京都を舞台に、6人の幼馴染が宿命に立ち向かうファンタジー『ユキは地獄に堕ちるのか』。スマホの漫画アプリで無料で読むことができるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
京都の田舎にある六辻村(むつじむら)で暮らす6人の幼馴染が、代々伝わる宿命にしたがって「外道」を対峙する物語『ユキは地獄に堕ちるのか』。
彼らにはそれぞれに役割が与えられており、全員で協力して立ち向かわなければいけません。小さいころからずっと一緒に過ごしてきた幼馴染たちは、複雑な想いを錯綜させていきます。
やがて六辻村の謎と、彼らの本心が明かされるにつれて、衝撃の事実が明らかに……。
この記事では主要キャラクター6人を紹介しながら、本作の魅力をお伝えしていきます。
- 著者
- 藤原ヒロ
- 出版日
- 2014-11-05
「――その村には百年に一度、「宿命の子」が生まれ落ちる。六つの業を背負う六人の子供たちだけがこの現世を守ることができると言い伝えられている――…」
「――たとえ その子が 地獄に堕ちようとも――…」(『ユキは地獄に堕ちるのか』1巻より引用)
京都の山奥にある六辻村に、6人の幼馴染がいました。幼い時からずっと一緒に過ごしていましたが、ある日を境に4人が姿を消してしまいます。
どうやら、六辻村を守るための慣習「六道の守家」が関係しているようで……
6つの業を背負った彼らの運命はどうなるのでしょうか。
本作の主人公、ユキ。六道のうちの「地獄道」を司る鳴滝家の末裔です。
明るく前向きな性格でみんなから好かれていますが、おっちょこちょいなところもあり、心配をかけてしまうことも多々あります。口癖は、
「かまへんかまへん どないとでもなるもんや!」(『ユキは地獄に堕ちるのか』より引用)
作中のさまざまな場面で言っています。もともとは彼女の母親がよく言っていたもので、仲間を励ますときはもちろん、自分自身を鼓舞する時にも口にしていました。
幼馴染6人のなかでも、「外道」をあるべき場所へ「送る」ことができる「宿命の子」。当初は自分の置かれている状況に戸惑いますが、持ち前の明るさでピンチを乗り越えていきます。
また、4人が姿を消していた1年間をともに過ごした天哉に対しては、特別な感情を抱いているようで……幼馴染の間でくり広げられる恋模様にも注目です。
天哉(たかや)は俺様口調の負けん気が強い男の子。六道のうちの「天道」を司る鳥辺野家の末裔で、ユキと同じく「外道」を「送る」ことができる「宿命の子」です。
ちなみに彼らは16歳になると自然と覚醒するのですが、早くに村の秘密を知ってしまった彼は、誕生日の1週間前に自ら覚醒。とにかく気が強く、少々身勝手な性格がうかがえます。普段通っている高校でも、しょっちゅう喧嘩を引き起こしてしまうのです。
幼馴染のなかでは春花に想いを寄せており、彼女が1年間姿を消していた間もずっと気にかけていました。
「何が村の掟だ 全員でひた隠しにしやがって どうせまだ俺達二人だけ知らねえ村の秘密でもあるんだろ そんなもん俺の知ったこっちゃねぇんだよ そんな事より大事なのは春花だ 春花はどこにいるんだよ」(『ユキは地獄に堕ちるのか』1巻より引用)
小さいときから秋羅とは相性が悪く、覚醒してからも対立してばかり。秋羅がユキに気があることがわかると、彼を挑発するためにユキをもてあそぶ様子も見せました。
乱暴で口調も悪い彼ですが、大切な人を想う気持ちも人一倍強く、仲間のためなら体を張ることもあります。俺様キャラが好きな読者にはたまらないはずです。
秋羅(あきら)は六道のうちの「修羅道」を司る壬生家の末裔。
幼いころは大人しく引っ込み思案な性格で、天哉にからかわれているところをよくユキに守ってもらっていました。しかし1年間の修行を経て帰ってきた彼は、まるで別人のよう。
「俺がユキちゃんを守る」
「ユキちゃんは戦わなくていいし辛い思いをする必要もない 一年間も離れて修行していたのは その為だけだから」(『ユキは地獄に堕ちるのか』1巻より引用)
強くたくましい青年になって戻ってきました。ユキに特別な感情を抱いているため彼女に対しては甘いですが、天哉との相性は最悪。顔を会わせるたびにいがみ合い、時にはユキを巻き込んで大騒ぎに発展することも。昔は言わなかった「現世からいなくなれないいのに」「死ねばいいのに」なんてセリフも、天哉に対して吐くようになりました。
それもこれもユキのため。もの静かですが、芯のある心を持っています。
春花(はるか)は、誰にでも優しい黒髪美人。六道のうちの「人間道」を司る常盤家の末裔です。察知、結界という能力があり、表立って「外道」と戦うことはありませんが、幼馴染を支える縁の下の力持ち。
そんな彼女に天哉は想いを寄せていて、俺様っぷりを振りまいている彼を止められるのも春花だけです。
「怒鳴らないで天哉くん!!」(『ユキは地獄に堕ちるのか』1巻より引用)
ただどうやら春花は何かをひとりで抱えこんでいるようにも見えます。彼女の家は6人のなかでも「宿命の子」の教えに厳しい家柄。それが何か関係あるのでしょうか。
6人のなかでも断トツののんびり屋さんなのが、真夏斗(まなと)です。六道のうちの「餓鬼道」を司る桂家の末裔。
「しんどいの嫌だからサボるのに必死だったよー ここ半年くらいは毎日15時間くらい寝てたよねー」
「うんだから僕全然戦えないから ぜーんぜん頼りにしないでね」(『ユキは地獄に堕ちるのか』1巻より引用)
いつもやる気はなくて、敵が現れてもなんとかなる、誰かがやってくれると思っている節がありますが、6人の仲介役として場を和ませるのに一役買っています。またこんな性格からか、状況を客観的に見て判断することも得意。
普段は呉葉と一緒にいることが多く、彼女に世話を焼かせることが趣味のようです。そんな彼が本気を出す時があるとすれば、それは一体どんな時なのでしょうか。
呉葉(くれは)はみんなから頼りにされるお姉さん。六道のうちの「畜生道」を司る二ノ瀬家の末裔です。
我が強い人が多い6人のなかでは珍しく、周りをよく見ています。
「…ユキは昔から自分の気持ち 溜め込みすぎよ…」(『ユキは地獄に堕ちるのか』1巻より引用)
冷静にまわりを見て気を使い、自分のためではなく皆のためを思って行動するため、信頼されているのがわかります。
また、よくちょっかいを出してくる真夏斗に対し、彼女自身もまんざらではない様子。2人の関係がどう進展していくのかも楽しみです。
呉葉の言葉は幼馴染の本心を突くので、彼女の発言に注目していくと、物語に隠されている謎のヒントがつかめるかもしれません。
- 著者
- 藤原 ヒロ
- 出版日
- 2014-11-05