アニメ化ラノベ漫画『月が導く異世界道中』ブサイク主人公が最強能力で成り上がり

更新:2021.11.28

2021年にアニメ化が発表されたライトノベル『月が導く異世界道中』。ごく普通の男子高校生が異世界へ召喚されるも、女神から「顔がブサイク」と拒否されてしまいます。 不遇に見舞われる主人公が、人外の仲間と力を合わせて成り上がっていくストーリーにワクワクできます。この記事では、本作のコミカライズをメインに見所を紹介します。

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『月が導く異世界道中』は小説も漫画も面白い!

2021年にアニメ化が発表された『月が導く異世界道中』。2012年に小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が始まった、あずみ圭によるライトノベルが原作です。

ごく普通の男子高校生がある日突然、異世界へと召喚。しかし、女神に「顔がブサイク」と罵られ、異世界の端っこに飛ばされてしまい……というところから始まる異世界ファンタジーストーリーです。

とにかく不運な主人公が徐々に成功していく爽快感を楽しみたい方におすすめしたい作品です。

2015年には、木野コトラ作画でコミカライズの連載もスタート。翌年「小説家になろう」の規約変さらにより、連載サイトをアルファポリスに移転しますが、その後も人気を集め、シリーズの累計発行部数は140万部を突破しました。

ライトノベル『月が導く異世界道中』は、作者・あずみ圭のデビュー作でありながら、アルファポリス「第5回ファンタジー小説大賞」読者賞を受賞するほどの大人気作品になりました。

月が導く異世界道中

2013/5/1
あずみ圭
アルファポリス

コミカライズの作画を担当した木野コトラは、ゲーム系アンソロジーやコミカライズを中心に活動している漫画家。代表作は『セブンスドラゴン2020-EGO-』、『アイドルマスターSideM』のアイドルユニット「Beit」のゲーム内コミックを手がけてきました。結婚・出産後に描いた同人誌をきっかけに商業誌デビューをするという、異色の経歴を持つ作家です。

本記事では、コミカライズ版『月が導く異世界道中』を詳しく解説。次のセクションからはあらすじや見どころを紹介していきます。

2021年アニメ化決定!主要キャストの声優陣が豪華

2020年10月、特報映像とともにアニメのメインキャスト3名が発表されました。

主人公の深澄真(みすみ まこと)を花江夏樹、真が最初に契約を交わした従者・巴を佐倉綾音、2番目に契約を交わす従者・澪を鬼頭明里が演じます。

アニメ『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭次郎と、妹・禰豆子の声を務めた花江夏樹と鬼頭明里の鬼滅兄妹コンビ。そして、アニメ『僕のヒーローアカデミア』の麗日お茶子役など、数多くのアニメ作品のヒロイン役を演じてきた佐倉綾音のタッグに、ネット上では最高のキャスト陣だと盛り上がっています。

アニメの公式から公開された特報映像では、3人が異世界で敵と戦う姿が初解禁!アニメ放送が待ち遠しくなる内容になっていますので、ぜひチェックしてみてください。

アニメの最新情報は、『 月が導く異世界道中 』TVアニメ公式Twitterをチェックしてみてください。

召喚されたのに捨てられる⁉漫画『月が導く異世界道中』のあらすじ

ごく普通の高校生・深澄真はある日突然、元異世界人だった両親の都合により、異世界へと召喚されることになります。

『月が導く異世界道中』1巻

今の世界に行くため、両親は異世界の女神と約束を交わしていたのです。

姉や妹の代わりに自分が行くことを決めた真は、早速女神に会いますが、「顔がブサイク」という理由で拒否。さらに真が今後ヒューマンと関わらないように、ヒューマン以外の言葉しか理解できないという能力を与え、異世界の端っこに飛ばしてしまいます。

女神に呼ばれて来たはずなのに、あまりにも不運すぎる対応。真は異世界で生き抜いていくために、仲間を探す旅を始めます!

