薙刀漫画『あさひなぐ』のキャラ名シーン紹介!【27巻ネタバレ注意】

更新:2021.12.19

2017年に映画化、舞台化が決定した『あさひなぐ』。冴えない少女が薙刀という武道を通して成長していくストーリーです。今回はそんな作品のキャラと名シーンをご紹介!熱くなること間違いなしの本作の魅力をお伝えいたします。最新27巻のネタバレを含みますのでご注意ください。

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漫画『あさひなぐ』の魅力を27巻までネタバレ紹介!女子高生のアメリカンドリーム?

著者
こざき 亜衣
出版日
2011-04-28

本作の魅力は何と言っても女子高生たちが熱く努力する姿ではないでしょうか。簡単にまとめてしまったのでそれだけ聞くとありふれたスポーツ女子漫画かと思われるでしょうが、本作は熱量が半端ないのです。

巻をかけて確実に、泥くさく成長していく少女、天才であるがゆえの悩みを持った少女、複雑な思いで自分の実力不足を認めて部内での貢献の仕方を模索する少女、今まで何事もある程度上手くやってきたけれど薙刀で初めて「悔しい」という苦い思いを味わった少女、経験者であるがゆえに初心者に追い抜かされる悔しさに身を焦がす少女……。

すべての少女たちの薙刀への向かい方が丁寧に、過去、現在を通して描かれており、ひとりひとり熱く語ることができるほど魅力的な人物ばかりなのです。彼女達が悩み、苦しみ、前に進んで笑う姿には強く心を動かされます。

青春、スポーツ漫画の王道、醍醐味を描ききり、成功した名作漫画です。

漫画『あさひなぐ』あらすじ

著者
こざき 亜衣
出版日
2011-07-29

主人公の旭は二ツ坂高校進学を機に今までの自分を変えようと決意している少女です。ひょんなことから薙刀部の見学にいくことになった旭はそこでこう言われます。

「ウチの部員は全員体育の成績は3とかよくて4くらいだけど、薙刀は都で3位。
スポーツに縁のなかった人間が、ある時突然全国にその名を轟かすようになる。
薙刀は高校部活会における、
アメリカンドリームなのよ!!」(『あさひなぐ』1巻より引用)

その言葉とともに美しく一本を決める先輩、真春の姿を見て、旭は薙刀部に入部することを決意します。入部届けに書いた希望理由、「強い女になりたいです」という目標を叶えるために。

登場人物1:努力の天才、旭

著者
こざき 亜衣
出版日
2011-10-28

 

背が小さく、度胸がないのに調子に乗りやすい主人公、東島旭。同じ新入生のふたり、さくらは背が高く、将子は剣道の経験者であり筋がいいことから、彼女たちに比べて先輩からの期待値も低いところから。最初に出た試合は補欠から、合宿でもひとり水汲みをさせられるなど、ストーリー上でも我慢の時期が続きます。

そんな彼女が精神的に成長の兆しを見せたのは8巻でのこと。監督のやす子が部員たちに奇抜なトレーニングをさせはじめます。真春と将子以外の部員はプールに呼ばれ、そこでひたすら泳ぐことを指示されるのです。

しばらくしてなんとか他の部員たちがやす子から武道場に戻っていいという許しをもらう中で、なぜか旭だけがプールに残されます。それに対して文句も言わず、雨の日でも稽古する旭に、やす子は「よくやるわよねあなた。才能ないのに。」と容赦ない言葉を投げかけます。それに対して旭はこう言い返すのです。

「くやしいしもどかしいし、恥ずかしいけど、
だからってやめるわけにはいかないんです。
私の心の中は、ものすごい野心でいっぱいなんですから」

それまで気弱だった旭が、徐々に気持ちの強さを見せ始めたシーンです。高校で変わりたい、強くなりたいと言っていた少女は、少しずつ部活を通して成長していきます。

 

登場人物2:強くてかっこいい憧れの先輩。天才、真春

著者
こざき 亜衣
出版日
2016-05-30

 

7歳の頃から薙刀を始め、その実力は校外でも知られている実力者、宮路真春。容姿端麗で他の運動にも長けていますが、勉強はできず恋愛方面にもうとい方です。

そんな真春の部活内でのポジション、そしてかっこよさが伝わるのは8巻のエピソード。彼女は団体戦でライバル校、國陵高校の1年、寧々に負けてしまいます。その結果に愕然としていた部員ですが、自分たちが彼女ひとりの実力だけに頼っていたことに気づくのです。

