電撃小説大賞を受賞し、アニメ化も決定してますます注目度の高まる『俺を好きなのはお前だけかよ』。そう簡単にはハーレムにならないラブコメとして、ラブコメ作品の新たな面白さを発見させてくれた作品です。 この記事では、アニメ化(2019年1月現在、時期は未定)が決定した話題作を、既刊分10巻一挙にご紹介します。
如月雨露、通称・ジョーロは、いたって普通の男子高校生。そんな彼の周りには、幼馴染や、生徒会で一緒に働く少女達がいました。
よくある展開ですと、彼女達は盲目的に主人公であるジョーロに想いを寄せ、しかし恋愛に鈍感な彼はそれに気が付かず、そのうちヒロインは増えて、あっという間にハーレムに……となるはずですが、ジョーロの場合、そんなことはありません。
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2016-02-10
彼は、鈍感で純情な性格を装っているだけの、少女達の誰かと付き合いたいという、欲望に満ちた少年だったのです。
しかし、そんな彼の前に現れたのは、図書委員・三色院菫子。彼女は彼に、自分はあなたのことをストーキングしていると言い放ち……。
幼馴染、生徒会長、親友、ストーカーなどなど、個性豊かなキャラクター達とともに、時に勝負をしたり、時に助け合ったりする高校生達の物語です。
ちなみにアニメ作品では、ジョーロを山下大輝、パンジーを戸松遥、ひまわりを白石晴香、コスモスを三澤紗千香が演じます。原作からどんな風に変わるのか、再現するのかも見所ですね。
作者がラブコメ作品を読みながら、主人公はどうしてあからさまに言い寄られていることに気が付かないのか、と疑問に思ったところから生まれたという本作。最初は王道のラブコメ作品のようにも思えるのですが、途中からそうではないことがわかっていきます。
特に、最初に手に取ることになるであろう1巻では、ジョーロに想いを寄せる数人の少女達がいるものの、それがだんだんとこじれ、片思いが一転、彼を敵視するようになったりするのです。終盤近くになると、読者はタイトルの意味にも納得がいくようになるでしょう。
ジョーロは鈍感キャラを装うしたたかな面がありつつも、自分の芯をとおしているよいヤツだ、と感じる場面も多く、そこも多くの読者の心をつかんでいる理由の1つなのかもしれません。また、よい意味で予想を裏切る展開に、ハラハラしながら読むこともできる作品です。
キャラクター、ストーリー、タイトルの意味、そしてラストの意外性と、非常に満足度の高いシリーズであること間違いなしです。
いたって普通の男子高校生である、如月雨露(きさらぎ あまつゆ)。名前の漢字から、ジョーロと呼ばれている彼は、幼馴染の日向葵(ひなた あおい)、通称・ひまわりと、と生徒会長の秋野桜(あきの さくら)、通称・コスモスのどちらかと付き合いたいと思っていました。
一緒に登校したり生徒会の仕事をしたりと、ジョーロに対してはそう悪くない態度を取っている2人に、彼は淡い期待を抱くのですが……。
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2016-02-10
ジョーロの側には、幼馴染のひまわりと、生徒会長のコスモスという2人がいます。
ジョーロは生徒会書記なので、コスモスとも接点があったのです。彼は2人のどちらかと付き合いたいという下心から、恋愛に疎く、相手の好意に気が付かない鈍感で純情な男子というキャラクターを演じていました。そうすることで、ひまわりかコスモスと付き合おうと考えていたのです。
本巻の序盤では、ひまわりもコスモスも、それぞれ一緒に登校したり公園に寄ったり、彼を心配する素振りを見せたりと、仲のよさそうな雰囲気が描かれています。実際、ここまでは2人とも彼に悪い感情は抱いていなかったのでしょう。
そんななか、ジョーロにとある相談があるともちかけます。彼は当然、期待しました。遂に告白されるのでは!?と思ったのです。しかし、それは、この後の大波乱の幕開けでした。
本巻では、ジョーロとひまわり、コスモスに加え、図書委員の三色院菫子(さんしょくいん すみれこ)、通称・パンジーと、ジョーロの親友で野球部エースの大賀太陽(たいが たいよう)、通称・サンちゃんの5人がメインキャラクターとなり、ややこしい恋愛関係に振り回される日常が描かれることになります。
簡単に説明すると、ひまわりとコスモスはサンちゃんに好意を抱き、サンちゃんはパンジーに好意を抱き、パンジーはジョーロに好意を抱くということになってしまうのです。パンジーに至っては、ジョーロにストーカーまがいのことをするほどの想いを寄せています。
この関係から、それぞれが味方になったり敵になったり、ジョーロがスクールカーストの底辺に落ちたりとするのが本巻。
捻じれまくった関係がどう収束していくのでしょうか。
お互いの素顔を知り、なんとなく距離の縮まったようなジョーロとパンジー。しかしジョーロは、いまだにパンジーの容姿以外は嫌いだと思っていました。
そのうえ、ひまわりやコスモスとは仲直りもできていません。何かと落ち込むことの多い彼に、さらに追い打ちをかける出来事が……!?