月が導く異世界道中 1(アルファポリスCOMICS)

2016/2/1
あずみ 圭 (著), 木野 コトラ  (イラスト)
アルファポリス

【登場人物紹介】幸薄系主人公と彼に尽くす人外⁉の従者

こちらのセクションでは、主人公の真と従者2名を紹介します。

深澄真(みすみ まこと)

見た目はごく普通の男子高校生。ある日突然、元異世界人だった両親の都合により異世界に召喚されますが、傲慢な女神のせいで荒野をさまようことに……。一見強そうに見えない平凡な見た目ですが、異世界での能力レベルは超人クラス。風属性以外の魔法を使いこなすほどの持ち主です。次に紹介する人外の2人にモテモテです。

巴(ともえ)

真と最初に契約した従者。見た目はセクシー美女ですが、元は「蜃」と呼ばれていた上位竜で、竜のなかでも無敵と称されていました。霧と幻を操ったり、記憶と心を読むのが得意。真と戦った際に、彼の記憶から時代劇のことを知り、侍に憧れるようになります。

澪(みお)

巴の次に契約した従者。見た目は和風黒髪美女ですが、元は「災厄の黒蜘蛛」と呼ばれていた巨大蜘蛛。永遠に空腹が満たされず、目に映ったすべてのものを食い尽くしてきたとして、ヒューマンだけでなく人外からも恐れられていました。超人クラスの魔力を持つ真との戦いで、初めて空腹が満たされ、正気を取り戻します。真に対して異常なまでの愛情を抱いている様子。吸収や解析、誘導が得意。

【世界観】ヒューマン絶対優勢の世界

真が召喚された異世界は、ヒューマン絶対優勢の世界

異世界を創った女神は、美しい容姿をしているヒューマンにしか興味がありません。「魔族や亜人は醜い容姿だから加護を与える必要がない」という差別思考を持っており、ヒューマンと魔族・亜人でかなり待遇が異なっていたのです。

女神はヒューマンにのみ加護を与え、さらにはヒューマンのなかでも美しい容姿をしている者にはよりよい待遇を施し、反対に魔族や亜人は一切加護を与えず、奴隷・家畜扱いという冷遇。もはや加護という名の、贔屓です。

この女神の思考は、異世界のヒューマンにも影響を与えます。そしてその結果、ヒューマンと魔族・亜人は、互いを憎しみ合うようになってしまうのです。

現実の世界ではここまでではありません。しかし、外見によって就職や人間関係が有利になったり不利になったりすることがないとはいえないでしょう。そんな世の中に不満を持っている方には、きっと共感できる作品となっています。

漫画『月が導く異世界道中』ここが見所①異世界ではモテモテ⁉ブサイクだけど魔力最強な真

初っ端から不遇に見舞われる「THE 幸薄系主人公」の真ですが、実は異世界での能力レベルは最強クラス!しだいに自分の中に隠れていた能力を最大限に生かして、一般人として成り上がっていきます。

真は異世界に召喚された際に、月の神・月読命(つくよみのみこと)から加護を与えられました。

『月が導く異世界道中』1巻

さらに、真は元異世界人である両親の血を受け継いでいたり、神や女神からの加護が届かない負荷の強い地球で生活していたため、本人の気づかないうちに鍛錬を積んでいたのです。まさに彼は、異世界に召喚されるべき人材だったということです。

異世界に来た真は、負荷がなくなったことで能力が最大に。一般人にも関わらず、風属性以外に5属性(火・水・土・闇・雷)を使いこなします。魔力の強さは魔王数人分にもおよび、魔力が強すぎて現代でやっていた弓も初めはうまく使いこなせません。

見た目は平凡でブサイクだけど、能力は最強クラスの真。彼は自分と同じように見た目で迫害を受けている人外たちと交流し、女神の作った世界を変えていこうと成り上がっていきます。

漫画『月が導く異世界道中』ここが見所②主人公以外の人間キャラが美男美女!

