小説投稿サイト「小説家になろう」発の大人気ライトノベル『ログ・ホライズン』。ログホラの愛称で親しまれている本作は、書籍化されて以降、テレビアニメ化もされるなど、その人気はとどまる所を知りません。今回は、2018年5月現在までの既刊分11巻までを一挙ご紹介します。なお、ネタバレも含みますのでご注意ください。
橙乃ままれによる大人気ライトノベルシリーズ『ログ・ホライズン』。筆者にとっては2作目の書籍化で、その作りこまれた設定と魅力的なキャラクターが縦横無尽に活躍する様に、多くの人気が集まっています。2013年にはテレビアニメ化もされ、その人気は留まるところを知りません。異世界というファンタジーを基盤としながらもSF的な面白さもあり、読めば読むほど奥深い魅力を感じることができる作品です。
「エルダー・テイル」――それは、世の中に発表されてからすでに20年も経っているにも関わらず、世界中に愛好者のいる大人気MMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)です。
「エルダー・テイル」プレイ歴8年のベテランプレイヤーであるシロエは、いつものようにゲームを楽しんでいました。しかし、シロエを始めとしたプレイヤー達はゲームの世界に突然囚われてしまい……。
- 著者
- 橙乃 ままれ
- 出版日
- 2011-03-11
ゲームの世界に囚われてしまったプレイヤー達が、ゲームの世界からの脱出を試みる――
『ログ・ホライズン』は、一言で言うとそんな物語です。ジャンルとしては、ゲームの世界を下敷きにした異世界転生ものであり、プレイヤーが物語開始当初からかなり強い力を持っていることから、俺TUEEE要素も感じられるかもしれません。
主人公のシロエは綿密な戦略を立てるのが得意な参謀タイプのキャラクター。過去には伝説といわれるほどのプレイヤー集団「放蕩者の茶会(デボーチェリ・ティーパーティー)」で参謀役をしていたこともあり、その頭脳の高さは折り紙つきです。しかし、そのためか周りからは腹黒いと思われることも多く、眼鏡をかけていることから「腹ぐろ眼鏡」などと呼ばれています。
第1巻では、「エルダー・テイル」の世界や、プレイヤー達の置かれた状況の説明などが多く語られます。ここで明らかにされる大きな点は、プレイヤー達はゲームの世界で死ぬことはないという点です。ゲームの世界に囚われるという設定の作品は他にもありますが、本作では、通常のゲームのようにプレイヤーは死んでも復活することが可能になっています。
だったら冒険なんて簡単なのでは……と思ってしまいそうですが、物語はこの「死なない」という点をキーにして、プレイヤー達の葛藤が描かれていくことになります。「死なない」からこそハラハラする珍しい物語です。
友人の知り合いを助けるため、遠征に出ていたシロエたち。救出も無事に終わり、ゲーム上の架空の都市、アキバへと戻ってきた彼らでしたが、再び帰ってきたアキバの街には、大きな変化が起こっていました。
脱出することも、死ぬことすらも叶わない世界の中で、プレイヤーたちの精神は、憔悴し切っていました。そして、法律が存在しないのをいいことに、強者は弱者を虐げるようになってしまっていたのです。
そのような状況に危機感を覚えたシロエは、仲間とともにある決心をします……。
- 著者
- 橙乃 ままれ
- 出版日
- 2011-05-30
「エルダー・テイル」の世界に囚われてしまったプレイヤー達。彼らは元の現実への脱出を試みていましたが、いまだにその手がかりすら見つかっていません。また、たとえ死んだとしてもすぐに復活できるため、死ぬことすらもかないません。そんな閉鎖的かつ絶望的な状況で、しだいに、強者は弱者を搾取するようになっていきました。
そのような状況にシロエは嫌悪感を抱くものの、何をすればよいのか打開策が見つかりません。悩むシロエの背中を押したのは、仲間の1人、にゃん太でした。にゃん太は、シロエも在籍していた伝説のプレイヤー集団「放蕩者の茶会」の元メンバーで、数少ない大人のプレイヤーでもあります。常に若者を見守る温厚な性格で、シロエも彼のことを「班長」と呼び信頼していました。
