漫画『五等分の花嫁』五つ子の運命は?最終巻までの魅力をネタバレ【2022年映画化】

更新:2021.12.11

「週刊少年マガジン」にて連載中のラブコメディ『五等分の花嫁』。タイトルが意味するのは、なんと五つ子の美少女……!お堅い男子高校生と、個性的な5人のヒロインたちとのドタバタな恋愛が描かれています。主人公はいったい誰と結ばれるのでしょうか? 2020年2月に完結を迎えたものの、2022年には劇場版アニメの公開が決定しています。今回は、ますます人気を集める『五等分の花嫁』の魅力をお伝えします。

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『五等分の花嫁』の魅力を最終巻までネタバレ紹介!

「週刊少年マガジン」で2017年から2020年2月まで連載された、春場ねぎの作品。ガリ勉の主人公が、同級生の家庭教師として奮闘するさまを描いたラブコメディです。

最大の特徴は、やはりヒロインが「五つ子」だというところ。一卵性のためそっくりな顔立ちをしています。

ただ彼女たちは趣味趣向も違えば髪形も違い、もちろん性格もまったく違います。非常にうまく書き分けができており、かわいくも異なる特徴をもったヒロインたちになっているのです。

この記事では、そんな彼女たちそれぞれの魅力と、各巻の見どころを紹介していきます。ネタバレを含むのでご注意ください。

著者
春場 ねぎ
出版日
2017-10-17

2021年3月26日に更新された五等分の花嫁公式ツイッターで、続編の製作決定が発表されました。なんと2022年にはアニメ映画化!それぞれがウェディングドレスに身を包んでいることから、だれが花嫁なのか判明するのでしょう。

続報や最新情報はTVアニメ『五等分の花嫁』公式ホームページをご確認ください。この記事の映画化情報に飛びたい方はこちら

 

『五等分の花嫁』はこんな人におすすめ

 

落第寸前の五つ子美少女とガリ勉優等生な貧乏学生の青春ラブコメな『五等分の花嫁』。魅力満載な漫画ではありますが、なかでも特に注目したい魅力ポイントをピックアップしてご紹介!少しでも琴線に触れた方はさっそく『五等分の花嫁』を読んでみてください!

五つ子の美少女というワードからもわかるように、本作は主人公の男の子が複数のかわいい女の子から想いを寄せられるハーレム系のラブコメです。王道ではありますが、だからこそファンの多い設定でもあります。ですが、本作はこの王道が王道だけでは終わりません。

王道だけで終わらない理由は、冒頭で主人公が将来、五つ子の「誰か」と結婚していることが明かされているからです。五つ子は友人でさえ見分けが付かないほどそっくりなので、将来の「花嫁」が誰かなのかはわかりません。そのため、読者は物語が進み五つ子のそれぞれの恋心が明かされていくたび「花嫁」は誰なのか推理を巡らせることができます。これはまさに本作にしかない魅力といえます。

そしてもう1つの魅力は、恋愛だけではない姉妹愛や家族愛が描かれていることです。五つ子はもちろん、主人公も妹をとても大切にするなど、本作を読むにあたってそれぞれの家族を外して考えることはできません。時には反発し合ったり険悪になったりしますが、それを乗り越えていく様子はとても心が温まるので、ぜひ注目してみてください。

 

漫画『五等分の花嫁』のあらすじ

漫画『五等分の花嫁』のあらすじ
出典:『五等分の花嫁』1巻

 

成績優秀でテストは常に1位の優等生、上杉風太郎。本作の主人公です。

家が借金を背負っているため貧乏生活を余儀なくされていて、お昼ごはんは学食で頼む「焼肉定食の焼肉抜き」、200円です。

そんな彼のもとに、超破格の条件のアルバイトが舞い込んできました。仕事内容は家庭教師だそうですが、なんと給料が相場の5倍!お腹いっぱいご飯を食べるためにも引き受けるのですが……。

向かった高級マンションで出会ったのは、転校してきたばかりの同級生。しかも五つ子の美女でした。しかも彼女たちは全員が勉強嫌いで落第寸前。個性も強すぎて、風太郎は散々振り回されるのです。

はたして彼は、5人を卒業まで導くことができるのでしょうか?

