異世界に転生する物語はよくありますが、目的を終え、元の日本に帰還してからの生活ってどうなるのでしょう。異世界で身に付けた力や能力が残っていたら?これまでの生活が一変し、大スターになれるかもしれません。 本作はそんな異世界帰りの男子高校生・森下大樹と異能美少女たちが登場する物語。人気ライトノベルがコミカライズされ、ぐっと読みやすくなったおすすめの学園ロールファンタジーです。 読みたくなった方は、スマホアプリで無料でお読みいただけます!
異世界に転生し勇者となり、見事に魔王を倒した主人公の森下大樹は、無事に現代の日本へ戻ってきました。異世界で身に付けた力が、元の世界でも通じることに気づいた大樹。
学校でのいじめを解決し、平穏な日々を満喫しはじめます。ところが、現代の日本でも化け物や妖魔がはびこっていることに気づくのです。
身近な学内の美しい先輩や、可愛らしいクラスメイトが、陰陽術師などの能力者であることが判明!さらに彼女たちにはとんでもないクセが……。
妖魔との対決はもちろん、個性的な美少女たちからさんざん振り回される主人公にも注目!ドタバタ学園異能バトルファンタジーなのです。
本作の主人公・大樹は悲しいことに友達がいません。異世界に転生するきっかけも、クラスメイト3人に、トイレでいじめられたことから始まります。
ラバーカップを押しあてられそうになり、追いつめられた時に、駆けつけたのは友達……ではなく、聞こえたのは神の声。
「ダイキ…森下ダイキ…別の世界に行きたいのですか?」
(『異世界帰りの勇者が現代最強!』第1巻より引用)
という声に導かれました。
その後、転生した異世界で偉業をなしとげた大樹は、元の世界へ帰還します。異世界の仲間たちは別れを惜しみ引き留めようとします。
「…本当に帰ってしまうんですか…?まだこの世界は貴方を必要としているのに…」
(『異世界帰りの勇者が現代最強!』第1巻より引用)
けれどそう問われた時も、
「ああ…帰るよ だって 母ちゃんの手作りカレーが食いたいからな!」
(『異世界帰りの勇者が現代最強!』第1巻より引用)
と答える大樹。
母の手料理を懐かしく想い返す心温まるシーンはあるのですが、仲のよい友達を思い浮かべるシーンは一切ありません。
無事に元の世界に戻った大樹は母と再会。手作りの特製絶品カレーをたいらげた後、異世界で身に付けた力が元の世界で通用するか確かめます。しかし友達と連絡を取ることはありません。
翌日、登校すると、以前のいじめっ子たちに再びいじめられます。今回は、異世界で身に付けた力を使い、いじめっ子たちを撃退、逆に懲らしめます。
ナイフやバットを振るわれ、あやうく殺傷事件になりかねない事態でした。にもかかわらず、やはり助けに駆けつけてくれる友達はいません。
このように、主人公の大樹には泣けるほどに友達がおらず、同情してしまいます。でも、そんな大樹だからこそ、つい応援したくなるのです。
- 著者
- 白石 新
- 出版日
- 2019-09-12
異世界で身に付けた力を発揮しながら、新しい人間関係や友達関係を築き上げていく姿には、読んでいるこちらまで胸がスカっとすること間違いなしです。
異世界で身に付けた力を除いては、ごく平凡な男子高校生の主人公である大樹。そんな彼をとりまくヒロインたちが、とにかく可愛いです。
原作のライトノベルが漫画化されたことで、そのヒロインたちの魅力がビジュアルで確かめられるようになりました。
ヒロインの1人である阿倍野輝夜は、大樹と同じ高校の先輩の3年生です。あでやかな長い黒髪に美しい顔、スレンダーながらメリハリのあるボディを持ち、彼女を応援するファンクラブまであるほど。
物静かでクールビューティーな雰囲気があるものの、性格には少々難あり。大樹以上に友達がおらず、不器用でさみしがり屋な性格です。それでも大樹のことを、「家族以外で初めてのメル友ができた」と喜んでいるシーンは、とても可愛らしく好感が持てます。
その正体は退魔師の巫女という輝夜。巫女の衣装は、学校でのブレザーの制服とはまた違った魅力があります。ロングの黒髪とよく合い、巫女好きな方にはたまらないでしょう。
レーラ・サカグチも、とても印象的なヒロインの1人です。金髪をツインテールに結いあげたレーラ・サカグチは、大樹のクラスにやって来た転入生。
イタリア育ちのフィンランド人で、エメラルドグリーンの目に童顔。身長も142cmと小柄なため、服装次第では小学生でも通用します。その正体は、ヴァチカンから遣わされた魔装天使ドミニオンズの1人で、高い能力があります。
一方、性格はかなりクセがあって、高飛車。転校して1週間足らずで、Mっ気のある男子クラスメイトの数人を奴隷状態にしてしまうほど。でも、華奢で可愛い女の子の見た目と中身のギャップが好きな方には、目が離せない存在です。
大樹の母もヒロイン並みにとても可愛らしく、驚かされます。母は高校2年生の大樹より年上であるにも関わらず、見た目9歳の可愛らしい幼女です。漫画ならではの設定が可能な醍醐味ともいえるでしょう。
かつ、しゃべり方が可愛い。「おかえりですっ」「どうしたのですか?そんなに見つめて」(『異世界帰りの勇者が現代最強!』第1巻より)と息子の大樹にも基本的にデスマス調。
漫画でありながら、声すらもきっと可愛いのだと脳内で想像がふくらみます。現実ではまずお目にかかれない可愛い萌え系の母です。
ストーリー展開のテンポがよく、すいすい読み進められるのも魅力の1つです。ライトノベルからコミカライズされ、一層読みやすくなりました。
漫画家・さめだ小判の画力も一役買っています。特に、ややこしくなりがちな戦闘シーンは小説よりも、わかりやすくなりました。大樹といじめっ子との対決、妖魔やモンスターたちとの戦闘シーンも、パワーアップしています。
また、小説では一人称の視点がつど変わります。主人公・大樹の視点でストーリーが進む場面もあれば、ヒロインの阿倍野輝夜や他の登場人物の視点場面もあります。そのため少し読みにくいと感じる方もいるかもしれません。
漫画でも視点が変わるシーンもありますが、キャラクターの表情や気持ちが読み取りやすくなっています。小説で読んだ……という方も、新しいイメージの漫画で再挑戦してみてはいかがでしょうか。
- 著者
- 白石 新
- 出版日
- 2020-04-11
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