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2016-04-09
前巻では、ひまわり、コスモス、サンちゃんの3人を敵に回し、スクールカーストの底辺に落とされていじめの標的にされるなど、さんざんな目に合っていたジョーロ。ラストでは、ひまわりやコスモスが彼を守ろうとしているような描写もありましたが、まだちゃんと仲直りをしたわけではありませんでした。
彼は、いまだにギクシャクしたままの3人と仲直りをしたいと思いつつも、タイミングをつかめないでいます。そんななか新たに羽立桧菜(はねたち ひな)、通称・あすなろという少女が登場します。
新聞部である彼女は、ジョーロが3人と仲直りし、スクールカーストの底辺から復活するために重要な役割をすることになるので、ぜひ注目してみてください。
本巻では、ジョーロとパンジーの関係が、おかしな方向から一歩進むことになります。ジョーロはパンジーのことを、容姿以外は嫌いだと公言しています。このあたりに主人公のデリカシーのなさを感じますが、それもこのキャラクターの個性。
そして、そんな彼の上をいくのがパンジーです。彼女はなんと、ジョーロの母親と連絡を取り合う仲になっていたのです。母親に気に入られた彼女は、まんまとジョーロの部屋へ入ることに成功します。そして、そこでしたこととは……。
ラストでは、また新しいキャラクターが登場。新キャラクターの登場に、これからの展開がますます気になることでしょう。
ある日、ジョーロ達のクラスにやってきた転校生の女の子。
洋木茅春(ようき ちはる)という名前のその美少女は、初対面のはずのジョーロの手にいきなりキスをしてきて……!?
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2016-08-10
前巻のラストで、ジョーロ達のクラスに転校生がやってきていましたが、本巻はその続きから始まります。
転校生の洋木茅春、通称・ツバキ。彼女の家は有名な串カツ屋を営んでいて、実はジョーロは、彼女の店に串カツを買いに行ったことがあったようです。その時の彼のちょっとした言動から、彼女は彼に好意を抱くようになったのです。
そんな彼女は、パンジーと、仲直りもしてジョーロのことを憎からず思っているコスモスとひまわりの3人に対し、ジョーロをかけた勝負を持ち掛けてきました。その勝負に自分が勝ったら、今後ジョーロに近づくなと言うのです。
かくして、ジョーロを1番喜ばせた者が勝ち、という勝負が始まったのでした。
今回は、ジョーロをかけた少女達の勝負という王道のハーレムエピソードがあり、俄然ラブコメな雰囲気が濃くなってきました。勝負内容も、ジョーロへの奉仕合戦と、王道な展開です。
しかし、そんな状況を喜ぶだけではないところが、本作の面白いところ。ジョーロは決して鈍感ではないので、そんな状況に身を置き続けることが耐えられなかったのでしょう。最後は、ハーレムはもう懲り懲りだと思ってしまいます。
このエピソードの後は、ジョーロがある理由からツバキの店でアルバイトをすることになったり、クラスメイトでカリスマ群のリーダー・真山亜茶花(まやま あさか)、通称・サザンカまでもがジョーロに対する態度を変えてきたりと、気になる話が盛りだくさんです。
ラストでは新たな問題が発生し、次巻への期待は高まります。
サンちゃんの所属する野球部の1年生女子マネージャー・蒲田公英(かまた きみえ)に呼び出されたジョーロは、彼女からあるとんでもない相談をされました。それは、サンちゃんとパンジーが付き合えるように協力しろというもの。
