クーデレヒロインが登場するラノベおすすめランキングベスト9!

更新:2021.12.16

クーデレはずばりロマン!所謂「ツンデレ」の派生形で、クールなのにデレるキャラクターが「クーデレ」です。冷から熱に転じるギャップがヒロインの魅力を引き立てます。今回はそんなクーデレヒロインのおすすめラノベをランキングでご紹介!

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9位:クーデレを愛し、考えるおすすめラノベ!『クーデレな彼女とキスがしたい』

タイトルからすでに「クーデレ」好きに向けられた作品と一目瞭然です。作者は水口敬文(みずぐちたかふみ)、イラストはたろプンと実力派コンビによる作品です。

メインヒロインの雪穂はクールな態度とその美しい外見から他人を寄せ付けないオーラは放っています。しかしその雪穂に意外な一面を見た主人公和希は思わず告白してしまい……!

著者
水口 敬文
出版日
2011-10-20


唐突なストーリー展開にやや困惑してしまいますが当然玉砕かと思われるこの告白も何と成功してしまいます。この作品はカップルになれるかどうかをワクワクして読む物語ではありません。つまりストーリーの本筋はここから始まっていくのです。告白をメインに持ってくるラノベが多い中展開としては珍しく、その意外性も特徴のひとつです。

告白は成功したものの雪穂はホラー、グロ好きの女の子だったのです。その好みは和希の我慢のキャパシティを超えていました。和希は過去のトラウマからどうしてもその趣味について行くことができません。しかし彼は空回りしつつもどうにか努力を重ね、少しずつその距離を縮めていきます。しかしそこに幼馴染の藍那が表れて?!

「クーデレ」のメインヒロイン雪穂に加えて「ヤンデレ」の幼馴染藍那、不自然に和希を避ける「ツンデレ」?の楓歌など、キャラクターが各々の魅力でストーリーを展開していくタイプの作品で、見ていて甘酸っぱく胸がドキドキするようなシーンに加え、「ヤンデレ」の幼馴染が引き起こす事件にサスペンスの要素もあります。登場人物達の次の展開をどんどん知りたくなる作品で、読み終わるまで本を置くことができなくなる、魅力が沢山詰まった一作です。

8位:咲き乱れる少女たちの想い。クーデレの古典名作!『マリア様がみてる』

クーデレの古典ともいえる作品で、ライトノベルの中でも少女小説に分類されます。作者は今野緒雪、イラストはひびき怜音。1998年第1巻刊行後、人気を博した通称「マリみて」は一大ムーブメントを引き起こし、メディアミックスとしても漫画化、アニメ化、実写映画化など様々な媒体から世に送り出されました。

著者
今野 緒雪
出版日


リリアン女学園高等部を主な舞台として展開していく学園物少女小説ですが、この物語を語るにおいて最も重要な要素が作中の設定である「スール制度」です。この制度を理解せずしてこの作品の魅力はお伝えし難いもの。「スール制度」というのは下級生と上級生による姉妹の関係を作る制度で、現実に過去の日本の女学校においても流行していた取り組みでもあります。

その物語はヒロインである福沢祐巳が学園の実力者である小笠原祥子と出会うことから始まります。紆余曲折を経て祥子と信頼関係を気付くことができた祐巳は彼女の申し入れを受け、マリア像の前でスールの関係を気付き、「姉妹」として絆を深めていくことになります。

ファンの間で祥子の人気はメインヒロインの祐巳を凌ぐほどで、その知的さは正にCOOL!男性読者、女性読者共に憧れの的となりました。作中ではそのクールなキャラから中々素直な態度をとることができずに、祐巳とのすれ違いに苦悩します。しかしそれを一つ一つ乗り越えていくことで祐巳との絆はより一層深まっていくのです。祥子の強さだけではない優しさを併せ持つ性格の描写が多々あり、その魅力を存分に感じます。

登場人物が基本少女たちの心模様の物語ということもあり、敬遠している男性読者もいることと思います。しかしそれははっきり損をしていると言い切れる作品です。固定観念を抱かずに、素直な気持ちでこの少女たちの心の機微を感じてみてはいかがでしょうか。

7位:自己犠牲を厭わない変態とクーデレヒロイン『変態王子と笑わない猫。』

MF文庫Jライトノベル新人賞最優秀賞を受賞するなど、所謂鳴り物入りで刊行された作品で、事実当時のMF文庫Jの初動売上歴代1位を記録した押しも押されもせぬ人気作です。作者はさがら総、イラストはカントクとなっています。

『変態王子と笑わない猫』は主人公、横寺陽人の青春を描く学園物ライトノベルです。ただし学園物と言っても「笑わない猫」像にお供え物を捧げることで、自分のいらないものを必要としている人に渡してくれるというファンタジー色も持ち合わせた作品。

著者
さがら 総
出版日
2010-10-20


陽人の人となりは一言でいうと「変態」で、それを上手く「建前」で隠して生きてきたため自分の想定外のことが起こってしまうことに苦悩していました。そこで猫像に自分の建前を引き取ってもらうために猫像に向かうとそこには「本音」を抜き取ってもらおうとしていたヒロイン、筒隠月子が表れて……?!

