サン=テグジュペリのおすすめ本5選!『星の王子さま』だけじゃない名作たち

更新:2019.1.31

世界的に有名な作家、サン=テグジュペリ。代表作の『星の王子さま』は世界各国で翻訳され、総販売部数1億5000万部を超える大ベストセラーになっています。しかし彼はそのほかにも、パイロットとして生きた自身の経験を活かした著作を多数発表し、名作を残しているのです。この記事では特におすすめの5作をご紹介していきます。

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サン=テグジュペリとは

 

1900年生まれ、フランス出身のサン=テグジュペリ。本名はアントワーヌ・マリー・ジャン=バティスト・ロジェ・ド・サン=テグジュペリといい、ファンからは「サンテックス」という愛称で親しまれています。

志願して兵役につき、飛行連隊に所属。軍の飛行機の操縦士となります。退役した後は民間の航空会社に入社し、郵便飛行機のパイロットを務めたそう。そのかたわらで1926年に作家としてデビューをし、パイロットとしての経験にもとづいた著作は、世界各地で読まれるようになりました。

1935年、フランス、ベトナム間の最短時間飛行に挑戦したものの、サハラ砂漠に不時着をしてしまいます。この時の経験が、後に執筆する『星の王子さま』に活かされているそうです。そのほかヨーロッパから南米に渡る新たな航路の開拓に携わるなど、さまざまな分野で力を発揮しました。

1939年に第二次世界大戦に招集され、フランスとドイツが講和した後も「自由フランス軍」に志願。たびたび実戦勤務についていましたが、1944年にサン=テグジュペリが乗った偵察機が地中海の上空で撃墜され、行方不明になりました。

 

サン=テグジュペリが飛行士を描いた小説『夜間飛行』

 

現代では、夜間に飛行機が飛ぶのは当たり前のことです。しかし、それが当たり前ではない時代がありました。

航空郵便事業が始まった頃。レーダーや航路の整備がまだなされておらず、自分の目と月明かりを頼りに飛行機を操縦するということは、死と隣り合わせだったのです。

 

著者
サン=テグジュペリ
出版日
1956-02-22

 

こんな危険を犯してまでしなければいけない仕事なのか……主人公のリヴィエールは、葛藤のなかにいました。自分の命だけでなく、多くの部下の命も預かる立場ゆえ、自分にも他人にも厳しく接し、危険な仕事に従事する身であるということを常に心に留めておかなくてはなりません。

ある日、部下のファビアンという操縦士が、夜間の任務中に悪天候によって遭難してしまいます。夜間飛行の危険を身をもって感じたリヴィエールは、どのような決断を下すのでしょうか。

仕事に生きる男たちの苦悩が細やかに描かれ、共感や憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。新しい道を切り拓くために、時に非情に突き進むリヴィエールの姿が魅力的です。

パイロットとして実際に活躍したサン=テグジュペリだからこそ書ける、詳細な描写もポイント。当時の飛行機に関する資料としても価値のある作品です。

 

サン=テグジュペリのエッセイ『人間の土地』

 

パイロット兼作家という異色の経歴をもつサン=テグジュペリ。本書は、彼が飛行士として過ごした15年間の出来事を綴ったエッセイです。

サン=テグジュペリの人生を知るうえで、欠かせない一冊でしょう。

 

著者
サン=テグジュペリ
出版日
1955-04-12

 

本書の魅力として、飛行士であるサン=テグジュペリから見たさまざまな世界を見れることが挙げられます。『星の王子さま』に繋がる砂漠への不時着など、普通の人が到底体験することのない出来事を経て、人間本来の姿や、彼自身の生き方を見つけていくのです。

「愛するということは、おたがいに顔を見あうことではなくて、いっしょに同じ方向を見ることだ」「真の贅沢というものは、ただ一つしかない、それは人間関係の贅沢だ」など、名言も多数。

飛行士というのは、孤独な存在です。大きな空でひとりぼっちになるという経験をしたサン=テグジュペリから生み出される言葉は、読者の心に深く染み入るはずです。

 

戦争をとおして考える、人間とは『戦う操縦士』

 

かつてサン=テグジュペリが従軍していた時の経験にもとづいて書かれた小説です。

フランス軍は、ドイツ軍の侵攻を前に、もはや敗北を待つばかりの状況にありました。無意味であることを知りながら、主人公の「私」は飛行機に乗り込み、偵察任務に向かいます。

 

著者
アントワーヌ・ド サン=テグジュペリ
出版日
2018-03-07

 

「私」は眼下に広がる町と路上にあふれている人々を見つめ、戦乱のなかで自分が信じてきた文明を見失い、戸惑うばかりでした。

本書では、人間や人生、自分、他者について俯瞰的に考察をし、無意味だと知りながら戦うことの意義を見出そうとします。極限状態のなかで自らに問い続けたからこそ生まれた言葉、極限状態のなかだからこそ得られた視点をうかがい知ることができるでしょう。

まるで哲学書のような一冊。サン=テグジュペリの考えに触れてみてください。

 

サン=テグジュペリの代表作『星の王子さま』

 

1943年に発表されたサン=テグジュペリの代表作。200以上の国と地域で翻訳され、各地でベストセラーとなっています。

砂漠に不時着した主人公の「僕」が出会ったのは、ひとりの少年です。少年は1輪のバラの花と喧嘩をしたことをきっかけに、もともと暮らしていた小惑星を出発し、いくつかの星をめぐって、地球にたどり着いたとのことでした。

 

著者
サン=テグジュペリ
出版日

 

地球にやってきた王子はたくさんのバラの花を見て、自分が愛していたものは特別なものではなかったと悲しみます。そこへキツネがやってきて、やりとりを重ねることで、王子は「本当に大切なものは、目に見えない」ことを知るのです。

王子の目をとおしてさまざまなものを見つめ、大切なことは何なのかを探っていく作品。児童書として発表されていますが、大人の読者が多いのが特徴です。忘れてしまったものを思い出せるでしょう。

 

読んでおきたい名言集『サン=テグジュペリ 星の言葉』

サン=テグジュペリの作品に登場する言葉は、輝きと勇気に満ち、読者に大切なことを教えてくれます。

本書は、教育学者の斎藤孝がサン=テグジュペリの作品からさまざまな金言を集め、まとめた名言集です。

著者
斎藤 孝
出版日
2006-03-01

 

たとえば悲しいことがあった時や幸せな体験をした時など、人生におけるさまざまな感情に寄り添ってくれる言葉があります。サン=テグジュペリの豊かな経験と、彼の見てきた世界が内包されていて、読者の心を癒してくれるでしょう。

大人にとっても子どもにとっても、人生を送るうえで支えになってくれる言葉が見つかるはず。プレゼントにもおすすめの一冊です。

 

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