5歳の子どもにぴったり!ストーリーがわくわくするおすすめ絵本11選

更新:2017.4.30

生意気盛りの5歳。読み聞かせのときに読む本にも、気に入らないと遠慮なく文句を言ってくる難しい年ごろです。どんな本なら興味を持って聞いてくれるのでしょうか?5歳に人気の本をまとめてみました。

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歯みがきの大切さが身に染みる絵本

5歳になると、歯みがきを一人でするようになりますが、親の見ていないところではサボっていたり、奥まできれいに磨けていなかったり。「歯みがきちゃんとしないと虫歯になるよ」と諭してみても、馬耳東風。

歯みがきに精神的な距離感のあるそんなお子さんにおすすめなのが、『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』。

五味太郎作のこの絵本は、短い言葉の繰り返しと、独特のユーモラスなタッチのイラストを楽しめる作品です。

著者
五味 太郎
出版日

絵本全体としてもとても短いので、「うちの子あまり長い絵本は最後まで聞けないのよねー」なんて思ってらっしゃるお母さんにも手にとっていただきやすいのではないでしょうか。あるいは「読み聞かせは大事ってわかっているけど、今日は疲れちゃって長い本は読めないわ」というお疲れモードのときにも活躍してくれる本かもしれません。

五味太郎のイラストも肩肘はらないリラックスタイムにぴったりです。

歯が痛くて、歯医者さんにきたわにさん。歯医者さんもわにさんもお互いにどきどきで……。緊張しているわにさんと歯医者さんのやりとりが面白いです。 ところで、同じ「歯医者さん」が出てくる作品としては、ウィリアム・スタイグ作『歯医者のチュー先生』もおすすめです。

名医として名高いネズミのチュー先生。ですが、どんな患者も受け入れているわけではなくて、猫やそのほか、自分を捕食しそうな患者さんはきちんとお断りしています。そんなチュー先生のところにキツネがやってきて……。

著者
ウィリアム スタイグ
出版日

知恵を使ってキツネから身をまもるチュー先生と奥さんの賢さが楽しい絵本です。

小学校でもよく子どもたちに読み聞かせしていましたが、いつも目をきらきらさせて聞いてくれていました。

ネズミの歯医者夫妻のようにお人よしのところと、きつねさんのようにずるいところを、子どもたち自身も持ち合わせているので、自分と重ねながらわくわくして聞けるよう。絶対におすすめの一冊です。

誰でも一度は聞いたことのある昔話

さあ、歯医者さんで治療してもらったら、固いもの、例えば豆なんかも平気で噛めるようになったかしら……。

……豆? 豆といえば……有名なのはなんといっても『ジャックと豆の木』。

こちら、もともとはイギリスの昔話ですね。

ジャックが魔法使いのおばあさんからもらった豆をまいてみると、その茎はぐんぐん伸びて、空に達します。空の上には家があって……。
 

著者
出版日
2012-09-10

『ジャックと豆の木』は有名な昔話なので、誰でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

我が家の息子も、プラネタリウムに行ったとき上映されていたのを見たみたいで、それからこの話を覚えて帰ってきました。

小学校図書館に勤めていたときに子どもたちから聞いたところでは、「人喰い鬼から追いかけられるときのスリルがたまらない」という子が多いみたいです。「無事に逃げきるって分かっているけどつい何度も読みたくなっちゃう」と話していた子もいました。

一方で、「何度も鬼の大事な物を盗みにいっちゃうジャックが悪いと思う」と冷静な意見を言う子も。そう言われてみれば確かにその通りなんですが……。

ダメと分かっていてもついつい繰り返しちゃう、そんなところも、ジャックと子ども自身の姿と重ねあわせることができて楽しいのかもしれませんよね。

はらはらどきどきする冒険のお話が大好きなお子さんに、おすすめしたいです。

アンパンマンの作者が描いた優しい絵本

ジャックは、ぐんぐん伸びた豆の木の幹をつたって、空まであがっていきましたが、そんな回りくどい手はずをぬきに、ぐいぐい空を飛び回っているヒーローといえば……子どもたちみんなが大好き、アンパンマンですね。子どもだけに限らず、日本全国老若男女誰でも知っている国民的ヒーロー、アンパンマン。

