ベストセラー『のぼうの城』の作者であり、脚本家でもある和田竜の文庫化された作品をご紹介します。時代小説というものはすこし敷居が高いと感じる人も多いでしょうが、和田竜の作品は現代に生きる人にも参考になる普遍的人間像を描きます。
この物語は凄腕の鉄砲の名手でありながら、無垢で心優しい小太郎が両陣の命運を握ることになるというある種数奇な物語と言えるでしょう。小太郎の優しい心根と激しい戦いの時代背景の中で生まれる人間模様を描く痛快時代エンターテイメントです。
- 著者
- 和田 竜
- 出版日
- 2011-09-06
普段は無類の怠け者でありながら「やる時はやる」という凄腕の忍びの姿が描かれます。織田信雄軍との激しい騙し合い、化かし合いが息もつけない攻防戦として描かれる様はまさに圧巻の戦国歴史絵巻と言えるでしょう。突飛な無門の数々のアイデアやスリル溢れる策謀の数々、臨場感溢れる戦闘シーンなどページを捲る手が止まらない、そんなことがうけ合いの和田竜の一作です。
- 著者
- 和田 竜
- 出版日
- 2011-02-26
そんな海賊家業に明け暮れた姫の活躍を描く、戦国時代の花型とは言えないが痛快無比な和田竜の歴史エンターテイメントです。姫の豪快さ、勇敢さは性別を超えたしたたかな人間というものの姿を思い出させる契機となり得ると言えるでしょう。
- 著者
- 和田 竜
- 出版日
- 2016-06-26
のぼう様のかつて無い戦国時代の武将としての描かれ方は、読者に肩肘張らないある種の生き様を提示してくれ、また人間としての魅力で民衆から愛されてやまない姿は自分たちのあくせくとした生き方を省みる機会を与えてくれます。
- 著者
- 和田 竜
- 出版日
- 2010-10-11
ここでは文庫化された彼の代表作と言っていい作品4冊について見てきました。これら作品を入り口として是非和田竜の作品に触れてみてください。はっとさせられる登場人物の行動や性格、また力強い言葉の数々に心動かされることでしょう。