2人の気持ちを知っているジョーロは戸惑いますが、半ば脅される形で協力を約束させられてしまい……。
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2017-01-10
前巻のラストで登場した、野球部の1年生マネージャーの蒲田公英、通称・たんぽぽ。ジョーロは、彼女からパンジーとサンちゃんを付き合わせるための協力を約束させられてしまいました。
しかも、そこにジョーロを尾行してきて話を聞いていたあすなろまで参戦してきて、どう考えても混乱する事態にしかならない雰囲気になっていくのです。
そもそも、たんぽぽがサンちゃんの恋を叶えようとしているのは、彼女がアイドル志望であるというのが理由でした。野球部が甲子園に出場、マネージャーの献身的な涙が全国放送、人気が出る、という流れが彼女のなかにはできていたのです。
甲子園出場のためには、エースであるサンちゃんのメンタルを整える必要があるということで、恋を叶える作戦が始まったのでした。
そんなことからもわかるように、たんぽぽは可愛く献身的な少女のように見えつつ、かなり腹黒くゲスいところのあるキャラクター。夏休みの予定を話し合うくらいの関係になったジョーロやパンジー達の関係が、彼女によってどう崩されてしまうのか、ハラハラしてしまいます。
とはいえ彼女の作戦は、中盤で一気に意外な展開へと発展。パンジーとたんぽぽの意外な関係が明かされるなど、読めば読むほど先の読めない展開になっていき、最後まで一気に読んでしまうこと間違いなしです。
また、新たなキャラクターとして葉月保雄(はづき やすお)、通称・ホースという少年も登場。利用者の少ない図書室の閉鎖の危機を救うために颯爽と現れた彼は、パンジーと知り合いで、彼女に好意を抱いていました。
彼の登場から人間関係がより複雑になり、さまざまな気持ちが絡み合うようになっていきます。
パンジーのことが好きなホースと、ホースのことが嫌いなパンジー。そこへジョーロが入り、ホースとジョーロはパンジーをかけた勝負をすることになりました。
勝ったほうがパンジーと付き合うというのですが、その勝敗を決めるのは、ひまわりやコスモス、さらにホースの友人のチェリーとつきみなど、6人の少女達で……。
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2017-04-08
さまざまなキャラクターの気持ちや、思惑が絡み合う本巻。頭脳戦というほど戦略性のある勝負ではありませんが、それぞれが思惑を抱えながら動く様子は、まさに心理戦。ドキドキしながら読み進めていける内容となっています。
少し関係が複雑なので、登場するキャラクターの気持ちを整理してから読むといいかもしれません。まず、ホースはパンジーが好き。しかし、パンジーは彼が嫌い。ジョーロもパンジーが好きなので、彼はホースと、パンジーをかけて勝負することになりました。
勝敗を判定するのが、パンジー、ひまわり、コスモス、あすなろ、チェリー、つきみの6人なのですが、ひまわり、コスモス、あすなろの3人はジョーロのことが好きなのでパンジーと付き合ってほしくない。そこでホースに軍配をあげることにしました。
一方、ホースに想いを寄せているのは、桜庭桃(さくらば もも)、通称・チェリーと、草見月(くさみ るな)、通称・つきみの2人です。彼女達は最初、ホースの幸せのために彼の恋を応援していましたが、彼が勝負に勝てばパンジーと付き合ってしまう事実を前に、気持ちが揺れ始めていました。