 

主人公:上杉風太郎(CV:松岡禎丞)成績優秀のボッチ

登場人物1:成績優秀のボッチ【上杉風太郎】
出典:『五等分の花嫁』1巻

 

本作の主人公、上杉風太郎。成績優秀で、テストの順位は毎回1位。100点を取ることも珍しくありません。

しかし彼は決して天才なわけではなく、コツコツと努力を積み重ねる秀才タイプです。食事中でも勉強をしているほどでした。

その一方で運動はかなり苦手で、体力も女子と同じくらいしかありません。足も遅く、さらには人付き合いも苦手で友達もいません。……つまり、頭はいいけどコミュ障なぼっち。校内では常にひとりで行動し、お昼も学食で堂々とひとりで食べています。

家が借金を抱えているため、過度な節約生活をしていますが、それを言い訳に弱音を吐いたり嘆いたりすることはありません。父子家庭ですが、家族仲は良好。特に妹のらいはの願いは何でも叶えてやりたいと思うほどシスコンで、彼女もそんなふうに自分を想ってくれている兄を慕っています。

当初は持ち前のコミュ障っぷりを発揮して、五つ子たちに高圧的な態度で接していましたが、彼女らと交流するうちに少しずつ態度は軟化している様子。

また、本作はどうやら彼が結婚式を迎えた日の回想シーンになっていて、5人のうちの誰かと結ばれているようです。花嫁の顔は描かれているのですが、皆同じなので、今のところ誰なのかはわかっていません。

はたして風太郎は誰と結婚するのでしょうか?

 

長女:中野一花(CV:花澤香菜)みんなのお姉さん

登場人物2:みんなのお姉さん【中野一花】
出典:『五等分の花嫁』1巻

 

中野家五つ子の長女で名前は一花(いちか)。5人のなかでもっとも髪が短く、耳にピアスを付けているのが特徴です。また制服の胸元のボタンを谷間が見えるほど開けており、恰好はゆるめ。

長女ということもあり、周囲をよく見ていて、五つ子のバランサー的な存在だといえるでしょう。時には困っている風太郎に助け舟を出すこともありました。

しかし基本的には自由奔放な性格で、自分が面白いと思ったことを優先する傾向があります。女優として活動しているようですが、そのことは五つ子たちにも秘密にして様子です。

そんな一花の魅力は、長女らしいありあまる余裕でしょう。非常に落ち着いていて、エッチなハプニングにも動じません。皆同い年ですが、頼りになるお姉さんです。その余裕から生じるのか、5人のなかでもっとも色気がある人物としても描かれています。

ただ、女優をしている経験からなのか、彼女は不気味なほど常に笑顔を張り付けているのです。その微笑みは本物なのか、それとも裏に何かを隠しているのでしょうか?

 

次女:中野二乃( CV:竹達彩奈)ツンデレ少女

登場人物3:ツンデレ少女【中野二乃】
出典:『五等分の花嫁』1巻

 

中野家五つ子の次女で、名前は二乃(にの)。前髪パッツンのロングヘアーで、2つの大きなリボンをつけているのが特徴です。5人のなかでもっとも気の強い性格をしています。口も悪く、風太郎には常に嫌な言葉をぶつけていて、時にはその矛先を姉妹に向けることも。

しかし実は家庭的な性格をしていて、料理が得意。たびたびお菓子を作っては、振る舞っています。

そんな彼女の魅力は、実は5人のなかでもっとも姉妹を想う気持ちが強いところでしょう。辛辣な口調や態度は、愛情の裏返しなのです。

言うなれば「ツンデレ」。たまにデレた姿を見せた際には、読者もイチコロになってしまうはずです。

 

三女:中野三玖(CV:伊藤美来)クーデレ少女

登場人物4:クーデレ少女【中野三玖】
出典:『五等分の花嫁』1巻

 

中野家五つ子の三女で、名前は三玖(みく)。右目を隠すように流している前髪と、首にぶら下げているヘッドフォンが特徴です。5人のなかでもっとも口数が少なく、ミステリアスな女の子。

