3歳の子どもと一緒に読みたい絵本おすすめ36選!

更新:2021.12.20

3歳は元気まっさかり!様々なことに興味をもちはじめ、アイデンティティも生まれる時期です。そんなパワーをしっかり満たしてくれる絵本をご紹介。男の子の好きな乗り物系も取り入れ、時には元気な読み聞かせで心を満足させてあげましょう。

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3歳の男の子向け、子どもの純粋な葛藤を描いている絵本

『たろうのおでかけ』は、堀内誠一の独特なタッチの絵が子ども心をくすぐる絵本です。

たろうは仲良しのまみちゃんの誕生日のお祝いに、4匹の動物たちを連れて、お花とアイスクリームを届けます。

お母さんに言われた通り、ふざけず、がんばって街をゆくたろう。でもアイスクリームがとけないか心配でつい、急いでしまいます。

この後、どんなことが起こってしまうのでしょうか。

著者
村山 桂子
出版日
1966-07-01

お母さんに言われたとおりに頑張ろうとする気持ちと、アイスクリームを心配して急ぐ気持ちの葛藤に悩みながら先を進む子どもの心情が、動物たちとの会話を通してよく書かれています。

お子さんたちも、共感しながら読むことができ、また、一人でおつかいにいってみたい、という勇気も生まれることでしょう。

通りの多い道では走らない。信号は青で渡る。横断歩道で渡る。そんな交通ルールも、たろうと一緒に学ぶことができます。

そして、まみちゃんの家が見える広い原っぱがこのお話のラストシーン。お友だちを想う気持ちが無事に届く様子に、ほっとして絵本は終わります。

我慢した後に感じられる満足感、達成感、自信がこの絵本を通して学ぶことができるでしょう。3歳の男の子におすすめの絵本です。

3歳の男の子が好きな乗り物の絵本

『のろまなローラー』は、のろまなローラーのわきを、男の子が大好きな乗り物が通っていく、男の子にはもってこいの絵本です。

のろまながらも、でこぼこの山道を平らにしてあげているやさしいローラー。しかし、そんなローラーをばかにしながら次から次へと車たちが追い越していきます。

きっと、最初は通り過ぎる車の種類に興味を示す子どもたちも、どんどん馬鹿にされるローラーを思い、悲しい気持ちになっていくにちがいありません。

さて、この後どうなっていくのでしょうか。

著者
小出 正吾
出版日
1967-01-20

ローラーを追い越していった車たちは、その先でみんな故障してしまいます。止まっている車たちの脇を通りすぎていくローラー。車たちを助けることもなく、相変わらずゆっくり進んでいきます。一瞬子どもたちは、助けないローラーを不思議がることでしょう。

でもローラーは、その間もしっかり車たちを助ける仕事をしていたのです。最後、何事もなかったのように、きれいにした山をまたゆっくり下っていきます。

読み終わった後、お子さんたちの感想を聞いてみたくなる絵本です。

動物の特徴を学びながら楽しめる、3歳向けの絵本

『できるかな?―あたまからつまさきまで』は有名な絵本作家、エリック・カールの絵本です。

本作の特徴は、ページに対して、たいてい絵が1つくらいで、とても大きく描かれてあること。そして本物に近い描写となっていることです。

彼の作品では動物が数々登場し、その生態も描かれいることが多いので、子どもたちが実生活で自然科学に興味をもつきっかけになりやすいのです。そういった点で、エリック・カールが描く他のどの絵本もおすすめします。

著者
エリック カール
出版日

この本は、動物たちの真似をしてみよう、という設定です。

それぞれの動物の特徴をよく表しているので、どこかでこれらの動物を見たときには、この本のことを思い出すことでしょう。

エリック・カールの本には、外国の動物もよく出てきます。この本では、日本の子にとってはバッファローがあまりなじみのない動物かもしれません。でもそんなときは、図鑑で調べよう!と促すこともできますし、知識の広がるような絵本です。お子さんと一緒になって、動物の動きを真似をして楽しんでください。

最後はお母さんから、「きみはできる?」とたくさんの動きを追加して遊んでみましょう。

男の子が好きな、四輪の乗り物の大図鑑

『ずかん・じどうしゃ』には文がなく、図鑑形式の絵本です。

見開きに5~7台の四輪の乗り物の絵がリアルに描かれてあり、そしてその下にはひらがなで名前が書いてあります。

それだけなのですが、これは間違いなく男の子の愛読書になることでしょう。眺めるだけでも、ワクワクするほど精密に描かれているのです。

本作を通して、たくさんの車の名前を覚えることができるので、おともだちから「車はかせ」といわれて自信をつけるかもしれません。

本を眺めてじっとしている時ほど、子どもは必ず何かを学んでいるのです。

著者
山本 忠敬
出版日
1981-10-20

大人は、繰り返しせがまれるとつい、またこれ?と言ってしまいがちですし、図鑑ばかりよんでいるとつい、絵本もよんだら?と言いたくなるものですよね。

しかし、この本は日常生活に関わりのある車ばかりですので、この車に乗っている人たちのお仕事について会話ができます。外で見た時には、絵本を思い出して会話がはずむでしょう。

