本作は、元は「小説家になろう」というサイトで大人気だった王道異世界ファンタジー小説のコミカライズです。主人公は人間の頃、通り魔に襲われて死んでしまいますが、気が付くとスライムの姿になっていました。 この記事では、さまざまな能力を駆使して多くの魔物を従えるリムルと仲間たちを描く本作の各巻のあらすじと見所を紹介していきます。 2018年秋にアニメ化予定の、話題作です。
独身で彼女いない暦=年齢だった主人公は、37歳にして通り魔に襲われて死んでしまいます。その際に神様(のような存在)にさまざまな能力を与えられ、異世界にスライムとして転生させられてしまうのです。そして、リムルと名付けられました。
その名付け親である暴風竜ヴェルドラを体内に取り込み、彼は異世界の地にて冒険の旅に出ます。
- 著者
- ["川上 泰樹", "みっつばー"]
- 出版日
- 2015-10-30
本巻の見所は、ゴブリンの村を守るリムルです。
森の中を歩くリムルは、牙狼族に襲撃されたゴブリンたちに出会います。ヴェルドラが世界から消失した事によるモンスターの暴動が原因と知った彼は、ゴブリンの村を守ると決意するのです。
そしてゴブリンの村を救った彼は、その村を拠点として、村の発展のために奮闘。しかし村の発展には技術力が足りないと感じた彼は、衣食住を整えるためにドワーフの王国である武装国家ドワルゴンへ向かうのです。
スライムとは思えない彼の大活躍っぷりに、ぜひご注目ください。
ドワルゴンにて武具職人、建築職人などをスカウトしたリムル。そこに彼のことを聞きつけたゴブリンたちが、庇護を求めてやってきました。ヴェルドラの消失が原因であることに責任を感じたリムルは、彼らを受け入れます。
また、ヴェルドラの消失の一件の調査のために森に入る人間たちがいますが、そのなかには日本から召還された井沢静江(通称:シズ) がいました。彼女との出会いが、今後のリムルの人生を大きく変えることとなります。
- 著者
- ["川上 泰樹", "みっつばー"]
- 出版日
- 2016-04-28
本巻の見所は、シズさんとの戦闘です。
イフリートの加護を受けている彼女は、長く生きられない身体になっていました。また、イフリートの暴走で周囲を攻撃してしまう彼女を守るため、イフリートと戦うこととなります。
シズさんに勝利したリムルは、彼女の遺志を継いで彼女の残した弟子を救い、魔王レオンクロムウェルと戦う事を決意するのです。
シズさんの願いを受け入れて彼女を捕食したことから、リムルは人間の姿へ変身できるようになります。変化した彼の様子も見所の1つです。
シズさんをはじめ多くの者を取り込んだことによって、多くの能力を身につけたリムル。スライムなのに、もはや向かう所敵なしの状態です。
彼は村をさらに発展させようと奮闘するのですが、そこに、オーク族に里を破壊されたオーガたちが現れます。彼らは人間型の魔人で、かなりの強さを持っていました。
しかし、最強のスライムとなりつつあるリムルの前には歯が立たず、あっさりと倒されてしまうのでした。
- 著者
- ["川上 泰樹", "みっつばー"]
- 出版日
- 2016-11-30
本巻の見所は、オーガたちとの戦闘と和解です。
リムルによって倒されたオーガたちですが、どうやら誤解して彼を襲った様子。彼らは自分たちが住んでいる所を破壊した仮面を付けた敵・オークたちから逃げていたのでした。そして、その仇討ちのためにさまよっていたのです。
リムルの強さを目の当たりにした彼らは、彼の手下になって、オークたちを倒すことに決めます。
戦闘して和解、そして仲間に加わるという王道少年漫画の流れは、やっぱり読んでいてワクワクするもの。主人公が圧倒的な強さを誇っている所も魅力的で、本巻ではその強さがあらためて確認できます。
果たして彼らは、オークたちを倒すことができるのでしょうか。