しかし四女に借りたゲームに影響されて異様なほど戦国武将がにハマってしまい、好きなタイプは「髭のオジサン」。知識も豊富で、武将関連のことになると途端に饒舌になります。普段は無表情ですが喜怒哀楽をはっきりと表情に出すようになり、そのギャップが魅力的。

また自分が認めた人に対しては甘いようで、武将と同様に感情を露わにします。鈍感な風太郎は気付いていないようですが……。

二乃がツンデレであれば、三玖は「クーデレ」でしょうか。一見クールながらも、その心には熱い想いを秘めている少女です。

 

四女:中野四葉(CV:佐倉綾音)とても明るい元気っ娘

登場人物5:とても明るい元気っ娘【中野四葉】
出典:『五等分の花嫁』1巻

 

中野家五つ子の四女で、名前は四葉(よつば)。ボブカットに大きな兎耳のリボンをつけています。

とても明るく気さくな性格で、風太郎が家庭教師だとわかった際にも、唯一協力的な姿勢をみせました。ただ5人のなかでもっとも成績が悪く、平気で0点を取るので、彼の手を焼かせる存在でもあります。

勉強ができない一方で運動神経には優れており、バスケットボール部の試合の助人として呼ばれることも。部員にならないかと勧誘を受けていました。

彼女の魅力は、やはりその明るさ。天真爛漫でまるで幼い子供のように純粋なので、「かわいい」という言葉がぴったりです。友達も多く、彼女に悪い感情を抱く人はいないのではないでしょうか。

裏では自分に勉強の才能が無いことを嘆いているので、持ち前の明るさでぜひ苦境を乗り越えてほしいところです。

 

五女:中野五月(CV:水瀬いのり)食いしん坊の末っ子

登場人物6:食いしん坊の末っ子【中野五月】
出典:『五等分の花嫁』1巻

 

中野家五つ子の五女で、名前は五月(いつき)。頭頂部からはねているアホ毛と、星型のヘアピンが特徴です。5人のなかで唯一風太郎と同じクラスなのですが、校内では目立った接触はしていません。

いたって真面目な性格をしていて、勉強は嫌いながらも意欲的な姿勢を見せています。ただ非常に要領が悪いので、成績向上にはつながっていません。

5人のなかで最初に風太郎と出会いました。しかし第一印象が最悪だったため、彼が家庭教師として就くことに強く反発していました。しかし交流を重ねるうちに、しだいに認めるような態度を示すようになります。

現状、彼女については食いしん坊ということ以外強い個性が描かれておらず、まだまだ未知数なのが正直なところ。しかし他の4人のことは末っ子ながらしっかり見ているようなので、今後の彼女の活躍に期待しましょう。

 

家庭教師の生徒は五つ子⁉【1巻ネタバレ注意】

主人公の風太郎は、成績優秀な優等生。しかし家に多額の借金があり、貧困生活を強いられていました。

そんな彼のもとに、破格のアルバイトが舞い込みます。とある人物の家庭教師で給料は通常の5倍と、いかにも怪しげでしたが、家族のことを思い引き受けることにしました。

そんな時、彼のクラスに中野五月という転校生がやってきます。そして彼女が家庭教師の生徒だと発覚。学食で最悪のファーストコンタクトをしてしまったため、なんとか印象を回復しようと奮闘し、やっとのことで自分が家庭教師であることを彼女に告げました。

五月は絶望の顔を向けてきましたが、その直後、風太郎も絶望することに。彼女のもとに4人の少女が集まってきて……そこには同じ顔が5つ。

つまり、給料は5倍ですが気苦労も5倍というアルバイトだったのです。

著者
春場 ねぎ
出版日
2017-10-17

1巻の見どころは、五つ子のテストの結果でしょうか。彼女たちは皆卒業ができるか怪しいという状況だったのです。

それなのに反抗的な態度をとってくるため、風太郎は50点を取ることができた人には今後接触しないと宣言。そしてついにテストが始まりました。

自信満々の五つ子たち。結果はなんと……100点!ただし、5人の合計が、でした。

しかし風太郎は、この結果からあることに気づきます。

波乱万丈のドタバタコメディ、今後はどのような展開になるのでしょうか。

 

