小学生中学年の男の子におすすめしたい本5選!ワクワクする冒険もの

更新:2017.5.19

学校生活にも慣れてきた年代の男の子は、あふれる好奇心を満たせる行動力も持ち合わせています。そんな少年たちの胸を躍らせる冒険ものの物語をご紹介します。読み応え抜群、読後感も満足のいく作品ばかりです。

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空飛ぶロマンはここから始まる!?飛行機好きな中学年男子、必読

著者
トーベン クールマン
出版日
2015-04-15

とても精巧に描かれた飛行機の機首でスポットライトを浴びるネズミのイラストが印象的な表紙。物語はもちろん、イラストでも魅せてくれる作品なので読みやすさもずば抜けています。

図書館の片隅で暮らす小ネズミたちは新しいネズミ捕りに恐れをなして、新しい住処へと大移動をします。そんな中、一匹だけ置いていかれてしまった小ネズミは仲間を追うため試行錯誤するのです。そしてたどり着いた答えは“自分で飛行機を作って、空を飛んでいこう!”というものでした。

『リンドバーグ』というタイトルですが、実在のアメリカ人飛行士のチャールズ・リンドバーグから得たものです。彼は1927年に世界初の単独・無着陸での大西洋横断飛行に成功した飛行士でした。表紙の機首も彼の愛機のものを描いたとされています。

図書館で暮らしていただけあって、小ネズミは人間の本を読むことが大好きでした。膨大な情報と知識から必要なものだけを抽出し、自分だけの飛行機を作り上げていく様子はものづくりのロマンを感じさせます。そして訪れる数々のピンチに、ハラハラドキドキさせられっぱなしです。

表紙からも分かるように、精巧なイラストが物語の挿絵としてふんだんに盛り込まれています。飛行機作りから、天敵たちに襲われているなど様々なシーンが描かれており、まるでアニメーションを見ているかのような臨場感があります。読後感は壮大なアニメーション映画を見終えたかのような爽快感もあるでしょう。物語もイラストも大満足の絵本です。

“本当の自由”を感じられるのは子どもだけなのかもしれない

著者
ポール・フライシュマン
出版日

『ウエズレーの国』の物語は、大人の男性もかつての少年時代を思い出してしまうような懐かしさがあります。風を切って走り回った思い出や、身近なものを使った大発見・発明……少年が持つ純粋さを大切にした作品です。

主人公のウエズレーはみんなが同じ格好をして、同じ食べ物が好きという事実を嫌っています。そのため周囲になじめず、いつもいじめられていました。しかしそれでめげることはなく、いじめっこたちから上手に逃げられることと発明を得意としていました。ある夏休み、彼は決意します。“自由研究で、自分だけの文明を作ろう!”作物の作り方、文字や言葉・歴史まで作り上げていくのです。

自宅の庭という小さなエリアの中を目一杯使って、自分の文明を作り上げていくウエズレーには羨望のまなざしを向けてしまうでしょう。また発明の過程には常に驚かされます。誰ももっていない服、自分だけが知る星座、ハンモックに揺られる心地よさ……夏休みという開放感も手伝って、爽やかに読み進められるはずです。

ケビン・ホークスが描くイラストはページをめくる楽しさだけでなく、作品の爽快感も味わうことができます。陰影の使い方が巧みで、立体感を持たせたイラストはありもしない文明の物もとてもリアリティあるものに仕上げられています。風を感じるような爽やかな作品です。夏休みに向けて、お父さんを一緒に読んでほしい作品といえるでしょう。

種族も因縁も何もかもを超えた友情が素晴らしい!

