暗い少女漫画おすすめランキングベスト5!何だかハマる深くて重いストーリー

更新:2021.11.24

少女漫画の中でも、恋愛要素だけでなく社会問題や衝撃的な展開を含んだ作品を集めました。重いストーリーながらも、ぐいぐいと引き込まれる作品ばかりです!そして最後には温かい気持ちになること間違いありません。そんな5作品をご紹介致します。 スマホアプリで無料で読める作品もあるので気になった方はそちらもどうぞ。

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5位『愛してるぜベイベ★★』男子高校生と幼稚園児の切なく温かい成長の物語

女ったらしでふらふらしている主人公、片倉桔平の家に、ある日坂下ゆずゆという従兄弟の幼稚園児がやってきます。ゆずゆの母親は旦那を亡くし、1人で子育てしていく自信を失い蒸発してしまったのです。

桔平は保護者代わりとして、ゆずゆの面倒を見ていくこととなります。最初こそ子供の世話を見るということを面倒臭がっていた桔平ですが、だんだんとゆずゆとの距離を縮めていくのです。

著者
槙 ようこ
出版日
2002-11-15

こちらは槙ようこの作品で、2002年4月号から「りぼん」に掲載されました。

母親がいなくなった寂しさを我慢しながらも健気なゆずゆは、とても可愛く見えます。だんだん桔平にも懐いてきて、一丁前に女の子らしく照れたり、抱きついたり、その可愛さに桔平だけでなく読んでいるこちらまでメロメロになるはずです。

物語が進み、ゆずゆのために尽くすにつれ、女ったらしでどうしようもなかった桔平は、しっかりとした青年に成長していきます。その変化にはちょっと驚いてしまうほどです。そして、クラスメイトの徳永心(とくながこころ)との恋も始まります。

しかし一時的に預かっている状況なわけですから、いずれ桔平とゆずゆの二人に別れは訪れます。その結末は切なく、きっと誰もが思わず涙を流してしまうことでしょう。

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4位『こどものおもちゃ』数々の問題を「こども」の目線で捉えた問題作

小学6年生の倉田紗南は小さいころから劇団に所属し、ドラマや映画、バラエティーに出演する売れっ子タレントです。直木賞作家の母と、マネージャーである玲と慌ただしくも充実した毎日を送っています。

そんな中、唯一の悩みは通っている小学校の学級問題でした。紗南のクラスでは先生いびりや男子生徒が暴れるなど、授業の出来ない状態が続いています。その全てを先導しているのが羽山秋人でした。

紗南は羽山の根性を叩き直すため、その荒れる原因を探ります。そして羽山が家族との確執を抱えていることを知り、色々と画策し始めるのですが……。 

こどものおもちゃ (1) (りぼんマスコットコミックス (791))

小花 美穂
集英社

5位の作品同様「りぼん」に掲載された小花美穂の作品です。

学級崩壊、家庭崩壊、離婚、心の病気など様々な問題を、主人公である紗南や後に恋人となる羽山の目線から提示し、訴えかけてくる作品となっています。

問題が重いだけにシリアスになりそうですが、そこは主人公の紗南ならではの明るさや真っ直ぐさに救われるでしょう。また、ちょこちょこ入ってくるショートコントのようなコメディ展開も、雰囲気を和らげてくれています。

クラスの問題が解決に向かうと、今度は紗南の出生の秘密が世間に公表されてしまうのです。辛い立場に立った時、誰よりも支え、大切な存在になっていたのは羽山でした。二人は徐々に距離を縮めていきます。次々と起こる問題や事件に立ち向かいながら、二人の恋はどうなっていくのか、ハラハラする展開に目が離せません。

『こどものおもちゃ』について詳しく知りたい方は<漫画『こどものおもちゃ』登場人物の魅力をネタバレ紹介!>をご覧ください。

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3位『そんなんじゃねえよ』本当の兄はどっち⁉︎禁断の兄妹ラブストーリー

主人公・間宮静は彼氏いない歴16年の平凡な女子高生。彼女の人と違うところといえば、最高にかっこ良く、モテモテの美形男子である哲と烈を兄に持っていることです。

二人の兄は静を溺愛しています。しかしそれは妹としてではなく、一人の女の子としてでした。なぜなら静はある日突然やってきた妹であり、血の繋がりはない「養子」だと兄たちが思っていたからです。その事実を知らなかった静ですが、兄弟の仲に嫉妬した同級生の言葉がきっかけで知らされることとなります。

