独創的で斬新な世界観に定評のあるtupera tupera。特徴的な形の目は、一度見たら忘れられません。tupera tuperaを知りたいあなたにオススメ作品を5つ紹介します。
tuperatuperaは亀山達矢と中川敦子によって2002年に結成されたアートユニットです。二人は予備校時代からの知り合いで、それぞれ別の美術系の大学を卒業しているという多才なクリエイターでもあります。tuperatuperaは絵本作家という枠にははまらず、布小物の作成や舞台美術、ワークショップなど幅広い分野で活躍しています。その作品は数多くの賞を受賞していて、海外にも翻訳出版されて世界中の人に愛されているのです。
絵本にクレヨンや色鉛筆で絵を描いたら、お母さんに叱られてしまうような気がします。でも『かおノート』は落書きしても怒られません。その中身は、りんかくだけのかおや、むき出しの牙だけがあるページなどなど。目・鼻・口がついていないかおに、付属のシールを張り付けてかおを完成させて自由に遊ぶことができるのです。
かおノートは、手にした人ひとりひとりが自分だけの一冊を作る楽しみがあります。悲しいかおにするか、おもわず笑ってしまうような変なかおにするか、どんなかおを作るかは自由自在です!
- 著者
- tupera tupera
- 出版日
子どもは自分が作ったものをお母さんや周りの大人に認めてもらうことで自信をつけていきます。こんなかおができたよ、どんなかおにしようかな。そんな会話を交わしながら家族みんなで『かおノート』を作り上げていくのも楽しそうですね。
仕事や家事に追われていても、1日に10分でもいいから子どもと向き合う時間を持ちたいものです。親子でひとつづつ顔を作って見せあい、どちらが上手に作れたかの対決をするのも面白いですね。
『しろくまのパンツ』は日本絵本賞受賞作品です。この絵本はなんと、しろくまさんのパンツをぬがさないと表紙を開くことができません。絵本を開くことに一瞬ためらいを感じる。そんな絵本今までにありましたか?この仕掛けだけでも、手に取った子どもたちが大喜びすることでしょう。
しろくまさんがパンツをなくして困っているとねずみが現れて、一緒に探してくれます。しろくまとねずみは、いろんなパンツを見つけて、だれのパンツなんだろうと考えます。絵本を読みながら子どもと一緒に、これは誰のパンツだろうね?と考えるのも楽しいですね。
- 著者
- tupera tupera
- 出版日
パンツの柄も目を引くイラストで、読んでいる子どものパンツに対する興味も沸くのではないでしょうか。トイレトレーニングを始める時期の子どもにもおすすめです。
お菓子のイラストがちりばめられたパンツはくいしんぼうのパンツ。花畑をひらひら飛ぶちょうちょの小さなパンツには、花の絵が描かれています。
最後には予想外のオチが待っていて、大人でも「ぎょっ」となるかもしれません。斬新という言葉はこの絵本のためにある!そんな1冊です。
パンダ銭湯は、パンダだけが入れる銭湯です。なぜパンダだけしか入れないのか、それはパンダのある秘密を隠すためでした……。
パンダが銭湯ののれんをくぐると、お父さんと子どものパンダは驚きの行動に出ます。『パンダ銭湯』では、パンダが身に着けている黒い部分を脱いでお風呂に入るのです。脱いでしまったパンダの体は、しろくまのようです。
パンダ銭湯には「笹サイダー」や耳に塗る黒い「パンダワックス」など、子どもの想像力を刺激する不思議なアイテムがそろっています。
- 著者
- tupera tupera
- 出版日
- 2013-08-15
銭湯の脱衣所で黒い部分を脱ぎだしたパンダを見たら、子どもたちはきっと大喜びです。そして、目の部分と耳の部分の黒をどうするのかわくわくして見ていると、目の部分はなんとサングラスでした。耳の黒い部分は、お風呂のお湯で洗い流すと白くなってしまいます。
一つ一つのページに細部までこだわりが見れるこの絵本は、幅広い年齢の子どもにおすすめです。お風呂が嫌いな子どもにも、「パンダ銭湯に行くよ」と声をかければ喜んで行ってくれるかもしれませんね。
表紙のにんじんと目が合ってしまったら、そらすにそらせない……。『やさいさん』は畑の土にうずもれたやさいさんがどんな野菜なのかを当てるクイズが楽しめる絵本です。
全編しかけ絵本になっていて、最初のページにはやさいさんの頭が描かれています。「やさいさんやさいさんだあれ?」と問いかけると、ずっぽーん!と野菜が飛び出してびっくり。この演出は子どもにウケますね!
- 著者
- tupera tupera
- 出版日
- 2010-07-20
『やさいさん』のなかには、子どもの好きな繰り返し言葉が何度も出てきます。更に、何度も読むことで、葉の形を見て野菜を当てられるようになるかもしれません。にんじん・ごぼう・かぶ・だいこんなどなど、それぞれの特徴的な表情も魅力的です。
一番最後は大きなだいこんさんが引っこ抜かれるのですが、隅のほうに小さなミミズが顔を出しています。だいこんさんが引っこ抜かれるその時、ミミズまで一緒に飛び出して、面白おかしい表情を見せてくれます。
tuperatuperaの仕掛け絵本のなかでも、小さな赤ちゃんにおすすめなのがこの絵本です。ぼうしをかぶった人が次々にぼうしを脱いでいき、その頭が大変なことになっているこの絵本は、いないいないばあ遊びの進化系と言えるでしょう。
ぼうしをとったら何が出てくると思いますか?この絵本の答えは、凡人の想像をはるかに超えて驚かせてくれます。男の子のぼうしをとったらかえるが飛び出し、コックさんのぼうしをとったらお料理が飛び出すのです。予想外の展開にわくわくしながらページをめくっていくと、カウボーイのぼうしの下にまさかのちょんまげが隠れていたりします。
- 著者
- tupera tupera
- 出版日
- 2012-07-03
ふなのりさんのぼうしの下にはたこがいたり、ネコのぼうしをとったら実はウサギだったなどなど。驚きと笑いに満ちたこの絵本は、ページごとの色が違うので、赤ちゃんの気をそらす用途にもぴったりです。
ぼうしをとったら……と言いながらぼうしの部分をめくるのが楽しくてたまらなくなります。大人でも驚き、つい笑ってしまうユーモアたっぷりのこの絵本。シンプルな内容とイラストなので、言葉がわからない赤ちゃんにも、日本語が苦手な外国人にも楽しんでもらえる一冊です。
tuperatuperaのユーモアあふれる絵本はいかがでしたか?学校や幼稚園での読み聞かせにもぴったりの絵本ばかりです。シャープなラインで描かれる特徴的な目を見ると、デジタル加工で作られているようにも見えますが、すべて手作業で作られています。思いを込めて手作業で作られた絵本というだけでも非常に魅力的ですね。