この勝負は、最後は意外な結末を迎えることに。ジョーロが最後に選んだ選択、そして、それに少女達がどう応えるのかに注目してみてください。
ある朝、ジョーロが自宅の部屋で目覚めると、そこには胸の谷間を見せつけてくる美人がいました。しかし、ジョーロは喜ぶどころか嫌そうな雰囲気。
それもそのはず。彼女はジョーロの姉・如月茉莉花(きさらぎ まりか)で……。
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2017-08-10
パンジーをかけたホースとの勝負もひとまず落ち着き、パンジーはもちろん、ひまわりやコスモス達ともあらためてよい関係を築くことができたジョーロ。本巻では、そんな彼の姉が登場します。
姉の名前は如月茉莉花、通称・ジャスミン。美人なのですが口が悪く、実家に帰ってくる時は彼氏のいない時と決まっています。彼氏に求める理想も高いせいか、自身の恋愛はなかなかうまくいかないようで、美少女達に囲まれているジョーロに何かと絡んでくることになります。
彼女は、ジョーロの家へ遊びに来たパンジー達とも出会い、成り行きで一緒に買い物へ行くことになりました。半ば脅しにも近い文句で買い物への同行をジョーロに迫るなど、弟を尻に引く強い姉のようですが、一方でジョーロやパンジー達3人の少女の気持ちを察し、これからの関係性を心配するなど姉らしい優しい一面も。彼女の存在が、今後どういうふうにジョーロ達に影響してくるのかも気になるところです。
また、ホースの近況や、ツバキの店でのアルバイト、クリームパンを巡るミステリー(?)など、青春らしいエピソードも盛り込まれており、ほのぼのとした気持ちで読み進めることができるでしょう。
しかし、終盤ではまさかの展開に。一体これからジョーロはどうなってしまうのか、続きか気になるラストです。
サザンカとチェリーが、ジョーロの彼女に!? しかも2人同時に付き合うことになったというジョーロに、パンジー達は制裁を加えることにします。
しかし、彼らの交際には何やら理由があるようで……。
俺を好きなのはお前だけかよ(7) (電撃文庫)
2017年11月10日
サザンカとチェリーが、ジョーロの彼女になるという急展開を迎える本巻。
サザンカは清楚系(実際はカリスマ群所属のリーダー的存在)のクラスメイト、チェリーはホースの友人です。2人同時に付き合うといってもジョーロがこっそり二股をかけているわけではなく、サザンカとチェリーも、ジョーロが2人同時に付き合っているという事実を知っています。
そんな状況にジャスミンもローリエも不思議がりますが、その謎は本巻で明かされることになりました。
サザンカとチェリーは、2人ともストーカーに狙われてたのです。そのストーカーを撃退するため、ジョーロと交際をすることにしたのでした。
なぜジョーロかというと、2人とも彼にある借りがあるから。それがどんな借りなのかは、本編を読んでいる方であれば「あれかな?」と思い当たるかもしれません。事情を知ったパンジー達も協力を申し出てくれて、いよいよストーカーを捕まえるための作戦が開始されていきます。
本巻は、チェリーとサザンカをメインに物語が語られていきます。ホースやつきみのその後や、甲子園に出場したサンちゃんの近況などもちらほら出てくるので、そちらもぜひチェックしてみてください。
ある日、願い事を叶えてくれるという木に、お願いをしにきたサンちゃん。
しかし、いざお祈りをしようとした時、木から少女が降ってきて……!?
