絵本/児童書

幼年童話おすすめ5選!絵本から児童書へ移行する時期に最適!ひとり読みにも

更新:2020.11.26 作成:2019.9.5

絵本と児童書のちょうど中間にあたる「幼年童話」。長めのお話を読めるようになってきて、絵本ではそろそろ物足りないかも……という時期の子どもにぴったりです。この記事では、幼年童話のなかでも特におすすめしたい5つのシリーズを紹介していきます。

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「幼年童話」とは?絵本との違いや特徴を解説!

就学前の5~6歳から、小学校の低学年くらいまでの子どもを対象にした物語を「幼年童話」といいます。長めの絵本が自分で読めるようになり、児童書を読むのは難しいけれど、そろそろもう少し文章量の多いものに挑戦してみようかという頃合いですね。

絵本と幼年童話の違いは、はっきりと定義されているわけではありませんが、絵がメインの物語なのか、文章だけで物語が成立するのかで判断されることが多いようです。

幼年童話は「見る」から「読む」への橋渡しにあたるため、これから本を好きになるかどうかのターニングポイントになる可能性が高くなっています。大切なのは、子どもの年齢や発達段階にあわせた本を選んであげること。子どもの負担にならずに、楽しみながら読めることを優先してあげましょう。

また幼年童話は、ひとり読みにも最適です。文字が大きくて読みやすいものがおすすめ。これから紹介する作品を参考に、楽しい読書体験をさせてあげてください。

幼年童話の不朽の名作「エルマーの冒険」シリーズ

ルース・スタイルス・ガネットが手掛けた「エルマーの冒険」シリーズ。1948年にアメリカで1作目が刊行され、日本では1963年に初版が刊行されました。

主人公は、かれき町に住む9歳の少年エルマー。ある日野良猫から、どうぶつ島という場所で竜の子どもがかわいそうな目にあっていることを聞き、助けに向かうところから物語が始まります。

エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ)

1963年07月15日
ルース・スタイルス・ガネット
福音館書店

冒険に向かうリュックサックには、輪ゴムや磁石、虫めがね、リボン、棒キャンディーやチューインガムなどを詰めます。準備の時点でドキドキワクワク。さらにこれらのグッズが、冒険の途中で思いがけない活用をされるので、想像力と好奇心を刺激してくれるのです。

またエルマーは、礼儀正しく、誰にでも親切な少年として描かれています。道中で彼の前には次々と猛獣たちが立ちはだかりますが、持ち前の勇気と知恵で難題を乗り越えるその姿は、読者の子どもたちにとって理想的なヒーローだといえるでしょう。

スリル満点の冒険で空想力を羽ばたかせてくれる、おすすめの幼年童話です。

友達の大切さを教えてくれる幼年童話「ふたりはともだち」シリーズ

1970年に1作目がアメリカで刊行された「ふたりはともだち」シリーズ。絵本作家アーノルド・ローベルの作品です。日本では1972年に初版が刊行されました。小学校の国語の教科書にも採用されているので、読んだことがある方も多いでしょう。

ちょっとだけわがままで甘えん坊のがまくんと、しっかり者で優しいかえるくん。ケンカもするし意見ががあわないこともありますが、大切な友達です。

著者
アーノルド・ローベル
出版日
1972-11-10

がまくんとかえるくんのほのぼのとした日常が描かれる幼年童話。見どころは、自然と相手を思いやる彼らの姿です。

病気になってしまったかえるくんのために頭を悩ませ、自分の方が体調を崩してしまうがまくんや、誰からも手紙をもらったことのないがまくんのために、心のこもった手紙を書いてあげるかえるくん。読むだけで心がほっこりと優しくなります。

小学校に入ると、友達との人間関係に悩む子どもも多いかもしれません。本シリーズで描かれるがまくんとかえるくんの姿は、どんな行動が相手を喜ばせたり悲しませたりするのか、どのようにして他人のと関係を築いていけばよいのかを考えるきっかけになるでしょう。

動物好きにはぴったりのおすすめ幼年童話「もりはおもしろランド」シリーズ

舟崎靖子が文、舟崎克彦が絵を担当している「もりはおもしろランド」シリーズ。全部で15作あり、1977年に1作目の『もりのゆうびんきょく』が刊行されました。

本シリーズの主人公は、森で暮らすかわいい動物たち。ハリネズミさんやイタチさんが巻き起こす、愉快な大騒ぎが描かれています。

著者
舟崎 靖子
出版日
1977-11-01

動物たちは、郵便屋さんやお菓子屋さん、歯医者さんなどさまざまなお店をオープンします。しかし仕事にはハプニングがつきもの。配達するはずの手紙をお弁当と一緒に食べてしまったり、作った入れ歯をなくしてしまったり……毎回ユニークな事件が起こるのです。

誰かが困っていると、みんなで協力してあげるのが森の動物たちのよいところ。助け合うことの素晴らしさを教えてくれます。作中にはたくさんのお店が書かれた森の地図も挿入されているので、動物たちの世界を想像しながら読んでみてください。

また幼年童話を手に取る時期は、外の世界にも興味がわく頃。シリーズをとおしてさまざまな仕事を知ることができるので、なりたい職業を考えるきっかけにもなるでしょう。

個性豊かなネズミたちの物語「チュウチュウ通りのなかまたち」シリーズ

オーストラリア出身の作家エミリー・ロッダが文、たしろちさとが絵を担当している「チュウチュウ通りのなかまたち」シリーズ。2009年に1作目が刊行されました。

ネコイラン町には、チュウチュウ通りという名前の素敵な通りがあります。そこの1番地には、ハツカネズミのゴインキョが暮らしていました。

著者
エミリー ロッダ
出版日
2009-09-01

チュウチュウ通りには1番地から10番地まであり、おじいさんネズミのゴインキョや、ステキな夏休みを過ごす母子など、シリーズで主人公が変わるのが特徴。全10作のどこから読み始めてもOKです。

本作の主人公は、チーズをたくさんもっているお金持ちのおじいさんネズミ。町で強盗事件が起きていることを知り、警備の人を雇うのですが、実は彼らこそが強盗犯だったといいう展開。ゴインキョは年をとっていて体がうまく動かないのですが、町の仲間が協力して助けてくれます。作者のエミリー・ロッダは推理作家だったこともあり、簡単ですが謎解き要素も楽しめるのが特徴です。

カラフルで優しい色使いのイラストも魅力的。文章量もそこまで多くないので、ひとり読みも無理なくできる幼年童話になっています。

ミステリー仕立てのおすすめ幼年童話「ぼくはめいたんてい」シリーズ

マージョリー・W・シャーマットが文、マーク・シーモントが絵を担当している「ぼくはめいたんてい」シリーズ。世界中で翻訳され、日本では1982年に1作目の『きえた犬のえ』が刊行されました。

主人公は、ちびっこ名探偵のネート。つば広の帽子にベージュのコートを羽織り、子どもながら名探偵の風格を備えています。

著者
マージョリー・ワインマン シャーマット
出版日
2014-04-01

ネートは、友達の絵を探したり、ゴミ箱を荒らす犯人を突き止めたり、無くなった買い物メモを探したりと大活躍。幼年童話を読む子どもたちよりも少しだけ年上の9歳という設定なので、そんな彼が次々と事件を解決していく姿に惹きつけられるはずです。

謎解き要素を含んだミステリー仕立ての構成が面白く、ぐいぐい読み進めることができるでしょう。すべてのページに絵が挿入されているのも嬉しいポイントになっています。