スティーヴン・キングのおすすめ小説ランキングベスト6!斬新なホラー作品

更新:2016.11.21

スティーヴン・キングと聞いて多くの人が思い浮かべるのは、やはりホラー小説ではないでしょうか。映画化で有名になったものも、もちろん多いのですが、ホラーの斬新さから多くのファンを魅了しています。

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ホラー小説界の王様、スティーヴン・キング

スティーヴン・キングは1994年に『キャリー』で作家デビューしました。

舞台となるのは、多くの場合アメリカの実在する町ですが、具体的な固有名詞を並べるだけでなく、緻密かつ詳細に日常を書き表すため、よりホラーに現実味が帯びた作品に。

従来のホラーは、非現実的な世界の中で起こる怪奇がテーマとなるため、スティーヴン・キングは「モダン・ホラー」の第一人者だと称されています。また、多くの作品が映画化されています。ホラー作品ではありませんが、『ショーシャンクの空に』や『スタンド・バイ・ミー』はスティーヴン・キング原作映画の代表的なものでしょう。

今回ご紹介するのはホラー作品ですが、日常に起こるちょっと不思議なことをテーマにした作品も有名です。

ところで、スティーヴン・キングは別のペンネーム、リチャード・バックマンでも作品を発表していたことはご存知でしたか?

その理由としては、当時のアメリカ出版業界にあった風潮のためです。1人の作家は年間1冊しか本を出せないという状況でした。多く書ける作家はどうするのかというと、別のペンネームを使うことで、年に何冊も作品を出版していたのです。

そのため、スティーヴン・キングも別にペンネームを使わざるを得ない状況だったと言えます。

ただ、もうひとつ意図があったようで、世に知れ渡った名前を使わなかった場合、どれだけ本が売れるのか知りたかったようです。

作品を出す上で、売れるのはネーム・バリューだけなのかどうか気になるのは、スティーヴン・キングのように名が通ればこそかもしれませんね。

6位:平凡なストーリーが生み出す、人間の葛藤と恐怖『クージョ』

超常的な化け物は登場せず、ごく日常の生活空間で起こり得る「死への恐怖」が巧みに描かれています。1983年には映画化もされており、フィクションながら現実に起こり得るリアリティ溢れる作品です。

著者
スティーヴン・キング
出版日

40℃を超える真夏の田舎町キャッスル・ロックが舞台です。この町に住んでいる2つの家族が物語の中心になります。

家族の1つはトレントン家。美貌を誇るヒロインのドナ、ハンサムな上に優秀なビジネスマンであるヴィク、4歳になるタッドの3人家族です。トレントン家はニューヨークから引っ越してきたばかりで、一見すると幸せな中流家庭に見えます。しかし、トレントン家にはいくつかの問題がありました。
 
もう1つのキャンバー家は3人と1頭家族です。家長のジョーは自動車修理工ですが、アル中のろくでなしです。妻のチャリティーは息子のブレットが父親を尊敬していることに不安を感じますが、夫の性格を熟知しているためなにもできずにいます。そして一家に飼われている200ポンドもある巨大なセントバーナードがクージョです。クージョは穏やかな性格ですが、狂犬病に罹患してからは徐々に凶暴性が垣間見えてきます。

物語中盤、ドナの愛車が故障し、修理のためにジョーの作業所に出向きます。しかし、作業所で待っていたのはジョーではなく、巨大な狂犬と化したクージョでした。

クージョに襲われた親子はどうにか車内へ逃げ込みますが、故障した車はエンジンがかかりません。炎天下の車内温度はどんどん上昇し、オーブントースターと化した密室は幼いタッドの体力を容赦なく奪っていきます。たまらず窓を開ければ、巨大なクージョがよだれを撒き散らして襲い掛かけてきます。そして、極限状態に陥ったドナはある決断を強いられます……。

一見すると、田舎町の2家族を襲った悲劇、という何の変哲も無い物語のように思えますが、そこは名作家スティーヴン・キングのなせる技。人物の心情描写が巧みで、どんどん物語に引き込まれていきます。

特にドナが追い詰められていく様は圧倒されます。ある秘密を抱えた彼女が狂犬病になってしまったクージョのことをきっかけにある決断をします。夫婦の絆について感じられる名作です。

