衝撃的な展開を遂げた最新18巻の興奮も覚めやらぬ『僕のヒーローアカデミア』。テレビアニメだけでなく、映画の公開も間近な本作をちょっと変わった切り口でご紹介したいと思います。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2014-11-04
漫画『僕のヒーローアカデミア』は、2014年から「週刊少年ジャンプ」で連載されている堀越耕平の作品です。
物語は全人口の約8割が「個性」と呼ばれる先天性の超常能力を持った世界が舞台。そこでは「個性」を悪用する犯罪者ヴィランを取り締まる正義の職業ヒーローが活躍しています。本編ではそんなプロヒーローを目指す個性豊かな少年少女が、ヒーロー育成の名門雄英高校に通って、学び、戦い、成長していきます。
崇高な情熱、青春の輝きと挫折で読ませる「ヒロアカ」の人気は原作漫画だけに留まりません。本編に登場するヒーロー達の思わぬ一面も描かれる、スピンオフ漫画『ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』も新たな局面を迎えて好評連載中です。
そして「ヒロアカ」を元にしたアニメ版も2018年4月現在、第3期が絶賛放送中で、さらには作中の人気キャラであるオールマイトの若かりし日も描かれるという、映画版『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ~2人の英雄~』が今夏の上映を控えています。
ますます広がる「ヒロアカ」ワールドを120%お楽しみいただくために、ちょっとマニアックなネタを今回はお送りしたいと思います。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2017-09-04
「ヒロアカ」の主人公と言えば、もちろん緑谷出久(みどりやいずく)こと、デクです。では「ヒロアカ」の顔はと言うと、いろいろな意味でインパクト抜群なオールマイトなのではないでしょうか。
オールマイトについては物語の早い段階から、「画風が違う!」とアメコミ調なことが散々ネタにされています。デクは幼い頃からオールマイトに憧れていて、無個性ながらオールマイトのあり方を目指していたことが劇中で語られています。
デクはオタク特有の知識量で、経歴から活躍から、グッズに至るまでありとあらゆるオールマイトを知り尽くしていると言っても過言ではありません。スピンオフ「ヴィジランテ」の主人公、灰廻航一(はいまわりこういち)もオールマイト愛にかけては相当なものですが、デクは彼を上回っています。
他の追随を許さない、外伝主人公すら及ばないデクのオールマイトLOVEの結晶――それが「ヒロアカ」の顔たる、オールマイトの顔真似です。それは最早「画風が違う!」を完全再現した芸術的な顔芸の域にあります。
ちなみにインターン面接時にサー・ナイトアイに披露したことが印象的なものまね顔芸ですが、もっと以前にオールマイト本人に見せたシーンがあるのをご存知ですか?小さなコマに描かれていたので、見落としていたり忘れていた方も多いのではないでしょうか。
この顔芸、憧れるってこういうことだろうか、と思わず疑問に思ってしまいますが、これこそ愛の成せる技なのです。きっと。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2016-11-04
オールマイトは「ヒロアカ」の顔にして、劇中世界でナンバーワン人気の通称「平和の象徴」です。
大柄な体格、特徴的な髪型、全身タイツのボディビルダー顔負けマッチョボディに、常時アメリカンな笑みを絶やさない「画風が違う」顔。一見して男くさくて暑苦しさ極まるオールマイトですが、粗暴なところは一切なくて、見た目に反して人付き合いのよいナイスガイです。
オールマイト最大の魅力は、個性「ワン・フォー・オール」に由来する超強力なパワーではなく、見る人全てを勇気付ける絶大な安心感にあります。しかし、それはあくまでヒーローとしての側面。雄英高校に教師として赴任してからは、人間的な面が多く見られるようになります。
学園生活の端々でいつもの笑顔と特徴的な画風、そしてよくわからない謎ポーズでカットインしてくるオールマイトは茶目っ気たっぷりです。
それに加えて自作のお弁当を携えて、デクを昼食に誘うシーンなどはまごうことなきヒロインムーブ。慣れない教師生活のために、ポケットにハウツー本を忍ばせるところもギャップ萌えといえるでしょう。
こんなお茶目で可愛いオールマイトの一面に気付いて楽しめるようになれば、それがオールマイトファンへの第一歩(?)となります。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2016-02-04