そしてそれ以来表面上は変わりないものの、なんだか気まずい雰囲気になる部内。部員たちはこの状況を打破するために、防具無しでの稽古をすることにします。

その練習中、負け以来なぜか十分に体を動かせない真春は稽古の途中で倒れてしまいました。周囲に練習をやめるよう言われますが、その言葉にこう強く言い返します。

「私は必ず、勝たなきゃいけないんです!!
次は必ず、皆をインターハイに連れていきたいんです(中略)
それが私の役目だから。」

部員たちの期待を背負っても文句を言うこともなく、ひとりで努力を続けてきた真春の強さが現れたセリフです。そして同時に部員たちが知らず知らずのうちに彼女に頼りすぎた重圧も感じられ、胸が苦しくなります。

そんな風に思いつめた彼女を救うのは実は旭でした。このあと旭は真春にどんな風に語りかけるのか。その様子は作品でお確かめください。

 

登場人物3:孤独のヒロイン、寧々

著者
こざき 亜衣
出版日
2015-05-29

 

旭と同学年にして1年からすでに國陵高校のエースで、同校を全国大会へと導いた実力者、寧々。本来は幼い頃から姉のように慕う奈歩のいる薙刀の名門校、熊本東高校に進学する予定でしたが、親の転勤で東京にやってきました。東京のレベルの低さに辟易しており、部活でもいつも苛立っており、周囲から孤立しています。

そんな寧々のキャラクターの芯が垣間見えるのは15巻のシーン。今まで部内で彼女をかばってきた部長の純からも諦められ、更に孤独になっていく寧々。

そんな状況で彼女とある程度互角に渡り合えるようになった旭と試合することになった彼女は、過去を振り返りながらこう考えます。

「誰にも頼ってはいかん。人の優しさに甘えてはいかん。(中略)
寧々は人より、心の弱かもん。
強くならんといかんとよ。辛くても我慢せやんと。
そぎゃんしよるいつかきっと、
寂しくなんかなくなるけん」

薙刀もうまく、性格も強気で誤解されやすい彼女ですが、人一倍傷つきやすく、過去の傷から臆病になって周囲を遠ざけていたのです。しかし、そんな彼女も旭との試合や部活での交流を通して少しずつ変わっていきます。果たして孤独なヒロインはどう変化していくのでしょうか?

 

漫画『あさひなぐ』22巻見所をネタバレ紹介!摂が怖い!

22巻では旭の恋模様と新たな敵との戦いに注目が集まりました。

かねてから旭といい感じになっていた真春の弟、夏之との恋に進展があります!彼は大会1日目が終わった夜に、同じく男子の部で参戦している乃木に宿泊先のホテルのロビーでこう語ります。

「明日の男子の大会でもし優勝できたら、
告白しようと思ってます。」(『あさひなぐ』22巻より引用)

そしてそれを隠れた場所で旭も聞いてしまうのです。そしてお風呂に一緒に入った女子たちと恋バナをするのですが、まさに青春!緊迫した試合展開に挟まれるいい緩衝材になっています。

著者
こざき 亜衣
出版日
2017-02-28

しかし何と言っても見所はやはり試合展開!ひとり出場を決めた関東大会本戦に出場する旭。そこで寧々とも再会し、彼女からこう言われます。

「カン違いせんでよね。私とアンタは友達でもなんでもなか。
今日は、負けんけん。」(『あさひなぐ』22巻より引用)

その言葉を聞いて、旭はライバルとして認められた嬉しさを噛み締めます。そして今日勝ち進めば翌日彼女と2回戦で当たることができると期待に胸を踊らせるのです。

しかしふと周りを見ると個人戦ひとりの出場なのでひとりぼっち。そんなところにこちらもひとりで出場しているという同学年の摂が現れ、ふたりは直前練習をして打ち解けます。しかし、彼女こそがダークホース。1回戦で寧々と当たり、圧倒的な差で勝ちを収めてしまうのです。

彼女の圧倒的な力に恐怖を感じる旭。なんだかんだと旭に優しい寧々に、摂の独特な戦法、脇構えを教えてもらい、その戦術の恐ろしさを体感します。

しかし意外と図太く、勝負のセンスが磨かれて来た旭は次の試合でその脇構えを使って見せ、見事勝利をもぎとるのです。しかし、それを見ていた摂の表情は曇ったものでした。そして摂との試合直前の待機中に、旭は彼女からこう言われます。