5位:町に忍び寄る悪が、老人の眠りを妨げる『不眠症』

ラルフ・ロバーツは70歳。そのせいか奇妙な不眠症を発症します。徐々に短くなっていく睡眠時間、人々を覆うオーラの幻覚、人の命を奪いにくる白衣を着た禿げた小人……。

自分が狂っているのかもしれないと思いながらも、ラルフは「チビでハゲの医者」に対して憎悪と恐怖に怯えます。
 

著者
スティーヴン キング
出版日
2011-10-07

そんな中、町では妊娠中絶に賛成をする女性活動家の講演の日が近づいていきます。そこで賛成派と反対派が激しい対立を始めるのですが、穏やかならぬ空気を帯び出し……。

穏やかな、ごく平凡な町が舞台の中、邪悪な存在が町に忍び寄ります。その悪意がどんどんと色濃くなり始めるのが見え出したとき、読者はもう本を読む手は止められなくなるでしょう。不眠症になること間違いなしのスティーヴン・キング作品です。

4位:監禁されて、新作を書く『ミザリー』

小説家のポール・シェルダンは、雪道を運転中に事故を起こしたことで、半身不随になってしまいます。目が覚めるとそこは知らない場所。しかしすぐに、元看護婦でポールの「一番の読者」のアニーが助けてくれたと知ります。

手厚い看病をするのも束の間、自分のためだけに新作を書くよう、ポールを脅迫し始めるアニー。書かなければ激しい拷問を加えられ、悶絶し続けるポール。監禁されたポールは果たして生きてこの家から出られるのか……。
 

著者
スティーヴン キング
出版日
2008-08-05

スティーヴン・キングの、最も恐れていることを小説にしたとも言われる『ミザリー』。ファンであるということで、人がどこまで極限的なことを行うのか。そんなことを追求した、背筋も凍るホラー小説。

3位:この家、何かおかしい『シャイニング』

コロラド山中にあるリゾート・ホテルに、冬場の管理人として作家と妻、そして5歳の子どもが住み込みます。バカンスの時期には、人が集まってきますが、冬にはマイナス25度の極寒と大雪で閉ざされてしまう、そんなホテル。

ある日、作家はホテルの地下で重要なものを見つけてしまいます。また、息子の怖がる様子も、なんだか変。そう思ったところからが恐怖の非日常の始まり、完全に外界から閉ざされた世界で、悪霊が一家を襲いにやってきて……。

著者
スティーヴン キング
出版日
2008-08-05

周りから完全に切り離された世界で、恐怖の体験をする一家。夫婦には何も見えず、様子がおかしいような気がしています。しかし、息子には「何か」が見えていて、その「何か」に恐怖する姿に読んでいる方も共鳴してしまう、スティーヴン・キングのホラー小説です。

2位:ペットを埋める、墓地がある『ペット・セマタリー』

都会で生活を厭い、若い夫婦とその子どもがメイン州の小さくも美しい町に引っ越してきます。越してきてから気付いたのは、家の前の道路に大型トラックの交通量が多いこと。

また、近所の人からも、そのせいで犬や猫などペットの事故が多く、「ペットの共同墓地」が近くにあることを知らされます。

それと同時に、あまり深く立ち入らないようにも注意を受ける一家。その理由は、その山の奥に、おぞましいものがあるから……。

著者
スティーヴン キング
出版日

犬や猫のゾンビが現れて、急に非現実の世界に引っ張りこまれる恐怖が待っています。その後、一家にも最大の不幸が訪れ、恐ろしいものの手中に落ちてしまうですが、「ペットの共同墓地」で起きる恐怖は、言葉ではとても言い表せません。「あまりの恐ろしさに発表が見合わせられた」という伝説を持つ、スティーヴン・キングの作品です。

1位:あなたの欲しいものはなんですか?『ニードフル・シングス』

ある日、田舎町のキャッスルロックに骨董屋が開店します。こんな町に骨董屋?と首をかしげる住民たち。しかも、店主は全くのよそ者。そこではよそ者の出店は歓迎されないはずなのに、住民は激しい興味を抱き始めるのです。

その店で並べられているのは、昔から欲しくて仕方なかったもの。それが格安で手に入ることが、住民を惹きつけるポイントなのです。ただし、ひとつだけ条件があります。それは、店主から頼まれるいたずらを実行すること……。

著者
スティーヴン キング
出版日

この商品がどうしても欲しい、手に入れたいと思った住民たちは、言われた通りいたずらを仕掛けます。しかし、そのいたずらのせいで、穏やかな町が、平凡に暮らす人々がどんどん狂っていってしまうのです。それまでは何の変哲もない、どこにでもある田舎町のはずだったのに。日常がぶち壊されていく恐怖に、虜になること間違いなしのスティーヴン・キングの作品です。


いかがでしたか?スティーヴン・キングの有名な作品から、ちょっと耳慣れない作品までご紹介してきました。たった1作読むだけでも、必ずキングのホラーの世界から出てこられなくなること請け合いです。是非、ぞっとするようなホラー体験をしてみてください。