「愛と勇気だけが友達さー」という歌に「アンパンマンって友達少なっ」と突っ込みながら小中学生時代を過ごした人は少なくないはず。

次にご紹介する『やさしいライオン』は、そんなアンパンマンの原作で有名な、やなせたかしの絵本です。

著者
やなせ たかし
出版日

やさしいめす犬ムクムクが、ライオンの子どもブルブルを育てます。大きくなってサーカスの人気者になったブルブルですが、幼いころにムクムクに歌ってもらった子守唄が忘れられず、ある日サーカスを飛び出てしまいます。町は大騒ぎ。

こちらも短い絵本なので、さっと読むことができます。育ての親のことを心から慕うライオンが可愛らしく、いじらしいです。

プリズム加工のうろこが人気の絵本

さてさて、お次に紹介するのは『にじいろのさかな』。

女の子って、老いも若きも「きらきら」のものが大好きですよね。街に出るとしばしば、ラインストーンでデコレーションされたスマートフォンを携えて闊歩する女子を見かけます。

そんなきらきら好きな女の子たちの、乙女心をどきゅんとど真ん中でいぬいちゃうのが、こちらの『にじいろのさかな』というわけなんですよ。

なんとこちらはイラストに特殊加工がしてあって、主人公、にじいろのさかなのうろこが、光に反射してきらきら光るという仕組み。
 

著者
マーカス・フィスター
出版日
1995-10-20

学校司書時代に、借りに来てくれる子が多い一冊でした。

まだ字を習っていない一年生の子どもたちも「この本きれーい」と言って借りて行っては、眺めて楽しんでいたようです。アクセサリ―を見てうっとりするような表情で、集まってこの本を囲んでいる女の子たちのグループもありましたよ。

「先生、このうろこのとこ、ここだけつるつるするよ」と言って、見せにきてくれた子もいます。指で触れる感覚が他と違うのも、子どもにとっては楽しいのかもしれませんね。

お家でもぜひ、眺めて触って楽しんでみてください。

こんなライオンほんとにいてほしい

きらきらの次はふわふわ……ということで、ふわふわの、いかにも触り心地がよさそうなライオンが出てくる絵本『としょかんライオン』を紹介します。ミシェル・ヌードセン作、ケビン・ホークス絵の絵本です。

図書館を利用する時にはたくさんの決まりをまもらなければなりません。とても厳格な図書館長メリウェザーさんが管理する図書館。そこに一頭のライオンがやってきます。

決まりさえきちんと守ることができるのであれば、図書館に入ることを許されたライオンは、図書館員のお手伝いをしたり、読み聞かせをしたりして、図書館で過ごすことになります。

著者
ミシェル ヌードセン
出版日
2007-04-20

この本は、図書館オリエンテーションのときによく子どもたちに読み聞かせしていた思い出のある本です。この本を読むことで、子どもたちは決まりを守ることの大切さを分かりやすく理解してくれたようです。

本当にこんなふうに、お手伝いをしてくれたり、読み聞かせのときに一緒に聞いてくれたりする、やさしいライオンがいたらいいですよね。ふかふかして、とても気持ちよさそうですし、来館者の心が和みそうです。

親子で図書館に行く前などに読んでみるのも良いかもしれません。子どもってつい館内を走り回ったり、大声を出したり、図書館のきまりを忘れてしまいがちです。そんなときに「ライオンさんどんなふうにしてたっけ?」と語りかけると、図書館でルールを守る大切さを思い出してくれるかも。

透明な色彩で描かれた海が美しい本

『スイミー』は小学校2年生の教科書に載っていますので、覚えているという人も多いのではないでしょうか。

たくさんの小さな魚の兄弟たちのなかで、スイミーは一匹だけ体の色がカラス貝よりも真っ黒な魚。ある日海を泳いでいると、大きな魚に、兄弟たちはみんな食べられてしまいます。一匹だけ生き残ったスイミーは、海を泳ぎ回るうちに、自分の兄弟とそっくりな赤い小さな魚たちと出会います。

著者
レオ・レオニ
出版日
1969-04-01

レオ・レオニはもともと、広告代理店でグラフィックデザイナーとして活躍していた人です。彼の作品の特徴としてよく言われているのが、その色彩感覚の豊かさや、デザイン性の斬新さ。

『スイミー』のなかでも、くらげ、こんぶやわかめ、いせえびなど、海の中が、様々な技法を用いて描かれています。透明水彩でしょうか、明るく澄んだ色彩が、見ている人をまるで本当の海の中にいるような気分に錯覚させてくれますね。