森に現れたオークたちの頭領である、オークロードを倒してほしいとリムルの村に現れた、ドライアドのトレイニー。その要請を受けたリムルは早速、オーク族の次の目的であるリザードマンと同盟を結ぼうとします。
彼らは後がなかったため同盟を受け入れますが、族長の息子であるガビルはいい顔をしませんでした。
リムルたちを待つために篭城をする族長たちに痺れを切らした彼は、謀反を起こし族長の座を奪います。そして、オークたちに攻め入るのです。
- 著者
- ["川上 泰樹", "みっつばー"]
- 出版日
- 2017-04-07
本巻は一冊通して、オーク戦が続きます。見所としてはリムルたち味方戦力の活躍、そして迫力の戦闘シーンでしょう。
これまで仲間になったゴブタ、ランガなどに加え、新入りのオーガであるベニマル、ソウエイ、シオン、ハクロウもいます。オーガ4人の力は飛び抜けており、一騎当千の力を持って相手を打ち倒すのです。
ベニマルの黒炎球は敵を灰に変え、ソウエイは糸を華麗に操り、紅一点・シオンは華奢な体で大刀を振り回し、ハクロウは刀で素早く敵を切っていきます。リムル1人でも恐ろしいほどに強いのに、さらに戦力が増したのです。これだけ強いと、読んでいても爽快なのではないでしょうか。
また戦闘以外の見所は、リムルの擬人化です。シズさんを取り込んだことによって人間の姿に変化できるようになったのですが、その姿がなかなかの美少女!まぁ、中身は37歳のオジサン(童貞)なんですけどね……。
オーク族との戦いの続きになります。
裏で魔王の誕生を目論んでいたピエロのような姿をした魔人ゲルミュッドと、その仲間ですが、 リムルたちに野望を潰され自ら戦場に出向きます。しかし彼の策は失敗し、オークの族長ゲルドに倒され、食べられてしまうのでした。
その結果、オークロード(ゲルド)はオーク・ディザスターとして進化。魔王ゲルドが誕生してしまいます。
- 著者
- 川上 泰樹
- 出版日
- 2017-09-08
本巻の見所は、オークロードとの決着です。
ゲルミュッドの力を奪う事で進化した彼の力は凄まじく、 リムルの力の加護を受けたベニマルたちですら、倒す事が出来ません。そこで、大人数で戦うことで被害が増える事を恐れたリムルは、 1対1の勝負を挑むのでした。
炎の攻撃であるフレアサークルを使って後一歩まで追い詰めますが、炎熱攻撃耐性を得たゲルドは、この攻撃も防ぎ、逆に追い詰められます。
そこでリムルはスライムであることを活かし、相手を食べることでゲルドを退けることに成功するのです。オークたちを退けた彼ですが、戦後処理としてなんと15万人ものオークを引き受ける事になりました。
あまりにも膨大な数なので自分たちの村で保護するわけにもいかず、 労働力として森の各地に分散。多種族間での共生を目指しますのです。そこでジュラの大森林の管理人であるトレイニーにジュラの大森林の盟主となることを告げられ、 広大なジュラの大森林一帯を管理することになります。
本巻では、敵のエピソードが描かれているのも見所の1つ。ゲルドを取り込む際に、リムルは彼の記憶を見ます。それは大飢餓に襲われたオークたちの姿。彼はみんなを守るために、オークロードになったのでした。その過去を知り、オークたちを引き受けることに決めたのです。
敵には敵の事情があり、それぞれのドラマがあるということがわかる、魅力的な一冊です。
ジュラの大森林の盟主になったリムルのもとへ、ガビルを含めたリザードマンたちが配下に加わりにやってきます。また魔王を倒したことで、ドワルゴンの国王・ガゼルに目を付けられ、勝負を挑まれます。結果、リムルの勝利。自慢の一太刀を防いだ彼に敬意を表し、負けを認めて会席の場を設けるのです。
そして、同盟が締結されます。大森林につけられた名前は「ジュラ・テンペスト連邦国」。首都は王の名をとって、「リムル」と名づけられました。
