小説『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』の魅力を全巻ネタバレ紹介!

更新:2021.11.14

妹モノ好きが大注目! 「いもいも」の略称で親しまれている『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』は、2018年秋にテレビアニメ化も控え、その人気もいよいよ高まってきました。 今回は、そんな『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』の魅力を全巻ご紹介します。ネタバレを含みますので、ご注意ください。

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『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』とは?

2016年に第1巻が刊行されて以降、「いもいも」の略称で人気を博している『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』は、ツンデレで素直じゃないけど兄大好きな妹・涼花と、妹想いではあるものの家族愛以上の気持ちはない鈍感な兄・裕が、2人で1つなライトノベル作家になったことによってくり広げられる妹モノ・ラブコメディです。

2018年秋にはテレビアニメの放送も予定されており、その人気はますます盛り上がりを見せています。
 

『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』1巻の見所をネタバレ紹介!

ライトノベル作家になりたい高校1年生・永見裕(ながみゆう)は、新人賞に何度も投稿するも毎回結果は一次落ち……そんな時、妹の涼花(すずか)から、ライトノベル大賞を受賞してしまったという話を聞かされました。

そのうえ、正体を隠したい涼花から自分の代理としてデビューしてほしいと頼まれて……!?

著者
恵比須 清司
出版日
2016-08-20

いつも自分に厳しくそれほど仲がいいというわけでもない兄と妹・裕と涼花。ライトノベル作家になりたい裕に対し、絵に描いたような優等生で美少女の涼花は、普段からライトノベルを読んでいるようなタイプではありません。

そんな妹から、ある日突然、ライトノベル大賞を受賞してしまったと打ち明けられたうえに、学校の決まりやそもそもライトノベルに詳しくないために作家デビューできないという涼花に代わりデビューしてほしいと頼まれるのですから、裕にとっては天地がひっくり返るような驚きでした。しかも大賞を受賞したという涼花の作品が、兄と妹がイチャイチャするラブコメだったのも驚きです。

実は、普段は兄の裕に対して厳しい涼花は、隠れブラコン。自身も作家志望である裕は葛藤するも、自分がいつか作家デビューするまでという条件で、「永遠野誓(とわのちかい)」というペンネームで、涼花の代理デビューをすることになりました。

始まりの巻である本巻は、とにかく涼花が可愛い!という印象が強い一冊になっています。ツンデレで素直になれない涼花ですが、2人で1つの作家生活という2人の秘密によって急接近、様々な理由を付けて兄と一緒にいようとする姿は萌え要素かなり強め。

王道な展開もありますが、それがまた笑えるギャグにもなっていて面白く読むことができます。そんな兄と妹の間に、次々と現れる美少女達もまたインパクトがあり、今後どういう役回りになっていくのか気になるところです。

一方、兄の裕は、ブラコンの涼花に比べて、妹想いではあるもののシスコンというわけではないようです。彼が好きなのはあくまでもラノベの中の妹であって本当の妹ではない……と、タイトル通りの気持ちを抱いている裕がどう変化していくのか、その辺りにも注目してみてください。

『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』2巻の見所をネタバレ紹介!

裕は本当に永遠野誓なのか……!?

そんな疑問を抱いたのは、現役高校生ライトノベル作家の氷室舞でした。裕の不注意から秘密を暴かれそうになったことに怒る涼花でしたが、逆にそれをチャンスに変えることを思い付きます。それは、裕と涼花のイチャイチャを舞に見せつけることで……!?

著者
恵比須 清司
出版日
2016-12-20

ツンデレなブラコン妹・涼花と、そんな妹の代理で作家デビューした兄・裕のラブコメを描いた「いもいも」第2弾。本巻の注目は、ライトノベル作家の氷室舞と、本巻初登場の水無月桜です。

氷室舞は前巻から登場しているヒロインの1人で、炎竜焔(えんりゅうほむら)というペンネームでライトノベルを書いている現役女子高生作家。裕のクラスメートでもあり、学校ではそのクールな態度と完璧な容姿から「氷の女王」と呼ばれる存在です。本巻は、その舞を中心に巻き起こるドタバタがメインになります。

人気作家である炎竜焔ですが、スランプに陥ってなかなか作品を書くことができなくなってしまいます。そんな中で舞は、ファンでありライバル視もしている永遠野誓が、実は裕ではないのではないかと思い、正体を暴こうと動き出しました。

もちろん正体を知られては困る涼花は一計を案じ、ある作戦を発動します。それは、裕と涼花がイチャイチャすることでした。妹モノの作家である裕は妹である涼花とイチャイチャするに決まっている、つまりイチャイチャしている姿を見せればやっぱり裕は永遠野誓だと思われるだろう、という作戦です。

ストーリー展開には少々強引さを感じるところもありますが、相変わらずツンデレな涼花の可愛さと、作家としての葛藤と裕への気持ちを抱える舞の健気さにもついニヤニヤしてしまうこともあるでしょう。

また、初登場である水無月桜は、新人声優の女の子です。永遠野誓のファンでもあり、裕のことを「お兄ちゃん」と呼ぶなど天然っぽい言動も目立ちますが、実際のところは……といったキャラクター。本巻での登場シーンは少なめですが、今後の活躍が楽しみな一人です。

『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』3巻の見所をネタバレ紹介!

