「ぞうのババール」シリーズおすすめ作品5選!象がこんなに可愛い!

更新:2021.12.20

「ぞうのババール」シリーズは、洋服を着た象のババールが王として国を守るため活躍する物語です。テレビアニメ化もされて多くの子どもたちに愛された象のババール。人間の文化を知ることになった最初のお話から、成長していく姿を見れる作品を紹介します。

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ここからすべてが始まった『ぞうのババール こどものころのおはなし』

「ぞうのババール」シリーズの一番最初のお話です。元々は多くの象たちに囲まれ、お母さん象と一緒に幸せに暮らしていたババール。ゆりかごを揺らしてくれたり、背中に乗せてくれたりするお母さんとの幸せな日々を垣間見る事ができます。

しかしある日の事、お母さんは狩人によって銃で撃たれ、命を落としてしまいました。幼いババールもまた、狩人に狙われてしまいますが、命からがら逃げのびて人間の街に迷い込みます。

著者
ジャン・ド・ブリュノフ
出版日
1974-10-20

人間の街に迷い込んだババールは人間の街を観察し、象の暮らしとの違いに驚きながらも歩き続けると、象の事なら何でもわかると言う大金持ちのおばあさんに出会います。ババールはおばあさんにもらった財布で洋服や帽子、そして靴を買い揃えました。それからババールは、おばあさんに本当の息子のように可愛がられ、人間のように勉強をして、人間とおしゃべりができるほどに成長したのです。

すっかり賢くなり、何不自由のない暮らしで幸せそうだったババールも、昔一緒に暮らしていたお母さんや友達を思い、涙することがありました。そんな時町で従兄弟のアルチュールとセレストに出会います。おばあさんはアルチュールとセレストにもババールと同じように洋服を着せて、美味しいケーキを御馳走します。

アルチュールとセレストたちと一緒に象たちの住む森に帰って行ったババールは、思いもよらず王様にと推薦されるのです。象のババールはこうして生まれたのですね。

『ババールのしんこんりょこう』黄色い気球が可愛らしい

大好きなお妃のセレストと一緒に楽しい旅になるかと思いきや、大変なことが次から次へと二人に起こります。

幸せを絵に描いたような華やかな黄色い気球は、嵐に巻き込まれて見知らぬ島に叩きつけられてしまうのです。ババールがその島を探検していると、お妃のセレストが原住民につかまって大変なことに! ババールとセレストがどうなってしまうのかハラハラしながらページをめくると、予想外の出来事が起こります!

著者
ジャン・ド・ブリュノフ
出版日
1974-10-20

ババールたちはその後サーカスに入れられてしまいますが、互いに励ましあって乗り切ったり、国に戻れたと思ったら戦争が起きてしまったり。

大変な目にあいながらも、ババールは立派な王様として戦争を終わらせていきます。ババールに教育を施してくれた恩人のおばあさんとも再会できて、ババールの成長も感じることができます。

気球に乗って飛び立つババールたちが、鼻を器用に使ってハンカチを降る姿はとても可愛らしいものです。洋服もおしゃれで可愛らしい物ばかりで、着ているのが象なのにとっても似合っているのが面白いですね。

理想の国がそこにはある『おうさまババール』

ババールがたくさんの民と力を合わせて国つくりをするお話です。登場人物は異国情緒あふれる耳慣れない名前も多いと感じるかもしれませんが、登場人物たちが試行錯誤して、ババールが的確に采配して国を作り上げていく様は、読み手に多くの学びをもたらしてくれるのではないでしょうか。

仕事をする場所を作ったら、皆が息抜きに楽しめる場所も作る。国つくりをするのに大事なことをババールは教えてくれます。
 

著者
ジャン・ド・ブリュノフ
出版日
1974-10-20

ババールの指揮の元、劇場や学校などが作られていき、皆がそれぞれに好きなことを職業にして、国は運営されていきます。好きなことを仕事にして、それでいて幸せでいられる、そんな素晴らしいことが絵本の中で現実になるのです。

登場している象たちの衣装も見どころの一つです。帽子やメガネにオシャレな服や靴の数々。衣裳も街並みもカラフルで、物語を読まずに絵だけを見ていても楽しめます。象たちが花壇に鼻でシャワーのように水をあげている姿もどこか可愛らしくてとても微笑ましいものです。

ババールの子育て奮闘記『ババールのこどもたち』

結婚して新婚旅行から帰ってきたババールたちが子どもを授かり家族が増えるお話です。ババールもセレストも、子どもは1人だと思っていたのに、生まれてみたら三つ子で驚きます。

小さな三つ子たちを一生懸命育てるババールとセレスト。いたずら好きだったアルチュールやサルのゼフィールも子育てを手伝ってくれる姿がとても微笑ましく描かれています。でも楽しいだけではなく、シリーズではおなじみのハプニングも盛りだくさんです。

著者
ジャン・ド・ブリュノフ
出版日
1975-01-20

ガラガラを誤飲してしまったり、アルチュールが坂でベビーカーから手を離してしまったり。川で子どもがワニに襲われそうになってしまったりして、ハラハラドキドキの連続です!

ヤンチャで元気な子どもたちに振り回されながらも、ババールとセレストの愛情が泉のように後から後から湧き上がっていくのを見ると、読み聞かせている親はジーンと来るかもしれません。内容は絵本にしては長い方ではありますが、子どもを飽きさせないハプニングと愛情たっぷりの絵本です。

ヨガを始めたのは象だった?『ババールのヨガ』

世界中の象がヨガを楽しむためにというユニークな趣旨で書かれた本です。内容は大人と子どもの中間くらいの、少し本格的なものです。

世界中で多くの人が親しんでいるヨガは、実は象が始めたものだったというこの絵本。セレストビルの郊外で発見された壁画に書かれた象は、靴を履いてヨガをしています。ヨガというと楽な服装でヨガマットの上に裸足で乗るイメージがありますが、そんなヨガのイメージを覆す内容になっています。

著者
ロラン・ド ブリュノフ
出版日

基本的な呼吸法から、様々なポーズまで優しい言葉とかわいらしい絵で説明されているこの絵本。一生懸命になってヨガを教えてくれるババールがかわいらしくて、読み終わった後はついついヨガをしてみたくなることでしょう。

体操着姿でヨガを教えてくれる象の姿はどこか滑稽ですが、一生懸命真似をすればそんな事きっと気になりません。寝る前に子どもに読み聞かせるというよりは、寝る前にヨガをするお母さんが読むのにおすすめです。

いかがでしたか? 象が好きな子どもはもっと象を好きになる、そうではない子どももきっと象を好きになってくれそうな絵本ばかりでしたね。幼いババールがどのように成長し、どうやって国を大きくしていく立派な王になったのか。ババールの生きた日々をたどることができるシリーズを紹介させていただきました。

幾多の困難を乗り越えるババールは頼もしく、子どもの目にはヒーローに映るかもしれません。ババールの成長する姿を読み進めて行けば、子どもの心にババールの持っている優しさや強さが芽生えるかもしれませんね。

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