倉田真由美のおすすめ本5選!『だめんず・うぉ〜か〜』の感性を堪能

更新:2021.12.6

今や恋愛や人間関係のご意見番として欠かせない存在の倉田真由美。彼女の鋭い人間観察力には目を見張るものがあります。今回はそんな倉田真由美のおすすめ本5冊を集めました。

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倉田真由美とは

倉田真由美は日本の漫画家。自身の日常体験を漫画にして伝える作風で人気を集めています。

漫画を描き始めたのは高校時代。大学4年生の就職活動時に志望理由を聞かれた際に「歯医者が近いから」と正直に答えてしまい、就職活動に失敗してしまいます。その経験をもとに就職活動に失敗する女子大生を描いた漫画を描き「ヤングマガジン」ギャグ大賞で大賞を受賞し漫画家デビュー。その後雑誌でダメ男との交際を繰り返す女性たちのエピソードを綴った『だめんず・うぉ〜か〜』の連載を始めブレイクを果たします。鋭い観察力を活かしてテレビ番組のコメンテーターなどとしても活躍。その勢いは止まる所を知りません。
 

目の付け所が一級品!倉田真由美の代表作!

『だめんず・うぉ〜か〜』は倉田真由美の代表作。暴力を振るいお金にだらしなく、平気で嘘をつく「だめんず」ばかりに引っかかってしまう「だめんず・うぉ〜か〜」の体験談をおもしろおかしく描いたコミックエッセイです。登場する女性たちは何故か良い男を捨ててまでだめんずに陶酔してしまう女性ばかり。その原因と傾向を倉田真由美が冷静に分析していく所も見所になっています。

著者
倉田 真由美
出版日

登場するだめんずは良く言えばエンターテイメント性に溢れる人ばかり。「神の存在証明をしなさい」という命題には的確なアドバイスをくれるのに、働かずに無職のまま。彼女の脛をかじって生活し続けます。彼女が怒ってお皿を投げようとすると「それを投げるのか すると皿が割れるが 皿が割れることによってキミの怒りが解決するならばいいが 私は目の前で 物が壊されるという現象に遭遇しても心が変化することはない」などと平気で口にする始末。しかしこんな男性はまだまだ。さらに度肝を抜くだめんずが次々登場します。さらにその男性たちを超えるユニークな感性を持った女性たちが本書を大いに盛り上げていくのです。

世の中にはこんな人が本当にいるの?という信じがたいエピソードの数々を、倉田真由美が独特の切り口で分析・評価していきます。その鋭さと的確な言葉の表現力は頷く頭が止まらなくなるほど。自分の経験と重ねて読むのも良し。「人の不幸は蜜の味」と覗き見感覚で楽しむのも良し。とにかく一度読めば病みつきになること間違いなしです。本当はずっと覗いて見たかった「だめんずとそれに引っかかる女性たち」の世界。それを惜しげもなく伝えてくれる作品です。
 

世の中のおやじを愛のある毒で斬りまくる!

「ほやじ」——それは「思わず惚れそうなしびれるおやじ」。そんなテレビを賑わす「ほやじ」たちを倉田真由美が徹底分析したのがこの本です。桑田佳祐、ビートたけし、朝青龍、タイガー・ウッズ、菅直人……とタレント界から政治界までありとあらゆるおやじの魅力が語られています。

著者
倉田 真由美
出版日

例えばビートたけしはこんな風に評されています。

「獲得(SEX)したことが女の勲章になるような男。ただのいい男ではなく、男女共が認める『大物感』がある男である。」(『ほやじ日記』より引用)

まさにビートたけしを正確に表している言葉。彼を大物だと思っている人は大勢いますが、ではなぜ大物だと思うのか聞かれると言葉にするのは難しいのでないでしょうか。その「なんとなく」をズバリ言葉にして直球で投げかけてくれるのが倉田真由美の卓越した魅力だと思います。

さらに朝青龍のアウトローな魅力に関してはこんな記述が。

「川の流れに逆らって泳げば激しく水飛沫が立つように、大方の傾向に反する者はその存在が人目を引くものなのだ。(中略)稽古を無断で休み連絡もとらず、あやうく首になりそうになったり。ようやく捉まったと思ったら稽古を休んだ理由について『風邪ひいてたし』などとまるで悪びれず、しゃあしゃあと言ってのけたり。やるなあ朝青龍。」(『ほやじ日記』より引用)

アウトローに惹かれる女性は多いです。しかしそれを堂々と口にできる女性は多くはないでしょう。そんな女性の心の声を代弁してくれるのが倉田真由美なのです。

なんとなく知っていた「おやじたち」が倉田真由美にかかれば、なんだかチャーミングな「ほやじ」に変わるかもしれません。軽いタッチで書かれていますが、その観察眼の鋭さと考察力の高さは卓越しています。倉田真由美の感性に触れるにはもってこいの一冊でしょう。
 

面白くて癖になる!くらたま式恋愛本!