車に興味をもつことで、名前を記憶する才能を発見するかもしれません。また、ゆくゆくは車のスペシャリストになりたい!と思う子もいることでしょう。

子どもの力は無限大です。ぜひこの本は、じっと眺めるお子さんの姿を楽しんで下さいね。

やさしさと勇気と自信に満ちあふれた絵本

『とべ! ちいさいプロペラき』もまた、上記で取り上げた『のろまなローラー』と同じような、一見すると未熟にみえる存在を丁寧に描いている絵本です。小さなものや遅いものが、いつも弱かったり実力がないとは限らない、ということを教えてくれます。

格納庫で、いつか大空に飛び立つ日を待っているプロペラ機。そこへ、大きなジェット機が入ってきます。ジェット機のパイロットのおじさんが、大きなジェット機と比べて小さいプロペラ機を馬鹿にしました。胸がつかえてしまったプロペラ機は、エンジンの調子が悪くなり、その日はお休みになってしまいます。

その夜、ジェット機と一緒の格納庫で休むのですが、どんな会話が繰り広げられるのでしょうか。

著者
小風 さち
出版日
2000-01-20

すっかり比べられて調子が悪くなってしまったプロペラ機に、ジェット機がこう言います。

「きみはなかなかいいエンジンをもっているな。おとでわかるよ。」
「まだそらをとんだことがないのかい?」
「ひろいそらでは、ぼくらのおおきさのことなど、わすれてしまうよ。」
(『とべ!ちいさいプロペラき』より引用)

翌朝、プロペラ機のエンジンは好調です。そして初フライト。小さなプロペラ機は胸をはり、力いっぱい飛び続けていきます。ジェット機の「がんばれよ」という声かけは、私たちをも優しい気持ちにしてくれるでしょう。

このプロペラ機に、子どもたちはきっと大きな勇気をもらい、色々なことにチャレンジする力がみなぎるはずです。

どんどん大きくなっていく3歳の女の子に

あるところに小さな女の子がいました。薔薇の木よりも小さくて、ドアの取っ手にも届かず、お友だちの誰よりも小さかった女の子ですが、少しずつ大きくなり、徐々に色々な事ができるようになっていきます。

魔法で小さくなってしまった女の子のお話ではなく、「成長すること」がテーマの絵本です。だんだん背が高くなり、自分より小さいものを見つけたときの顔は輝き、できなかったことができるようになって女の子の自信もどんどんついていきます。

著者
フィリス・クラシロフスキー
出版日
2011-03-15

淡い色調で繊細に描かれている優美なイラストは、それはそれは可愛らしく、絵本の中で女の子が着ているドレスはまるでお人形さんのようです。きっとすぐに3歳の女の子たちを虜にするでしょう。小さい女の子の成長が自分自身のようにも思え、子どもたちのお気に入りの一冊になるに違いありません。

はじめは幼く頼りなげな表情だった小さな女の子ですが、成長するにつれて顔つきがしっかりし、最後には生まれてきた小さな赤ちゃんのお世話をするお姉さんとして描かれています。お母さんが読み手なら我が子の成長を重ね、しみじみと暖かい気持ちがするでしょうし、子どもたちは大きくなっていく女の子と一緒に誇らしい気持ちになれるでしょう。

まだ一人でできることも少なく、誰かの助けが必要な幼く小さな女の子時代はあっという間に終わり、現実の子どもたちもどんどん成長をしていきます。今このとき、可愛い盛りの3歳の女の子たちとそのお母さんにおすすめしたい絵本です。

お弁当がもっと好きになる絵本

男の子と動物たちが野原で縄跳びをして遊んでいます。お腹がすいてきて、それぞれがお弁当の包みを持って集まりました。「今日のお弁当、何だろうな」と、みんなとっても楽しみにしています。さて、リスやウサギ、ゾウさんたちのお弁当の中身は何でしょう?

『ぐりとぐら』のイラストを手掛ける山脇百合子の絵が微笑ましく、お話の内容に合っていて、ほのぼのとする絵本です。出てくる動物たちの可愛い表情や美味しそうなお弁当が、子どもたちを魅了します。

著者
岸田 衿子
出版日
1994-03-20

お弁当を開けるときのワクワクする感じや、大好きなおかずが入っていたときの嬉しい気持ち、みんなでお弁当を食べる楽しさがページいっぱいに広がっています。ごっこ遊びが好きな女の子なら、絵本の中の動物たちと一緒にモグモグとお弁当を食べる真似をするかもしれません。

それぞれの動物たちのお弁当も気になります。クマさんのはちみつパンとぶどうパンや、ブタさんのバターつきポテトも美味しそう!ネコさんが「鯵のひらきかな?」、男の子が「サンドイッチかな?」とワクワクして開けたお弁当の中身が、予想とは違っていたけれど他の大好きなメニューだったときの嬉しい驚きは、3歳の子どもたちにも容易に理解できるでしょう。

最後のページには全員のお弁当の中身が見えるように並べられていて、どのお弁当が誰のものだったか親子でおしゃべりもはずみそうです。次のお天気が良い日には、お弁当を持ってピクニックに行きたくなりますね!