にゃん太に、遠慮しないですごいことをやれ、と後押しされたシロエは早速、行動を起こします。その1つが、「ログ・ホライズン(記録の地平線)」というギルドの結成です。ここで初めて、タイトルにもなっている名前が出てきました。
ギルドを作ったシロエは、ある衝撃の真実を口にします。それは、物語の根本でもある、プレイヤー達が囚われている世界そのものについてのことでした。一体、どんな発言をしたのか、それはぜひ手に取って確認してみてください。
ギルド「ログ・ホライズン(記録の地平線)」を結成し、ギルドマスターとなったシロエは、さらに、アキバの街に秩序を取り戻すべく自治機構を作ります。また、他のギルドと連携して初心者プレイヤー達を支援する組織も結成しました。全ては囚われたプレイヤー達がこの異世界で生き残るためで……。
- 著者
- 橙乃 ままれ
- 出版日
- 2011-08-31
前巻では、シロエによってギルド「ログ・ホライズン」が結成されました。また、今後の物語に大きく関わってくる、他のギルドのマスター達も登場しました。特に重要なのが、「D.D.D」のギルドマスター・クラスティと、「海洋機構」のギルドマスター・ミチタカです。前者は戦闘系ギルド、後者はアキバの街最大規模の生産系ギルド。
そしてクラスティは、見た目は眼鏡をかけたインテリ系ではあるものの、強力な威力を持つ両手斧を使い「狂戦士」という異名まで持つ男です。一方、ミチタカは、見た目も性格も豪快な男で、新しい技術の発明を行ったり交渉役を担ったりとマルチな才能を持った人物です。本巻では、シロエはこの2人とともに行動をすることになります。
また、プレイヤー達が囚われている世界についても大きな情報が明らかになります。これまでプレイヤーの囚われているのはゲームの世界だと思われていましたが、どうやらここはフィクションの世界ではなく異世界だということが判明するのです。
そのため、ゲームの世界ではNPC(ノンプレイヤーキャラクター)だったキャラクター達も、この世界では意思のある存在であり、プレイヤー達にとっては味方にも敵にもなりうる存在であるということが分かりました。
シロエたちはこの異世界で生きるため、力のない初心者プレイヤーの支援を行い、さらに異世界の住人「大地人」との交流を図ります。本巻と次の4巻では、初心者プレイヤーの補強合宿と「大地人」との交渉が、並行して展開されていきます。こちらの3巻と次の4巻は上下からなっており、2つで1つです。
「大地人」が統治する「自由都市同盟イースタル」を訪れたシロエたちでしたが、その最中、突如としてゴブリンとサファギンの大軍勢が侵攻してきます。およそ2万もの軍勢に「自由都市イースタル」は大混乱に陥りますが、反面、シロエたち冒険者は冷静で……。
- 著者
- 橙乃ままれ
- 出版日
- 2011-09-30
シロエたちの囚われた世界はゲームではない……衝撃の事実を受け止め、シロエたちは異世界の住民「大地人」との交渉の場を設けます。シロエたち冒険者にとって、「大地人」による協力は、この世界で生きていくために必須なことだからです。
交渉の最中現れたゴブリンとサファギンの大軍勢。大地人が国家存亡の危機と大慌てする中、冒険者たちは冷静に状況を見守っていました。なぜなら、このゴブリンの侵攻は、「ゴブリン王の帰還」というゲーム時代の定期イベントだと知っていたからです。しかもゴブリンは、強い力を持つ彼らにとって敵ではありませんでした。
しかし、力を持たない大地人はゴブリンの軍勢にどう対抗していいのかわからずパニックに陥ります。挙句の果てには、軍勢の侵攻を冒険者たちのせいにしてくる始末。そのような状況の中で大地人と冒険者の交渉は難航するのですが、ある大地人の少女の出現によって、冒険者は立ち上がり、ゴブリンと戦うことになります。
その少女とは、貴族の娘である、レイネシア=エルアルテ=コーウェンです。彼女は慌てるばかりで何もできない大人たちに業を煮やし、冒険者たちに助けを求めるのです。彼女の必死な声とそれに応えた冒険者達のシーンは感動ものなので、ぜひチェックしてみてください。