ちなみにこの作品のなかで赤い魚がたくさん出てきますが、全て二種類のゴムはんこを押し分けて描かれているそうですよ。気になる方はチェックしてみてください。

思いっきり遊びたい気分のときに

『めっきらもっきらどおんどん』は、身体をいっぱい動かす遊びが大好きなお子さんにおすすめ。不思議な化け物たちと一緒に、大冒険。

誰かと遊びたくて外に出たかんた。神社まで来てみたけれど、ともだちは誰もいません。しゃくにさわったかんたが、めちゃくちゃな歌を大声で歌ってみると、大きな木の穴のなかにすいこまれてしまい……。

著者
長谷川 摂子
出版日
1990-03-15

穴のなかで出会う三匹のばけもの「もんもんびゃっこ」「しっかかもっかか」「おたからまんちん」なんて、名前からして愉快ですよね。口に出してみると言葉遊びのようなその響きが楽しくて、思わずにんやりしてしまいます。

我が家の子どもたちも、保育園で読んでもらって以来気に入っているようで、神社に遊びに行ったときなど、大きな木を見ては「おおーい、おたからまんちん」「しっかかもっかか出てこーい」などと叫んでいます。

魅力的な化け物たちと、一緒に遊びたくなっちゃう一冊。元気のいい男の子におすすめしたいです。

みんなちがってみんないい

『わたしはあかねこ』はサトシンの作品。サトシンといえば、『せきとりしりとり』などが図書館でも子どもたちによく借りられています。

キャッチ―な作風の作家さんですよね。もともとは広告プロダクションに勤務されていたということで、普段本はあまり読まず、テレビのほうにより親しみがあるというお子さんでも、そんなに違和感なく作品の世界に入りやすいのではないでしょうか。

著者
サトシン
出版日

しろねこのおかあさんとくろねこのおかあさんから、なぜだか生まれてしまった赤い色のこねこ。自分では赤い色のままで十分すてきだと思っているのですが、親や兄弟から、赤は変だと繰り返し言われてしまい、悩みます。自分はこのままではだめなのだろうか……。

ありのままの自分でいいのかどうか、これは大人の私たちでも時に直面する大きな悩みですよね。子育てをする上でも、自己肯定感をはぐくむことが大切とは分かっていても、ついつい子供に余計なことを言ってしまったり、逆に言葉が足りなすぎたりして自己嫌悪になったり。

この本はそんな日々を過ごしているお母さんに、まずは手にとってほしいかな、と思う一冊です。どんなときもありのままの自分で大丈夫、と思い出させてもらえるかも。
 

ちょっと怖いけどくせになる本

『おしいれのぼうけん』は古田足日の作品。絵本、というには少しページ数が多いかもしれません。絵本と児童書の中間といったくらいの厚みでしょうか。

1974年に初版が発行されています。長い間読み継がれてきた作品なので、子どものころに読んだことがあるというお母さんやお父さんもいらっしゃるのでは。

「さくらほいくえんにはこわいものがふたつあります。ひとつはおしいれで、もうひとつはねずみばあさんです」という出だしの一文もとても印象に残っています。

著者
古田 足日
出版日
1974-11-01

悪いことをしたら押し入れに入れられるという決まりのあるさくら保育園。お昼寝のときに押し入れに入れられることになったさとしとあきらは、「ごめんなさい」を言わなかったために、ねずみばあさんから追われる立場になってしまいました。押し入れのなかで繰り広げられる大冒険です。

設計図や建物の断面図が楽しい絵本

最後にご紹介する『ドワーフじいさんのいえづくり』は、青山邦彦の絵本。

家を建てようと考えたドワーフじいさん。最初は一人だけで暮らす家をつくる予定だったのですが、自分一人では手が足りないところを手伝ってくれる動物たちが出てきて、彼らのための部屋も作ることになってしまいます。だんだん変わっていく家や設計図とともに、ドワーフじいさんの心境にも変化が……。

著者
青山 邦彦
出版日

設計図や、建設中の家の骨組みなどの絵が目をひくので、好奇心旺盛な子どもたちにとってはとても興味深いのでしょうね。

我が家の長男もまだ小さかったころ、「ママ、この家どうやってできたの?」「だれがつくったの?」と質問攻めにしてきたことがありましたが、そんなふうに、どうやって建物が出来上がるのかということに興味を持っている子どもに、この絵本を見せてあげると楽しいかもしれません。

以上、今回のおすすめ11選でした。お子さんのお好みにあいそうな一冊がありましたでしょうか?いろいろな本を手にとってみていただくきっかけにしていただけたら嬉しく思います。

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