主人公デク、オールマイトに次いで目立つキャラが爆豪勝己(ばくごうかつき)です。
爆破という名前通りに豪快で強力な個性を持ち、ヒーロー志望とは思えない凶悪な人相をしたキャラ。彼はガラの悪さ、口の悪さにも定評があり、1年A組クラスメイトを名前ではなく適当に付けたあだ名で呼びます。
ヒーローオタクのデクは「クソナード」。ナードはネガティブな意味の込められたオタクを意味する英語のスラングです。麗日お茶子(うららかおちゃこ)は「丸顔」、飯田天哉(いいだてんや)は「クソメガネ」で、ツンツン頭の切島鋭児郎(きりしまえいじろう)は「クソ髪」と呼び、轟焦凍(とどろきしゅうと)に至っては「半分野郎」です。
さらに本を正せばデクというニックネーム(現ヒーロー名)も、本名の出久と、木偶の坊の木偶をかけて爆豪が付けたあだ名でした。
爆豪本人は結構知的なはずなのですが、付けるあだ名はことごとく直球というか単純というか……。本人も自称「爆殺王」や「爆殺卿」なので、悪口に近いニックネームも罵詈雑言の類いではなく、ただ単にこういった発想しか出来ない残念なセンスの持ち主ということなのです。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2015-08-04
がむしゃらなデク、粗暴な爆豪、その2人とは対称的な主要人物として描かれるのが轟焦凍です。
個性「半冷半燃」を体現する二面性を備えたキャラ。内に秘めた情熱をたぎらせることもありますが、基本的には非常にクールに振る舞います。左右で色の違う髪も格好いい、正統派のイケメンといえるでしょう。
ナンバーワンヒーロー(18巻時点)、エンデヴァーの息子としていろいろと複雑な事情が垣間見える焦凍ですが、物語が進むとクールなイケメンではない素が現れるようになります。
しかし孤高の天才焦凍は、天才とは紙一重の天然キャラでもあります。
期末試験の実技でペアとなった八百万百(やおよろずもも)が感極まって涙するのを体調不良と勘違いしたり、林間学校でヒーロー嫌いの子供について悩むデクに斜め上の返しをしたり。なまじ善意の発言であるだけに、普段のクールキャラとズレた発言のギャップが面白く感じられます。
天然と言えば飯田もかなりのものですが、あちらが暴走に由来する天然だとすると、こちらは純粋培養の天然ボケと言った感じです。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2015-06-04
ヒロアカのヒロインをオールマイトとする向きもありますが、それはそれとしてメインヒロインの枠にいるのが麗日お茶子です。
雄英高校の入試の直前でデクと出会い、以後は何かと彼と接点があって、よい関係を築いています。入試での出来事はデクの人生、その方向性を決定付けたと言っても過言ではないでしょう。
お茶子は1年A組では誰よりも長く、近くでデクと接しているキャラです。そのためデクの変化をいち早く察知して、魅力に気付くようになり、それがいつの間にか恋心になっていました。
お茶子が無自覚な本心に目を向けるようになったきっかけは、期末試験でデクならどう切り抜けるか考えていた時に青山優雅に言われた何気ない一言でした。そこから淡い気持ちに自覚的になっていく様子は実に乙女チック。芦戸三奈(あしどみな)とのガールズトークで言及されて赤面狼狽するところなど、完璧に恋する乙女そのもの。
極め付けは、トガヒミコ扮する士傑高校のケミィや、サポート科の発目明(はつめめい)がデクと親しくするところへの嫉妬でしょう。甘酸っぱい青春です。
しかしお茶子は、ヒーローへと邁進するデクに追いつこうと、気持ちに蓋をすことを決意しました。その明るさに目を奪われがちですが、お茶子は健気でいじらしい恋する少女なのです。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2016-04-04
出席番号19番、峰田実(みねたみのる)。キャラ的にも能力的にも個性的で目立つ生徒が多い1年A組の中では、あまり戦闘向きではない地味な部類の少年です。
では彼が埋没してるかと言うとそうではありません。ある分野、ある話題ではクラスで最も強烈な存在感を発揮します。それはずばりエロ。キャラ的に一切ブレることなく、思春期男子特有の煩悩まみれを体現し続けているのです。
女子更衣室を迷わず覗こうとし、年に一度の体育祭では攻略と女子のボディタッチを同時にこなし、ヴィラン連合に襲われて窮地に立たされた時でさえ(だからこそ?)本能に忠実な言動を繰り返しています。
「オイラのリトルミネタはもう立派なバンザイ行為なんだよォォ!!」
(『僕のヒーローアカデミア』7巻より引用)
「八百万のヤオヨロッパイ!! 芦戸の腰つき!!
葉隠れの浮かぶ下着!!
