茶渡泰虎(さどやすとら)とは、久保帯人原作の漫画『BLEACH』に登場する人気キャラクターです。主人公である黒崎一護の中学校時代からの親友で、大きな身体と優しい心を持ち人間味溢れる姿からファンが多いキャラクターです。 今回は、そんな茶渡泰虎の魅力を10のテーマに分けて紹介していきます!
- 著者
- 久保 帯人
- 出版日
- 2002-11-01
上記は、漫画『BLEACH』の人気キャラクター、茶渡泰虎のプロフィールです。身長は197cmと大柄で、体重もそれに見合う112kg!身長が高いことも理由の一つですが、それ以上に筋肉質な体つきがこの体重の理由です。
愛称であるチャドは、中学時代に一護が、名札を読んだ時に茶渡をチャドと読んでしまい、それが外人風でかっこいいからという理由でそのまま愛称として定着したよう。
声優は安元洋貴で、アニメ『ソード・アート・オンライン』のエギルや、アニメ『鬼灯の冷徹』の主人公鬼灯など、渋いキャラクターや落ち着いた雰囲気のキャラクターを多く演じている声優です。実写映画の俳優は小柳友で、身長が高めなチャドの雰囲気にぴったりな配役でしょう!
チャドの祖父はメキシコ人で、彼が大柄で浅黒い肌を持っているのはメキシコ人のクォーターだから。顔立ちにもメキシコの雰囲気が残っており、日本人の同年代の青年と比べると老け顔のようです。
その巨体と整った顔つきから、怖い印象を与えてしまうことが多い彼ですが、内面は非常に穏やかで、また友達思いです。友達を守るために落ちてきた鉄骨を背中で受け止めたり、正面衝突したオートバイの運転手を病院まで背負ってあげたりするという優しさを見せています!
さらにチャドは可愛いものが大好きで、動物やぬいぐるみなどに目がない意外な一面もあります!大きな身体に優しさやカワイイ趣味などのギャップが合わさっているのも大きな魅力の一つですね!
- 著者
- 久保 帯人
- 出版日
- 2002-11-01
チャドが戦闘をおこなう際は、自らの右腕に鎧を纏います。この能力は漫画5巻で一護の妹、夏凛を虚(ホロウ)から守る際に発現しました。夏凛を守る際に得た能力ですが、5巻時点では名前も無く、なぜ発現したのかも分かりませんでした。
チャドの必殺技は鎧を纏った右手から衝撃波のようなものを飛ばす力で、自分の生命力を衝撃に変換する類のものです。能力の発現当初は身体が付いていかず、虚を倒した後は疲労困憊で動けなくなるほどでした。
後の修行を経て、使用回数も増え使いこなせるようになってからは、護廷十三隊の面々も手を焼くほどの活躍を見せます!また、虚園(ウェコムンド)編では右手での攻撃「巨人の一撃(エル・ディレクト)」を阿散井恋次との修行で習得します。今までの攻撃より遥かに圧倒的な威力が出るようになりました!
チャドの変化する右腕の正体は作中長らく不明でしたが、死神代行消失編で明らかになります。その正体とは「完現術(フルブリング)」と呼ばれるもので、虚(ホロウ)に襲われたことのある母親から生まれた子供が持つ能力のことです。
完現術は自らが思い入れのある物体の力を引き出し操るもので、本の栞から靴までいろいろなものを扱うものです。チャドの場合は自身の浅黒い肌を媒体としてその能力を扱っており、後ほどご紹介するチャドの能力の最終形態である「巨人の右腕」と「悪魔の左腕」も、身体そのものを媒体として発動しています。
- 著者
- 久保 帯人
- 出版日
- 2007-08-03
物語の序盤ではしっかりとした名称も無かったチャドの能力ですが、虚圏(ウェコムンド)編にて大きな変化を遂げます。
29巻で破面(アランカル)ガンテンバインとの戦いの最中、相手の攻撃に反応できず、なす術もなく攻撃されるチャドですが、自身の力が死神や滅却師(クインシー)より虚(ホロウ)に近いことに気づき、その右腕を変化させます。
変化した右腕は「巨人の右腕(ブラソ・デレチャ・デ・ヒガンテ)」といい、右腕に大きな盾が覆いかぶさったような形状をしており、その盾の模様は髑髏のようです。ガンテンバインはそれを見て自身最強の攻撃「主よ我等を許し給え(ディオス・ルエゴ・ノス・ペルドーネ)」を放ちますが、それを無傷で防ぐほどの防御力です。
ここでチャドの右腕に宿っていた力は防御の力だということが分かります!
- 著者
- 久保 帯人
- 出版日
- 2007-10-04
チャドは29巻での戦いに続き、30巻では攻撃の力を手に入れます。その名も「悪魔の左腕(ブラソ・イスキエルダ・デル・ディアブロ)」というもので、細身の鎧のようなものを左腕に纏い、その見た目はまるで虚のようです。
必殺技の「魔人の一撃(ラ・ムエルテ)」は頑丈な破面を一撃で沈めるほどの威力を持ち、衝撃で壁に髑髏が描かれる技。右腕に宿っていたのは祖父との約束である防御の力でしたが、左腕に宿るのは自分自身の攻撃の力だったというわけです!
茶渡泰虎は幼い時に両親が亡くなり、メキシコ人である祖父の元で子供時代を過ごしています。その頃の彼は粗暴で、恵まれた体格のこともあり、気に食わない相手やいじめを行っている相手に暴力をふるっていました。
しかし、それを見かねた祖父がそんな泰虎をたしなめ、大きな身体や強い力は自分のために振るうのではなく、誰かを守るために使いなさいと教えます。それを受けた泰虎はそれ以降、自分のために人に暴力を加えないことを固く祖父に誓いました。
この誓いが原因で、中学生の頃は不良に殴られるがままになることも多々ありましたが、その時黒崎一護に助けられ、お互いを守るために拳を振るい合う、背中を預ける親友として一護と交流を持つようになりました。心優しい茶渡が一護と仲良くなったのにはこんな理由があったのですね!