「初めて見た時から思ってたんです。うわ〜倒したいな〜って。
でも改めますね。絶対に倒します。」(『あさひなぐ』22巻より引用)
 

その彼女の恐ろしいまでの冷静な表情にあっけにとられる旭。そして、試合は始まります……。

漫画『あさひなぐ』23巻見所をネタバレ紹介!摂の過去に泣ける……

前巻22巻でいきなり寧音を倒し、そのあとも旭に恐ろしい表情を見せて読者をひやりとさせた摂。登場したばかりで良くないイメージが多く、感情移入しづらい印象でしたが実は彼女にも泣けてしまう過去がありました。

著者
こざき 亜衣
出版日
2017-05-31

きっかけは旭との試合中のこと。摂は最小限の動きで攻撃を避け、脇構えという珍しい構えで旭を翻弄します。
 

まったく旭に勝ち目がないかと思われたその時、摂の呼吸が乱れ始めるのです。旭に喘息持ちだということを明かした摂は後悔しながら過去を回想します。

幼い頃から喘息持ちで周囲の子のように力一杯遊べなかった彼女。やはり薙刀をやってもそれがネックになってしまい、自分の生まれについて行き場のない気持ちを抱いていました。

そんな時、師匠のキク先生に教えられたことは強い者ほど無駄のない最小限の動きで相手を倒すのだということ。摂はそこに希望を見出します。

「5秒なら」と。5秒間だけなら自分も世界で一番強くなれるかもしれないと。

そこで生み出された戦法が無駄のない動き、そして脇構えだったのです。

そんな細い糸を手繰るような気持ちで薙刀を続けてきた彼女にしてみれば、力尽きるまで薙刀に全てを注ぐ旭の様子は手にしたくても出来ない憧れの姿。それゆえに感情的に闘志をむき出しにしてしまったのでした。

体質ゆえのどうしようもない摂の隙。そのことに気づく旭。弱みにつけいるようだとも捉えかねられないチャンスですが、旭は迷わず攻め込みます。

果たしてふたりの試合はどうなるのでしょうか?注目の関東大会個人戦の決勝トーナメント2回戦です!

この他にも23巻は國陵高校の切ない引退試合や、インハイに向けて調整を続ける二ツ坂高校で真春の故障という不安要素、監督を辞任したやす子の過去などの読み応え抜群の内容です。

また、優勝したら旭に告白すると決めていた夏之もいよいよ決勝!青春の苦さ、甘酸っぱさが詰まった男子個人トーナメント、恋の展開をお見逃しなく!

漫画『あさひなぐ』24巻見所をネタバレ紹介!薙刀に向き合う姿勢

24巻ではそれぞれの薙刀への向き合い方が描かれました。今回の物語の始まりは、寧々が進学するはずだった薙刀絶対王者のエリート校、熊本東の内情から始まります。

著者
こざき 亜衣
出版日
2017-09-12

熊本東の主将、奈歩は気の強い寧々が素直に慕うほど、さらに芯が通ったパワフルな人物。その存在は太陽にも例えられます。

彼女の求めているのは「本当の薙刀の、美しい試合」。そのために必要なものへの取捨選択の判断はまったく無駄がありません。

しかし、そんな完璧な世界に革新をもたろうそうとするのが同学年3年の百合音でした。

彼女は道場出身の生粋のエリートたち、いわゆる「中」が多い環境下で、数少ない高校から薙刀を始めた人物。彼女達の代で「外」から来て唯一残ったメンバーです。

そんな百合音は2年生のある人物に目をつけます。それは同じく高校から薙刀を始めた島田。彼女は筋はいいものの突出した才能は無く、奈歩への憧れと強い者以外相手にしない彼女のドライさの間で悩んでいました。

そんな折、島田は1年生にも追い抜かされそうになり、部内戦で実力だけで選手を決めることになり、さらに焦っていました。そんな彼女に百合音は「”中”に勝つ方法」を教えます。

そのアドバイスを経て、無事選手として選ばれた島田。しかし奈歩は気に入らないところがあるようで、彼女にこう言うのです。

「あげん汚か薙刀ば、どこで覚えたと?」(『あさひなぐ』24巻より引用)