しかし、魔王を倒したことで目を付けたのは他の魔王たちも同様で、 最古の魔王であるミリムも、魔物の国に訪れるのでした。
- 著者
- 川上 泰樹
- 出版日
- 2017-12-08
本巻の見所は、発展する町並みです。
魔物の国として認められたテンペストは その規模を拡大し、国として目覚ましい発展を遂げます。ゆくゆくは交易路の中心部として、大いに栄える都市として認められることになるのだそう。
そこに訪れたのが、魔王ミリム。敵対の意思はなかったものの、魔王としての脅威から、ベニマルたち側近が戦いを仕掛けてしまいます。しかし彼女は、恐ろしい力の持ち主。なんとリムルですら、傷1つつけられないほどなのでした。
予想通り、攻撃は一切通用しません。そこでリムルがある行動に出るのですが……。その意外すぎる機転の利かせ方によって、難を逃れたのでした。
しかしテンペスト国のことを気に入った彼女は、ここに移住する事を勝手に決めてしまいます。そして、国としては前途多難な日々が始まるのです。
発展を遂げるテンペスト国ですが、そこに魔王カリオンの手下が押し寄せます。用件はリムルのスカウトでした。ミリムも一枚噛んでいたため、詳しい話は彼女に確認したところですが……。なんと全員で、4人もの魔王が絡んでいるとのこと。
今後も魔王との戦いに、目が離せません。
- 著者
- ["川上 泰樹", "みっつばー"]
- 出版日
- 2018-03-09
本巻の見所は、英雄計画の立ち上げについてです。
人間の国ファルムス王国でもオーク族の侵攻の件が挙げられ、 調査団が設立されました。実際にその一件については解決済みですが、 魔物の国やドワーフの王など、一部の者しか知りえない情報だったのです。そのためファルムス王国は荒くれ者の集団を編成し、辺境警備隊を立ち上げ、調査に向かわせました。
なんだかんだで面倒見のいい警備隊隊長のヨウムは、 森でナイトスパイダーに襲われている冒険者一向を発見。それを助けようとします。それを機に彼らは話し合いを始めます。
話し合いの結果、魔物が魔物を倒したのでは脅威が去ったとはいえない、という結論が出るのです。考えられたのが、「ヨウム英雄化計画」でした。果たしてこの計画の内容とは。そして、これがもたらす結果とは、一体どういったものなのでしょうか。
魔王カリオンの配下であるフォビオは、ミリムによって倒されます。それを屈辱だと感じた彼は、彼女に憎悪の炎を燃やすのでした。そこを新たな敵フットマンに付け込まれ、災厄の魔物カリュブディスに変貌させられてしまいます。
本来は目的もなく破壊の限りを尽くすといわれている魔物ですが、ミリムへの憎悪を燃やす彼は、一直線にテンペストへと向かってくるのでした。
- 著者
- ["川上 泰樹", "みっつばー"]
- 出版日
- 2018-06-08
本巻の見所は、カリュブディスとの戦闘です。
彼の周りにはメガロドンという巨大な羽の生えた鮫の魔物がおり、彼らは倒されても一定の時間を置くと、すぐに復活してしまいます。
最初はテンペストに向かって来たために国として戦おうとしていたリムルでしたが、カリュブディスの中からフォビオの存在を見つけ、巻き込まれただけだと理解。後の戦いをミリムに任せる事に決めます。
手加減した一撃でカリュブディスを倒すミリムでしたが、このままでは復活する恐れがあるため、リムルの能力でフォビオとカリュブディスを分離し、復活を完全に阻止しました。
全てが終わった後、魔王カリオンも登場。フォビオを連れ帰っていきますが、人柄のよい彼は、テンペストとの不可侵協定を結び、後日あらためてお礼にやってくると言うのです。そして、すぐに自国に帰っていったのでした。
それにしても、ミリムの強さは半端ない!リムルたちが全力で戦って苦戦していた相手を、いとも簡単に倒してしまいました。
戦闘シーンも迫力を増すなか、今後の展開から目が離せません。