しかし真相を調べていくうちに、思いもよらない事が判明するのです。それは養子なのは静ではなく、哲と烈のどちらか、という驚愕の事実でした。

著者
和泉 かねよし
出版日
2003-03-26

和泉かねよし作のこの作品は、2002年から「Betsucomi」に掲載されました。

家族愛、そして恋の物語です。ラブコメディのようなテンポのいいストーリーなのですが、途中からどんどん複雑になっていきます。どういうことだろう、と推測しながら読み進めるのが楽しい作品です。

兄と妹という立場でありながら、惹かれていく様はとてもドキドキします。血の繋がった実の兄妹なのか、はたまた結ばれることが許される関係なのか、その狭間で揺れる恋心には胸が締め付けられ、切なくなることでしょう。

三人の母である涼子が、また強烈なキャラクターで魅力的です。全てを知っている立場でありながら真実は語らず、諭しながらも三人を見守ります。元をたどれば、一番切なくて苦しい恋を経験しているのは涼子なのです。最後の最後、全ての真相が分かる涼子目線のストーリーは、涙なしで読み進めることが出来ません。

2位『彼氏彼女の事情』本当の自分と恋に向き合う物語

ヒロインの宮沢雪野は、成績優秀・性格良好・容姿も完璧な優等生。ですが、それは見栄っ張りな雪野が必死に作り上げ演じている外面で、家では全くの別人のようにダラダラとした様子のため、家族からは呆れられていました。

そんな雪野は同じクラスの有馬総一郎に、密かな敵対心を燃やしています。なぜなら彼は、雪野より成績が良く運動神経も優れ、さらには美形、と本物の優等生だったからです。

雪野は猛勉強の末、学年1位になり、さらには有馬からの告白を受けます。あっさり断り優越感に浸るも、油断している時に家に訪ねてきた有馬に、本当の姿を見られてしまい……。

著者
津田 雅美
出版日

本作は1996年6月号から「LaLa」に掲載された津田雅美の作品です。

物語序盤は、ヒロイン・雪野とその弱みを握った有馬という立場で話が進んでいきますが、徐々に二人の間のわだかまりは消え友人関係へ、そして恋愛関係へと変わっていきます。

恋だけでなく、コンプレックス、家族の問題、そして有馬の過去のトラウマやそれによる苦悩などが描かれている本作。心の闇を抱える有馬を雪野は救えるのか、二人は問題を乗り越えられるのか、展開が気になりどんどんと読み進めてしまいます。

最終巻では、その後の話やサイドストーリーなどもあり、最後の最後まで楽しめる作品です。

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1位『溺れるナイフ』10代の心はナイフのように鋭利で危うい

都会で暮らし、ファッションモデルをしていた小学6年生の夏芽は、父親が旅館を継ぐと急に言い出したことがきっかけで、東京まで5時間もかかる田舎へと引っ越しました。今まで居た煌びやかな世界とは全く違う生活に戸惑い、いてもたってもいられなくなった夏芽は真夜中に海へ向かいます。

そこで長谷川航一郎と出会うのです。彼は周りからは「コウちゃん」と呼ばれている、町の中でも随一のお金持ちの跡取り息子で、特別な少年でした。圧倒的な存在感を放ち、妖しい雰囲気を持つ彼に夏芽は強烈に惹かれていきます。

著者
ジョージ 朝倉
出版日
2005-03-11

2004年11月号から「別冊フレンド」に掲載されたジョージ朝倉の作品です。作者曰く、ナイフには「10代の自意識」という意味が込められています。

夏芽はコウちゃんに恋心を抱きながらも、負けたくない、認められたいという対抗心のようなものも持ち合わせています。その気持ちから、有名な写真家のオファーを受け写真集を出すことになりました。

その発売がきっかけで二人は付き合うようになるのですが、夏芽のファンを名乗るストーカー・蓮目によって、二人の運命は引き剥がされてしまうのです。ストーカー・蓮目が起こす事件はとてもショッキングで、少女漫画の域を超えていると感じてしまいます。

二人の気持ちのすれ違いや、理想と現実とのギャップに苦しむ姿は、まさにナイフで切られるように胸が苦しく、いたたまれない気持ちになるのではないでしょうか。そんな若さゆえの情熱を感じられるのが1番の魅力だと思います。10代から社会人、そしてその後の二人の行く末に目が離せない物語です。

深くて重い少女マンガをご紹介しました。すべておすすめなので、是非読んでみて下さい!

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