そう聞きながらも、百合音が入れ知恵をしたことは分かっている奈歩。しかし百合音も彼女なりの言い分がありました。

「薙刀たい、アレも。
正しくも美しくもなかかもしれんけど、
強か薙刀たい」(『あさひなぐ』24巻より引用)
 

百合音は熊本東の弱点を、「美しく正しい薙刀」だと言います。ほとんど他の学校と稽古せず、自分たちのメソッドを貫いてきた熊本東。

しかしその方法は今では全体のレベルも向上し、研究もされつくし、時代に合わないものでした。次のインターハイでは絶対王者の地位も危ういと百合音は言うのです。

「正しさと強さは、必ずしもイコールじゃない」(『あさひなぐ』24巻より引用)

それは今まで絶対君主のように存在していた奈歩に疑問を呈す発言でもありました。

百合音は決して奈歩を憎んだり、嫌ったりと、そんな単純な感情は抱いていないように見えます。彼女自身、島田のように奈歩に惹かれて入部したのです。

そしてチームで勝つために個が強くあらねばならないと、奈歩と同じゴールを見据えています。しかし、奈歩のやり方では、天才である彼女しか勝てない。それゆえに革新を起こそうとしているのです。

「ほんの少し今までと、
違う自分になりたかった」(『あさひなぐ』24巻より引用)

旭と同じように、スポーツが得意な訳ではないけれど薙刀に飛び込んでみた島田。しかしスタートは同じようでも、方向性は徐々に変わっていきます。

旭は薙刀自体が好きという原動力を糧にしてきましたが、島田は奈歩への憧れで進んできました。そして今、その存在が絶対ではないと知った時、彼女は変わるのです。

一皮向けてどんどん強くなっていく島田に、「中」出身の他の3年たちも薙刀への向き合い方を考えます。薙刀はスポーツなのか、武道なのか。

そして同じ頃、怪我で自分の体が思うように動かなくなった真春。奈歩と並んで、作中でもうひとりの絶対的な天才である彼女は、初めて薙刀というものを見つめ直します。

果たして自分は自由に動けるから、上手かったから、薙刀が好きだったのだろうか。そして上手くなくなったら、どうなるのか、と。

序盤は熊本東の重い展開が続きましたが、真春が登場する中盤、後半からはいつも通り二ツ坂高校の練習が始まります。

重厚な展開からの、ラフな通常回。絶妙なバランスで構成されたストーリーです。20巻を超えても中だるみが無く、みっちりと内容が詰まった話には毎回感動させられます。

今回も名エピソードがたくさん詰まっていますので、その臨場感はぜひ作品でお確かめください。

漫画『あさひなぐ』25巻見所をネタバレ紹介!心と向きあう

25巻では、24巻からに引き続き、合宿の様子が描かれます。旭たちが寺の住職であり、薙刀の経験者である寿慶から言われたのは、無言でいることでした。

それは練習中だけでなく、食事中も、寝る時も、とにかく四六時中。二ツ坂高校の部員たちは不安を感じ、変顔などで茶化してごまかします。

著者
こざき 亜衣
出版日
2018-01-30

そんな中、寿慶からさらにもうひとつのタスクが全員に言い渡されます。それは食後の座禅。旭はぼーっとすることなら得意だ、と思いますが、食後ということだけあり、ついつい眠くなってしまいます。

そこから意識があるままじーっとするということにイライラしだし、横目で他の人は大丈夫なのかな、と様子を伺います。

そして無表情で、最近は言葉も交わしていない部員たちとコミュニケーションが取れないことを不安に思うのです。大事な時期なだけに、過ぎゆく時間が惜しいという気持ちがひしひしと伝わってきます。

一方、ひとりだけ稽古に参加しなくてもいいと言われた旭の先輩である文乃と、ひとりだけ去年の旭のように水汲みを言い渡された唯も、それぞれの場所である疑問を自分に感じるようになります。

果たして無言でいることの意味とは何なのか、それぞれに言い渡されたタスクの意味とは?最後にはその意味がやっと理解でき、部員たちの確かな成長を感じることができます。

しかし息つく暇なく、そのあとに寿慶から真春へのある告白シーンが描かれます。まっすぐで残酷な内容に切なくなりますが、そこからまさかのもう一波乱があるので、お見逃しなく。