5人で花火を見たい!【2巻ネタバレ注意】

わずかながら五つ子たちと距離を縮めることができた風太郎。時には妹のらいはの頼みで、彼女たちと出かけるほど良好な関係を築いていました。

そして、ある花火大会の日。五つ子にとって少しだけ特別な意味を持っていて、彼女たちは今年も5人で見たいと願っていました。当日は、風太郎も含めて会場へと向かいます。

途中までは楽しい雰囲気でしたが、人混みに紛れて、離れ離れに……。二乃しか集合場所を把握していないという状況です。5人で花火を見たいという願いを叶えるため、風太郎は残りの4人を必死で探します。

なんとか三玖と五月を見つけ出し、あとは一花と四葉。しかしそこで、探していたはずの一花に、人混みから離れたところに連れていかれるのです。彼女は悲しげな顔で「みんなと一緒に花火を見られない」と風太郎に告げるのでした……。

著者
春場ねぎ
出版日
2017-12-15

徐々に五つ子のとの距離が縮まり、それぞれの特徴がつかめるようになってきた2巻。

一花は長女であるがゆえに、お姉さんらしさを求められてきた、あるいは自身でそうでなければいけないと考えていました。彼女が常に見せていた笑顔は、作られたものだったのです。

風太郎はちゃんとそのことに気付いていました。はたして彼は、一花の本当の笑顔を引き出すことができるのでしょうか。

また五つ子の絆の強さがわかる感動のシーンもあるので、お見逃しなく。

 

中間試験を乗り越えられるのか!?【3巻ネタバレ注意】

3巻のメインの内容は、中間試験。相場の5倍の給料で家庭教師になった風太郎ですが、その条件は厳しく、今回の試験でひとりでも赤点をとれば仕事をクビになるというピンチに陥ります。

そもそも家庭教師として認めてもらえない中で、参加しない者もおり、果たして風太郎はこのピンチを乗り越えることができるのでしょうか?

著者
春場 ねぎ
出版日
2018-03-16

中間試験というイベントでついに風太郎と五つ子たちが離れ離れになってしまう危機が訪れます。その結末はまさかの展開。アホなのに、実は機転がきくところがある彼女たちに引き込まれます。風太郎を最も避けていた二乃が、特に頑張った展開となりました!

また、いつもどおり、恋愛展開も神シーン多数。五つ子それぞれに見所があり、ドキドキしてしまいます。

今のところ二乃はまだそのような雰囲気はありませんが、それ以外の4人がやばい。個人的には、3巻のMVPは四葉。いつもアホなのに、いや、アホだからこそ、真面目にドキッとさせてくる膝枕シーンが破壊力ありまくりです。

 

林間学校でドキドキ!【4巻ネタバレ注意】

妹のらいはの看病で学校の一大イベントである林間学校に行けなくなりそうだった風太郎ですが、五つ子たちの頑張りでどうにか参加できることになりました。

しかしその道中、クラスとは別行動で向かう車が、雪で足止め。仕方なく旅館で1泊することとなりました。

ところが急な団体の予約が入ったということで、5つ子と風太郎が同じ部屋で泊らなければいけなくなり……。

著者
春場 ねぎ
出版日
2018-05-17

学生の一大イベント、林間学校のエピソードがメインの4巻。みんなでする料理に、肝試し、キャンプファイヤーなど、これでもかと王道にドキドキな展開が描かれます。

そしてそのイベントのなかで、4巻では5人のヒロイン全員にまんべんなく活躍の場が設けられます。今まで一花と三玖が頭1個分、風太郎に近かった印象ですが、ここで二乃と五月にも心境の変化が訪れ、これからがさらに楽しみ。

また、4巻の最後に収録されたエピソードでは、本作の始まりでもある、風太郎と五つ子のうちの誰かの結婚式の続きが描かれます。5年後ということで、成長したらいかの姿も見所。まだ誰と結ばれるかは明らかになっていませんが、どんどん可愛くなるヒロインたちが見られるので、これからも楽しみですね!

