絵のインパクト、文字の少なさ、話の展開、面白さすべてを兼ね備えている「ノンタン」シリーズ。赤ちゃん向けの絵本から少し卒業して、ストーリー性があるものを読ませてみたいと思った頃にうってつけです。
ノンタンがブランコに乗っているところに、うさぎさん、くまさん、たぬきさんが次々と交代してほしいと頼みますが、全て拒否してブランコを独り占めしてしまいます。
怒ったお友達に「10まで数えたら代わる」と約束しますが、3までしかまだ数えられず......お友達が10まで数えてくれ、みんなで仲良く遊ぶというお話です。
- 著者
- キヨノサチコ
- 出版日
- 1976-08-28
子どもが外に出はじめるとおもちゃを独占したり、順番を守らなかったりと悩むことも多いのではないでしょうか?無理やり譲らせたりすると、かんしゃくを起こして、手に負えない状況になったり......。
そんなときにはこの絵本を読んで、「ノンタンも10数えてお友達と順番代わってたよね?」と話してみるといいかもしれません。
10まで数えられるようになり、順番も守って楽しくお友達と遊べるようになるこの絵本は教育の絵本として最高といえるでしょう。
イヤイヤ期が始まったお子さんにおすすめです。
ノンタンのお友達がおむつやおまる、便器でおしっこをする様子が描かれています。でも最後にはおもらしをしてしまって……。
「赤ちゃん版ノンタン」シリーズの絵本です。短い文章と繰り返しが使われ、0歳児からの読み聞かせにおすすめの作品となっています。
- 著者
- ["大友 幸子", "キヨノ サチコ"]
- 出版日
- 1987-08-27
この『ノンタンおしっこしーしー』は「早く子どものおむつを外したい」というママにとても人気の絵本です。最初はおむつ、おまる、便器と段階を徐々に踏んでいるので、お子さんにもわかりやすく過程を教えられるでしょう。
そして、「しーしー」という音が繰り返しされ、「おしっこをする=しーしー」と覚えられるので、おしっこが出そうなときに「しーしー」と教えてくれるようになります。
最後にノンタンはおもらししてしまうので、子どもたちも親近感がわいてほっとするでしょう。トイレトレーニング中は親の方が焦って必死になってしまいがちですが、楽しく取り組んでいきたいものです。
また、『ノンタンおねしょでしょん』もノンタンやお友達がおねしょをしてしまうお話で、「失敗したっていいんだよ」というメッセージが込められています。こちらもトイレトレーニング中の子どもを追い込まずに、楽しく頑張れるようになるおすすめの一冊です。
ごはんを食べているかたつむりさんにあっかんべえ。人参をとっているうさぎさんにもあっかんべえ。友達を驚かすことが面白くなってきたノンタンはあっかんべえを繰り返します。最後におひさまにあっかんべえをしたら、しっぺ返しをされ、慌てて家に逃げ込みました。それで一安心のはずが……。
- 著者
- キヨノ サチコ
- 出版日
- 1976-10-02
親としては真似して欲しくないので、ちょっと敬遠したくなりますが、かなり人気の絵本です。友達の真似をしてやり始めるかもしれないので、「やってはいけないこと」として教えるには最適な本でしょう。
でも、やってはいけないと言われることほど、子どもは興味をもってやってしまいがち。この本はおもしろさ、楽しさは封印して、ちょっと恐いと思わせる読み方が必要かもしれません。
おひさまにあっかんべえをしたノンタンが逆におひさまにあっかんべえ返しをされるイラストはとても迫力があるので、子どもは恐怖を感じるでしょう。人を驚かしているとこういう痛い目に合うということが学べるような絵本になっています。
夜眠くないノンタンは友達と遊ぼうと思い、外に出かけますが、ことごとく断られてしまいました。最終的にふくろうくんと遊ぶことになりますが、真っ暗で何にも見えず散々な目に……。結局夜はお家で寝るのが一番、というお話です。
- 著者
- キヨノ サチコ
- 出版日
- 1976-08-28
ふくろうくんと遊ぶときの「ドッチーン」や「バッシャーン」やお風呂に入るときの「しゃぶしゃぶしゃぶ」などの擬音、「じゃんけんぽん あいこでしょ。にゃんころぽん......」というリズムであっという間にこどもたちは絵本の世界に引き込まれていきます。
またイラストの細かさにも注目してください。ノンタンがうさぎさんや小鳥さん、くまさんの家をそれぞれ訪れる時の時計の時間がちゃんと進んでいるところや、ノンタンが家に帰るときにも訪れた逆の順番にくまさん、小鳥さん、うさぎさんの家の先にノンタンの家があるなど、ストーリーがきちんと感じられます。
ノンタンがお家に帰る場面で、途中にある家を指して「これは誰のお家だっけ?」と聞きながら読んでも楽しいでしょう。
寝かしつけは毎日大変ですよね。この絵本のおすすめの使い方は、日中は読まず、寝る前だけに登場させることです。絵本の最後の「みなさんおやすみなさい。ノンタンおやすみなさい。」の後に「〇〇ちゃんもおやすみなさい。」と言って電気を消します。
続けていけば、この絵本を読むと寝る時間なんだと子どもも分かり、絵本を静かに聞いた後、素直に寝てくれるようになることでしょう。
夜に遊んでも良いことないし、夜はやっぱり寝たほうがいいよね、と子どもも納得の絵本です。
1ページにノンタンが笑った顔、怒った顔、泣いた顔、眠い顔などが描かれていて、短い表現でリズム良くその表情が説明されています。
- 著者
- キヨノ サチコ
- 出版日
- 1987-08-27
喜怒哀楽はほんの数か月の赤ちゃんでも表現しますので、この絵本を使って、赤ちゃんがご機嫌なときは「にんにん にこにこ いいおかおだね~」とか、泣いているときは「えーん えーん なきむし なっきっきっ」と赤ちゃんに語りかけてみましょう。
大きなイラストなので、あまり視力がはっきりしていない時期の赤ちゃんでも目で追ってくれますよ。4、5ヶ月頃になると、読んだ文章にはっきりと反応してくれるはず。ちょっと大げさかな?と思うぐらいに読んであげる方が赤ちゃんにとってもわかりやすいかもしれません。
泣いているノンタンを見たら、悲しそうな顔をしたり、笑っているノンタンを見ると一緒に声をあげてキャッキャと言ったり。生まれたてから読み聞かせていると赤ちゃんの反応で成長が実感できます。
毎日ミルク、おむつ、泣いたら抱き上げてと目の前のことしか見えていなかったのが、このノンタンによって、ちょっと大きなスパンでの成長を感じられ、親もとっても幸せな気分に。
ちなみに「赤ちゃん版ノンタン」シリーズは全9巻あり、挨拶や食べ物、歯磨きなど日常生活の基本となることを絵本で楽しく身につけられます。ぜひ他のノンタンシリーズも読んでみてくださいね。
失敗したり、怒られたりと、いわゆる優等生ではないノンタンと一緒に遊びませんか?面白くて、かわいくて、教育にもなる秀逸の絵本です。サイズも小さいので、常にカバンに入れてお子さんに読み聞かせてあげてください。