お絵かきって楽しいよね

ようやくお兄ちゃんから絵の具を借りることができたよしみですが、初めての絵の具では絵はうまく描けず、泥んこ色になってしまいます。そのとき、ヘビが大切な絵の具をくわえて森の中へ入っていく姿を見るのです。よしみが慌てて追いかけると、森ではネズミやリスたちがヘビと一緒に絵を描いていました。

はじめは逃げてしまった動物たちですが、次第に集まり、絵の具を借りて思い思いに絵を描いていきます。よしみも動物たちと一緒になって、夢中でお絵かきをするのです。

著者
林 明子
出版日
1997-08-15

妹のよしみに絵の具を貸したくないお兄ちゃんが「だめだめ、これは大事な魔法の絵の具なんだから」と言いますが、よしみが描いた絵の出来栄えに「うわあ、すごい!本物の魔法の絵の具だ!」とひっくり返って驚きます。裏表紙にあるその絵は、とってもカラフルで上手です。子どもたちも驚き、素直に魔法の絵の具がほしいと思うでしょう。

ふんわりと可愛いイラストも魅力的で、特に森の中で動物たちが絵を描いている姿は、誰がどんな絵を描くのだろうと子どもたちの興味を誘います。カラスはくちばしを使って上手な町の絵を、ヘビは全身を絵の具に浸し楽しそうにニョロニョロと、小さなアリやトカゲ、シャクトリムシもみんなお絵かきに夢中です。

絵の具洗いのバケツをこぼしたり、服や部屋を汚してしまうだろうと、3歳の子どもたちにはまだ絵の具を使わせたくないような気持ちもしますが、よしみが一生懸命に描いている姿を見ると、チャレンジさせてあげたくなってきます。よしみの絵に何が描かれているか一緒に探してみるのも楽しいひと時となるでしょう。

すくすく育つ3歳の女の子に。思いやりを感じる絵本

ウサギさんがテーブルを作りました。みんなで使える場所に持って行くため「うん、とこ、ごろりん、ごろりん ごろりん」と運んでいると、次々に動物たちが手伝ってくれます。みんなが大好きな丘に到着すると、座るところは切り株一つしかありません。そこでウサギさんは椅子を作ります。

タイトルの『ごろりん ごろん ころろろろ』はウサギさんが引いていくテーブルの音です。はじめはもっと重かったテーブルの音が、動物たちが次々と手伝うことで軽い音に変わっていき、とてもリズミカルに響きます。

著者
香山 美子
出版日
1984-01-01

大きなテーブルを荷車に乗せて引くウサギさんを見て、頼まれなくても自分からお手伝いをしてあげようと思う動物たち。力が強そうなクマやロバだけではなく、小さなリスたちも加わりみんなで力を合わせている場面は、動物たちの優しさに触れて温かい気持ちにさせられます。

テーブルに合う椅子が切り株一つしかないことに気づくと、ウサギさんは一晩かけてみんなで座るための椅子を作ります。疲れて眠るウサギさんの姿もかわいらしく、誰かを助けようとする思いやりの心が子どもたちの胸にも残るでしょう。

この絵本は『どうぞのいす』の続編です。ウサギさんが作った椅子を「どうぞのいす」と書いた立て札と共に置いておくと、やって来た動物たちが椅子の上の食べ物を食べては代わりに何かを置いていく、というストーリーで、この本も思いやりをテーマにしています。

『どうぞのいす』『ごろりん ごろん ころろろろ』はどちらのお話が先でも大丈夫なので、ウサギさんが好きになったらぜひ両方のお話を読んでみてください。

3歳の女の子に、季節感のあるこの絵本を

風邪ひきのお月さまに、ばばばあちゃんは自分のマフラーをあげる約束をします。でも遠いお月さままでどうやってマフラーを届けるかを考えている間に、ばばばあちゃんのマフラーはあちこちで活躍をするのです。

冬には雪だるまや寒そうなお花をマフラーが温め、春風に飛ばされて鳥の巣や雷さまのハンモックになり、夏には花火と一緒に打ち上げられて穴があき、秋にはリンゴをつつく鳥を追い払うために使われて、マフラーはどんどんボロボロになっていきます。

著者
さとう わきこ
出版日
1997-10-31

愉快なイラストと軽快な口調が特徴的な「ばばばあちゃん」の絵本はシリーズ化されていて、いつも元気なばばばあちゃんは子どもたちに人気です。この『ばばばあちゃんのマフラー』では1年の四季の移り変わりも紹介していて、語彙が豊富になってきた3歳の子どもたちが季節を理解するのにちょうど良いでしょう。

それぞれのページに出てくる動物たちや雷さま、おばけもユニークで見逃せません。どれもみんな楽しそうな顔をしています。子どもたちと何をしている場面か当てっこをするのもいいですね。

よわむしだって強くなれる!