ゴブリンとの戦闘を始め、波乱尽くしの本巻は、見逃せない1冊となっています。
ゴブリンの大軍との戦いも制し、大地人との協力体制も得ることに成功した冒険者たち。シロエたちの暮らすアキバの街と自由都市同盟イースタルの間には平和条約が結ばれ、彼らはひとまずの平穏を手にしました。そんな中、生産系ギルドを中心に「天秤祭」が開催されることになり……。
- 著者
- 橙乃ままれ
- 出版日
- 2011-11-30
前巻で、ゴブリンの軍勢との大規模戦闘を攻略した冒険者たち。窮地を救われた大地人は彼らと協力体制を取ることを約束し、アキバの街は冒険者と大地人の共同自治がしかれることになりました。
ひとまずは平穏を取り戻し、来る「天秤祭」の準備をしながら、それぞれの日々を送る登場人物たち。本巻は、各登場人物の日常や恋愛を追った日常回であり、微笑ましいエピソードが多数描かれています。
なかでも注目したいのは、シロエに想いを寄せている2人のヒロインです。メインヒロインであるアカツキと、第2巻で初登場した初心者プレイヤーのミノリの2人は、それぞれシロエと一緒に「天秤祭」を過ごそうと画策します。
アカツキは、黒髪の美少女で、シロエと行動をともにするうちに彼に対して恋心を抱くようになりました。一方、ミノリは、初心者時代にシロエにプレイの仕方を教わっており、その頃から師匠として彼のことを慕い、また同時に異性として意識するようになりました。
そんな2人が、シロエに振り向いてもらいたくてそれぞれ孤軍奮闘します。また、ミノリとアカツキも仲間同士のため、お互いのことを想い、複雑な気持ちになるなど、三角関係のような場面も描かれています。思わず胸キュンしてしまうこと間違いなしです。
第1部の終わりが告げられ、第2部の始まりが予感される1冊です。
大地人とともに共同自治をしかれることになったアキバの街は、街中での戦闘行為が禁止され、戦闘が認められると裁きが与えられることになっていました。
しかし、そんな街の中で、冒険者が相次いで殺されるという事件が発生します。もっとも冒険者は殺されても復活できるのですが。シロエやアカツキ達は事件の裏には重大な何かが隠されていることに気が付いて……。
- 著者
- 橙乃 ままれ
- 出版日
- 2013-03-30
本巻より第2部へと突入する本作。今回スポットが当てられるのはメインヒロインであるアカツキです。秩序を取り戻したはずのアキバの街で相次連続殺人事件。殺人を犯している殺人鬼を止めるため、シロエやアカツキ達が動き出すというのが本巻のメインストーリーです。
もちろん事件の真相解明など見どころはたくさんありますが、注目したいのはアカツキの葛藤と成長。アカツキはシロエ達とともに様々な冒険を乗り越えてきましたが、一方で、一流プレイヤーであるシロエを始め、実力者揃いの仲間達と比べ、自分の実力が足りないことや、また、人付き合いが苦手な自分の性格に対してコンプレックスを感じるようになっていました。強くなりたいと思ったアカツキは、自らの力でスキルをあげ、自分だけの技を磨いていくようになります。
この辺りの設定は、この世界がゲームではないという点が大きく関わってきているもの。本来のゲーム通りであれば、プレイヤーのスキルはあくまでもゲームの枠の中の話に止まってしまいます。本作ではそれが取り払われているために、キャラクターの個性を押し出した技やスキルを身に付けることができるようになっているのです。
物語上の設定がうまく機能しているうえ、アカツキの魅力、その他のキャラクターの魅力も思う存分発揮されており、読みごたえは充分あります。アカツキの魅力と新しく始まった第2部への期待が膨らむ第6巻です。
アカツキが自らの力を磨きながら戦地へと身を置いている頃、シロエたちはある新しいダンジョンの攻略を開始していました。そのためにも応援が欲しいシロエは、戦闘系ギルド「シルバー・ソード」に協力を要請するのですが……!?