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2018-03-10
木から謎の少女が降ってくるという、非日常的なエピソードから始まる本巻。サンちゃんが出会ったこの少女は、自分の前世はくノ一だなどと言ったり、初対面の彼に体操服を貸してほしいと言ったりする変わり者で、名前を牡丹一華(ぼたん いちか)といいました。
しかし、名前で呼ばれたくないというので、サンちゃんがアネモネというあだ名を付けてあげることに。あだ名を気に入ったアネモネと、変わった言動をする彼女を面白いと思うサンちゃん。本巻はこの2人と、サンちゃんと野球部でバッテリーを組む芝を中心にした、青春らしいスピンオフになっています。
サンちゃんとアネモネ、それに芝を入れた3人は、一緒に野球の練習をするなど交流をし、アネモネは野球部の臨時マネージャーになりました。なんだかんだとありつつも持ち前の明るさで野球部に馴染み、さらに的確なアドバイスまでしてくれるアネモネのおかげで、野球部は実力を伸ばしていきます。
どうして彼女が部の実力を高めるほど的確なアドバイスができたのか、その理由は後の展開に大きく関わってくる設定なので、ぜひ注目してみてください。
その後、甲子園での本番を迎え、勝負に挑むサンちゃん達が描かれていきます。サンちゃんとアネモネの関係がどういう結末へ向かっていくのかは、実際に手に取って確認してみてください。
また、アネモネとパンジーがある関係になっていることが明かされます。これが、この後の展開にどう関わってくるのかも気になるところです。
野球部が地区大会で決勝に挑んでいる頃、ジョーロは焼き鳥屋の屋台にいました。そこで、やたらと尊大な口をきく元木智冬(もとき ちふゆ)という少女と出会います。
通称、ヒイラギというその少女は、ツバキとは因縁浅からぬ関係らしく……。
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2018-07-10
元木智冬、通称・ヒイラギとツバキの勝負に焦点を当てた本巻。前巻はサンちゃん達野球部を舞台にした、青春らしいスピンオフ作品でしたが、本巻はヒロイン達の勝負を描いた笑える作品になっています。
ツバキとヒイラギは、もともとは友人同士でしたが、ある理由からライバルになり、もう150回以上も勝負を重ねてきていました。しかし、勝敗はすべてツバキの勝ち。
今回こそはと、ジョーロとパンジーを味方につけ、ヒイラギは焼き鳥屋と串カツ屋の売り上げ勝負に挑むことになります。ちなみに、ツバキ側にはひまわりやコスモス達が付いています。
しかし、実はヒイラギは尊大な口調とは裏腹に、極度の人見知りで、接客なんてとても無理なのでした。何でもできるツバキと自分を比べ、劣等感を抱いている彼女を、ジョーロとパンジーはなんとか励ましてあげようと頑張ることになります。
一方、同時進行で体育祭も開催されるという、まさに勝負尽くしの一冊。勝負の行方もさることながら、それぞれのキャラクター達の頑張る姿も見所。特に、最後にみんなで打ち上げをする場面は、心地よいシーンです。
ただ、ラストではまた不穏な空気が流れ始めます。これまでジョーロはさまざまなヒロインと、仲はよくても微妙な関係を続けてきましたが、ついに、それにも終止符を打つ時がきたのです。
彼が選ぶヒロインとは誰なのか……次巻への期待が膨らむこと間違いありません。
パンジー達から、二学期が終わるまでに1人を選ぶように告げられてしまったジョーロ。
誰かとの始まりを選ぶことは、誰かとの終わりを意味する……彼らの終わりの始まりの物語が、遂に開幕!
- 著者
- 駱駝
- 出版日
- 2018-11-10
パンジー達から1人を選ぶように言われてしまったジョーロ。これまで友達でいることを選択し、仲はよくてもその関係性にあいまいなものを残していた彼にとっては、なかなか辛い選択を迫られることになりました。しかし、いつまでも今のような関係を続けていくことができないのも事実なのです。
そんななか、彼らの学校では「繚乱祭」が開催される時期になりました。しかし、その年に1度のビックイベントが突然の中止に!
前夜祭で使われるはずだったイルミネーションがなくなってしまったというのが理由なのですが、その犯人として名前が挙げられたのが、なんとパンジー、コスモス、ひまわりだったのでした。
本巻はミステリー要素も多く、そのためか新聞部である、あすなろの活躍も目立ちます。彼女の活躍を見たい方にとっては、嬉しいポイントです。ミステリー仕立てということで、ストーリーや展開は要注目。特に終盤のどんでん返しには、驚く方も多いのではないでしょうか。
そして、本巻ではこれまでヒロインとしてジョーロに想いを寄せていた少女が1人、彼の元を去ることになります。それが誰なのかは、ぜひ実際に読んで確認していただきたいところです。彼女が最後に自分の気持ちをぶつけるシーンは特に印象的なので、ぜひ楽しみにして読んでみてください。
シリーズもだんだんと終盤に向かっていっているような雰囲気になってきています!
いかがでしたか?ハーレムものやラブコメは世の中にたくさんありますが、主人公も、ヒロインも、ただ盲目的に恋をするだけではないのが本シリーズの特徴です。キャラクター達の気持ちの動きに興味のある方は、ぜひこれを機会に手に取ってみてください。