著者
ラッセル・エリクソン
出版日

ラッセル・E・エリクソンの大人気シリーズ「ひきがえるとんだ大冒険」の第1作がこの『火曜日のごちそうはヒキガエル』です。種族を超えた友情に、少年たちは胸に熱いものを感じるでしょう。

主人公のヒキガエル、ウォートンは届け物を届けるためにスキーを滑りながら出かけました。その途中ケガをしてしまい、運悪く天敵ともいえるミミズクのジョージに捕まってしまうのです。ジョージは「6日後に私の誕生日がある。その時のごちそうとしてお前を食ってやる。それまではお前には何もしない」と話し、ウォートンの自由を約束します。

突然の共同生活でも彼らは自分たちの生活や文化、価値観を認め合いながら生活するのです。たった6日間なのに、それはとても仲の良い友人同士のやり取りのようでした。もちろん“ウォートンが食べられてしまうのでは”という緊迫感も感じるのですが、それとは別に互いを認め合い歩み寄っていることを窺えもするのです。

物語の緩急が何度もあり、最後まで飽きずに読むことができます。また、物語を手伝うイラストははっきりした輪郭を描く濃いタッチ、その中で細い線で描かれる影は安心感を与えてくれます。作中も物語を邪魔せずそれぞれのワンシーンを描いており想像力を手助けしてくれる素敵な作品です。

場面の移り変わりが美しい!繊細な心理描写もみどころ

著者
征矢 清
出版日

『ガラスのうま』は野間児童文芸賞と新美南吉児童文学賞を受賞した名作と名高い作品です。ファンタジックな世界観を舞台にしながら、優しく繊細な表現力が魅力です。

活発な少年・すぐりは赤ん坊のころ、あるガラスの馬と遊ぼうと飾り棚を開けてしまいます。すると突然ガラスの馬が飛び出してきました!驚いたすぐりは転んでしまうのですが、そのはずみで馬の前足も一本折れてしまうのです。馬の足を直してあげようと、すぐりは馬を追いかけて不思議な世界へ旅立ちます。

ファンタジー小説には定番の不思議な生き物や、魔女のような女性が登場するなど独特の世界観が展開される序盤はまさしく冒険ものといえるでしょう。そしてすぐりに課せられる任務と徐々に起こる体の異変は、読者のハラハラドキドキ感を止めません。物語の最後は安心感と開放感が読者を包み込んでくれます。

流れるように場面が切り替わるので、違和感や余計なスピード感を感じずに読み進めることができるでしょう。またすぐりをはじめとした登場人物たちの繊細な心理描写は大人が読んでも楽しめます。まさしくガラスのように美しい物語です。

海の素晴らしさも恐ろしさもすべて伝えてくれる海洋冒険ロマン!

著者
トール・ハイエルダール
出版日

古代文明の謎にせまるため、実際に建設されたいかだの乗組員であり作者でもあるトール・ハイエルダールの航海記です。本当にあった冒険として、これほど魅力と説得力のある作品はないでしょう!

人類学者であるトール・ハイエルダールは南太平洋の古代文明の謎を解くため、その古代文明で作られたものと似た作りのいかだ“コンチキ号”で、5人の仲間と南太平洋へ出帆しました。彼らは漂流・大嵐といった自然には苦しめられ、深海生物に出会うなど数々の危険と遭遇します。それでも最後まで力を合わせて、目的の島に到着するのです。これはそんな航海の約100日間を記録した実話です。

壮大な探求心から始まったこの物語は様々な展開を見せてくれます。いかだ作りから航海に至るまでが1つの映画作品を眺めているような気分にさせてくれるのです。登場人物たちのキャラクターも、なかなか味があり子どもでも楽しめるでしょう!

子ども向けに多少表現が柔らかくなっているとはいえ、実話であったという事実は子どもにとっては衝撃ではないでしょうか?世界でこんな本格的な冒険があったと知ってしまえば、怖いものなんてなくなってしまいます。子どもたちの勇気を奮い立たせる作品です。

冒険ものといえば物語の筋が明快で、起承転結のはっきりしたものが多いですがその中でも珠玉の作品をご紹介しました。ワクワク・ハラハラ・ドキドキがつまった、まさしく冒険活劇ばかりです。お父さんと一緒になって楽しむのもアリかもしれませんね!

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