- 著者
- 橙乃ままれ
- 出版日
- 2013-12-20
前巻ではアカツキにスポットが当てられ、女性キャラクターの活躍も目立っていましたが、本巻では密かに作戦を侵攻中のシロエたちにスポットが当てられます。仲間である男性キャラクターたちが大活躍する中、1番注目したいのは、ウィリアム=マサチューセッツという人物です。
彼は、戦闘系ギルド「シルバー・ソード」のギルドマスターで、もとはアキバの街にいましたが、今はススキノの街を拠点に活動しています。銀色の目をした容姿はミステリアスですが、根っからのゲームマニアで弓を得意とする戦闘狂。実はシロエに対して憧れの気持ちを抱いていたこともあり、シロエの要請に応える形で作戦に参加しました。
しかし、ウィリアムたちは、シロエとともにある予想もしない事態に見舞われ、敗北を喫してしまいます。彼らは異世界で初めて死を経験してしまうことになったのです。死んでもすぐに復活するとはいえ、シロエやウィリアムのような実力者にとって、死ぬことはかなり大きな経験。そんな経験を経たシロエたちがこれからどうなっていくのか……必見の1冊です。
レベルアップをするため、初めての遠征に挑戦するミノリ達。「ログ・ホライズン」の年少組達が自分達の力だけで挑んだ旅の道中で出会ったものとは……!?
- 著者
- 橙乃 ままれ
- 出版日
- 2014-09-29
前巻ではシロエ達が異世界での初めての死を経験するなど、ストーリーの上でも重要な分岐点ともいえる出来事が起きていました。本巻でも、今後のキーパーソンとなりそうな人物が登場します。その人物が現れたのは、「ログ・ホライズン」に所属する子供たちが初めての遠征をしている時のことでした。
「ログ・ホライズン」には、まだプレイヤーとしては初心者の年少組が数人所属しています。シロエに片想いしているミノリを始め、ミノリの双子の弟であるトウヤ、長い3つ編みが特徴の少女、五十鈴(いすず)、元大地人で冒険者として生まれ変わったルンデルハウスです。
そこにもう1人、「ログ・ホライズン」所属ではありませんが、初心者プレイヤーでおっとりタイプの少女、セララも加わり、子供たちのみのパーティーが結成されます。パーティーは、レベルアップに必要なアイテムを入手するため、初めての遠征を試みていたのでした。
まだまだ未熟な子供たちだけに、旅は波乱に満ちてはいます。しかし、それでいて楽しく賑やかな旅路は、まるで青春もののロードムービーを見ているかのようです。そんな彼らの前に現れたのが、何となくシロエと似た雰囲気を持ったロエ2という女性でした。
実力者である彼女は、戦闘をしている子供たちを助ける形で登場します。その後も子供たちと同道することになるのです。彼女の存在は謎に満ちていて、本巻でその正体が明らかになることはありません。しかしシロエに似ている容姿や名前など、その存在自体が今後の伏線となっているようなので、これからもぜひ彼女に注目してみてください。
北米サーバで「エルダー・テイル」をプレイしている最中、異世界に囚われてしまったプレイヤー、レオナルド。過酷な現実を受け入れられずに逃げ出した結果、中国サーバ管轄の廃墟へと飛ばされてしまいました。
途方にくれていると、さらに運の悪いことに大規模戦闘イベントに巻き込まれてしまい、まさに万事休すに。その時、彼の目の前に現れた人物とは……?!
