宇宙にまつわるおすすめ絵本5選!大人も一緒に楽しめる作品

更新:2021.12.20

夜空を見上げるとそこにある星。身近にありながらも、日ごろじっと観察することあまりなく、好奇心いっぱいの子どもたちに突然質問されても答えに困ってしまうこともあるかと思います。そんなときにピッタリの、大人も楽しめる5冊をご紹介します。

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星座にまつわるお話、知っていますか?

『星と神話のおはなし20話』は、誕生日の星座である12星座のお話や、七夕のお話など星に関する昔話や神話が20話収められています。

どのお話もコンパクトに分かりやすくまとめられているので、お子さんが夜空や星座に興味を持ちだしてきたら、ぜひ手にとっていただきたい絵本です。もちろん、純粋に昔話や神話としても楽しめますよ。

著者
出版日
2014-05-27

きらきらと夜空で輝く星。大人の私たちも、幼いころから魅力あるものとして感じてきたのではないでしょうか。親子でふと夜空を見上げたとき、星座や星の話ができたら楽しいですよね。でも、星座の見つけ方やそれにまつわるお話といっても、あまり知らなかったり、知っていてもうろ覚えだったり、ということもあると思います。そんな大人の強力な助っ人ともいえるのがこの絵本です。

星にまつわる色々なお話が載っていて、お話ごとにイラストも異なるので、たくさんの絵本が1冊にまとまっているかのようです。自分の誕生日の星座のお話や、その季節に見ることのできる星座のお話など、気になったお話からぜひ読んでみてくださいね。

星の見つけ方についてのページもあるので、親子で物語を楽しんだ後は夜空を眺めて語り合う、とっておきの時間を過ごしてはいかがでしょうか。

ガリレオ・ガリレイの一生が丁寧に描かれています

イタリアの天文学者で地動説を唱えた、立派なお髭の人……。多くの人が抱くガリレオ・ガリレイのイメージは、このようなものではないでしょうか。この絵本はガリレオ・ガリレイの誕生、好奇心旺盛な少年時代、賢く優秀であった青年時代、そして地動説を唱え、宗教裁判へと続く彼の一生を丁寧に描いています。

著者
ピーター シス
出版日

宗教裁判によって「自分の目で見たものを信じてはならない」と誓約させられるシーンは、その不条理さに「なぜ?」と憤るお子さんもいるかもしれません。幽閉された塔から夜空を見上げるシーンには、寂しさやるせなさがこみあげます。

このような私たちの感情の変化を盛り上げてくれるのが、美しい挿絵です。この絵本で特徴的なのが、文字が手書きで記されていることです。この字体が絵本の世界観にぴったりで、美しいイラストと文字がセットになって1つのイラストとして機能しています。

読み進めていくにつれ、ガリレオ・ガリレイの信念や強い思いを感じることができる、心に響く1冊です。

宇宙船に乗って、宇宙探索に出発!

『宇宙』は加古里子の科学絵本シリーズの1冊で、壮大な宇宙について分かりやすくつづられています。優しい語り口の文体なので、大人も勉強になるような盛りだくさんの内容も、分かりやすく読み進めていくことができます。

著者
加古 里子
出版日
1978-11-15

『宇宙』は虫のノミがなぜ高く跳べるのか、ということからお話から始まります。小さな小さなノミの話から宇宙の話へどのようにつながっていくのでしょうか?興味がそそられ、1ページ目からグッと引き込まれます。身近な分かりやすいお話から、人間がどのようにして宇宙を目指してきたかが記され、いつの間にか宇宙のお話にグイグイと引き込まれていくのです。

「人間」は体の構造的には空を飛んだり高速移動をしたりすることはできません。ですが、機械の発明によって動力を得た人間は、「音の壁」「熱の壁」「重力の壁」を順々に乗り越えて宇宙にたどりつきます。この歴史をみていくと、人間が昔からいかに宇宙へ憧れを抱いていたかということを知り、読者の私たちもワクワク感がつのります。

そしていざ宇宙探検へ。絵本の進行とともに、私たちは宇宙探検に出発します。まず見えてくるのは、月。そして地球に近い順に天体が紹介されていきます。

ノミの話から始まったはずが、どんどんどんどん高度があがっていき、最後には宇宙の果てまで到達します。「この広い宇宙があなたの活躍するところです」。最後の一文に壮大なロマンを感じます。

同じ科学絵本シリーズで、他にも『地球』『海』などがあります。

立体仕掛けが分かりやすい宇宙図鑑

『アトラスキッズ宇宙地図』は、宇宙の仕組みや構造が、立体仕掛けや見開きの図を使って分かりやすく説明されている宇宙図鑑です。工夫が凝らされた色々な仕掛けがあるので、宇宙や星について理解するのはまだ難しいかなと思うような年齢のお子さんでも、興味をもてるかと思います。

著者
出版日
2012-07-19

楕円状にくり抜かれた表紙、くり抜かれた中には太陽系の惑星が並びます。しかもこの惑星はぷっくりと立体になっているのです。この凝った仕様からも、ワクワク感がつのるのではないでしょうか。

私たちに一番身近な太陽系の惑星の話から始まり、ブラックホールや宇宙ステーションまでなど宇宙に関して色々なことが学べます。南半球と北半球で星座の見え方が違うことなど、言葉で説明しにくいことも、視覚的に説明されているのでありがたいですね。

子どもはもちろん、大人も思わず「おおー!」と歓声をあげてしまいそうなくらいワクワクするページが、地球の周りを回る衛星の立体仕掛けのページです。この仕掛けは1枚の紙から作られていて、分かりやすい点に加え、巧みな仕掛けのアイディアに大人も思わず見入ってしまいます。

美しい木版画で表現される宇宙をご堪能ください

「月はどうして形がかわるの?」「太陽はどうしてまぶしいの?」好奇心いっぱいの子どもたちは色々なことに不思議を感じます。『地球と宇宙のおはなし』はそんな疑問に分かりやすく答えてくれます。

著者
チョン・チャンフン
出版日
2009-07-08

この絵本の特徴は、とにかく平易な言葉でつづられていることです。専門的な用語を用いずに、小さな子どもでも分かるような言葉遣いは、大人にも読みやすく、宇宙の入門のお話としておすすめです。

特に分かりやすいなと感じるところは、「地球と月」は「頭とにぎりこぶし」、「太陽と月」は「頭と砂粒」、大きさの比較を身近なものに置き換えて説明してくれているところです。「太陽と月」の大きさの違いにはあらためて驚かされますね。

木版画で描かれているイラストもとても魅力的です。太陽の力強さやまぶしさ、静かな夜空に浮かぶ満月、青く輝く地球などが巧みに描かれています。ページをめくってイラストを見ているだけで、美術館で絵の鑑賞をしているような贅沢な気分になれます。

広大な宇宙に思いを寄せながら、親子で夜空を眺めたくなる5冊、いかがでしたでしょうか。ぜひ大人も一緒に楽しんでみてくださいね。

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