今回は子どもにとって特別な一日である誕生日をテーマにした絵本を紹介します。誕生日への気分を盛り上げるために読み聞かせしてあげたい作品、プレゼントしてあげたい作品をそろえました!
- 著者
- ディック ブルーナ
- 出版日
- 1982-05-31
『うさこちゃんのたんじょうび』は、絵本ではメジャーなキャラクター“うさこちゃん”シリーズの1作です。王道といえるシリーズなので読みやすさも抜群といえるでしょう。
お誕生日の朝、うさ子ちゃんはうきうきとした気分でベッドから起きて体をきれいに洗います。最初にお祝いしてくれたのはお母さんとお父さんでした。素敵なプレゼントをもらってうさこちゃんは大喜びです。また、お友達とパーティをし、おじいさんとおばあさんも交えておいしい晩ご飯を食べました。
誕生日というのは誰だって舞い上がってしまうものです。年齢に関わらず、自分が生まれてきたことをお祝いしてくれる人がいるというのはほっこりと胸が暖かくなりますよね。この絵本は誕生日の楽しさや喜びをめいっぱい表現しています。
誕生日会やパーティというのは物心がつく頃には毎年恒例になっている方も多いのではないでしょうか?お子様に“誕生日はこんなに楽しい幸せな1日なんだ”と伝えることができる作品なので、ぜひ読んであげたい1冊といえますね。
- 著者
- アンバー・スチュアート
- 出版日
- 2011-05-17
『おたんじょうびまであとなんにち?』は誕生日が待ちきれないねずみの家族のお話です。家族みんなで誕生日を楽しんでいる様子が可愛らしく描かれています。
ねずみのチュウくんはもうすぐやってくる誕生日を心待ちにしています。なので“あと何日?”“あと何回寝たら来る?”と何度もお父さんお母さんに尋ねました。2匹はその声に応えようとパーティの準備を進めていくのです。なかでもお父さんの準備はお父さんからチュウくんへのプレゼントの伏線として、とてもワクワクするものとなっています。
お誕生日やクリスマス、お正月など子どもにとって大きなイベントはいつその日が来るのか、いつだって待ち遠しいものです。その様子はチュウくんに限らず、どんな子どもにも当てはまるのではないでしょうか。そしてその様子を温かく見守る家族も、成長が嬉しくてついはりきってしまいますね。
優しい雰囲気を醸し出すイラストが安心感を与えてくれる絵本なので、ぜひ子どもと一緒に読んであげたい作品です。
- 著者
- わかやま けん
- 出版日
『たんじょうびおめでとう』は特に3歳になるお子様に向けて、プレゼントしてあげたい絵本といえるでしょう。
3歳の誕生日を迎え、はりきるこぐまちゃんは出来ることがたくさんあります。お着替えもスプーンでの食事も遊ぶことも、なんだって出来ちゃうのです。それはもう立派なお兄ちゃんと言えます。
この絵本は子どもとその親それぞれが読むことで感想が変わってくる絵本といえるのではないでしょうか。子どもは誕生日を迎え、それまでの間にたくさんできることができたこぐまちゃんに共感をするでしょう。一方親たちは無事元気に成長してくれて、たくさんの“出来た”が増えた日々に感動し喜びを覚えるでしょう。そんな子どもの日々の成長を楽しみ、感動できる一冊です。
小さな子どもに大人気の『こぐまちゃん』シリーズの一冊です。本の導入としても読みやすく、楽しめる作品なので読み聞かせしてあげるのはもちろん良いでしょう。または成長を見て自分でページをめくる楽しみを伝える一冊として、プレゼントするのも良いかもしれませんね。
- 著者
- ラッセル ホーバン
- 出版日
『フランシスとたんじょうび』はとある姉妹の誕生日の様子を描いた作品です。登場人物はすべて動物ですが、人間のように描かれる彼らのおかげで感情移入しやすい作品となっています。
フランシスは妹のグローリアの誕生日を素直にお祝いできなくて、“あんごう”ばかりを並べた歌を歌ったり、せっかく買った誕生日プレゼントのお菓子を食べてしまったりしてしまいます。しかしグローリアの可愛らしいお願いごとを聞いて、“あんごう”ではない歌とプレゼントのお菓子を渡して、ちゃんとお祝いすることにしました。
なかなか素直になれないフランシスですが、兄弟姉妹のいる方はで彼女の気持ちを分かる方もいるかもしれませんね。自分より主役という立場やみんなの注目を一身に浴びているのが何となく気に喰わない……というのは経験があるのではないでしょうか?また、その時その時の両親からフランシスへの声かけは優しく穏やかで、本当の子育ての現場でも活かせそうなものばかりです。
全体的な構成やテンポ、言葉選びはモデルがいるのではと思わせるほどリアルなものです。幼い子どもならこういう話し方をするだろうな、と思わせてくれるので“わが子たちもこんな風にお互いをお祝いしたりするのかしら”と見本がいるように感じます。兄弟姉妹のあるお家で呼んであげたい作品です。
- 著者
- ヘレン オクセンバリー
- 出版日
『ケーキがやけたら、ね』は誕生日の女の子がケーキの材料を求めにあちこちにお出かけをするお話です。ケーキ作りのお手伝いをお願いするときに読んであげると、お手伝いをしてくれるかもしれません!
誕生日といえば、ケーキを楽しみにしている子どもがほとんどといっていいでしょう。作るのを手伝うこともあれば、ケーキの時間になるまでお楽しみに取っておくこともありますね。このお話では女の子が動物たちの手を借りながら、材料集めからケーキ作り、そしてパーティまでをやってしまうのです。
女の子がわくわくしながら材料を求めてお出かけしている様子が伝わります。また、女の子の後ろをついていく動物が増えていく様子も可愛らしくお祝いしたがっている気持ちが手に取るように分かります。
単調なようで、記憶ゲームのように少しずつ材料とお友達の動物たちが増えていく様子は飽きをこさせない構成とするためでしょう。最後のケーキを食べられる喜びを共有する様子はやはり最大の山場といえます。盛り上がっていく様子をしっかり感じることのできる作品です。
家族や友人、もしくは自分のでもやはりうきうきと心が弾んでしまうのが誕生日です。ケーキ、プレゼント、サプライズ……ドキドキワクワクがつまったその日を心の底から楽しんでもらえるような明るい作品を紹介しました。お子様向けの絵本が中心でしたが、大人が読んでわが子や親の顔を思い浮かべて家族に思いを馳せるきっかけにもなるかもしれません。ぜひ身近な方の誕生日を思い浮かべながら読んでみてください。