隣の席の気になるあの子が、めがねを忘れたことがきっかけで始まるラブコメ漫画『好きな子がめがねを忘れた』。Twitterで公開され連載中の本作は、胸キュンなラブコメを読みたい人にはドストライクの作品です。 この記事では『好きな子がめがねを忘れた』の見どころや、おすすめの胸キュンシーンをネタバレしていきます。
月刊ガンガンJOKERで連載中の『好きな子がめがねを忘れた』は、Twitterに投稿されていたラブコメ漫画です。隣の席の気になる女子がめがねを忘れたことをきっかけに、主人公が彼女をフォローしようと頑張る甘酸っぱいやりとりが「可愛すぎる」「初々しい」「尊い」と話題になりました。
中学生同士の初々しくて可愛らしいやりとりは、読んでいて思わずニヤニヤ。ほっこりするシーンがたくさん盛り込まれており、めがね女子好きはもちろんのこと胸キュンラブコメ好きには必見の作品です。
この記事では本作のあらすじや見どころの他に、おすすめの胸キュンシーンを紹介していきます。
まずはあらすじを紹介します。
14歳の男子中学生・小村くんには、クラスに気になる女子がいました。その相手は、隣の席の三重さん。分厚いめがねをかけた彼女はボーっとしていて、ちょっとズレた感性を持つ変わり者。
そんな彼女がある日、トレードマークであるめがねを忘れて登校してきます。しかも、目が見えにくいようで、めちゃくちゃ目つきが悪い彼女。
困っている彼女の姿を見た小村くんは、彼女をサポートしようと決意します。早速、一時間目の授業の教科書を一緒に見ることになった小村くん。しかし、初っ端から、三重さんの容赦ない天然行動に翻弄されてしまいます。
視力が悪いため、三重さんが不意打ちで超接近してくるのです!小村くんは、三重さんの不意打ちキュンに耐えられるのでしょうか。
- 著者
- 藤近 小梅
- 出版日
視力のせいで距離が近づいていくことから「ゼロ距離ラブコメ」とも称される本作。気になる女子がめがねを忘れたことをきっかけに始まる、胸キュンラブコメストーリー開幕です。
めがねをきっかけに始まった、小村くんと三重さんの友達以上恋人未満の不思議な関係。ここでは小村くんと三重さん、そして2人を見守るクラスメイト・東くんを紹介します。
隣の席になった三重さんに好意を抱いていますが、奥手なため、なかなか声をかけることができません。困っている人を放っておけない優しい性格で、三重さんがめがねを忘れたことをきっかけに、彼女の力になろうとサポート役として立ち回ります。
しかし、無自覚天然な三重さんの行動に翻弄されてばかり。それでもやはり彼女が好きで放っておけず、何だかんだとテンパりながらも助けています。ピュアすぎる小村くんの可愛さも悶えポイントの1つです。
めがねがないと人の顔も、教科書も見えないほど近眼であるにも関わらず、なぜか高確率でめがねを忘れがち。毎回助けてくれる小村くんを、とても頼りにしています。
超が付くほどの天然さんで、いつもサポートしてくれる彼に急接近して困らせています。裸眼の時は目がよく見えないため、目に力を入れてしまい目つきが悪くなりがち。小村くんに助けられているうちに、少しずつ彼に好意を持つようになります。
気配り上手で優しい性格のため、クラスの女子全員から人気を集めている爽やか男子です。小村くんのライバルになるのかと思われましたが、そんな心配は必要ありません。むしろその逆。
小村くんが三重さんのことを好きだということに気づいていて、何かあるたびにさりげなく2人の関係が良くなるように手助けしています。
『好きな子がめがねを忘れた』の見どころは、めがねを忘れた三重さんの予想を超える天然な行動でしょう。
三重さんは、人の顔も判別できないほどの近眼。そのため相手の顔をよく見ようと、躊躇なくパーソナルスペースを超えて近づいてきます。たとえば、めがねを忘れた時にいろいろとフォローしてくれた小村くんの顔を覚えるため、キスするほど顔を近づけてきたり、体育の授業でドッジボールをした時には「そうだ、小村くんに隠れてていい?」と言って、背中にくっついたりと、軽々とパーソナルスペースを飛び越えて、小村くんをドキドキさせます。
あまりにも露骨過ぎて策略っぽくも見えますが、三重さんの行動は本当に無自覚なのです。なぜなら、彼女は小村くんに対してまったく恋愛感情を持っていないから。純粋に目が見えないという理由だけで、小村くんに近づいているのです。
本作には、毎回小村くんを翻弄させる三重さんの天然すぎるエピソードがたくさん描かれています。どのエピソードも、ニヤッとしてしまう胸キュンシーンばかり。そこで次のセクションからは、本作イチオシの胸キュンシーンを3つ紹介します。
まず最初に紹介するのは、第2話で小村くんが三重さんの靴ひもを結んであげるシーン。放課後、昇降口で小村くんが三重さんの靴ひもを結んであげるのですが、その後の三重さんの行動とセリフにキュンとさせられるのです。
昇降口で困った様子の三重さん。そこへ小村くんがやってきて声をかけます。どうやら間違って誰かの靴を履いていた彼女。よく見るとそれは小村くんの靴でした。
その後、無事に靴を見つけられるのですが、小村くんはそこで彼女の靴ひもがほどけていることに気づきます。代わりに紐を結んであげていると、突然、三重さんが顔を覗き込んできました。そして、一瞬で小村くんを虜にさせるセリフを放ちます。
「小村くんの顔 忘れないようにしたいなって」
(『好きな子がめがねを忘れた』第1巻より)