『くらたま式恋愛ヂカラ強化ナビ ラブラブ中。』は倉田真由美が周りにいる人たちや自分自身の恋愛経験をもとに恋愛ヂカラを強化するためのアドバイスを記した恋愛エッセイです。50以上の恋愛テーマに触れているので、恋愛に悩む女性には必読の一冊でしょう。

著者
倉田 真由美
出版日
2007-06-21

「大好きな男の気持ちと一億円、どっちが欲しいか」(『くらたま式恋愛ヂカラ強化ナビ ラブラブ中。』より引用)

こんな言葉が前書きから投げかけられている本書には、綺麗事を一切除いた女性が女性に送る現実的なアドバイスが詰め込まれています。例えば「モテない男にモテるのは、恥!!厳しいことを言うようですが『ないよりまし』なんて安い発想女を下げます!」というアドバイスなどは読んでいてギクリとする女性も多いのでないでしょうか。

ひとつ2〜3ページ程度のテーマに1コマ漫画がそれぞれ付いています。どれも現実を絶妙に表現していて、それだけ読んでも確実に楽しめるでしょう。文章も倉田真由美が語っているように書かれているので、深夜の喫茶店で女同士恋愛談義に花を咲かせているような感覚で読むことができます。

女性が普段心の奥底に何食わぬ顔で隠している「ずるくてダークで計算高い」部分を見事に暴き出して表現してしまうのが倉田真由美の才能です。男性が読んだらまだ知らぬ、知らない方が良かった女性の本性の数々に驚くことでしょう。軽い気持ちで読めるのに、核心を鋭く突いてくるこの作品。自分の今の恋愛の参考にしたり、過去の恋愛の答え合わせに活用したり、未来の恋愛の準備運動として読んだり、色々な読み方ができます。倉田真由美の恋愛力の高さをぜひ本書で確かめてみてください。
 

「おいしい」を面白く伝える一冊!

『くらたまとフカサワのアジアはらへり旅』は倉田真由美と深澤真紀がアジア各地を旅した様子を記した旅エッセイです。漫画を倉田真由美が、コラムをフカサワこと深澤真紀が担当しています。同じ旅の描写でも2人の捉え方が違っていて漫画とコラムで2倍楽しめる作品です。

著者
["倉田 真由美", "深澤 真紀"]
出版日

掲載されている旅行先は8箇所。ソウル、バリ、香港、マカオ、バンコク、シンガポール、上海そして北京です。この旅はとにかく美味しいものを巡る旅。美味しいだけでなく中国の泥で包んだハトの丸焼き、ツバメの巣入りココナッツスープ、亀の甲羅で作った亀ゼリーなど珍しいグルメも所々に登場します。

倉田真由美の漫画からは見るもの全てが新鮮で、旅が楽しくて仕方ない様子が、深澤真紀のコラムからは、そんな倉田真由美がはしゃいでいる様子にほっとしている様子が伝わってきます。旅の思い出が2人の視点で描かれているため、旅の思い出が深く立体的に読者に伝えられているのです。漫画とコラムを分けて読むのも良し。漫画とコラムを交互に読むのも良し。どちらでも楽しめるでしょう。

自分が同じ場所へ行って同じものを食べたら、どんな風に感じるだろうか?と想像しながら読むのも楽しいかもしれません。倉田真由美のはしゃぐ姿と深澤真紀のそれを見守るようなバランスが心地良く描かれています。読み物としての面白さだけでなく、実物を見てみたいという欲望を掻き立てられるエッセイです。
 

婚活レースから一抜けしたい人必読!

恋愛界や結婚界を語らせれば倉田真由美の右に出るものはいないでしょう。そんな彼女が3000人の婚活女子にインタビューを実施。婚活にまつわる様々な体験談を徹底検証しています。膨大なデータを元に独特の切り口で婚活の攻略法に斬り込んだのがこの一冊なのです。

著者
倉田 真由美
出版日
2010-10-08

自意識過剰な女、キャリアな女、婚活に疲れた女など幅広い女性のタイプを網羅しているので必ず自分と重なるタイプが見つかるでしょう。そんな女性たちがしがちな失敗などを元にした「女子会から抜け出せ」「条件への執着は隠せ」などのアドバイスがストレートに記されています。

女性が読めば「そう!そう!」と頷ける所も多いはずです。友達とご飯を食べながら言いたいことを無責任に話し続けているような気軽な雰囲気がこの本の魅力。明るくユーモアに満ちた語り口を楽しんでいるうちに「ぎくっ」としてしまう鋭い「くらたま流指摘」に出会います。昔なぜ突然別れを切り出されたのか、どうして良い感じだと思っていた男性がいつの間にかべつの女性と付き合っていたのか、その理由が本書を読めば解明されるかも知れません。

綺麗事一切なしのホンネだらけの婚活エッセイです。女性の生態を本当に緻密に分析しているので、婚活をしている女性はもちろん既婚女性も楽しめる内容。「共感できる」「面白いのに役に立つからお得」「自分の気持ちを誰かが的確に代弁してくれる」、そんな女子が求める要素がぎゅっと詰まった一冊です。誰かに言いたかったけど、誰にも言えなかった……そんな恋愛の失敗がもしかしたらこの本の中に対処法と一緒に載っているかも知れません。恋愛したことのある人、恋愛している人、必読です。
 

いかがでしたか?クスクス笑えて「うん、うん」と頷ける倉田真由美の作品。その感性をぜひお楽しみください。お読みいただきありがとうございました。

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