ラチは世界でいちばん弱虫な男の子。暗い部屋、犬、ともだち……怖いものがたくさんあっていつも泣いてばかり。百獣の王の風格を漂わせるらいおんの絵を眺めながら「一緒にいられたら怖くないのに」と思っていると、ある日小さな赤いらいおんが現れました。

らいおんに鍛えられて強くなって勇敢になったラチ。ボールを取られたお友達を助けてあげることもできました。その姿を見届けたらいおんは、手紙を残して彼の元を突然去ってしまいます。

著者
マレーク・ベロニカ
出版日
1965-07-14

主人公ラチにとって小さな赤いらいおんは心のコーチです。直接手を貸しませんが、一緒に体操し、気持ちを共有し、そばにいて励まします。犬、暗い部屋と苦手なものを克服し、相撲で小さな赤いらいおんを投げ飛ばし自信を得たラチは、友達を助け「よわむし」の汚名を返上できました。

去るときに小さな赤いらいおんが残した手紙「もう大丈夫。ぼくのことを忘れないでね。君のことも忘れないよ」をラチは生涯大切にすることでしょう。

心の拠り所や味方の存在は、子どもにとっても大人にとっても「一歩ふみだす勇気」をあたえてくれます。どんなときもラチに寄り添い、成長にあわせて距離を置き、離れてしまっても彼の味方であり続ける小さな赤いらいおんは、親として理想的な姿ではないでしょうか。

「心を強くもって、まずチャレンジしてほしい」。通園、習いごと、公園遊びなどの人が集まる場所で、泣いたりおじけづくわが子の姿に、このように願う母親は多いと思います。大人の私も経験値やトラウマや予測で、新しいことへのチャレンジが億劫になることがあります。子ども向けの絵本ですが、大人も心が癒される一冊としておすすめです。

ぼくにもできることがあるよ!

こひつじを一匹育てているペレ少年。成長し上着の丈が短くなったので、伸びた羊毛で新しい服を作ることにしました。毛刈りをしましたが、彼一人では服を仕立て上げられません。

糸をつむぎ、糸を染め、生地を織るなど服作りの過程で家族や近所の人に協力してもらいました。その分、ペレは家畜の世話をしたり、ボートで買い物に出かけるなど自分のできるお手伝いをしたりして、新しい青い服を完成させます。

著者
エルサ・ベスコフ
出版日
1976-02-03

主人公ペレは「誰かに何かをしてもらう代わりに自分もできることで返す」という、働いてものを得ることを教えてくれます。ひとつひとつの段階を経て仕立てた服を着て、羊毛を提供したこひつじにお礼を言い、こひつじも喜んでいるかのように鳴き声をあげた場面では、感謝の心を忘れないペレのやさしさがあふれています。ペレはきっと新しい青い服を大切に着ることでしょう。これらのことが絵本を通じて子どもに伝わると嬉しいですよね。

また、この本は1910年代、100年以上前のスウェーデンの絵本で、人物の表情が水彩画のような柔らかなタッチで生き生きと描かれています。村が一つの共同体(コミュニティー)として自給自足をし、村の大人みんなで子供たちを見守る日常がほのぼの伝わってきます。

核家族がふえ、情報があふれて、親も子も慌ただしい生活を送りがちですが、この本を通じて「人とのつながり」や「ひとつひとつ手作業する丁寧な暮らし」にゆったりとふれてみてほしいです。

ちからをあわせてみんなで進もう!

「せんろはつづく、どんどんつづく、やまがあったらどうする?かわがあったらどうする?」(『せんろはつづく』から引用)

6人の子どもたちが、山にはトンネル、川には鉄橋、道にはふみきり、池はまわり道、と工夫を凝らしながら線路をつなげ、駅を置き、電車を走らせます。

赤ちゃんを抱く母親と動物たちに見守られながら、せんろをつなげるための問いかけと、それに応える子どもたちの奮闘ぶりがリズミカルに展開されます。

著者
竹下 文子
出版日

電車が走るためには線路が必要で、それをつなげるためには判断力と工夫が必要です。プラレールは線路を組み立てる作業に没頭してしまいますが、この本は子どもたちの意見を聞きながら読み進めていくことができます。「こんなときはどうしよう?」「この子は何をやっているのかな?」と親子の会話が弾みます。言葉のやりとりやお友達と遊ぶことに楽しさを見出しはじめた3歳児にとって、大好きな一冊になるかもしれません。

綺麗ではっきりとした色使い、各ページにちょこちょこ登場する動物たち、線路を作る子供たちの表情にひかれて何度も読み返したくなります。とても生き生きとしていて、完成したときの大歓声が絵本から届いてくるかのようです。