- 著者
- 橙乃 ままれ
- 出版日
- 2015-03-27
本巻は、番外編。「エルダー・テイル」は、日本に限らず世界中で何千万人もの人がプレイをしていた人気ゲームです。シロエたちはその中の日本サーバでプレイをしていたプレイヤーですが、他にも北米サーバや中国サーバなど様々なサーバが存在し、世界中にプレイヤーたちがいました。そして、シロエたちと同様、異世界に囚われてしまっており、今回主人公のレオナルドもその1人です。
本巻は、このレオナルドがある人物と出会うところから始まります。基本的にシロエ達とは違う場所でくり広げられる物語なので本編とは関わり合いがありません。
さて、レオナルドが出会ったある人物というのは、カナミという女性です。カナミは、かつてシロエが所属していたプレイヤー集団「放蕩者の茶会」の元リーダー。これまで本編には未登場でしたが、その天真爛漫で傍若無人、突拍子もない行動をとる人間台風と呼ばれる人物像は伝説級で、シロエたちの間でも語り草になっていました。
そんな彼女がいよいよ登場し、予想を裏切らない暴れっぷりを見せてくれるのが第9巻です。規格外のキャラクターではありますが、人から好かれる不思議な魅力を持っています。日本でのシロエたちの戦いとはまた違う戦い方も読んでいて新鮮です。本作の奥深さをさらに感じることができる1冊となっています。
ロエ2からシロエのもとへ届けられた手紙。そこには、大地人でも冒険者でもない第3の存在「航海種」の存在が示唆されていました。
同時に、「典災」というモンスターが大地人を襲うという事件が相次ぎます。ロエ2の存在、航海種の存在、そして典災から告げられたある事柄に、シロエたち冒険者は帰還のヒントを得るのですが……!?
- 著者
- 橙乃ままれ
- 出版日
- 2015-09-30
前巻は番外編でしたが、本巻は本編に戻り、8巻からの続きになります。典災の出現やロエ2からの手紙など、大きく動き出した物語は先の読めないハラハラ感に満ちています。
冒険者達が異世界に囚われてからすでに1年が経ち、シロエ達が作り上げてきた秩序や各ギルド、大地人達の世界に少しずつ変化が生まれてきていました。そんな中、「典災」というモンスターの襲来によって大地人が襲われるという事態が発生します。その典災は、冒険者たちに向かってある条件を出し、それを満たせば冒険者たちを元の世界へ帰還させることができるというのです。しかし、それは同時に大地人との別れ、大地人を見捨てるということでもありました。
1年の間に大地人と冒険者の間にはいろいろな交流が出来ており、シロエは悩みます。悩んだ末、シロエが出した結論とは?そして、シロエたちは一体どんな行動を起こしていくのか、早く先が知りたくなる展開に目が離せません。
ゴブリン討伐のための遠征中、ある災厄に巻き込まれて行方不明になってしまっていたクラスティ。何と彼は中国サーバに飛ばされたうえ、記憶まで失い仙境と呼ばれるところで過ごしていました。
そんなクラスティの前に現れたカナミ一行。カナミたちは仙境の麓にあるダンジョンに挑もうとしていたのですが……!?
- 著者
- 橙乃 ままれ
- 出版日
- 2018-03-20
行方不明になっていたクラスティの詳細がわかる本巻。時系列的には、前巻でシロエがカナミと通信する前までの話なので、9巻と10巻の間くらいです。カナミたちも再登場して、本巻も見どころが満載です。
カナミとともに行動をしている青年、エリアスは元々北欧サーバに登場するNPC。「エルダー・テイル」の公式デモ動画に登場していたこともあり、冒険者なら誰でも知っている存在で、大地人が誇る高い戦闘力を持った古来種という種族でもあります。
過去にその出生から忌み子として扱われたり、冒険者達が囚われた後は自分が作られた存在(NPC)であることに悩んだりと、自分自身の存在に葛藤を抱えていました。クラスティたち冒険者の戦いや葛藤はもちろん面白いですが、NPCだからこその葛藤は「ログ・ホライズン」シリーズならではの魅力だと思います。
これからの展開も期待値がとても高い本シリーズ。最新刊が出るまでの間、ぜひ既刊分を手に取ってみてください。
いかがでしたか?最初は異世界へ飛ばされる王道のファンタジーものかと思いますが、物語が進むにつれてSFの要素も多くなり、物語はどんどん深みを増していきます。ストーリーはもちろんのこと、魅力的なキャラクターもたくさん登場するので、ぜひ自分のお気に入りを見つけてみてくださいね。