、かつてミーシェとともにアーレフに仕えていました。奴隷として扱われていた彼女たちは、地下に閉じ込められていたそうなのです。
ミーシェがなぜ解放されたのかはまだ明かされていませんが、モルジアナはアーレフが王位に就くための賄賂として、権力者に売られ酷い目にあったとのことでした。
その後側近たちに助けられたミーシェとカルムですが、ミーシェはモルジアナから強いお酒を飲まされたため、ぐっすり眠っています。そして寝言で、アーレフ王の名前を口にするのです……。
これにはカルムも嫉妬しまくりのはず。しかも彼女の口からアーレフの名前が出てくることが気になります。モルジアナは激しい怒りを抱えていましたが、ミーシェはそうではないということなのでしょうか。
今後はこの2人の関係にもスポットが当たっていきそうです。
無事に海賊たちを制圧することができたカルムでしたが、なんとそこにアーレフ王が攻撃を仕掛けてきます。
アーレフ、モルジアナ、そしてミーシェが対面するシーンでは、異様な緊張感が走っていました。
- 著者
- 夢木みつる
- 出版日
- 2016-08-05
海賊船に乗り込んできたアーレフ王がまず初めに目にしたのが、ミーシェでした。海賊の処分は自分たちで引き受けると伝えてきます。
またモルジアナには「自分たちに下る気はないか」と確認し、拒否されると躊躇せずに斬りつけたのです。
その姿から、冷酷で恐ろしい王だということがうかがえますが、ミーシェには何か期待をしている様子を見せます。さらにミーシェ自身も、以前はアーレフの妻になりたかったという気持ちをカルムに明かしているので、この先今彼VS元彼という展開も期待できそうです。
ただ、ミーシェがアーレフの妻になりたかったのは、好意があったわけではありません。奴隷として扱われている自分たちが、「道具」ではないことを証明したかったからでした。
カルムの母君から、正妻には後ろ盾のある女性が……という正当なご意見が。ミーシェの立場が危ういです。
さらに、同じく正妻の座を狙っているコレルという賢い女性が登場。彼女はカルムのお気に入りであるミーシェのことを気にしている様子で、その視線の裏には何かがある予感がします。
- 著者
- 夢木みつる
- 出版日
- 2017-03-03
前巻から続くアーレフとの関係も、まだ多少ゴタゴタしていますが、カルムが治める洲では記念式典が催されていました。
賢く気品があり、「我こそが正妻」という雰囲気をバリバリに出してくるコレルと、王妃であるカルムの母君の登場で、ミーシェは肩身が狭い思いをしています。
どう見ても王妃はミーシャを歓迎しておらず、いつかは本格的に鳴らされるであろう正妻の座を争うゴングに、読者もハラハラしてしまいます。
また、なぜか第2王子ユーゼフがミーシェのことが好きになってしまい、続いて第1王子のメフライルまでもが、カルムのお気に入りの女性はどんな人なのかとミーシェのことを気にするようになるという展開。
もはやカルムとミーシャは相思相愛なのですが、2人の恋が成就するにはまだこの先、大きく高い壁が立ちはだかりそうです。
王妃が主催するお茶会に招待されたミーシェをめぐり、カルムと第1王子のメフライルが手合わせをすることに!?
また、王妃がミーシェを認めてくれる場面もあり、王族ながら身分至上主義ではない一面も浮き彫りになります。
- 著者
- 夢木みつる
- 出版日
- 2017-08-04
ミーシェが王妃のお茶会に呼ばれたことで、他の側妻たちの嫉妬が止まりません。なんとミミズを使って嫌がらせを始めます。
奴隷だったミーシェの身分を貶す人たちが、揃いも揃ってミミズを捕まえる様子は少しシュール。ただその行為はどんどんエスカレートしていきます。一方のやられているミーシェは、カルムに余計な心配をかけたくないと男気を見せていました。
しかしカルムはミーシェの異変にちゃんと気づき、ミーシェも彼の体調を気遣うなど、お互いを思いやっていることがわかるエピソードです。
またミーシェは、カルムから「正妻になれ」と言われるのですが、まだまだ勉強不足だからと断ってしまいます。これは本当に彼の力になりたいという思いがあるからこそ。コレルの存在もありますし、彼女が正妻に収まるにはまだ少し時間がかかりそうです。
茶会で出会ったメフライル王子の妃、ハルカが何者かの陰謀に巻き込まれ、彼女を助けるために自らも囚われてしまうミーシェ。7巻冒頭から不穏な空気が漂います。
囚われの身ではあるものの、食事の恩をきちんと行動で返すところにミーシェの誠実さを感じられます。ですが、早く身柄を解放されないと、命の危険にさらされる恐れも……。
- 著者
- 夢木みつる
- 出版日
- 2018-03-05
一方のカルムは、なんとかミーシェを助け出そうと、自ら敵陣に飛び込んでいきます。彼女が生きていると信じて、がむしゃらに行動するのです。30人いる妻のうちのひとりとはいえ、彼がミーシェを本当に大切に思っているのだと感じられるシーンでした。
救い出そうと我身構わず行動するカルムも見どころですが、諦めないで逃げ出す術を探すミーシェもとてもかっこよく描かれています。彼女は芯のしっかりとした、強い女の子なのです。
囚われているミーシェの運命はいかに?カルムと再会することはできるのでしょうか。ドキドキの展開がくり広げられる7巻、ぜひ本書で続きをお楽しみください。
7巻で活躍したあとに、カルムからこれからはさらに側に置くようにする、と告げられたミーシェ。何とそれは、昇格するということでした!豪勢なひとり部屋を与えられ、侍女も2人つけられ……と、元奴隷という身分もあり、彼女はなかなか恵まれすぎた環境に落ちつくことができません。
しかも昇格するのが自分で本当にいいのかも不安に思いますが、そこはカルムからの励まし?の言葉で、前向きに身分にふさわしい人物になろうと決意。教養の勉強に力を入れます。
そんな折に、ミーシェは夜にカルムの部屋に来いと言われ……。
- 著者
- 夢木みつる
- 出版日
- 2018-08-03
8巻の前半は、昇格したとあって、さらにカルムに近づいたミーシェと彼とのラブラブな様子が見られます。お互いにお互いを意識していることが伝わってきて、これから本妻になるためにどうなるのかがますます気になります!
しかし後半はカルムの妹・ヤスミン、そしてミーシェの悲しい過去が明かされ、胸が締め付けられる内容。辛いものではありますが、それぞれが弱みを明かしたことで、2人がさらに絆を深めている様子も窺えます。
そんな時にアーレフが、ミーシェは客人として招待してきます。なぜ今、彼女を招待するのか、その目的は何なのか。9巻で大きく物語が動きそうです!
アラビアンナイト風の時代設定とともに、2人のラブラブっぷりが堪能できる本作。ミーシェが正妻になれるまで、しっかりと見守ってあげたいですね。