大手同人サークルで活動する有名同人作家の神坂姉妹(かんざかしまい)から、永遠野誓の作品はストーリーがなくてキモいだけだと言われて怒った涼花は、彼女達とある勝負をすることになります。

それは、互いに永遠野誓作品の同人誌を作り、即売会での売上を競うというもの。しかもキレた涼花は、勝負で負けたら永遠野誓は引退するとまで宣言してしまい……!?

著者
恵比須 清司
出版日
2017-04-20

「いもいも」第3弾である本巻は、涼花と裕が文化祭デート、しかも涼花の母校の文化祭に出かけるというそれだけでもひと波乱ありそうな展開にワクワクできる一冊です。なぜそんなことになったのかというと、事の発端は突如勃発した神坂姉妹と勝負でした。

神坂姉妹は、妹の春奈と姉の秋乃の姉妹で活動している有名な同人作家で、妹がイラスト、姉がシナリオを担当しています。姉はライトノベルの新人賞を受賞しており、妹の挿絵でデビューすることも決まっています。そんな2人がひょんなことから永遠野誓と勝負をすることになるのですが、そこにはアヘ顔Wピース先生というイラストレーターが関わっていました。

Wピース先生は永遠野誓の作品の挿絵担当で、ペンネームからは想像できないスタイル抜群の美少女です。が、その本職は鬼畜・凌辱系エロゲの原画を描くことで、本人も性に関してかなり開放的なために裕や涼花を振り回すこともしばしば。1巻からすでに登場しているキャラクターですが、本巻ではメインになって活躍するので、ぜひ注目してみてください。

涼花と裕の文化祭デートでは2人の相変わらずの関係を楽しめる他、もちろん神坂姉妹の勝負の行方も気になる本巻は、いろいろと盛りだくさんで最後まで一気に読むことができるでしょう。

『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』4巻の見所をネタバレ紹介!

永遠野誓のライトノベル「お兄ちゃんが好きすぎて困ってしまう妹の物語です。」が遂にアニメ化されることに! しかし、アニメの監督と妹萌えに対する方向性の違いから対立してしまった裕は、何とか監督を説得するため、妹萌えの特訓をすることにしました。

そんな時、アニメでヒロイン役を務める人気声優・水無月桜が裕と涼花の家に押しかけてきて……!?

著者
恵比須 清司
出版日
2017-08-19

2巻での初登場時にはあまり登場シーンのなかった水無月桜が、本巻ではしっかりとスポットライトが当てられています。水無月桜は、新人ながら次々とヒロイン役に抜擢されている人気声優です。永遠野誓の作品を読んですっかりファンになった彼女でしたが、とある理由で家出をし、裕と涼花の家へやってきます。

桜は裕のことを「お兄ちゃん」と呼び慕うのですが、そんな桜に当然、涼花も対抗意識を燃やします。その対抗意識はやや暴走気味でとんでもない展開にも繋がっていくのですが、そこはぜひ本編を手に取って確認してみてください。

また、アニメ監督との対立から、裕と涼花は、監督の言う「妹萌え」を理解するためにまたもイチャイチャな特訓を開始します。しかもそこに舞やWピース先生まで乱入してくるなど、ドタバタ必至な展開はもはや先を読むことができません。

また、裕が自分の中の「妹萌え」を自覚すると同時に、涼花に対するある葛藤を持っていることも明らかにされます。この辺りは、裕にとっては大きな分岐点になりそうなので要チェックです。

一方、桜の天然っぽい言動の裏に隠されている葛藤や本性なども面白く、ストーリーに奥行きを与えています。アニメ化した永遠野誓作品を実際に見てみたい……なんて思ってしまうこと間違いなしの一冊です。

『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』5巻の見所をネタバレ紹介!

裕の書いたライトノベルが新人賞の最終候補に! ついにチャンスを掴んだかと思いきや、「ヒロインが可愛くない」という理由であえなく落選してしまいます。ライトノベルとしては致命的なその指摘に落ち込む裕に、涼花がした提案とは……!?