『月が導く異世界道中』には、ヒロインの巴と澪の他にも魅力的な美男美女が多数登場。ここでは3組、ピックアップして紹介します。

まず最初に紹介するのは、トア&リノン姉妹。荒野で借金に苦しみ、悪徳冒険者たちに騙されて娼婦になったり盗みを働いていたところを、真たちに助けられます。トアは真が所属していた弓道部の後輩にそっくりで、なかなかの美女で巨乳。

次は、亜人の美少女コンビ・アクア&エリスです。森鬼と呼ばれているダークエルフで、自分たちが住んでいる森にやってきたヒューマンたちを駆除していました。その後は真の仲間になり、彼が営むクズノハ商会の看板店員として人気を集めます。

最後に紹介するのは、真の3番目の従者となる識(しき)。もともとは生命に関する魔法の研究をしていたヒューマンで、研究の過程でアンデッドになりました。赤髪ロングのイケメンで常識人なため、真からはかなり重宝されています。

この他にも、真の代わりに召喚された勇者2名も美男美女。この2人については、次のセクションで詳しく紹介します。

漫画『月が導く異世界道中』ここが見所③真の代わりに召喚された2人の勇者たち

真の代わりに女神の好みによって異世界に召喚された勇者2名。1人は真とかなり近い関係にある人物とのことで、正体がとても気になりますよね。ここでは勇者2名について紹介していきます。

ヒビキ・オトナシ(本名は音無 響)

ヒューマン大国・リミア王国に召喚された美女勇者。真と同じ高校に通っており、学年は1つ上。剣道部に所属し、生徒会長も務めていた完璧女子でした。しかし、当の本人は全力で努力しなくても何でも手に入る人生をつまらないと感じており、そんな時に女神から声をかけられます。

人を引っ張っていくカリスマ性があり、異世界でのその能力を発揮。貴族性の強いリミア王国で、ヒューマンたちの意識改革をしたり、他国からの助力を借り受けたりしています。ただし、女神が創り出したヒューマン絶対優勢の世界には、疑問を持っている様子。

トモキ・イワハシ(本名は岩橋 智樹)

ヒューマン大国・グリトニア帝国に召喚されたイケメン勇者。15歳の中学3年生で、親の仕事の関係でモデルをしていました。しかし、容姿が原因で人間関係がうまくいかず、引きこもるように。もともとは可愛らしい容姿をしていましたが、男前なイケメンに変更してもらいます。

その結果、高身長で銀髪、オッドアイの超絶美貌ができあがりました。オッドアイには、相手を魅了させる魔眼能力があります。異世界で男前な容姿になったものの、根本的な性格は変わっていないため、帝国ではいいように利用されがち。

異世界で自分らしく逞しく生きていこうとするヒビキに対し、トモキはかなり受け身。この2人の勇者が、今後どのように真と関わっていくのか、非常に気になります。

ヒューマンと魔族の戦いに真はどう関わっていくのか?【ネタバレあり】

女神が創り出した異世界は、ヒューマン絶対優勢の世界です。そのため長い間、ヒューマンと魔族は互いを憎しみ合い争ってきました。真の代わりに召喚された2人の勇者は、迷いや疑問を持ちながらも、ヒューマン側として魔族たちと争っています。

しかし、真だけは別です。彼は本来ヒューマンですが、ヒューマンVS魔族の争いを第三者として傍観しています。その理由は、そもそも彼が異世界ではそのような扱いをされないこと。そして、亜空(真が巴と契約することで発生する別空間)に避難させていたヒューマンがトラブルを起こし、亜空の住民たちに被害を及ぼしても、謝罪をせずに自分を非難してきたことがあったからです。

真はそれ以来、信頼のあるヒューマン以外は事務的に接するように。あくまで、自分に関わりのあるものだけを守ろうと考えたのでした。ただ、もし真に関係する魔族たちに何かあったら、彼もこの争いに何かしら関わることもあるかもしません。

また、家族はみな美男美女なのに真だけそうではないという設定の真意も気になるところ。今後の最新展開もますます注目です。

著者
["木野コトラ", "あずみ圭"]
出版日

まとめ

不遇に見舞われながらも、自身に隠されていた異世界最強クラスの魔力で、なんだかんだと成り上がっていく真。彼の強さが徐々に異世界で広まっていき、今後の展開が気になるところです。2021年のアニメでは、どこまでのストーリーが放送されるかは不明ですが、豪華な声優陣に期待が膨らみます。ぜひアニメ放送前に、小説とコミックをチェックして予習しておきましょう。

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