一文がとても短くテンポ良く進むので読み聞かせに最適だと思います。お友達と協力して成し遂げる喜びが子どもに届くと素敵ですよね。

思いあう心の大切さを教えてくれる一冊

雪が降りつもる冬の日、食べ物を探しにでかけたこうさぎは、かぶをふたつ見つけました。ひとつを食べてもうひとつを残しました。「とても寒く、ろばは食べ物がなくて困っているはず」。そう思ったこうさぎは、かぶを届けましたが、留守なのでそっと置いて帰りました。

食べ物を探しに出かけたろばは、さつまいもを見つけて帰宅すると、かぶが置いてありました。ろば→こやぎ→こじか→こうさぎへと、お友達を介して残したかぶが巡ってくる物語。

著者
方 軼羣
出版日
1987-01-20

挿絵がとても素晴らしく、レトロな雰囲気ですが3歳の子どものお気に入りの一冊です。深緑を基調とした空から、厳格な冬を和ます心の暖かさが伝わってきます。こうさぎだけが2本足で立って人間のような動作をしているのも、不思議ではあるのですが、子どもにとっては感情移入がしやすいでしょう。

この絵本に登場する動物たちはみんな友達想いで親切です。同じような文章なので、シンプルに繰り返される動物たちの行動をさらっと読み進めてしまいそうですが、挿絵に惹きつけられページをじっくり見つめてしまいます。

「ともだちが わざわざ もってきてくれたんだな」(『しんせつなともだち』より引用)

この最後のせりふは、こうさぎの残したかぶに上乗せされた思いやりの心が伝わり、ほっこりあたたかな気持ちで満たされ、もう一度読みたくなります。

「友達を想うやさしい気持ちや親切な心と、自分自身も他の人たちに支えられていること」を思い出すきっかけになる絵本です。

愛し愛するって素敵だね!

「わたしは あなたが 大好きです せかいで いちばん あなたが だいじ」(『あなたがだいすき』より引用)

大きな動物が幼い子どもをすっぽり包むイラストとともに、どれだけあなたがだいすきであるかと話が進んでいきます。

ぞう、カンガルーなど動物たちに守られながら、最後に子どもをすっぽり包むのは母親。大切そうに抱きかかえ、ページいっぱいに愛情があふれています。愛されることと愛することの素晴らしさや満足感で、やさしい気持ちになれる絵本です。

著者
鈴木 まもる
出版日

親の子供への愛情があふれている本で、我が子へ朗読するには少し照れくさいかもしれません。でも3歳の子どもにとっては、言葉で伝えられることで安心感や満足感が得られ、自己肯定感が育ち、心の土台がしっかりするでしょう。心が不安定なときに大好きな人から言われたら、大人もほろりとしていまいそうです。

育児は微笑ましく楽しいだけではありません。イライラしたり後悔したり、思わず投げ出したくなるときもあります。生まれたばかりの娘を抱きながら、無防備な寝顔を眺めながら、「あなたが いるだけで わたしは しあわせ」と感じていましたが、子供が成長するにつれて、ついつい忘れがちになるものです。

育児で心の余裕がなくなってきたときに、この本を読み返すことで「我が子に抱いたやさしい気持ち」を取り戻すことができると思います。

「愛されて守ってくれる人がいるしあわせ、愛する存在がそばにいるしあわせ」。老若男女問わずいつまでも大切にしたい気持ちをこの本を通じて我が子と共有できたら嬉しいですよね。

あんなものや、こんなものも

ピアノやせっけん、電話にびんなどなど、日常生活で見かけるものが絵本に入りきらないほど大きく描かれています。「あったとさ あったとさ」の掛け声をリズムよく読めば、テンポのよさと物語の面白さで子どもはこの絵本に夢中になることでしょう。
 

もし本当に巨大なせっけんがあったらどうでしょう。水のかかった石鹸の上でつるつると滑って遊ぶ子どもたちの絵は、うらやましいほど楽しそうです。

著者
["長谷川 摂子", "降矢 奈々"]
出版日

きょだいなトイレットペーパーが現れると、山の上からコロコロ転がっていき、100人の子どもがおしりを拭いたり追いかけたり。

予想外のものがきょだいになっていて、子どもたちがその何かに翻弄される姿は「次に何が出てくるのだろう」と読み手をわくわくさせてくれます。絵本が苦手だという子どもも、このわくわくを感じれば絵本が大好きになるのではないでしょうか?

絵本に登場しないものでも想像の中で巨大にして、子どもと一緒にどんなふうに遊ぶか考えるのも楽しそうですね。

ちょっと残酷かも?

