小説『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』全巻ネタバレ紹介【防振り】

更新:2021.11.17

ゲームの知識が疎く、ステータスを「極振り」してしまった主人公。その結果、防御力最強の無敵状態に!? 小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が始まり、書籍化、漫画化、アニメ化と着々とその人気を高め続けている『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』、通称「防振り」。今回はその魅力を、既刊5巻分ご紹介しましょう。

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小説『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』、通称「防振り」が面白い!【あらすじ】

 

「極振り」の略称で親しまれている本作『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』。2016年に「小説家になろう」で連載が開始され、その後、書籍化、漫画化などとさまざまなメディアに展開されていきました。

そんな人気シリーズである本作は、ゲーム初心者の主人公・が、友人に誘われたことをきっかけに始めたVRMMO「New Worid Online」で、防御力に特化したステータスで敵を倒したり、ダンジョンをクリアしたりしていく物語です。

 

著者
夕蜜柑
出版日
2017-09-08

 

タイトルにある「極振り」というのは、ステータスポイントなどを防御力や攻撃力などのどれか1つにすべてを使い、1点特化で能力を高めること。本作の主人公は、タイトル通り防御力に極振りして高め、驚異的な防御力を身につけたのでした。

そんな主人公は、1点特化した防御力と、初心者ゆえの柔軟な発想などが功を奏し、さまざまなスキルを獲得。あっという間にゲーム内でも有名なプレイヤーへとなっていきます。

相棒であり友人の理沙の他、物語が進むにつれて仲間も増えていき、ゲームの世界ならではの自由度の高い冒険物語を楽しめるシリーズです。

 

小説『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』1巻の見所をネタバレ紹介!

 

本条楓(ほんじょう かえで)は、ある日、友人の白峯理沙(しらみね りさ)に誘われるまま、VRMMO「New Worid Online」を始めます。

しかし、ゲーマーの理沙に対し、楓はゲーム初心者。ゲームの知識に乏しい楓は、初期設定で防御力だけが取り柄で、まったく不人気の大盾を選んでしまい……!?

 

著者
夕蜜柑
出版日
2017-09-08

 

VRMMO「New Worid Online」を舞台に、ゲーム初心者の楓ことプレイヤー名・メイプルが、友人の理沙ことプレイヤー名・サリー達とともに、ゲームの世界で無双をくり広げていく本シリーズ。基本的にはゲーム内の世界のみが描かれ、楓達の現実での日常が描かれることはほとんどありません。

ゲーム初心者の楓は、ゲームを始める時に痛覚が現実でも感じられるということを聞いて、痛いのは嫌だからという理由で、防御力に定評はあるものの不人気の大盾を初期設定で選びます。

さらにステータスポイントもすべて防御力につぎ込む、いわゆる極振りをするのです。そうして得た高い防御力を武器としつつ、さらにゲーム世界で初心者ゆえの大胆な発想でダンジョン最奥の敵を倒したり、イベントでライバルを蹴散らして3位入賞したりと、無双をくり広げていくのでした。

ゲーム内の世界なので当然バトルシーンも多いのですが、楓はとにかく防御力が高いので傷つくこともなく、ピンチというピンチを感じることはあまりありません。バトルを楽しみながらも、安心して読み進めることができます。

あっという間に有名プレイヤーとなった彼女が、これからどんなふうに強くなっていくのかが気になる第1巻です。

 

小説『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』2巻の見所をネタバレ紹介!

 

ゲーム初心者ながら一点特化した防御力と、奇抜な発想と行動で手に入れた特殊なスキルで、あっという間に有名プレイヤーとなった楓。

友人であり相棒のプレイヤー・理沙とともに次に挑むのは宝探しイベント……!?

 

著者
夕蜜柑
出版日
2017-12-10

 

1巻で、あっという間に有名プレイヤーの仲間入りをした楓。彼女をゲームに誘った張本人が、ゲーマーの理沙です。防御に特化した楓に対し、回避力を特化しており、あらゆる攻撃を回避できるようになっています。

そんな2人が2巻で挑むのは、宝探しイベント。複数のダンジョンに挑み、ボスキャラを倒し、アイテムをゲットするというイベントはごくシンプルですが、彼女達が次々にいろいろなダンジョンに挑んでいくストーリーは、テンポもよくサクサク楽しく読むことができるでしょう。

ボス戦などではバトルシーンも読みごたえがあり、最後まで飽きることがありません。また、このイベントではカナデという少年と、カスミという女性のプレイヤーが登場。楓達と知り合うことになります。カナデは非常に高い記憶力を持つ魔法使い、カスミは刀を使う女性プレイヤーです。

2人とも、これから楓達とともに行動をすることになるので、ぜひチェックしてみてください。本巻でも、楓は新しいスキルを手に入れます。これによって彼女はさらにチートキャラになっていきます。ますます、これから先の展開が気になっていくことでしょう。

 

小説『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』3巻の見所をネタバレ紹介!