建前がなくなり、本音だけのただの「変態」に成り下がった陽人は周りから避けられ(ただしどう見てもただの愛すべき馬鹿で悲壮感などはありません)、月子は本音が抜け落ちて表情が消えてしまっていた。陽人も月子も苦悩?の末にこれは自分たちの望んだことではないと悟り、なんとか元に戻そうと奮闘します。「変態」でありながら女の子の涙に弱い、自己犠牲をも厭わない陽人の格好良さと、本来表情豊かな月子が本音を隠さなければならない心情や、結果的に陽人好き好き状態になってしまうギャップも非常に萌えるポイントです。また月子は「クーデレ」の分類としては珍しく、可愛い小動物系のキャラクターで、クールでありながらも可愛いという点にもギャップがあります。

この作品はストーリーがしっかりしていることに加えて主人公が「憎めない変態」であったり、ヒロインの月子が「クーデレ」であったりとキャラが立っていて、その会話のキャッチボールを読んでいるだけで楽しい気持ちになります。じっくりストーリーを読み込むのもいいですし、流し読みのように一気に読んでしまって読了後に「面白かった!」とシンプルな感想を持つのもいいのでは。そんな違った楽しみ方ができる、読み応えのある作品です。

6位:SFファンタジーの王道!クーデレヒロインと協力!『アクセル・ワールド』

この作品はまさに王道。社会現象となった「ソードアートオンライン」を描いた川原礫(かわはられき)のデビュー作品で、その世界観は作中の時代の違いこそあれ類似する箇所が多々あり、ファンの議論を呼んでいます。またこの第1作で電撃小説大賞を受賞しました。電撃文庫という超メジャーレーベルからの受賞ということもあり、当初よりその実力は新人離れしたものがありました。

著者
川原 礫
出版日


ゲームが好きな方なら誰でも一度は夢にみるゲーム世界へのログイン。その夢を叶えるのがこの作品です。ニューロリンカーという首周りに装着する接続端末を用いてゲーム世界へと入り込むのがこの作品の重要な設定。作中で核心となるのがアプリケーションソフト「ブレインバースト」です。そのソフトが現実世界にまで与える影響力は凄まじく、プレイヤーは全員ゲームオーバー後の記憶の消去を恐れています。

そのブレインバースト内における純色の七王の一人にして、ブラックロータスこと黒雪姫が本作のヒロインです。類まれな美しい容姿から学園生活においても憧れの的。それに対して主人公の有田春雪は小柄で肥満気味で内向的と、かなりマイナスな要素が目立ちます。その外見と性格から周りからイジメられるなど辛い日々を過ごしていましたが、そのゲームの天才性を買われるところから黒雪姫、そして「ブレインバースト」との関係が始まります。

この作品には、例え容姿が悪くともそれが原因でイジメられていても、己の才覚で憧れの存在と対等になれる、なっていけるという作者からの努力に対するメッセージも込められているのではないでしょうか。そして事実主人公は自分の才能にのみ頼らず黒雪姫に相応しくあろうと努力を続けます。

また黒雪姫も普段のクールな装いからは考えられないような優しさでその気持ちに応えます。キャラクターの魅力に加えて練りこまれた設定と、疾走するようなバトルシーン、青春の切なさや甘さなど余すところなく詰まった正にSFファンタジーの王道、ライトノベルの王道と言っても過言ではないと思います。

5位:少年風少女の旅!『キノの旅』

主人公キノは戦闘やサバイバル能力に長け、頭の回転も早い女の子。その身なりから、男の子のように見られてしまうことが多いのでした。そんな彼女が生まれた国は、12歳になると「大人になるための手術」を受けさせられる国。ある日キノは、「男性のキノ」と出会い、手術に疑問を持ちます。二輪車エルメスと共に旅に出ることを決意したキノ。旅する国はさまざまな問題を抱えていているのですが、その国に住む人たちはその問題に気づいていないこともしばしばで……。

キノはそんな国の人たちと出会い、問題に直面しながら、多くのことを学び、成長していくのでした。

著者
時雨沢恵一
出版日
2000-07-10

1話完結型ですので、どの巻から読んでも楽しめる本作。女の子だけど戦闘能力が高く、大人相手にも負けないキノですが、精神的な弱さを見せることもあります。普段は毅然としている彼女が見せるその弱さに、読み手は切なさを覚えることでしょう。

キノが旅するのは、それぞれ特徴のある国。他にはどんな国があるのかと気になって、ページをめくる手が止まらなくなる1冊です。

4位:キュートorクール?ダブルヒロインのおすすめラノベ!『ココロコネクト』

庵田定夏(あんだ さだなつ)の代表作で、イラストは白身魚が担当したライトノベルの学園青春物の人気作です。所謂入れ替わり物で、男女がその人格を交換されてしまうことから始まる物語です。