3匹のこぶたがそれぞれ、わら・木・レンガで家を作り、襲ってきたオオカミから逃げるという内容です。

多くのクリエイターが『三びきのこぶた』の絵本やアニメの制作に携わりましたが、今回紹介する絵本は、そのなかでも残酷なシーンのある物語です。物語の冒頭で母親に捨てられてしまった3匹のこぶたは、道の途中で出会う人に家を作る材料をもらい、家を立てます。最初のこぶたはわらで、二番目のこぶたは木の枝で。しかし2匹ともオオカミに家を壊されてしまい、食べられてしまうのです。

著者
山田 三郎
出版日
1967-04-01

こぶたのなかでも一番運がよく賢かった3匹目のこぶたは、出会った人にもらったレンガで頑丈な家を作り、現れたオオカミと知恵くらべを始めます。

オオカミはこぶたを家の外におびき出すため、おいしいかぶがとれる畑や、りんごのなる木の場所を教え、一緒に行こうと誘います。二人が待ち合わせの時間を決めると、こぶたはその時間よりもずっと早くに畑や木の下に行き、大量にかぶやりんごを持ってオオカミが来る前に帰っていくのです。

頭に血が上ったオオカミがえんとつを下ってこぶたの家に押し入ろうとすると、こぶたはなんと、ぐつぐつと煮たてたなべにオオカミが落ちるのを待って、フタをしてしまいます。

賢いこぶたがオオカミを食べてしまうという衝撃的なラストを迎えるこのお話。生き残りをかけて戦うこぶたとオオカミの知恵くらべ合戦はハラハラして、一見の価値があります!

絵本に穴が!あおむしの食欲に子どもたちも大興奮!

この表紙を見て、「うわぁっ!」と声を上げて驚く子どももいるかもしれません。赤い頭に、プニプニとした鮮やかな緑色の正体は……そう、あおむし!表紙からはみ出そうなくらい大きく描かれたあおむしは、今にも絵本からとび出してきそうです。絵本作家のエリック・カールが大胆に描くキャラクターたちは、大きさやその色鮮やかさから生命の力強さ、躍動感を感じずにはいられません。

物語は空のお月さまが葉っぱの上にある小さなたまごを見つけるところから始まります。

「おや、はっぱの うえに ちっちゃな たまご。」(『はらぺこ あおむし』より引用)

あたたかい日曜日の朝、輝く大きなお日様が大地から顔を出します。その傍らで、生まれたばかりの小さなあおむしが必死になって食べ物を探しています。あおむしはお腹がペコペコなのです。

月曜日、あおむしはひとつのりんごを見つけます。そのページを見て驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。なんと、りんごに丸い‟穴”が開いてるのです!ペラッとページをめくると、そのりんごの穴からあおむしがひょっこり出てきています。

実は、この作品は仕掛け絵本となっていて、あおむしがりんごをムシャムシャ食べて貫通した様子が描かれています。りんごでは、まだあおむしのお腹は満たされてないようです。

著者
["エリック=カール", "もり ひさし"]
出版日

火曜日、あおむしは梨を2つ見つけて食べます。その梨にも丸い穴が。次のページをめくると、梨の穴からあおむしが出てきています。でも、まだまだお腹は満たされないようです。

水曜日、木曜日、金曜日……「あおむしは次は何を食べるの?」、「あおむしはいつお腹いっぱいになるの?」と子どもたちの想像はどんどんふくらみ、次の展開まで待てなくなるでしょう。あおむしの1週間という時間の流れや、あおむしが食べたものの数、そして子どもたちの耳に入る新鮮な言葉にもたくさんの刺激を受けるかもしれません。

小さなあおむしが一生懸命食べることによって成長していく様子をダイナミックに、そして元気が出るような明るい色使いで、生命の美しさを描きだした絵本です。さて、ラストを見て3歳の子どもたちはどんな声を上げるでしょう?

たくさんの色とどうぶつに出会う

『はらぺこあおむし』の絵を描いているエリック・カールが描く色鮮やかな動物の絵本です。

最初に登場するのは茶色いくま。くまの視線の先には赤い鳥が、赤い鳥の視線の先には黄色いあひるが。そうして次々にいろんな色の動物たちが登場し、青い馬や紫色のねこなど、実際には存在しないけれど美しい動物が読み手の目を奪っていきます。

何色の○○(動物)というふうに、色と動物の名前をセットで覚えられるので、言葉が増える3歳の時期にぴったりの絵本です。

著者
ビル=マーチン
出版日

見開きいっぱいにきれいな色の動物が現れ、子どもを釘付けにするこの絵本。親子で読みながら、どの動物が好きか、どの色が好きか、話し合うのも楽しいですね。

最後には、今までに出てきた動物をすべて並べて再び色と名前を読み上げるシーンがあります。今までの動物たちと、お母さんの顔もそこにはあって、改めてその色あいの美しさを感じられることでしょう。お母さんが何を見ているか問いかけると、その視線の先にはたくさんの子どもたちの姿があります。

絵本を読んでいるのに、絵本がこちらを見つめているようなくすぐったい気持ちにさせられるこの絵本。寝かしつけに読んであげれば、夢に大好きな色の動物が現れるかもしれませんね。

長めの物語にチャレンジしてみよう!