8巻は、迫力満点な戦闘シーンが見所でしたが、9巻は少し休憩。テンペストと獣王国ユーラザニアが互いに相手国に使節団を派遣することとなり、その外交の様子が描かれます。
テンペストからは、リグルを筆頭として幹部候補のホブゴブリンが数人、 団長にベニマルが加入し、向かいます。
国力はまだまだないものの、長期的に付き合っていける相手かどうかを、しっかりと意思表示してこいとリムルが送り出しました。
- 著者
- 川上 泰樹
- 出版日
- 2018-09-28
その後、今度はこちらに受け入れるための準備が始まります。
そして使節団は、虎がひく荷車によってやってきました。現れたのは、カリオン三獣士である、黄蛇角のアルビス、虎に似た見た目のスフィアスライムが盟主という事と人間とつるんでいる事に文句を言いながら下りてきた、虎のような風体のスフィアなど。
そしてそこから、違いの力を試すための戦いが即席で行われます。それを経て、お互いに交流すべき相手だと認め合い、そこから宴が始まるのでした。
9巻は、多少ハラハラする展開がありつつも、その打ち解けあった様子にほっこりする内容です。彼らのいっときの休息の様子に癒されてみてください。
また、本作は番外編の小説も収録。ヴェルドラとイフリートが、リムルを観察するという内容なのですが……。こちらもお見逃しなく!
イングラシアに入国し、フューズの紹介状を持ってギルド本部を訪れるリムル。そこで本当の姿を見せて信頼してもらおうと、スライムの姿になります。
そこにやってきたのは、グランドマスターのユウキ・カグラザカ。当初はリムルがシズを食べたことを聞いて襲いかかってきますが、どうにかその経緯を知り、納得。しかしそれでも彼が日本から転生したことは信じられないようです。
どうにか信じてもらおうと、リムルが差し出したのは、本作は類似していると言われているあの名作漫画(?)で……。
- 著者
- ["川上 泰樹", "みっつばー"]
- 出版日
- 2018-12-07
漫画を渡したことで打ち解けた、リムルとユウキ。そしてそのあとにユウキかた提案されたのは、ある子供たちの先生になることでした。
実は彼らはシズ亡き後、後任の教師がいなかったのです。それは彼らが抱える悲しすぎる運命によるものでした。
それを引き受けたリムルでしたが、子供たちの反応は芳しくありません。しかしそこで彼らの悲しさを受け取った彼は、ある約束をして……。
イングラシアで、悲しい運命を背負った子供たちの教師になることとなったリムル。その様子に胸が締め付けられるとともに、彼がどうその運命を乗り越えてくれるのかに期待が持てます。
異世界から不完全召喚された魔素が安定しない子供達を何とかして救いたい!
子供達を救う為にリムルと大賢者が導き出した答えは、シズさんが以前にイフリートを宿してこの世界で過ごしていたように、子供達にも精霊を宿すといった方法でした。
リムルと子供達は、精霊に協力を求めるべく「精霊の棲家」を目指します。
- 著者
- ["川上 泰樹", "みっつばー"]
- 出版日
- 2019-03-29
「精霊の棲家へ向かって帰ってきた者はいないの」
(『転生したらスライムだった件』11巻より)
「精霊の棲家」を目指すリムルに、エルフはこう語ります。
それでも、「精霊の棲家」を目指すほかに道は無いリムルと子どもたち。リムルは、子どもたちとランガをつれて旅に出る決意を固めます。
そして辿り着いた「精霊の棲家」でリムルたち一行はいきなりゴーレムの襲撃を受けるが──⁉
遂に姿を現した「精霊」とのやり取りも必見です!
果たしてリムルは、不完全召喚された子どもたちを救うことはできるのでしょうか?
そういうわけで『転生したらスライムだった件』の紹介でしたが、いかがだったでしょうか?2018年秋にはアニメ化も予定されてますので、まずはそちらからチェックされるのもよいかもしれません。