八重樫太一を主人公として永瀬伊織と稲葉姫子のダブルヒロインがこの作品の中心になります。伊織の明るい性格に対して姫子のクールな印象が好対照です。特に姫子のキャラクターは強烈で、完璧主義者であり人間不信者、基本的に他人を敵だと認識しているがそんな自分に悩んでもいます。

著者
庵田 定夏
出版日
2010-01-30


姫子の容姿はセミロングの黒髪で凛とした顔立ちと、正に「クール」ビューティー!!デレる要素がさすがに全くないように感じますが、その分デレた時の破壊力は抜群です。ファンの中でこのデレた時の破壊力が姫子の絶大な人気に繋がっています。

人格の入替わりを皮切りに様々なことが登場人物達に降りかかりますが、その根底はやはり青春。SFか青春物かの判断の違いは人それぞれだと思いますが、あくまでこの作品は青春に対する一つのアクセントとしてSF要素を取り入れているのではないでしょうか。

登場人物達に対する心理描写は特に秀逸ですし、シリーズ作品に必要な「次を読ませる力」が優れています。一見ありきたりな青春物において入れ替わり等オリジナリティを散りばめた今作品は、読者にとって唯一無二の作品になる可能性が秘められています。

3位:ゲームの世界と現実世界!『ソードアート・オンライン』

物語の舞台は、仮想空間のゲームを楽しむことができる世界。この世界では、VRマシンと呼ばれる、バーチャルリアリティ技術を駆使し、ゲームの中に「完全ダイブ」することが可能となっています。本シリーズでは、VRマシンを使ったゲームをクリアするまでに起こる事件や人間関係などが描かれます。

著者
["川原 礫", "abec"]
出版日

5巻、6巻のファントム・バレット編ヒロインは、女子高生シノン。大人びている彼女から出てくる言葉は、冷たく辛辣なものが多いのでした。しかし心には、現実世界で過去に遭遇した事件の影響もあり、深い闇を抱えています。その闇を克服するために、シノンはゲームをプレイし始めるのでした……。 
 

現実世界で辛いとき、ゲームの世界に飛び込んでしまいたい気持ちになる人は多いのではないでしょうか。ゲームの世界を逃げる場所とするのか、それとも現実世界に立ち向かうための場所とするのか……。ゲームの世界で仲間と出会い、多くの困難を乗り越えていくシノン。出会った人々と友情を育み、人間として成長していく彼女の姿をぜひご覧くださいね。

2位:非日常学園物語!『涼宮ハルヒの憂鬱』

舞台は、エキセントリックな少女涼宮ハルヒが設立した学校非公認のクラブSOS団。このSOS団は「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」を目的としたクラブです。

涼宮ハルヒは、「ただの人間」には興味がなく「宇宙人や異世界人、未来人、超能力者」などと出会いたがっている少女です。そんなハルヒに巻き込まれる形で、クールビューティーなヒロイン長門有希は、SOS団に入団させられてしまいます。じつはこの有希こそ、ハルヒが求めていた宇宙人なのですが、ハルヒはそんなことには気づかなくて……。

著者
["谷川 流", "いとう のいぢ"]
出版日

観察する側なのか、観察される側なのか。「普通」でないのは、一体どちらなのか。なんとも不思議なストーリー展開が面白いこの作品。「ただの人間」であるはずのハルヒが巻き起こす不思議な現象を、「ただの人間」ではない有希たちが解決していく。そんな、あべこべ感を楽しむことができるちょっと変わった、非日常学園物語です。

1位:「奉仕部」ってなに?『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 』

本作は、友達がいない生徒たちが、「奉仕部」という部活を通してさまざまなトラブルや悩みを解決していく残念系ラブコメディです。主人公は、友だち作りを諦めて、「ぼっち」を極めようとしてしまう高校生比企谷八幡。

著者
["渡 航", "ぽんかん8"]
出版日

彼は、高スペック男子でありながらも幼少期から友だちがおらず、また周囲の人から騙されたり裏切られた経験もあって、友だち作りを諦めてしまいます。そんな八幡を生活指導部の平塚静が無理やり「奉仕部」に入部させてしまいます。そこで出会ったのが、ヒロイン雪ノ下雪乃です。

雪乃は成績優秀な美少女。運動も音楽もなんでも3日もあれば完璧にこなしてしまうという実力の持ち主ながら、そのせいで「継続する」ということができません。さらに歯に衣着せぬ物言いで友人が少ないのです。彼女は、人の持つ嫉妬など醜い感情を知ることで「世界を変えたい」と感じ、自ら「奉仕部」に入部したのでした。

部活を中心とした物語は多くありますが、「奉仕部」という種類の部活はその中でも、やはり珍しいのではないでしょうか。「奉仕部」として活動する中で、八幡や他の同級生と出会い、競い合い、ぶつかり合うことで、少しずつ変わっていく雪乃。人を信じる難しさと、人を信じる大切さを感じることができる物語です。

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