食べ物の絵本おすすめ5選!読んでいたら食べたくなってしまうかも?

更新:2021.12.6

赤ちゃんの頃から食べ物をたくさん見ていると、食べ物に対する好奇心が湧くし、好き嫌いも少なくなりそうですね。今回は小さな赤ちゃんから小学生まで、幅広い年齢の子どもが楽しめる食べ物や料理がテーマの絵本を5つ紹介します。

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絵本から飛び出してきそうな『くだもの』

『くだもの』には、お店でよく見かけるおなじみの果物がいくつも登場します。表紙のさくらんぼはつやつやしていてまるで本物のように見えますね。

最初に出てくるのは迫力満点、とっても大きなスイカです。まあるいスイカをどうやって食べるのか……次のページには、カットされお皿にのったスイカが登場します。「さあどうぞ」のかけ声を聞くと、本当にその果物が絵本から飛び出してきそう。いい香りまで漂ってきそうな果物は、見ているだけでおなかが鳴ってしまいそうです。

著者
平山 和子
出版日
1981-10-20

桃やぶどう、梨にリンゴなど、皮をむいたりカットされた果物が順番に登場し、「さあどうぞ」と差し出してくれる優しい手を見ると、子どもたちの心は期待で膨らむことでしょう。

固い皮に包まれた栗や、へたをとったイチゴも登場し、最後は子どもが一人でも食べられるバナナが登場します。バナナを差し出す誰かの手は、まるでお母さんが子どもに語り掛けるように「一人で食べれるかな?」と問いかけるのです。

一番最後のページでは、バナナの皮を上手にむくことができた女の子が笑っています。すぐにでもマネをしてみたくなるかもしれませんね。

『サンドイッチ サンドイッチ』具沢山で夢のよう!

『サンドイッチ サンドイッチ』は、食べ物が主役の絵本です。これからピクニックに行くのか、それともお弁当を作っているのか、ページをめくりながら想像は膨らみます。パンにバターをぬって、レタスを乗せて、色とりどりの食べ物がサンドイッチに挟まれていくのです。

「料理って楽しそう!」この絵本はそんな気持ちも育んでくれます。サンドイッチなら子どもにも簡単に作れるので、絵本を開きながら実際に作ってみるのもおすすめですよ。

著者
小西 英子
出版日
2008-09-10

ページをめくると登場する野菜やハムなどがとてもリアルで、リズム感のある文章も耳に心地よいこの絵本。読んだ後にはきっと同じサンドイッチを作ってみたくなることでしょう。

しかし、この絵本の通りに実際に作ってみたらきっとボリュームがありすぎて中身がこぼれてしまうでしょうね。だからこそ夢のようなサンドイッチを、この絵本の中で楽しみたいものです。

楽しく覚える『あっちゃんあがつく たべものあいうえお』

『あっちゃんあがつく たべものあいうえお』は、ひらがなのあいうえお順に美味しい食べ物が登場する絵本です。登場する一つ一つの食べ物が本当に魅力的に描かれています。

例えば、アイスクリーム、ケーキ、海苔巻きにハンバーガーなどが登場。食べ物はどれも色鮮やかに描かれ、しかも手足が生え、可愛い顔がついています。これを読めば食べ物に対する愛着も沸くことでしょう。食べ物たちが作り出す小さな世界にはいろんな出来事が起きているので見ごたえも十分です。

秀逸なのは、エビフライたちが次々に熱した油に飛び込んで行くシーン。エビが自から衣をまとい、油の中ではお風呂のように気持ちよさそうな表情。カリっと揚がったエビフライは湯気をあげながら本を読んでリラックスしています。エビフライがこんな風に自分から料理されてくれたら、世のお母さんたちは大助かりでしょうね。

著者
さいとう しのぶ みね よう
出版日

それまで食べ物に興味がなかった子どもでも、本作に登場する数々の食べ物のうち、どれかを必ず気に入るのではないでしょうか。あっちゃん、いっちゃん、うっちゃんと続いて、あいうえおの50音だけでなく濁音や半濁音もこの絵本で覚えることができます。

可愛らしい食べ物を見ているうちに、それぞれの名前やひらがなも覚えられるので、文字に興味を持ち始める3~4歳頃の子どもにとてもおすすめです。分厚い絵本ではありますが、好きな場所から読み始めてもいいし、好きな場所だけ開いて読むのもいいですね。

おにぎりくんが可愛すぎる絵本『おにぎりくんがね‥』

『おにぎりくんがね‥』という言葉で始まるこの絵本。おにぎりくんが……?と続きが気になってページをめくってみると、なんと可愛いおにぎりが3つ、綺麗に並んで自分で自分の形を整えているのです。

驚きのこの展開に子どもたちの心はわしづかみにされることでしょう。自分で自分を美味しく作り上げていくおにぎりくんたちの顔はとても可愛らしい表情をしています。真っ白なおにぎりくん達は口を開けると、梅・シャケ・おかかをほおり込みます。それから海苔の洋服を着ていき、出来上がったら喜びのダンスも披露してくれるのです。

著者
とよた かずひこ
出版日
2008-09-15

おにぎりくんたちが手をつないで輪になって、夢中になって踊り出すと、どのおにぎりにどの具が入っていたか分からなくなってしまいますね。でも、心配はいりません。物語のラストでは、「しんぱい ごむよう!」の言葉が読み手を笑顔にしてくれることでしょう。

おにぎりくん達はよく見ると一人一人の表情が違います。どのおにぎりくんも自信たっぷりな表情をしているので、口いっぱいに頬張ったらさぞかし美味しいんだろうな、と読み手の想像をかき立ててくれます。読み終わったらすぐにでもおにぎりを食べたくなるかもしれませんね。

『ぼくんちカレーライス』美味しい匂いが漂ってきそうな絵本

『ぼくんちカレーライス』は、カレーを食べたい気持ちが広がっていく。そんなシンプルなお話です。お母さんに今日は何が食べたいか聞かれた主人公の男の子が、カレーを食べたいと言い出すところから物語は始まります。

お母さんと一緒に華やいだ商店街を歩く男の子。その挿絵を見ているだけで楽しくなってきますね。商店街は様々な人であふれ、ノスタルジックな雰囲気を味わうことができます。お母さんがいろんなお店に立ち寄ってカレーライスの材料を買っていくと、店先で出会う人にカレーを食べたいという気持ちが不思議と伝染していくのです。

著者
つちだ のぶこ
出版日

この絵本は、カレーを食べたい気持ちが商店街を歩く小さな男の子から始まり、ついには町全体を覆いつくしていくという、コミカルでありながら壮大な物語です。

話の本流には特に関係のない商店街のお店も、細部まで丁寧に描かれています。八百屋のおじさんの帽子には競りの時に使うナンバープレートもついていて、一見単純そうな物語ながら、実に様々なことを学べるでしょう。

絵本を読んでいるだけで食欲が増してくる、魅力的な絵本ばかりでした。子どもと一緒にチャレンジできる簡単な料理の絵本もたくさんあったので、絵本を読んだ後は、子どもと一緒に食べたいものをお喋りしながら作れば、親子の思い出作りもできることでしょう。絵本で食育を考えているお母さん・お父さんにもおすすめです。

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