麗日のうららかボディに 蛙吹の意外おっぱァアアア」
(『僕のヒーローアカデミア』7巻より引用)
ド直球の下ネタ。数々の名(迷)言から察するに、特に巨乳に執着心があることが窺えます。普段は実に残念男子っぷりが顕著ですが、決める時はしっかり決める美味しいキャラでもあるのです。
厳格なプロヒーロー、サー・ナイトアイ。常にきっちりスーツを着こなす姿から、印象的にはヒーローよりも、冷徹な敏腕サラリーマンと言った感じです。
あまりにも隙がなく、遊びがなさそうに思える彼ですが、意外にもユーモアを大切にしています。と言っても、本人がジョークを言うわけではありません。サイドキックや周囲に対して、ヒーローのあるべき姿としてユーモアを説くのです。本人は終始真顔ですが。
ユーモアに関しては徹底しており、報告などに元気がなければやり直させたり、それでも駄目な場合には強制拘束くすぐりマシンで罰するなど、度を越えたこだわりを持っています。
それと言うのも、彼はかつてオールマイトの相棒を勤めたこともある重度のオールマイトファン。オールマイトの凄さは圧倒的なパワーはもとよりユーモアにあると考えており、ユーモアを広めることで、オールマイトの負担を軽減しつつよりよい社会に出来ると考えているのです。
未単行本化エピソード(2018年4月現在)の話になってしまって単行本派の方には恐縮なのですが、本編のネタバレには絡まない面白い話を1つご紹介したいと思います。
第174話のタイトルにもなっている「ゴールドティップスインペリアル」というお茶。格好良さげな単語がずらずら連なって、いかにも造語っぽく思えるのですが、実はこの紅茶は実在するのです。
一般的なお茶は成長した茶葉を収穫します。ゴールドティップスインペリアルは、希少な育ちきる前の芽(ティップスまたはチップス)を収穫し、発酵液で黄金色に染めた贅沢な逸品なのです。
インペリアルとはその名の通り、皇帝が召し上がるほど貴重なもの、という意味。そんなに讃えるほど美味しい紅茶ならぜひとも味わってみたいところですが、100g単価がなんと相場の2倍もするという高級品。ゴールドティップスインペリアルはお値段の点でも皇帝級なのです。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2017-02-03
「ヒロアカ」は、正義のヒーローが芸能人のような人気商売、という面白い構造に特徴があります。そこでプロヒーローを中心に、男女別人気ランキングを考えてみました。あくまでも独自見解なのでご了承ください。
男性編ベスト3
第3位:轟焦凍
プロヒーローではありませんが、セミプロ扱いでランクイン。2世ヒーローで人気の地盤(?)も充分です。父親と違ってクール系イケメンなのでモテモテ間違いなしでしょう。
第2位:ベストジーニスト
プロランキング上位にも名前を連ねる実力者。ベストジーニスト8年連続受賞は伊達ではなく、ファッション性が高いために女性人気が高いことが予想されます。
第1位:オールマイト
名実ともにナンバーワン。面食いの方はともかく、その実力と人柄から幅広くモテるはずです。
女性編ベスト3
第3位:Mt.レディ
峰田も注目した新鋭ヒーロー。大きいことはいいことだ。ボディラインが見える衣装なので男性人気は高いはず。
第2位:ウワバミ
八百万が職場体験したヒーローです。CM出演などメディアの露出が多く、活動時期もMt.レディより長いであろうことから、より高い人気と判断しました。
第1位:ミッドナイト
説明不要の存在が18禁。中高生以上の男性人気はぶっちぎりだと思われます。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2016-04-04
峰田ではありませんが、大きさについて気になってしまうのは人のさが。だいたい発育良く描かれるヒロアカ1Aの女子ですが、8巻の貴重な入浴場面から独断で推測してみたいと思います。資料が少ないため、峰田の項目で触れた発言も参考にしています。
第5位:蛙吹梅雨(あすいつゆ)
普段はマスコット的な彼女ですが、「意外」と評されることから結構女性的なのです。
第4位:麗日お茶子
峰田の「うららかボディ」の意味はわかりませんが、ふわふわマシュマロということでしょう。
第3位:芦戸三奈(あしどみな)
天真爛漫少女は運動が出来るせいか発育もよいのです。
第2位:葉隠透(はがくれとおる)
彼女こそ意外な伏兵といえるでしょう。隠れ巨乳であることが窺えます。透明人間だけに。
第1位:八百万百
同性の耳郎響香(じろうきょうか)をして「発育の暴力」と言わしめたヤオロッパイが文句なしに1位でしょう。
いかがでしたか? これであなたもヒロアカ通(!?)。様々な見方の出来る「ヒロアカ」から、今後も目が離せません。