梅雨ちゃんこと、蛙吹梅雨は『僕のヒーローアカデミア』に登場する主人公のクラスメイトです。まだ学生ながらも、作中でもっとも完成にちかいバランスをもつヒーローの卵で、マスコット的な可愛さからも人気の高いキャラクターです。 今回はそんな梅雨ちゃんの能力や活躍など、魅力を詳しくご紹介したいと思います。
全人口の約8割が超常能力「個性」を使えるようになった、超人社会を舞台にした『僕のヒーローアカデミア』は、社会の秩序を守る職業・ヒーローを目指して、養成学校である雄英高校に通う少年少女の成長を描く少年漫画です。
蛙吹梅雨(あすいつゆ)は1年A組に所属する、主人公・デクこと緑谷出久(みどりやいずく)のクラスメイトです。アニメ版の声優は悠木碧が務めました。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2016-04-04
2月12日生まれで、年齢は15歳です。身長150cm。大きなどんぐり眼と「ひ」の字に似た口が個性的です。髪型はボリュームのあるロングヘアで、腰の高さで蝶結びにしています。
真面目な性格で、思ったことがすぐ口に出てしまう、素直な少女です。丁寧な口調ですが、たまに「ケロケロ」という語尾や蛙に似た笑いかたをします。クラスメイトを「○○ちゃん」と呼び、自身のことも「梅雨ちゃん」と呼ばせています。表情はあまり変化がないように見えますが、感受性は豊かです。
外見が可愛くデフォルメされた蛙のように見えますが、そんな彼女の個性は「蛙」で、ヒーロー名は「FROPPY(フロッピー)」です。ヒーロースーツはウェットスーツに似た緑色の衣装と、蛙の目のようなゴーグル、大きなグローブと3本指の足が特徴的。
強くて優しい、マスコット的なキュートさも相まって人気の高いキャラです。後述しますが、外見に反して意外と胸はふくよか。
梅雨ちゃんの個性・蛙は、おおよそ蛙っぽいことならなんでも可能というすごい能力。
例を挙げていくと、優れた足腰による高い跳躍力を持ち、水中でも自由自在に活動することができて、20メートルも伸びる舌を器用に操ったり、両手両脚で壁面に張り付けたりと非常に優秀です。入学後には周囲に溶け込む保護色まで身に付けました。
これ以外にも蛙っぽい体質に由来する特技として、微量の毒を分泌したり、口から裏返しにした胃袋を出すことも可能です。梅雨ちゃんも年頃の女の子なので、胃袋を出すのはかなり抵抗があるようですが。
ヴィラン対峙から災害救助まで、あらゆる状況に対応可能な、ヒーローのお手本と言うべき優等生です。単独では必殺技らしい必殺技を持ちませんが、充分過ぎるほど高い能力の持ち主です。
ただし、蛙っぽい個性の弱点として気温の変化、特に寒さに弱いということが挙げられます。漫画本編では今のところそういった描写はありませんが、アニメ版オリジナルの仮免試験エピソードにて、凍えた彼女が冬眠するシーンも登場しました。
梅雨ちゃんにはマスコット的な可愛さがありますが、女性としてもしっかり発育しているキャラとして描かれています。
1年A組屈指のエロ小僧である峰田実(みねたみのる)の発言や、女性陣の入浴シーンなどから察するに、バストサイズはA組でも上位5人に入るようです。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2015-01-05
この事実は、ヴィラン連合が雄英の災害訓練施設を襲ったとき、彼女に救助された峰田が、ラッキースケベで胸に触れたことで判明しました。これ以来、峰田のエロ発言には厳しいツッコミが見受けられ、アブない発言の前後には、水に沈めたり、長い舌で鋭くシバくなど制裁を加えるようになりました。
作中のキャラの過去が明かされる時、それは大抵「○○:オリジン」のようなタイトルで、キャラの根幹に関わる重要なエピソードとして語られます。
その例外に当たるのが、梅雨ちゃんの中学生時代を描いた番外編です。10巻に収録された「梅雨ちゃんのケロケロ日記」によると蛙吹家は、父母と3兄弟の5人家族。忙しい両親に代わって彼女が弟妹の世話をして、友達が作れなかったことがわかります。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2016-09-02
そんなある日、彼女は見た目が蛇っぽい万偶数羽生子(まんぐうすはぶこ)に付きまとわれるようになりました。蛙を狙う蛇にしては控えめな接触だったため、梅雨ちゃんは思いきって自分から声をかけ、友達となりました。
天敵たる蛇の外見に惑わされず、他者と打ち解ける優しい少女、それが彼女の魅力です。それ以降、自分がお友達になりたいと思った相手には「梅雨ちゃん」と呼んでもらっているようです。
最後に彼女の魅力がわかる厳選した名言、名シーンを3つご紹介しましょう。攻守のバランスが良く、1年A組クラスメイトとのコミュニケーションも円滑だからこそ見えてくる、彼女の強さと優しさが伝わってくるものばかりです。
「常闇ちゃんと黒影(ダークシャドウ)ちゃんは強いもの」
(『僕のヒーローアカデミア』8巻より引用)
実戦を想定した期末試験で、常闇踏陰(とこやみふみかげ)と組んだ梅雨ちゃんは、プロヒーロー・エクトプラズムに苦戦します。この試験では梅雨ちゃんに課題はなく、常闇の欠点を彼女がいかにサポートするかに焦点が当たった戦いでした。彼女は見事にその役目を果たし、常闇の力を信頼して勝利します。観察眼と機転が光った名バトルです。
- 著者
- 堀越 耕平
- 出版日
- 2016-11-04
「ルールを破るというのなら
その行為は敵(ヴィラン)のそれと同じなのよ」
(『僕のヒーローアカデミア』10巻より引用)
林間学校がヴィランに襲われ、爆豪勝己(ばくごうかつき)が拉致された時のこと。その現場に立ち会いながら、防げなかったことを悔やみ、デク達は独自に彼の救出に動こうとしました。
それに対して、梅雨ちゃんが冷静にこう指摘します。優等生らしい発言ですが、これは全員のために心を鬼にしていったことが後にわかります。
「なんて言ったらいいのかわからなくなって
皆と楽しくお喋りできそうになかったのよ
でも それはとても悲しいの」
(『僕のヒーローアカデミア』11巻より引用)
爆豪拉致を発端として起こった神野区での奪還作戦に、結局デク達は関わってしまいました。全てが終わってから、梅雨ちゃんはぎこちなく、涙ながらに心情を話しました。
あえて突き放して戒めたこと、それでも止められなかった自分への不甲斐なさなど、さまざまな感情が入り乱れ、ちゃんと胸中を話さなければもとどおりの関係に戻れないからと、自分の気持ちを話す場面。その様子は、友達想いの彼女の優しさが感じられる名シーンでした。
いかがでしたか? 思わず梅雨ちゃんと呼んでしまいたくなる愛らしさが彼女の魅力。友達のために涙するシーンでは、共感して涙ぐんでしまう人も多いでしょう。