未就学児の読み聞かせ絵本としては長めの物語です。でも、子どもたちの多くは夢中になって聞き入るのではないでしょうか。

冒頭に子どもたちに問いかける語り部は、「きみたち、こぶたのぶたぶたくんしってる?」と話し始めます。これから何か面白いことが始まるような気持ちにさせられますね。主人公はいかにも可愛らしいぶたではなく、大きな鼻のあなに、白黒のブチ模様で、特徴的な顔をしています。

ぶたぶたくんはパン屋さんでパンを、八百屋さんでじゃがいもとトマトを買ってくるようにお母さんに頼まれますが、はたして一人で初めてのお買い物を成功させられるのでしょうか?

著者
久功, 土方
出版日

黄色いリボンを結んでもらって、買い物かごを受け取ったぶたぶたくん。お買い物が上手にできたら、お菓子屋さんで大好きなキャラメルを買うことができます。ぶたぶたくんは行く先々で、いろんな人に出会います。出会う人はお店の人や、ゆかいなお友達。時には一緒に買い物をして、時には歌いながら楽しく歩くのです。

ついに楽しみにしていたお菓子屋さんにつくと、ぶたぶたくんはきゃらめるを欲しくてたまらなくなります。お店のおばあさんのしゃべり方がとっても遅くてそわそわするぶたくんがとても可愛らしく感じられることでしょう。

楽しい旅の後に現れる地図を見ながら、ぶたぶたくんが歩いた道のりを読み手が指でなぞってみるのも楽しいですね。

おふろは別世界への入り口?

あひるのおもちゃプッカと一緒にお風呂に入ったまこちゃんが出会う、不思議な世界の物語です。まこちゃんが石鹸を泡立てて一生懸命体を洗っていると、プッカが「お風呂の底にウミガメがいる」などと言い出すのです。

本当にお風呂の底からウミガメが現れて挨拶してくれたら、お風呂が大好きになるでしょうね! でも物語はそこでは終わりません。まこちゃんの前に突然現れたのは双子のペンギンのジョンとジム。二人はいつも競争していて、勝ったほうが兄さんになるのだと言います。

まこちゃんが落としたせっけんが滑り出すと、双子のペンギンはそれを追いかけて滑り始めます。まこちゃんのお風呂には海の仲間がどんどん増えてくるのです。

著者
松岡 享子
出版日
1982-04-30

ペンギンの双子が石鹸を捕まえようとすべりだしたとき、オットセイが石鹸を飲み込んでしまいました。オットセイはなんと、口からシャボン玉を出して見せてくれるのです。シャボン玉に見とれているといつの間にか湯船いっぱいに窮屈そうなカバが出現します!

まこちゃんはいっしょうけんめいカバの体を洗ってあげます。その姿は、お父さんの背中を洗う子どものように微笑ましいものです。泡まみれになったみんなにシャワーをかけようとすると、クジラが現れて大きなシャワーをかけてくれます。いつもの家のいつものお風呂のはずなのに、そこにはまこちゃん・ウミガメ・双子のペンギン・カバ・クジラ、そしてプッカがぎゅうぎゅう詰めに入っているのです。

こんなに楽しいお風呂なら、誰だって喜んで入りたくなるでしょうね!

素朴なタッチで心温まる絵本

一人ではらっばに遊びに行った「わたし」。朝ごはんを食べているばったがいたので、「あそびましょ」とつかまえようとしますが、はねていってしまいます。かえる、かめと次々に出会う動物たちもみんな同じです。

あきらめて、音をたてずにこしかけていると、なんとばったが戻ってきてくれました。じっとしているだけで、みんなが寄って来てくれるのです。もう、一人ぼっちではありません。

温かな日差しの中、「わたし」は動物たちに囲まれて、とびきりうれしいのです。

著者
["マリー・ホール・エッツ", "マリー・ホール・エッツ", "よだ じゅんいち"]
出版日

表紙の女の子の絵、『わたしとあそんで』という題名からすると切ない本というイメージですが、そんなことはありません。子どもは自分がやりたいと思ったら、相手の気持ちはさておき、本能で動いてしまいます。自分の気持ちを表現するのは大事だけど、相手の気持ちを考えることも大事なんだよと教えてくれる本です。

絵の中に女の子をにこにこと笑って見守っている太陽が、いつも登場します。子どもが失敗しても優しく見守り、最後に笑顔になってくれることを願う母のようです。この太陽が物語の温かみをさらに増してくれます。

女の子の見せるその時々の表情、動物たちの可愛らしい絵は、心が癒されます。絵はデッサン調で登場人物が分かりやすく、優しいタッチなので、何度読んでも読み飽きない本です。

子どもの心を優しく包み込んでくれる

うさぎのバニーぼうやはお母さんにたずねます。

「ねえ、おかあさん、いいこってどんなこ?」(『いいこってどんなこ?』から引用)

