主要人物は、大学1年生の充希と、18歳年上で子持ちのカフェ店長・隆聖。2人の恋模様が描かれ、年の差ゆえの障害や葛藤が切ないラブストーリーです。ちなみに、同作者の人気漫画『ベイビィLOVE』の続編が、巻末に収録されていることでも話題になりました。今回は、そんな『三日月と流れ星』のあらすじや見所、そして『ベイビィLOVE』の続編についても紹介します。 本作は、スマホの漫画アプリでも無料で読むことができるので、気になった方はそちらからもどうぞ!
高校1年生の長谷川充希は、ある日たまたま立ち寄ったカフェの店長・浅井隆聖に一目惚れ。今まで好きになる人は年上ばかりで、今回の恋のお相手も18歳年上の34歳でした。しかし今回はさらに難易度が高く、中学生の息子がいて、妻とは死別しているという人物だったのです。
そんなある日、彼の思い入れのある古書カフェを特別に教えてもらった充希は、嬉しい気持ちのままに告白をするのですが……。
物語が本格的に始まるのは、それから3年後。大学1年生になった充希は、今でも隆聖のことが忘れられずにいました。しかしひょんなことから隆聖の息子・玲於と再会し、それがきっかけで隆聖と再会します。
- 著者
- 椎名 あゆみ
- 出版日
- 2015-07-24
止まっていた時間が再び動き出し、彼への思いが溢れ出す充希。隆聖も、純粋で真っ直ぐな彼女にしだいに惹かれていきます。しかし充希に対してそっけない態度を取っていた隆聖の息子・玲於も彼女のことが気になりだし、複雑な三角関係が始まり……?
本作のコミックス巻末には、同作者の人気作品『ベイビィLOVE』の10年後が描かれた続編が収録されています。完結から約15年ぶりの待望の復活。
「ベイビィLOVE-10yearsafter-」というタイトルになり、年に1回のペースで雑誌に掲載され、本作の毎巻末に収録されています。かつてのりぼんっ子は、特に注目の作品です!
ここから先は、本作の禁断の三角関係や、『ベイビィLOVE』の続編の一部を紹介します!ネタバレを含みますので、苦手な方はご注意ください。
すでに『三日月と流れ星』が気になった方は、まずはスマホの漫画アプリで読むことをおすすめしています。下のボタンから簡単にインストールできるので、ぜひ利用してみてください。
本作の作者・椎名あゆみは1987年にデビューし、主力作家として90年代の少女漫画雑誌「りぼん」を盛り上げたうちのひとりです。代表作は『あなたとスキャンダル』、『ベイビィLOVE』、『ペンギン☆ブラザーズ』などで、当時の小・中学生から絶大な人気を集めました。
- 著者
- 椎名 あゆみ
- 出版日
- 2007-07-18
今回ご紹介する作品に続編が収録されている『ベイビィLOVE』は、小学6年生ながら高校生のような大人びた容姿の有栖川せあらと中学3年生・瀬戸柊平との恋愛を描いたラブコメディです。
恋に一途な主人公のせあらがパワフルでキュートなだけではなく、絵のタッチやキャラクターの服装が90年代の少女漫画の懐かしい雰囲気たっぷりなのも魅力です。
本作では当時『ベイビィLOVE』の読者だったファンを意識してか、大人な落ち着いた展開が魅力。しかしところどころにかつてのようなドタバタでおちゃめな展開が出てきており、絶妙なバランスで作者の魅力があらわれた内容です。
本作は、年の差や立場に悩みながらも壁を乗り越え、気持ちを寄せていく充希と隆聖の様子が時に切なく、キュンとします。
隆聖は、充希の18歳年上で、中学生の息子がいて、妻と死別したシングルファザー。妻が亡くなった後も結婚指輪をずっとつけており、新しい恋愛をする気はなかったのですが、しだいに彼女に惹かれてしまいます。
- 著者
- 椎名 あゆみ
- 出版日
- 2016-05-25
充希が高校1年生だった頃は、年の差や充希の未来のことを考えて、遠ざけましたが、3年後も変わらず自分を想ってくれている姿を見て、今度こそ向き合おうと決めるのです。
もう子供ではないけれどまだ大人にもなりきれていない19歳の充希に、かつて夫であり今も父である37歳の隆聖はどこまで踏み込んでよいのか分かりません。しかし周囲に背中を押されながら2人は徐々に距離を縮めていくのです。
叶わない恋をしたことがある人は共感できる箇所が多く、彼らの戸惑いに胸を締め付けられるような感覚に陥る人も多いはず。いじらしくて切ない恋愛展開に引き込まれます。
本作は、父・隆聖と息子・玲於が充希を取り合う、禁断の三角関係からも目が離せません!
充希と隆聖が付き合いはじめて、玲於は、自分も充希を好きだということをはっきり自覚します。彼が寝ている充希にキスをしようとしているところを見た隆聖は、充希にとって年相応の相手であり、大切な息子のために充希と距離を置くことに。
- 著者
- 椎名 あゆみ
- 出版日
- 2017-01-25
一方で玲於は、充希を奪うと隆聖に宣言し、彼女と同じ職場でアルバイトを始めました。遠慮をして身を引こうとする隆聖と、グイグイ攻め寄ってくる玲於との板挟みになった充希は、2人ともと関わることを辞め、カフェにも姿を見せなくなってしまいます。
それからまた時間が経過し、大学3年生になった充希は再び隆聖と玲於と会うようになるのですが……?今度こそ自分の気持ちに正直になろうと決意した充希の恋は、どんな展開を見せるのでしょうか。さらに4巻からは、充希のいとこ・大輔も含めた四角関係にさらにドキドキします!
本作の魅力のひとつが、コミックス版では椎名あゆみの代表作『ベイビィLOVE』の続編が、毎巻末に収録されているということでしょう。約15年ぶりの待望の復活だけあって、『ベイビィLOVE』続編のために『三日月と流れ星』を購入し、両作品も面白くてハマってしまったという声が多くあります。
- 著者
- 椎名 あゆみ
- 出版日
- 2017-09-25
続編「ベイビィLOVE-10yearsafter-」完結から10年後、結婚を控えた主人公・せあら22歳と柊平25歳の日常が描かれています。読み切りの短編で、毎回キャラクターの違った表情が見られるバラエティ豊かな内容です。
相変わらずパワフルなせあらですが、大人になって少し落ち着いた一面もあり、成長したせあらの変化が楽しめます。
ドタバタ感はそのままに、結婚目前の緊張感も漂う2人の、少し大人な雰囲気にドキッとしてしまうはず。昔、『ベイビィLOVE』を読んだことがある方は、間違いなく楽しめます。
一緒に古書カフェの手伝いをすることになった充希と隆聖は、一緒に過ごす機会が増え、互いへの気持ちを再認識します。一方、大学受験を終えた玲於は、隆聖と本心を話し合い、彼女への気持ちに区切りをつけるのでした。
息子のために遠慮する必要がなくなった隆聖は、充希とデートに出かけ、自分の正直な気持ちを伝えますが……。
- 著者
- 椎名 あゆみ
- 出版日
- 2019-05-24
そんな6巻ではそれぞれが前に進んでいく様子が見所。特に三角関係が結末を迎え、玲於が恋に区切りをつけて歩き出す姿に胸を打たれます。また、彼に片思いしていた充希の親友・美依の恋にも、切ない終わりが訪れます。
それぞれのキャラクターが正直に自分の気持ちと向き合い、自分なりの結論を出して成長する様子は、これまでのストーリーのなかでも特に切なく、読みごたえがあります。ぜひキャラクターの成長を、ご自身の目で見届けてください。