不器用な主人公に共感度抜群のおすすめ漫画5選!疲れた時はこれだ!

更新:2021.11.13

生きていれば、何かと気疲れするものです。派手なエンタメ作品も気分転換にはよいですが、たまには等身大の主人公が登場する心安らぐ物語はいかがでしょうか。不器用な姿に思わず共感してしまうおすすめ漫画をご紹介します。

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不器用な少年が人との繋がりを感じる漫画

 

鷹司清之助(たかつかさきよのすけ)は高校2年生。超エリート志向の少年で、無駄と面倒を嫌い、友達付き合いを軽視していました。

ある日親戚の集まりへ行くと、ひとりで遊ぶ小学1年生の少年、龍太郎と出会います。彼は極度の引っ込み思案かつ人見知りで、清之助とは違った意味で人付き合いを苦手としていました。

2人を見かねた従妹の雪は、清之助を罠にはめ、龍太郎に友達を作る手伝いをさせることにしたのです。

著者
保谷 伸
出版日
2013-01-19

 

2012年から「月刊コミックゼノン」で連載されていた保谷伸の作品。

主人公の清之助は強い上昇志向を持つがゆえに、人間関係を無意味と斬り捨てるようなドライな少年です。一方の龍太郎は生まれて間もなく母親を亡くし、人と接する機会がほとんどないため、家族以外の人間と話すことができなくなっていました。

清之助は当初、面倒なお守りを押しつけられたと感じていました。しかし龍太郎は素直な子で、喋ることはできなくても筆談で饒舌に語ります。清太郎の口八丁手八丁をまっすぐ受け止める姿が健気で愛らしいのです。

大人ぶって強がる清之助も、まだまだ不器用なだけ。龍太郎の純粋さに触れ、人として大切なことを学んでいきます。忙しいとついおろそかになりがちな人と人との繋がりを感じることができるでしょう。

魔女だって自堕落生活したい

 

漫画家志望の豆山は、連日深夜まで作業をしています。そんな彼女を支えるのは、ネット回線越しの通話アプリ。お相手はいつも同じ人で、自称「魔女」のマヤさんです。

黙々と作業をする豆山に対し、マヤさんはぐうたらの極み。お互いの姿を直接見ているわけではありませんが、話をしているだけで怠惰な生活っぷりが手に取るようにわかってしまいます。

時には邪魔だと思いつつ、なくなってしまうとやっぱり寂しい、2人の通話風景です。

著者
保谷伸
出版日
2016-10-20

 

2016年から「WEBコミックぜにょん」で連載されていた保谷伸の作品。前述した『キミにともだちができるまで。』とは異なりコミカルベースですが、人と人のコミュニケーションをフィーチャーしている点は共通しています。

豆山は常識人で、基本的にはツッコミ役。一方のマヤさんは、自称魔女という痛い人。ソーシャルゲームや深夜メシにふけり、真夜中を謳歌する彼女の姿に「あるある」と共感してしまうでしょう。

登場人物はほぼ2人だけ。彼女たちがくり広げる無駄な会話が癖になります。

涙を誘う、共感不可避の社会人の日常

 

主人公は、ひとり暮らしをしている名もなき女性。

仕事に備えて休日を無為に過ごしてしまう、ゴミを出しそこね続ける、洗濯物がたまる、ひと月が過ぎる速さに愕然とする……唯一の心の慰めは、趣味に没頭する時間だけ。多くの社会人が経験したであろう、哀愁漂うショートストーリーをご堪能ください。

著者
黒川依
出版日
2015-11-20

 

2015年から「WEBコミックぜにょん」で連載されていた黒川依の作品。元々は作者が「ひとり暮らしのOL」と題してTwitterで発表していた漫画が、連載される運びとなりました。

各話は2~3ページで、登場人物もひとりなためセリフもありません。それでもタイトルと彼女の表情で、なぜか心に突き刺さる物語になっているのです。

名もなきOLに自分を重ね、彼女の失敗に一緒に嘆き、彼女の微笑みに安心します。これを読めば、月曜日が来ても頑張れるはず。

猫と人間の繋がりは?

 

OLの河合は、日々の不満を押し殺し、仕事にまい進していました。すべては愛猫ナギとの生活のため。ところがそんなナギがいなくなってしまい……。

猫が好きで、猫のいない生活は考えられない。それなのに猫はあっさりといなくなってしまいます。「猫がいない」ことをテーマにした、5編のオムニバス短編集です。

著者
脇田茜
出版日

 

2013年から「月刊COMICリュウ」で連載されていた脇田茜の作品。「猫漫画」にジャンル分けされるのかもしれませんが、驚くべきことに猫はほとんど登場しません。

猫の出てこない猫漫画というとやや哲学的ですが、内容も観念的なものになっています。

たとえば河合は、社会人としてのフラストレーションを、心の片隅を抽象化した「河合倉庫」に押し込めている女性。そうまでして猫のために働いていたのに、失って心にぽっかりと穴が空いてしまいます。

何らかの事情で猫を失った人々が、自分の内外に意識を向け、考えさせられる物語。抜群のストーリーテリングに惹きこまれるでしょう。猫好きはもちろん、そうでない方にもおすすめです。

コミュ障一歩手前!不器用で純真すぎる主人公に共感

 

田中信子は地味で目立たない大学2年生。口下手で、生まれてこの方日の当たらない脇役として生きてきました。

そんな彼女にも、気になる人が現れます。アルバイト先の同僚・入江に助けてもらったことから、密かな恋心を抱いていました。明るく気さくな後輩が入ってきたことをきっかけに触発された信子は、勇気を出して少しずつ彼との距離を縮めていこうとするのです。

著者
田村茜
出版日
2017-10-20

 

2017年から「月刊コミックゼノン」で連載されている田村茜の作品。

信子は自他ともに認める地味な女子で、あまりにも脇役っぽいため「モブ子」と呼ばれるほど華やかなヒロイン像とはかけ離れています。

ただ現実世界でも、人より目立つ存在はひと握り。その他大勢の人は、目立たないながらも地道に生きているのです。だからこそ読者は彼女に共感できるのでしょう。

ぱっとしない信子ですが、恋を経験し、少しずつポジティブになっていきます。その変化は傍から見ればほんのわずかにすぎませんが、それでも前に進もうとする姿に嬉しくなってしまうのです。
 

劇的な展開は無いのになぜかドキドキしてしまう物語です。

ちょっと疲れてしまった時は、ぜひご紹介した本を読んでみてくださいね。

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