著者
恵比須 清司
出版日
2017-12-20

裕の理想のヒロイン探しがメインストーリーとなる本巻。

永遠野誓として作家デビューをした裕ですが、それはあくまでも涼花の代理。裕は、自分の書いたライトノベルで作家デビューするという夢を叶えるため新人賞に応募していました。前巻のラストでは、その応募作が最終候補に残っていると知らされたところで終わっていたのですが、「ヒロインが可愛くない」という理由で落選してしまいます。

そこで涼花が裕に提案したのは、裕の理想のヒロインを探すことでした。クリスマス旅行に出かけた裕と涼花、そして他のヒロイン達も巻き込んでのヒロイン探しは、とにかく裕を中心にしたハーレムでラブコメな展開が満載です。

とにかく裕に夢中で、もはや自分の気持ちを隠そうともしていないくらいの涼花ですが、一方の裕はそんな涼花に対してまだストッパーをかけているような様子があり、読者としてはもどかしさを感じる展開が続いていました。本巻ではそんな展開にもやや風穴が開いたかな、と思える内容になっています。

他にも、裕の執筆に対する葛藤、それにともなう自分の中の理想の女の子像への追及など、ラブコメのなかでも思わず読み込んでしまうような人間ドラマにもぜひ注目してみてください。

『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』6巻の見所をネタバレ紹介!

氷室舞と永遠野誓が新作ラブコメで勝負! 舞の発案で、短編投稿イベント「ラブコメ祭り」で、新作ラブコメの人気投票で勝負をすることになった2人。

しかも、その勝負は勝ったほうが何でも言うことを聞くという条件付きでした。負けられない涼花は、勝つために「妹」を封印すると宣言するのですが……!?

著者
恵比須 清司
出版日
2018-04-20

裕のクラスメートであり現役女子高生ライトノベル作家である氷室舞に再びスポットライトが当たる本巻。今回は、舞と永遠野誓のラブコメ勝負がメインストーリーになります。

勝ったほうが何でも言うことを聞くという条件付きの勝負は、舞にとっても涼花にとっても負けられないものでした。涼花は勝負に勝つために「妹」を封印し、「恋人」のストーリーを描くと宣言、その取材のために家を出て女子寮に入ってしまいます。それは、普段は別々に暮らしている恋人同士のシチュエーションを取材するためでした。

これまでとは少し違うポジションになった2人のドタバタラブコメは、第6巻にして読者にも新鮮さを感じさせてくれるでしょう。

もちろん舞との勝負の行方も注目です。結果が気になるのはもちろんなのですが、裕が「妹」を封印した涼花の新作に対して的確な助言をしたり、舞の天才的な作品の裏にある彼女の努力を感じられたりと、作家という仕事に対して真剣に取り組むキャラクター達の顔も楽しむことができます。こういう「お仕事モノ」を時々楽しめるのも本作の魅力をさらに高めているのかもしれません。

『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』7巻の見所をネタバレ紹介!

新しい春。祐と同じ高校へと入学することになった涼花はワクワクと胸を躍らせますが、もともとハイスペックな彼女は、あっという間に学校中の視線を集めることになってしまい……!?

著者
恵比須 清司
出版日
2018-08-18

ついに涼花が、祐と同じ高校へ入学することになりました。前巻では、舞とのラブコメ対決を制するべく、兄妹ではない普通の恋人という架空の設定を作り上げていた涼花でしたが、本巻ではついに同じ学校に通うという、何とも嬉しいシチュエーションをリアルで手に入れたわけです。

もちろん涼花が張り切らないわけがなく、どうにかして祐とイチャイチャしようと企んでいる様子。一方、祐のほうも彼女が同じ学校へ通うようになり、常に同じ空間にいることになったせいか、気持ちがやや暴走しているような雰囲気です。

環境が変わったことによって2人の急接近も期待できそうなのですが、一方で新しいヒロイン候補も登場します。彼女も含め、新しいステージへと進んだ2人の関係がどうなっていくのか、ますます目が離せません。

いかがでしたか? 兄と妹、そして他のヒロイン達も含めたドタバタハーレムラブコメとしての面白さはもちろんのこと、ライトノベル作家という仕事に真摯に向き合うキャラクター達の姿も印象的な本作。笑いながら、萌えを感じながら、楽しく読むのはもちろんのこと、時折チラリと垣間見えるそんなキャラクター達の葛藤が物語をより深くしていることは間違いありません。

妹モノが好きな方、ツンデレヒロインが好きな方、ハーレムものが好きな方、そしてライトノベル作家というお仕事モノにちょっと興味のある方も楽しく読むことができるのではないでしょうか。

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