 

6人の関係に危機が訪れる?【5巻ネタバレ注意】

4巻で少し近づいたように感じられる五つ子たちと風太郎の距離。林間学校の後半から体調を崩した風太郎にみんなでお見舞いに来るなど、ほっこりする展開です。

また、彼の入院中に明かされたのが、かつて風太郎が困っている時に声をかけてきた少女の存在。彼女は京都のお寺で5つ分もお守りを買っていて、五月と同じように風太郎に「君が必要」だと言ってきます。

果たしてこの少女は五つ子の誰かなのか、そもそもどういう目的で彼に近づいてきたのでしょうか?

著者
春場 ねぎ
出版日
2018-07-17

そんな展開も気になる5巻ですが、後半から風太郎と五つ子たちの関係が怪しくなります。家庭教師が再び本格始動するのですが、なかなかみんなのやる気が出ません。そのなかで二乃がちょっとした反発心からどんどん素直になれずになっていきます。そしてその反発がヒートアップしたところで、風太郎が徹夜でつくったテスト範囲の問題集を破り捨ててしまうのです。

そしてそこで彼女を怒り、平手打ちをかましのが意外な人物で……。

この事件をきっかけにし、五つ子たちは分散。風太郎も家庭教師として歩み寄ろうとするのですが、自分は必要ないのではないかとまで思うようになるのでした。

今までになくシリアスな展開。そして5巻最終話では京都で出会った少女のような人物も登場し、6巻が待ちきれない内容です!

 

試される五つ子達の絆!【6巻ネタバレ注意】

 

かつて風太郎を勉強に目覚めさせるきっかけになった少女・零奈と登場や、二乃を始めとした五つ子達とのすれ違いなど、やきもきする展開となっている第6巻。期末試験という試練、さらには風太郎が家庭教師を辞める⁉というピンチまで訪れ、ここまで育んできた風太郎と五つ子の絆が試される流れに終始ハラハラドキドキしてしまいます。

著者
春場 ねぎ
出版日

ミステリアスな謎の少女・零奈の登場から始まり、反発するあまり風太郎自作の問題集を破り捨ててしまったことで孤立している二乃。期末試験前だというのに陸上部の部長に合宿参加を強制されそうになる四葉。さらには家庭教師を辞めると言い出す風太郎と、本巻はまさに風太郎と五つ子達の絆が試される展開の1冊となっています。

特に注目したいのは、五つ子達の絆。誰よりも姉妹想いの二乃だからこその悩みや不安、それを察して一緒に乗り越えようとする三玖。そうして五人が決意することとは……⁉清々しい読後感のあるラストに注目です!

 

迫りくる期末試験!赤点の行方【7巻ネタバレ注意】

 

前巻で、風太郎を出禁にした父親に反発する形で、五つ子は家を飛び出し五人だけでアパート暮らしを始めました。超高級マンションの生活から一転し、木造アパートの質素な暮らし。お金の余裕もなくなり風太郎への家庭教師代も払えなくなってしまいますが、出世払いでいいという風太郎……。そして訪れる三学期の期末試験!五人は赤点を回避できるのでしょうか……⁉

著者
春場 ねぎ
出版日

家を飛び出した五つ子ですが、もちろん父親も黙ってはいませんでした。自分のことを怒鳴りつけた風太郎のことを、父親は心底毛嫌いしているようです。五つ子に家へ戻ってくるように言うものの風太郎の出禁は解除したくない。そんな父親の言い分を、五つ子はもちろん受け入れることはできません。

そこで妥協案として出された条件が、五つ子の中で1番勉強のできない四葉が赤点を回避できなかったら、父の知人が理事を務める高校へ転入すること。それを受け入れた四葉は、風太郎と姉妹の六人で絶対に成し遂げると決意するのでした。本巻では、三学期の期末までのストーリーを5話分かけて、五つ子の一人ひとりにスポットを当て描いていきます。6人でわちゃわちゃしているとどうしてもわかりにくいそれぞれの気持ちが丁寧に描かれていることにも、ぜひ注目してみてください。