今回は白熱の試合展開という内容ではありませんでしたが、自分の心と、そして人の心と向き合う重要性を静かに、強く感じられる魅力がありました。

漫画『あさひなぐ』26巻見所をネタバレ紹介!それぞれのインターハイ前日

26巻は大きなストーリーの展開があったわけではありませんが、それぞれのキャラの薙刀に向き合う姿勢に引き込まれる内容でした。

まずは怪我をしたことで、大会への出場を諦めろと言われた真春から。今この時を選んで、将来薙刀を自分でやることができなくなってもいいのかと言われてしまいました。

と、そこに来たのがやす子。この合宿に参加しなかった彼女ですが、実は断食道場の一般客として寺に入り込み、部員たちの様子を見ていたのでした。素直じゃないですね……。

やす子がくらいついた言葉に、一瞬心を動かされた様子を見せた寿慶ですが、そのあとも論調は変わりません。むしろ彼女に、中途半端に人の薙刀人生に首をつっこむな、といさめるのでした。

著者
こざき 亜衣
出版日
2018-04-27

たしかに寿慶の言葉は正しく、薙刀は奥深いもので、この先の一生を考えて今この瞬間を選ばずに、諦めることも重要です。しかし、真春は彼女の言葉を受けて、忘れられていたことに気づくのです。そしてそれを受け、ある決断をして……。

そして合宿も終わり、いよいよインターハイが間近になってきました。あと何日、あと何日、とそれぞれが心の中で情熱を燃やす様が描かれます。

薙の初めての反抗期や、えりの大会に向けての思い、文乃の進路、さくらの変化、将子の勝利への想いなど、薙刀を中心にしながら、それ以外の面も含めて彼女たちのリアルが描かれます。

そしてもちろん最後は旭!作品でずっと読者を引き込ませるまっすぐな挑戦を続けて来た彼女ですが、26巻ではついに真春の弟・夏之と……!

今までで一番青春が詰まっていると言っても過言ではない26巻。ぜひ詳しい様子をご自身でご確認ください!

漫画『あさひなぐ』27巻見所をネタバレ紹介!ついにインターハイの幕が上がる!

インターハイというただでさえ落ち着かない時期に、ついつい自分の気持ちを夏之に告白してしまった旭。その気持ち冷めやらぬまま、ついにインターハイが始まります。

伝統を壊すような、内部での下克上が起こっている熊本東に、今まで何度も彼女たちの影に隠れて優勝をとれなかった香川県の弦平高校など、それぞれの物語がここで交わり、舞台の幕が上がります!

著者
こざき 亜衣
出版日
2018-07-30

主催者のひとりは、このインターハイの順位の予想を自信満々に語ったあと、しかしこう続けました。

「実力だけを見るならね。
私の目は正しいよ、ものすごくクレバーで客観的だからね。

けど… 
インターハイという大会が実力通りの結果になったことは、まずない。

”ゆらぎ”の分が、読めないのよ。

たった一試合で急にバケモンみたいに強くなる子、
バケモンみたいに強かった子がほんのささいなことで自身を失ったり、
スポーツだったり、急に武道になったり、
大人になったり、子供になったり、

たった三日間の間に、あの子らは海の底から月くらいまで揺れつづける。

その幅が大きすぎて、私には全く読めないのよ」

(『あさひなぐ』27巻より引用)

そしてその言葉どおり、旭は自分の実力が出しきれないまま、優勝候補とされる弦平高校と団体であたり、負けてチームを追い込んでしまいます。開始早々、団体戦の終わりを告げる展開ですが、このあと彼女たちはそれでも必死にもがき続けます。

みっともなく、汚くも、とにかく勝利をもぎ取ろうと祈る姿は、こちらまで熱くなってくるもの。何度もこの大会を迎えた人物も、全く予想がつかないと言う、魔物のいる大会、インターハイ。ついに長かった物語の最終章が始まります!

漫画『あさひなぐ』の28巻が待ちきれない!

著者
こざき 亜衣
出版日
2011-04-28

 

精神的にも薙刀の実力的にも強くなり、成長している旭。薙刀の成長に、恋の展開にと、青春の要素がこれでもかと詰め込まれた展開です。

また、今回ご紹介した登場人物やシーンだけではまだまだ『あさひなぐ』の魅力はお伝えしきれていません。ぜひ作品で彼女たちの青春を感じてみてください。間近で見ているような息遣いや迫力に心を動かされること間違いなしです。

 

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