 

新たなスキルを手に入れ、宝探しイベントでは相棒の理沙とともに、1位と2位を独占した楓。本人の意図しないままに、楓はすっかりゲームの看板プレイヤーとなっていました。

そんななか、楓と理沙は新しい自分達のギルド「楓の木」を設立することになり……!?

 

著者
夕蜜柑
出版日
2018-04-10

 

1、2巻では、それぞれイベントがおこなわれ、楓達はそこで続けて入賞したことですっかり有名プレイヤーへとなりました。

3巻でのメインは、そんな彼女達が自分達のギルド「楓の木」を設立する話です。ギルドメンバーには、もちろん楓と理沙、それに前巻のイベントで新しく登場したカナデとカスミが加わります。

他にも数人のメンバーがいるのですが、本巻で初登場となるのが、マイユイという双子の女の子。彼女達も楓と同じくステータスを極振りしたプレイヤーですが、楓のようにそれがうまく武器にすることができずにいました。

そんな時、楓に誘われて仲間になることで、あらためて極振りを武器にしてレベルアップ。あっという間に最強プレイヤーになりました。

マイとユイと同じく、他のギルドメンバーもどんどんレベルを上げ、「楓の木」は少人数ながら精鋭ばかりというギルドへと成長していくことになります。これが、いずれ「楓の木」が「魔界」や「人外魔境」などと呼ばれるようになる土台になります。

3巻にして、もはや伝説になりそうな勢いですが、ギルドが出来たことでこれからの戦いがどう変化するのか、気になるところです。

 

小説『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』4巻の見所をネタバレ紹介!

 

ギルド「楓の木」を設立した楓達が次に挑む第4回イベントは、ギルド対抗戦でした。

少数ながら精鋭揃いで、「人外魔境」と呼ばれる楓達が相手にするのは、最強と名高い大規模ギルドで……!?

 

著者
夕蜜柑
出版日
2018-08-10

 

前巻で楓達のギルド「楓の木」が設立されましたが、本巻ではさっそくギルド対抗戦が開催されます。「楓の木」はメンバーが10人程度の少数ながら、楓や理沙をはじめ、いずれもクセ者揃い。周りからは「人外魔境」などと呼ばれていました。

そんな「楓の木」が今回戦うのは、「集う聖剣」「炎帝ノ国」などとのギルドです。この2つは、ゲーム内では「2強」と並び称されるほどで、いずれもメンバーは100人を超える大規模ギルド。イベントでは、いくら「楓の木」が強いと評判でも、彼らには敵わないだろうというのが大多数の意見でした。

そんななかで楓達はどう戦うのかが、4巻の見所です。ギルド対抗戦がメインとなるので、バトル満載の一冊になっています。楓が防御に徹するなか回避能力特化の理沙が暴れまくったり、敵ギルドが楓対策を打ってきたことで楓達がピンチになったりと、緩急のあるバトルは最初から最後まで楽しむことができるでしょう。

これまで楓がピンチになることはほとんどなく、ハラハラする展開はあまりなかったのですが、彼女の強さが周知されたことによって対策を打たれてしまう、という展開にはなかなかハラハラしてしまいます。強くなったからこそのピンチを楽しんでみてください。

 

小説『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』5巻の見所をネタバレ紹介!

 

ギルド対抗戦でおおかたの下馬評を覆し、大規模ギルド「集う聖剣」や「炎帝ノ国」から勝利をもぎとった「楓の木」。

このことをきっかけに各ギルドとも交流するようになった彼女達は、彼らとともに新しいダンジョンに挑むことになり……!?

 

著者
夕蜜柑
出版日
2018-12-10

 

4巻では2強と呼ばれるギルドを相手に戦い、見事に勝利を収める楓達のギルド「楓の木」の戦いが描かれていました。ギルド戦をとおし、楓達と各ギルドマスターとの交流が本格的に始まることになります。

「集う聖剣」のギルドマスターは金髪碧眼の聖騎士で、ギルドの名前のとおり「聖剣」の異名を持っています。楓が3位に入賞した第1回のイベントで1位になった人物でもあり、その実力は誰もが知るところ。

2強のうちのもう1つのギルド「炎帝ノ国」のマスターは、「炎帝」の異名を持つ炎魔法の使い手です。一見すると女王様のようなタイプですが、実は小心者というキャラクター。彼女も第1回のイベントでは4位入賞という実力の持ち主です。

いずれもクセのあるキャラクターばかりですが、5巻ではそんなキャラクター達とともに新たなダンジョンへ挑むことになります。新しいキャラクターで、しかもそれぞれがギルドマスターを務める実力者、前回でのライバル達とともに新しい冒険に挑むのことには、ワクワクするものがあります。

楓達のレベルアップぶりはやや緩やかになりますが、そのぶん次巻以降への期待が高まる展開です。

 

いかがでしたか?『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』は主人公がゲーム初心者ということもあり、ゲームに詳しくなくても気軽に世界観へ入りこむことができます。また、最強主人公のもと無双を楽しみつつも、ほのぼのとした世界観を損なわず、バトルとほのぼのの両方を楽しむこともできるので、バトルは読みたいけどあんまりハラハラしたくないという方にもオススメです。

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