 

遂に風太郎争奪戦開始!【8巻ネタバレ注意】

 

まさかの二乃の告白で、風太郎を巡る五つ子達の関係も変わってきそうです。五つ子は無事に期末試験を突破。誰1人赤点を取ることなく終えることができました。反面、風太郎は全ての強化で満点を取ることができず、春休みになるとより集中して勉強に取り組もうとしていました。そんななか、温泉旅行の懸賞に当たり家族で旅行をすることになるのですが、旅先には五つ子と父親が来ていて……⁉

著者
春場 ねぎ
出版日

ほとんど1冊通して温泉回な第8巻。風太郎が家族とともに訪れた旅館は、何と五つ子の祖父が経営していました。この祖父は、本巻では割とキーパーソンになります。ゆえか五つ子はみんな揃って「五月」の格好をしており、そのことで翻弄される風太郎が少しばかりかわいそうなような気も……。

ある夜、風太郎を呼び出した「五月」は、自分達の関係に終止符を打とうと言ってきます。一方的な言い分に納得できない風太郎でしたが、そう言ってきた「五月」が本当は誰なのかがわかりません。また、風太郎への恋心を自覚しているのは、この時点では二乃、一花、三玖の3人のようです。将来の花嫁はこの3人の誰かなのでしょうか?同じ人を好きになってしまった姉妹達の切ない葛藤にも注目です!

 

家賃も五等分!風太郎のライバル登場⁉【9巻ネタバレ注意】

 

これまで引っ越した先のアパートの家賃は、五つ子の中で唯一仕事をしている一花が払っていました。しかし、一花が家賃も「五等分」すると宣言したことで、他の4人もアルバイトをすることになりました。

紆余曲折を経て、風太郎が働いているケーキ屋でバイトをすることになったのは二乃でした。他の3人もそれぞれで動くようになり別行動の多くなった五つ子でしたが、学校ではなんと全員が同じクラスに!さらに、何やら五つ子の父親と繋がりのありそうな優等生・武田くんも登場して……?

著者
春場 ねぎ
出版日

3年生に進級し、何と五つ子と風太郎の6人は同じクラスになりました。新しいクラスでの恒例行事といえば、学級長の選定!男女それぞれ1名ずつが選ばれるわけですが、女子からは四葉が立候補しました。男子のほうはといえば成績優秀で人望も厚い優等生の武田君が有力候補でしたが、四葉は風太郎を推薦。結果、学級長は四葉と風太郎になりました。

この時点ですでに風太郎のライバルポジションと思われる武田君ですが、この後、何と五つ子の新たな家庭教師として登場!実は、武田君の父親は学校の理事。何やら胡散臭い雰囲気を醸し出していますが、武田君の本当の姿とはどんなものなのでしょうか。また、本巻時点では、四葉はあくまでも応援ポジションであるということが描かれています。五つ子の関係性の変化も気になるところです。

 

ワクワクの修学旅行!しかし五つ子達の仲が険悪に⁉【10巻ネタバレ注意】

 

武田君との模試対決も終わり、いよいよ学園青春ものでは欠かせない修学旅行が始まりました。旅行の前、生徒達は班分けをおこなうことになります。しかし班は5人1組。どうしても風太郎と同じ班になりたい一花は、二乃や三玖を排除しようととある計画を立てますが……。

著者
春場 ねぎ
出版日

まるまる1冊、修学旅行編となる本巻。とにかく注目したいのは、いささか暴走気味の一花です。風太郎を巡っては、二乃も「他人を蹴落としてでも叶えたい」と言っていましたが、それでも姉妹想いの彼女は実際に一花や三玖を蹴落とすような行動は取っていませんでした。

しかし、これまで「お姉ちゃん」として自分を殺し気味だった一花は、ここに来て何かが爆発したように暴走しています。しかもその暴走の仕方が、裏工作をして二乃や三玖を風太郎から遠ざける、三玖の告白を妨害するなど、病み方向になってしまっています。このままでは五つ子がバラバラになってしまうのでは?と終始ハラハラする展開です。また、かつて風太郎が出会っていた「零奈」の正体が遂に明らかになります!

