BLがアニメ化されることは非常に稀ですが、その分、原作となる漫画は人気があるものばかりです。今回はそんな、自分が読むにも人におすすめするのにも絶対ハズさないテッパン漫画をご紹介します。
高校生の美咲は、兄の友人である売れっ子小説家・宇佐美秋彦に家庭教師をしもらうことになります。美咲の兄・孝浩に片想いしていた宇佐美ですが、孝浩は全く気づくことなく宇佐美に結婚報告。宇佐美は自分を想って一緒に泣いてくれた美咲と、彼の大学進学を機に同棲を始めます。
- 著者
- 中村 春菊
- 出版日
数年おきにアニメ化され、多くの人々に愛され続けている『純情ロマンチカ』。ストーリーはまさに王道。このまま同じ流れが繰り返されるのかと思いきや、高校生だった美咲は大学へ進学、きっちり進級してアルバイトをし、就職活動もこなします。その中で宇佐美との関係からも目を逸らさず、しっかり向き合っていくのです。次々に起こるドタバタを二人がどう切り抜けていくのか、二人の気持ちが揺るぎないものであるとわかっていても、目が離せません。
美咲や宇佐美とどこかで関わりのあるキャラクター達の物語です。どのカップルも王道なのですが、それぞれ全く違う環境でドタバタしています。メインのふたりだけでなく、こちらでもきっとお気に入りが見つかるはず。
『純情ロマンチカ』については<漫画『純情ロマンチカ』の登場人物徹底紹介!『純情エゴイスト』なども!>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
3人兄弟の長男・晴、双子の亜樹と蒔麻のもとに、ある日突然4人目の兄弟、零が現れます。一つ屋根の下で暮らすことになった海棠家4兄弟の絆の物語は、晴と零の関係を軸に進んでいきます。
- 著者
- あべ 美幸
- 出版日
- 2010-07-31
物語は常に波乱万丈です。複雑な家族問題や深刻な生い立ちを抱え、さらには記憶がなくなってしまったり。面倒見の良い苦労性の長男・晴と、出会った頃はまるで野生児のようだった四男・零はそんな中でぶつかり合いながらも距離を縮めていきます。そこに良い具合に絡んでくる双子。皆さんもれなくかっこいいので、一見の価値アリです。
BL漫画は展開の早いものが多い中、こちらの作品はキャラクター達の成長、絆が深まっていく過程がとても丁寧に描かれています。じっくりと、でも確実に進んでいくストーリーに魅了され、目が離せなくなること必至です。BLっぽさはそれほどなく、初心者の方にもぜひ読んでいただきたいシリーズです。私のBLデビューはコレ!という方も多いのではないでしょうか。
幼い頃のCM出演のトラウマから、芸能一家に生まれるもオタクとして生きている大学生の瀬名泉水。漫画家をめざしていましたが、オタクグッズに釣られて10年ぶりにCMに出演。そこで人気俳優の一条龍馬と出会い、ふたりは徐々に惹かれていきます。
- 著者
- 蔵王 大志
- 出版日
- 2011-06-01
普段は長い前髪に眼鏡という典型的もっさり少年の泉水ですが、眼鏡を取るとあら不思議、とっても美少年なのです。そのせいで子供の頃のCM出演は女の子の役で、実はその時に共演していた龍馬はずっと泉水を女の子だと思っていました。それが原因となりふたりはすれ違ってしまうのですが(このすれ違い方が絶妙でおもしろいのです)、ここですんなりとくっつかないところが長く続くシリーズのいいところです。王道のストーリーながらも時にナナメ上をいく展開もあり、難しい話には疲れてしまった時の癒し要員としていかがでしょうか。
ちなみにこちらは原作が影木栄貴、作画は蔵王大志です。わかる方は泉水の兄の登場シーンできっと爆笑してしまうはず。アニメではDAIGOが声を担当されていましたね。彼ら(泉水の兄とマネージャー)のお話は小説になっていますので、気になられた方はそちらもぜひ手にとってみてください。
「旧祖」と呼ばれるかつてのトウキョウでは、「イグラ」という名のストリートファイトが行われています。首から下げたタグを奪い合い、敗者には死がもたらされる極限のバトルゲーム。殺人の罪から逃れるためこのイグラに参加することになったアキラと、彼を取り巻く多くのキャラクターたちとの戦いの物語です。
- 著者
- 茶屋町 勝呂
- 出版日
- 2006-11-01
2005年に発売されたPC用ゲームが原作です。こちらの漫画は2006年に発行され、さらに2008年にアニメ放送となった息の長い作品です。ちなみにゲームでの原画はたたなかな、漫画での作画は茶屋町勝呂となっています。
原作ゲームとは作画の先生が変わったことで、BL要素はかなり薄くなっていますがよりわかりやすい描写、極限状態でのストリートファイトにふさわしいバイオレンスな表現に磨きがかかっています。そのため少年漫画が好きな人やBLに抵抗のある方でも楽しめるのではないでしょうか。またゲーム原作ならではの魅力的なキャラクター達だけでなく、漫画オリジナルのキャラクターも登場します。ですのでゲームをプレイ済みの方にももちろんオススメです。
19世紀末のイギリス、頭脳明晰・超リアリストのウイリアムは、名門貴族として順風満帆な人生を送っていましたが、ある日突然貧乏貴族になってしまいます。なんとかしようと屋敷の開かずの地下室を探ると、そこに悪魔・ダンタリオンが現れます。ダンタリオンはウイリアムが魔界の代理王を決める選定公であると告げ自分を選ぶよう要求しますが、そこに他の候補達も現れ、ウイリアムは魔界の事件に巻き込まれていき……。
- 著者
- 雪広 うたこ (著, イラスト), 高殿 円 (著)
- 出版日
- 2010-05-25
厳密にはBL漫画ではありませんが、天界に魔界、華やかな英国の学園に登場する魅力的なキャラクター達の掛け合いはとても楽しく、妄想が捗ります。悪魔に天使に家令(ハウス・スチュワード)、優等生にオタクな学友などなど盛り沢山です。一般的なBLではカップリングは固定ですが、美しい絵とストーリーを楽しみながら自由に脳内妄想したい方にオススメです。
アニメ化された作品は、普段はなかなか読まない分野でも手に取りやすいものが多いと思います。BLが好きな方には「ハズれない王道」として、BLを読んだことがない方には「記念すべき入り口」として、ぜひオススメします。