え?それってどういうこと?なんか勘違いしちゃいそうですけど……。もうキスするんじゃないかという距離で、サラッとそんなことを言えちゃう三重さん。さすがです。普通こんなことされたら、どんな男子でも好きになっちゃいますよね。「無自覚って破壊力ハンパない!」と思えるシーンでした。
続いて紹介するのは、授業中のシーンから。
授業中に居眠りをしていた三重さん。先生にバレそうになったところを、小村くんが必死にごまかします。しかし、どんなに声を掛けても、三重さんはまったく起きる気配がありません。
どうやって起こそうかと悩んでいるところで、静かに三重さんが起き上がります。そして、何かを探すようなしぐさをした後に、小村くんに向かって「お父さん 私のめがね知らない?」と言い出しました。そう、三重さんは寝ぼけ&目が見えない状況から、彼のことをお父さんだと勘違いしてしまったのです。こうなったら、もうどうにもなりません。どんなに小村くんが否定しても、三重さんにはその声は聞こえず……。もう完全に家でお父さんといるモードです。しかも、リラックスし過ぎて小村くんにもたれ掛かりながら、再び眠り始めてしまいます。
まさに、三重さんらしいハプニングですね。というか、三重さんにしかできません。ここが学校で、しかも授業中であることもすっかり忘れて、小村くん(お父さんだと思い込んでる)にすべてをゆだねてしまう姿が愛らしいです。小村くんもなかなか自分からは触れないので、会ったこともない三重さんのお父さんに謝りながら、その時間を噛みしめています。
休日に突然、「助けてほしい」と呼び出された小村くん。急いで三重さんのもとへ向かうと、そこにはめがねをかけていない彼女の姿が……。どうやら、電車を降りる時に落としてしまった様子。
どうしても行きたいところがある三重さんは、案内してもらうために小村くんを呼んだようです。困った時、真っ先に助けを求めるのが小村くんというのが、2人の関係性を表しているように思えます。
もちろん目が見えない三重さんは、ごく当たり前のように手を握るし、小村くんにケーキをあーんしてもらったりと恋人のような時間を過ごします。周りの人は完全に、カップルだと思っているでしょう。
彼女のどうしても行きたいところとは、めがね屋さんでした。注文していた新しいめがねを手に入れて、視界良好となります。そこでお役御免かと思った小村くんでしたが、まだ彼女は手を離しません。
さらに、このエピソードでの見どころはこの先にあります。それは帰り道で、お互いに楽しかった1日を振り返るシーンです。突然呼び出しにも関わらず、嫌な顔をまったくしないで付き合ってくれた小村くんのことを思う三重さん。なんていい人なんだろうと思っている時に、ふと気づきます。
小村くんの片想いに見えた2人の関係性に、少しだけ変化が見えてくるのです。
ここまで第1巻から印象的なエピソードをネタバレしてきました。そんな1巻には描き下ろしとして、小村くんと三重さんの過去編が掲載。8歳の時に一度出会っていた、2人のエピソードが描かれています。
駄菓子屋で100円しか持っていないのに、130円のアイスを買おうとしていた三重さん。この時から目が悪くめがねをかけていたのですが、クラスの男の子に取られてしまったようで、裸眼の状態でした。
小さい頃から困っている人を放っておけない小村くんは、そんな彼女に声をかけて助けてあげます。さらには、1人で帰れるの?と帰りの心配まで……!本当に優しい少年ですね。彼の優しさが響いた三重さんは、去り際に
「私のおむこさんは、あなたみたいな優しい男の子がいいな」
(『好きな子がめがねを忘れた』1巻より)
と、とんでもない爆弾発言を残していたのです。この時から、三重さんは無自覚天然だったんですね。
残念ながら2人共、あの時出会った子が隣の席にいるとは気づいていません。この事実に気づいた時、2人はどんな反応をするのでしょうか。
「月刊ガンガンJOKER」にて『好きな子がめがねを忘れた』と『ご主人様のしかばね』を同時連載中の藤近小梅。Twitterでは15万人を超えるフォロワーが、藤近の公開するイラストなどを楽しみにしています。
『ご主人様のしかばね』は、優しすぎて勧誘などを断れない少年・言見(ことみ)と、メイド服を着る謎の美女・ウルスラが、歪んだ奉仕を繰り返す危険なメイド「ステップガール」を倒していく主従サスペンスアクションストーリーです。
- 著者
- 藤近 小梅
- 出版日
藤近小梅は、2011年に「まんが甲子園第20回大会」に出場した時に、秋田書店からスカウトを受けて、翌年に「週刊少年チャンピオン」にて『花井結菜の愛のかたち』でデビューします。2013年には同誌にて、RPG風学園コメディ『ペーパーブレイバー』が初の連載となりました。
可愛らしいタッチで描かれるキャラクターたちが見せる、コメディやシリアスなシーン。そして、何よりも魅力的なのが、読者をニヤッとさせてしまうヒロインのギャップ萌えです。現在連載中の2作品に登場するヒロインは、ストーリー的には正反対ですが、どちらもギャップ萌えを持っています。見比べてみるのもいいでしょう。
まとめ
「もう早く付き合っちゃいなよ!」と思うほど、初々しくて可愛らしい小村くんと三重さん。天然無自覚に小村を翻弄する三重さんが、段々と彼を意識し始めていく過程が初々しくてたまりません。今後も2人のニヤリとする胸キュンシーンを期待しながら、見守っていきましょう。