 

明かされる運命の相手!【11巻ネタバレ注意】

 

5年前、風太郎が勉強に目覚めるきっかけとなった少女の正体は四葉でした。まだ五つ子の母親が生きていた頃、訪れた修学旅行先で迷子になった四葉は、同じように迷子になっていた風太郎と出会い意気投合。この時、四葉が風太郎に投げかけた言葉が、今の「ガリ勉」な風太郎を作るきっかけとなったのでした。

著者
春場 ねぎ
出版日

遂に謎の少女でありキーパーソンでもあった「零奈」の正体が判明!彼女にまつわる回想の話が描かれます。修学旅行先で出会った四葉と風太郎は、金銭的に恵まれていない家庭の子供という共通点がありました。今でこそ裕福な父親の元にいる五つ子ですが、実はこの父親、この頃はまだ母親の「彼氏」でした。病弱な母親と五つ子の家庭は、金銭的には厳しかったようです。

そんな共通点がありつつも、2人の考え方は対照的でした。自分が一生懸命勉強してお給料を稼げる大人になると言う四葉に対し、子供の自分には何もできないと考えていた風太郎。四葉の前向きな考え方に感銘を受けた風太郎は、それから懸命に勉強し、全教科満点を取り続けるまでになったのでした。

そして遂に四葉も風太郎のことが好きだと判明!これで、はっきりと風太郎への好意を示していることがわかったのは、一花、二乃、三玖、そして四葉の4人となりました。これでますます花嫁の正体がわからなくなってきました。他にも、木造アパートの退去、一花に舞い込む女優の仕事など、注目したい話が盛りだくさん。読みごたえのある11巻です。

 

二学期開始!学園祭を巡るひと騒動【12巻ネタバレ注意】

 

夏休みが終わり二学期が始まりました。大きな仕事が入り女優として邁進し始めた一花が休学した学校では、学園祭の準備が本格化していました。学級長である風太と四葉はクラスのまとめ役。しかし、なかなか意見がまとまらず苦戦することに。そんななか、五つ子と父親の関係にも変化の兆しが⁉

著者
春場 ねぎ
出版日

クラスの意見がまとまらず苦労する風太郎ですが、それでも高校生最後の学園行事を徹底的に楽しむため、全力で準備に取り組んでいきます。勉強一筋のガリ勉で、それ以外のことは切り捨ててきた風太郎。彼もまた五つ子達との交流を経て様々な心境の変化をしてきました。それを感じられるエピソードです。

一方、いよいよ迫ってきた卒業を前に、進路に悩む五つ子達も描かれます。志望校がD判定だった五月は学園祭返上で勉強をするつもりですし、A判定をもらった三玖は「料理の勉強をしたい」と大学には進まないことを風太郎に伝えます。

いつまでも五つ子達との楽しい時間が続けばよいと思っている風太郎ですが、それぞれ自分の道を歩いて行こうとしていることをあらためて認識したことで、自分も自分の気持ちに答えを出さなければならないと決意しました。そして風太郎が取った行動とは?物語もいよいよ佳境。五つ子の誰が花嫁なのか、ますます目が離せません。

 

五つ子達の実の父親登場で何かが起こる【13巻ネタバレ注意】

 

学園祭もいよいよクライマックス!様々な部活の助っ人や学園祭の雑用に走り回る四葉。実は、風太郎の仕事に余裕が出来たのは、四葉が朝早くから学校へ来て働いていたからでした。しかし、無理がたたって遂に倒れてしまい⁉一方、学園祭返上で自主勉強に励む五月の前に現れる謎の男性。その男性はとある衝撃の告白を五月にしてくるのです。

著者
春場 ねぎ
出版日

四葉が倒れたり、三玖が仲違いするクラスメイト達を仲直りさせたり、見所満載のエピソードが盛りだくさんの13巻。1番の見どころはやはり五月と謎の男性・無堂の邂逅です。

