児童書「まじょ子」シリーズおすすめ5選!いまは休止中、再開が待たれる名作

更新:2021.11.19

1985年に第1巻が刊行され、2018年の第60巻をもって一時休止となった児童書「まじょ子」シリーズ。いつの時代も女の子たちが大好きな、かわいいものがたくさん詰まった作品です。この記事では、シリーズ内でも特に読んでおきたいおすすめの作品を紹介していきます。

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「まじょ子」シリーズ、現在は休止中!作者や対象年齢など

 

藤真知子が文、ゆーちみえこが絵を担当している児童書「まじょ子」シリーズ。いたずら好きな魔法使いの少女、まじょ子が主人公のファンタジー作品です。

対象年齢は小学校低学年頃から。とんがり帽子に黒いマント姿のかわいらしいまじょ子が、すてきな王子さまに出会ったり、おばけやドラキュラと仲良くなったり、悪魔や幽霊をやっつける大冒険をしたりと活躍する姿は、小さな女の子の憧れだといえるでしょう。

ゆーちみえこが描く、少女漫画のようなキュートなイラストも人気です。明るい色のふわふわの髪の毛、裏地がピンク色のマント、裾からのぞくレースなど、見ているだけでワクワクした気分になれるでしょう。

第1巻の『まじょ子どんな子ふしぎな子』が刊行されたのは、1985年のこと。その後定期的に新作が発表されていましたが、2018年に第60巻が刊行されたことをきっかけに休止が決定しました。世代を超えて長く愛されているシリーズゆえに悲しみの声もあがりましたが、藤真知子いわく「いったんおやすみ」とのこと。

また「いずれ戻ってくるつもり」とお話をされているとのことなので、まじょ子との再会も期待できそうです。

ここから始まる、「まじょ子」シリーズの第1巻『まじょ子どんな子ふしぎな子』

 

ある日、いたずら好きのまじょ子は、迷子になってしまいました。真夜中に交番へ向かいます。普通の女の子であれば、怖くて泣いてしまいそうなものですが、まじょ子は天真爛漫で明るく、一緒になぞなぞ遊びをしようと持ち掛けるのです。お巡りさんはタジタジ……。

また別のある日は、デパートでエレベーターガールと出会います。そこでまじょ子は「本物の虹の売り場」へ行きたいと言うのです。エレベーターガールは半信半疑ながらも、まじょ子の言われたとおりにすると……目の前には何とも不思議な光景が広がっていました。

著者
藤 真知子
出版日
1985-12-01

 

1985年に刊行された「まじょ子」シリーズの第1巻です。

ちょっと不思議なまじょ子は、いつでもどこでも奔放で元気いっぱい。出会った人々の心に、強い印象を残します。

本シリーズの魅力は、まじょ子が出会った人々の視点で彼女のエピソードが語られるところでしょう。第三者が語ることで、まるで読者もその場で一緒に体験しているような感覚を味わえるのです。もしも私のところにまじょ子が来たら……と想像せずにはいられません。

ひらがなが多く、語り口も優しいので、絵本を卒業したらまず読みたい作品です。

ちょっぴり怖い「まじょ子」シリーズ『まじょ子のこわがらせこうかんにっき』

 

交換日記が大好きな、人間の女の子るみ。まじょ子に日記を交換する相手を紹介してもらいましたが、誰ともうまくいかなかったので、まじょ子と始めることにしました。

しかしお互いを怖がらせようとした2人は、交換日記の内容をどんどんエスカレートさせていき……。

著者
藤 真知子
出版日
1988-03-01

 

1988年に刊行された「まじょ子」シリーズの第4巻です。

交換日記といえば、小学生女子の定番。経験がある方も多いのではないでしょうか。いつの時代も女の子の楽しいコミュニケーション手段です。

しかしまじょ子とるみの交換日記は、ひと味違います。魔女と人間という異なる文化をもつ2人のやりとりは、ブラックユーモアが満載でハチャメチャ。相手を怖がらせようとしつつも、結局仲良く交換日記をしている2人の姿にほっこりできる作品です。

食べるのが好きな子におすすめの「まじょ子」シリーズ『いたずらまじょ子とカレーの王子さま』

 

ある日まじょ子は、古くなって使われなくなったお鍋を発見しました。魔法でお鍋の妖精を呼び出すと、友達のりおと一緒に「お料理の国」へ連れられて行きます。

そこで出会ったのは、カレーの王子さま。ほかにもシチュー王女やオムレツ王女など、ヘンテコな登場人物がたくさん出てきて、おいしい料理を作ってくれます。

著者
藤 真知子
出版日
1992-03-01

 

1992年に刊行された「まじょ子」シリーズの第13巻です。

なんといっても、おいしそうな料理がたくさん出てくるのが魅力的。しかもここはお料理の国なので、ホットケーキのじゅうたんに乗って空を飛ぶこともできるのです。子どもが憧れる夢のような世界が描かれていて、たまりません。

王子さまが出てくるというのも、女の子の心をグッと掴んで離しません。楽しいこととおしゃれなことと、おいしいことが詰まったシリーズとっておきの一冊です。

「まじょ子」シリーズの魅力が詰まった本『まじょ子とハムスター王国』

 

まじょ子と友達のアスミは、大好きなハムスター王国に大使として招かれました。お姫さまとも仲良くなり、ハムスターたちに囲まれて幸せな時間を過ごします。

しかし2人は、偶然ネズミたちの悪だくみを聞いてしまうのです。ハムスター王国を滅ぼそうと、ゾンビハムスターが登場して大ピンチに。まじょ子とアスミ、そしてハムスターのビビビ王子は、王国を救うために奮闘します。

著者
藤 真知子
出版日
2002-09-01

 

2002年に刊行された「まじょ子」シリーズの第34巻です。

ハムスターのビビビ王子は、お姫さまに一目惚れをしてハムスターの姿になったそう。こういった何気ない設定が恋に恋する女の子の心をくすぐるポイントになっています。

本作では、まじょ子は珍しく自分の魔法を使いません。反対に魔法をかけてもらい、身体を小さくしたり、ハムスター語を理解したりします。いつもとは違うまじょ子の姿に、読者もドキドキ。果たして3人はハムスター王国を救うことができるのでしょうか。

「まじょ子」シリーズ休止前の最終巻『まじょ子とステキなおひめさまドレス』

 

ハンドメイド王国では、プリンセスのお婿さんを選ぶパーティーが開催されることになりました。

しかし、やって来るのは妖怪ばかり。一体どうなってしまうのでしょうか。

著者
藤 真知子
出版日
2018-04-07

 

2018年に刊行された「まじょ子」シリーズの第60巻、休止前最後の作品です。

本作では、まじょ子と、かわいいドレスの絵を描くのが大好きなルイが活躍します。キラキラと輝くドレスを着たプリンセスは、女の子の憧れ。かわいい洋服がたくさん見れるだけでも心が躍るでしょう。

「なみのレース」や「よぞらのはぎれ」、「あさつゆビーズ」「ゆきのけっしょうのレース」など、それぞれの素材に着けられた名前もロマンチック。ファンタジーの世界にあっという間に連れて行ってくれる作品です。

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