主人公の真紀は、同棲3年目の彼氏とセックスレスになってしまい、悩んでいました。しかし下ネタが苦手な彼に、「セックスしたい」とうまく言い出すことができません。そんなある日、母親が倒れてしまったことで、週末だけ仕事を手伝うことになります。ところが、じつは母の経営する通販会社が扱う商品は「大人のおもちゃ」で……⁉今回は、「セックスレス」について描いた意欲作『情熱のアレ』の魅力を紹介します。 本作は、スマホの漫画アプリでも無料で読むことができるので、気になった方はそちらからもどうぞ!
主人公の藤咲真紀は、恋人の北川類と同棲をはじめて3年目。倦怠期によるセックスレスが2年も続いていることに悩んでいます。
しかし彼は女性が性的な話をすることを嫌がるタイプ。もともと下ネタが苦手なこともあり、言い出しづらいこの話題ですが、余計にセックスしてほしいと伝えられません。
- 著者
- 花津 ハナヨ
- 出版日
- 2010-04-19
そんななか母親が体調を崩し、彼女が経営するおもちゃの通販会社を終末だけ手伝うことに。しかしそこが実は普通のおもちゃではなく、大人のおもちゃ、つまりアダルトグッズを扱う会社だということが判明。
真紀は恋人には内緒で仕事を手伝っていましたが、ある日彼にばれてしまい……。
密かに悩んでいる人が多い問題であるセックスレス。恥ずかしいものとして扱われることが多いアダルトグッズ。どちらも、人にはなかなか相談できない内容を取り扱う、女性の性事情について踏み込んだ意欲作です。
ここから先は、本作の魅力や性に関する考え方の一部を紹介します!ネタバレを含みますので、苦手な方はご注意ください。
すでに『情熱のアレ』が気になった方は、まずはスマホの漫画アプリで読むことをおすすめしています。下のボタンから簡単にインストールできるので、ぜひ利用してみてください。
女性がアダルトグッズを使うなんてはしたないという偏見を持っている人は、いまだに多いでしょう。
しかしこの作品を読むと、アダルトグッズを身近に感じ、女性が性欲を持つということは自然で、道具を使って自分を慰めるということに対する抵抗感が払拭できます。
- 著者
- 花津 ハナヨ
- 出版日
- 2010-11-19
興味はあるけど買うのが恥ずかしい、持っていることがバレたら困ると思っている人の悩みを解消するような内容も登場します。本作に登場するさまざまな女性向けのアダルトグッズのなかには、人に見られても用途がわかりにくいリップスティックの形をしたものや、おしゃれだったり可愛かったりするデザインの商品も多いのです。
また、商品を開発する側の苦労話、創意工夫や熱意なども描かれているため、「アダルトグッズ」という偏見ではなく、ひとつの商品として見ることができ、今までよりも性に対して開かれた考え方を持つことができるかもしれません。
セックスレスは多くのカップルや夫婦が抱えている悩みではないでしょうか。パートナーに言いだせない、言っても聞いてもらえないことにより、自分を否定された気持ちになっている人も多いかもしれません。
主人公の真紀は当初、女性から男性に対して、セックスを要求することに抵抗を持ち、受け身であることが女性らしさであると誤解していました。
- 著者
- 花津 ハナヨ
- 出版日
- 2011-11-18
しかし女性が性に対して積極的なことを嫌う類との恋愛で傷ついた心や、性に対するコンプレックスは、アダルトグッズの販売や、同僚の赤坂、王子という新しい男性との出会いを通して解消していきます。
特に真紀と王子がそれぞれ以前の恋人とセックスレスだった経験を語り合い、心の距離を縮めていく場面は、セックスに対する考えをパートナーと話し合うことの重要性を教えてくれます。
『情熱のアレ』は、セックスレスと大人のおもちゃという、今までにないテーマが主題の作品です。大人だからこそ楽しめる内容ちなっています。また、本作には続編『Love Silky 情熱のアレ 夫婦編 ~夫婦はレスになってから!』もありますので、そちらもおすすめです。