この無堂という男、実は五つ子の元担任教師で、何と五つ子の実の父親でした!今の父親が義理の父親であることはすでに明かされていましたが、まさかここで実の父親が登場するとは驚きです。しかもこの父親なかなかの身勝手さで、読者的には苛立ってしまうことも少なからずあるかもしれません。

しかし、そこでは終わらないのでご安心ください。これまで今の父親とも何かとすれ違っていた五つ子達でしたが、少しずつその関係を立て直してきていました。その集大成を、実の父親と対峙する五つ子と義理の父親の姿に見ることができるでしょう。そして、学園祭の全てが終わった時、風太郎が遂に五つ子の誰かを選ぶことに!最終巻目前のクライマックスエピソードから目が離せません。

 

感動のフィナーレ!でも最後までハラハラが止まらない!【14巻ネタバレ注意】

 

遂に最終巻!前巻のラストで風太郎が選んだのは四葉でした。まさか自分が選ばれると思っていなかった四葉は激しく狼狽えますが、最後は風太郎への素直な気持ちを吐露します。しかし、それでもまだ、四葉は他の4人に対する複雑な想いを抱えていました……。

著者
春場 ねぎ
出版日

第1巻からここまで、風太郎が五つ子の誰かと結ばれることはわかりながらも、それが誰かはわからなかった本作。「花嫁」となるのが一体誰なのか推理しながら読み進めるのも本作の魅力の1つだったわけですが、それが遂に明かされることになります。

しかし、四葉が選ばれたと思いきや、そのまますぐにハッピーエンド……とはいきません。前巻のラストで風太郎は四葉を選び、五つ子達もまた誰かが選ばれることを覚悟はしていましたが、いざ現実になると割り切れない想いがたくさんあるよう。

そんな想いのために再び険悪な雰囲気になってしまう五つ子。果たして五つ子達は幸せな未来を歩いて行くことができるのでしょうか。ラストは涙なしには読めません。感動的なクライマックスにぜひご注目ください!

 

「五等分の花嫁」劇場版アニメ2022年公開決定!

 

五等分の花嫁の続編として、劇場アニメの公開が決定しました。

アニメ第2期の続編となり、2022年に公開されるとのこと。それぞれがウェディングドレスに身を包んでいることから、劇場版アニメで完結となるのでしょう。

TVアニメ第1期には、主人公の上杉風太郎役で松岡禎丞、風太郎を振り回す五つ子の美少女役で花澤香菜、竹達彩奈、伊藤美来、佐倉綾音、水瀬いのりが出演しています。

アニメ第2期の放送が2021年3月に終わったばかりですが、今から劇場版アニメの公開が楽しみですね!

ティザービジュアル&ティザーPVも公開されている公式HPはこちらから。

 

映画化で注目すべきポイントを考察

これまでテレビアニメ一期、二期と放送されてきた『五等分の花嫁』。2020年には原作も完結しましたが、遂に映画化が決定!2022年に公開予定だと発表されました。アニメ二期が最終回を迎えた際、続編の制作は発表されていましたが、劇場映画化という形になったようです。

そうなると気になるのが、劇場版では一体どのエピソードが描かれるのかということです。続編ということなので、アニメ二期最終回の続きから始まるのは、まず間違いないでしょう

アニメ二期は、コミックス10巻に収録されている修学旅行編、「シスターズウォー」が描かれて終わっています。したがって映画は11巻辺りから描かれるのかとも思われるのですが、実はすでに公開されている新ビジュアルでは、ウエディングドレスを着た五つ子が描かれています。このことから、映画では「花嫁」と結婚するラストまで描かれるのでは……?とも考えられます。

ただ、11巻から14巻までの内容を映画だけで描くのは難しいでしょう。エピソードはかなり厳選されてくるのではないかと思います。いずれにしても、五つ子の幸せなラストを見ることができそうな映画に期待できますね!


 ヒロインが5人いるというまさかのラブコメ『五等分の花嫁』。それぞれの長所と短所がしっかりと描かれていて、読みごたえのある作品になっています。ぜひ実際に読んでみてくださいね。

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