- 著者
- 久保 帯人
- 出版日
- 2004-06-04
ここまで紹介してきた茶渡泰虎ですが、ネット上では意外な形でその名前を耳にすることが多いです。それは12巻で起きた、八番隊隊長である京楽春水との戦いが原因です。一護が苦戦の末倒した十一番隊第三席、班目一角と同格の相手である八番隊第三席を無傷で倒したチャドは、その直後に八番隊隊長である京樂春水との戦闘に入ります。
京樂春水はチャドの右手での攻撃を片手で弾き、その後一発も攻撃にかすらぬまま腹部を斬られ倒されてしまいました。それと同時に一護が、こう言います。
「…チャドの霊圧が………消えた……!?」
(『BLEACH』13巻から引用)
この台詞がネット上で流行り、この漫画に限らず他の多くの作品でも、仲間のキャラクターが敵に負けたり死亡したりすると「○○の霊圧が消えた!?」というようなコメントが多く見受けられるようになりました。
チャドは30巻でも、一護が苦戦したキャラクターと同格の敵を難なく突破し、その後最上格の敵と遭遇して倒されてしまうということがあるのですが、その流れもこのセリフがネット上で流行ってしまった理由なのかもしれません。
- 著者
- 久保 帯人
- 出版日
- 2016-11-04
漫画『BLEACH』は千年血戦編が終わった後、最終巻74巻で10年後の世界が描かれています。そこでは主人公である黒崎一護の家で休暇中の朽木ルキア、阿散井恋次や現世での友人たちが一堂に会しています。
なぜ一護の家に集合しているかというと、なんとチャドがWBCヘビー級のタイトルマッチに、挑戦者として出場するのを観戦するためなのです!現世組のキャラクターの中で一番の有名人となっており、その風貌も貫禄のあるものになっていました。 長く厳しい戦いを送ってきたチャドはその時培われた身体を活かし、ボクサーとなることを決めたのかもしれません。
- 著者
- 久保 帯人
- 出版日
- 2004-03-04
ここからは、チャドの名言をランキング形式で紹介させていただきます!
5位
「あいつは俺達の中で何というか……一番複雑だ
そして、複雑なものほどえてしてもろくできている
そういうものだ あいつは多分 俺達の中で 一番脆い 」
(『BLEACH』8巻から引用)
現世からソウル・ソサエティにルキア奪還のため向かうときに、石田雨竜に向けて言った言葉です。普段物静かで言葉数の多くない茶渡泰虎ですが、周りの人物のことはしっかりと観察し考えているということが分かるこの台詞を5位に選びました!
4位
「俺が死んでそっちにいったら…
もう一度…お前を抱えて走りまわってもいいか?」
(『BLEACH』2巻から引用)
2巻で初めてチャドが霊や死神などにかかわることになった際、インコに魂を込められてしまった少年、ユウイチに向かって言った台詞です。
ソウル・ソサエティに行くことになったユウイチが不安がらないように、未来のことを語るチャドは気遣いができる優しい男だとわかりますね。そんな長所がよく分かるこの台詞を4位に選びました!
3位
「…わかってるんだろ。一護もあんたも。
一護がわかっててもああする奴だって。
わかってるから、あんたもネルも一護を頼ってきたんだろ。
『一護なら何とかしてくれる』って、迷いなくそう思う事が出来たんだろ。」(『BLEACH』55巻から引用)
千年血戦編の始まりである55巻で、虚圏で滅却師が虚達を連行しているのを一護が助けに行ったときにチャドが言った台詞です。やはり彼は普段言葉数が少ないものの、周りのことをよく見てよく考えているようですね。一護への強い信頼感と理解度が分かるよい台詞だったこの台詞を3位に選びました!
2位
「剣を握らなければ おまえを守れない
剣を握ったままでは おまえを抱き締められない」
(『BLEACH』5巻から引用)
これは名言とはまた趣旨が異なるかもしれませんが、5巻冒頭でチャドの右腕とともに書かれたポエムです。『BLEACH』単行本では巻頭に必ず、一人のキャラクターをモチーフにしたポエムが書かれています。
そこにある意味を読み取ることがファンの間では楽しまれており、このポエムにもいろいろな解釈がされているようです。ですが、茶渡泰虎の守るために振るう力というものが表されているこのポエムを一つの名言として2位にチョイスさせていただきました!
1位
「一護が命をかけてるんだ 充分だ
俺が命をかけるのに、それ以上の理由は必要ない」
(『BLEACH』12巻から引用)
なんといっても、茶渡泰虎の名言と言えばこれ!12巻で京楽春水に命をかける理由を聞かれた際の言葉です。ルキアを奪還するためにソウル・ソサエティに向かった黒崎一護一行ですが、チャドはあまりルキアと接点が多かったわけではありません。
それでも死地に飛び込んでいった理由が、一貫して一護の守るもののためというところが、熱い友情と彼らの深い理解を感じさせます。まさに少年漫画らしい男の友情を表した、最高の台詞として1位に選びました!
茶渡泰虎の魅力を再確認できたでしょうか!心優しき巨人、茶渡泰虎は主人公黒崎一護の親友としてなくてはならない存在だということがよく分かりますね!
ぜひ漫画『BLEACH』で、チャドの活躍をご一読ください!