ぜったい泣かない子?つよくて、何も怖がらない子?バニーぼうやは、不安でたまりません。

そんなバニーぼうやに、お母さんは安心させてくれる言葉で、一つ一つ優しく答えてくれます。最後の「おかあさんはどんなこだったらうれしい?」という質問には、ちょぴりドキドキ。でも、お母さんの愛情あふれる答えで、バニーぼうやの心を包み込んでくれます。

著者
["ジーン モデシット", "ロビン スポワート", "Jeanne Modesitt", "Robin Spowart", "もき かずこ"]
出版日

3歳の子どもはいたずら好きで、お母さんからは怒られてばかりの時期。でも、子どもはやっぱりお母さんが大好きだし、お母さんに好きでいてほしい。子どもの切実な願いです。

「いいこ」にしていたら、お母さんは大好きでいてくれるの?「いいこ」って一体どんな子なの?お母さんに好きになってもらうためには、どうしたらいいの?子どもの心は一生懸命です。

絵本の中でうさぎの親子は、常に見つめ合っています。目を見て言われれば、子どもの安心感はさらに増すばかり。うさぎのお母さんの言葉に大人も思わず泣けてくる、日常生活に追われて忘れがちな親子の愛を再確認できる、おすすめの一冊です。

このぼうしがあればとにかく元気なんだ

主人公は、3歳の男の子イエペです。イエペは100個もの帽子を持っているんです。でも一番好きなのは、イエペには少し大きくて大人っぽい茶色の帽子。どんな時も離しません。

家族と一緒に散歩する時、保育園に行く時、保育園の中でも茶色い帽子と一緒です。友達にからかわれて、帽子をかぶらなかったときもあります。寂しくて、元気がでませんでした。

やっぱり茶色い帽子が大好きです。茶色い帽子をかぶった、イエペの笑顔は最高です。

著者
文化出版局編集部
出版日
1978-12-17

デンマークのコペンハーゲンに住む3歳の男の子の生活を題材ににした、写真絵本『イエペはぼうしがだいすき』。家族と過ごす時間、保育園で過ごす時間など日常生活の中で、大好きなものと一緒の時の笑顔は最高です。

他の人には分からなくてもいい、自分だけに良さが分かる茶色い帽子と一緒なら、心強くて安心できるというのは、ちょっぴり自立心が芽生えてきた3歳の子の心の中をのぞいているようです。大人目線から見れば、邪魔じゃない?と思う場面でも、絶対離さない魅力はイエペにしか分かりません。

薄汚れたぬいぐるみ、破れたタオル、いつも同じ洋服など子どもって何かこだわりを持つ時期があります。そんな子どもの心を、受け止めてあげたいですね。

コペンハーゲンの自然豊かな街並み、保育園の様子など日本との違いを見比べながら、親子で話し合えるのもこの本の魅力です。

人気の『ぞうのババール』生い立ちの話

ぞうのババールがうまれてから、王さまになり結婚するまでを描いた「ぞうのババール」シリーズの第1巻です。

ババールは大きな森の国でうまれました。ある日、とてもかわいがってくれていたお母さんと悲しい別れをします。森を離れ、町に行き、お金持ちのおばあさんと贅沢に暮らしていました。

しかし、森のことが忘れられないババールは苦渋の決断で、仲間の元に戻ります。森じゅうのぞうたちは、大歓迎。そんなとき森で大事件が起こり、そこからババールの運命が変わっていくのです。

著者
ジャン・ド・ブリュノフ
出版日
1974-10-20

フランスで生まれた絵本「ぞうのババール」シリーズ。全10巻あるシリーズの、第1巻で緑色の洋服に、帽子をかぶったおしゃれなババールが誕生します。優しい顔をしたババールは、子どものころの苦難を乗り越え、生命力あふれる生き方をしていきます。

おしゃれな服を着て、町から戻ったババールを年寄りぞうが王さまに選ぶあたりは、賢く穏やかに群れで生きる「ぞう」らしい決断です。結婚式にはぞうの仲間だけでなく、他の動物も参加し微笑ましい光景です。

3歳の子どもには少々長いお話ですが、途中で飽きてしまったら「また、今度読もうね。」と気長に読んであげてください。

きょうりゅうに興味を持ち始めたら

大昔、「きょうりゅう」という生き物がいました。きょうりゅうは卵から生まれます。つののはえた「きょうりゅう」、とげのはえた「きょうりゅう」、大きいものから小さいものまで種類はたくさん。性格も様々です。

おなかはすくの?つかれると眠るの?「きょうりゅう」ってもう見られないからこそ、知りたいことは山ほどあります。大昔の地球の様子と共に、きょうりゅうのことを少しずつ知っていきましょう。

著者
["バイロン・バートン", "なかがわちひろ"]
出版日

動物園に行っても見られない生き物「きょうりゅう」は、子ども(特に男の子)にとっては強くてカッコいい憧れの存在です。そんな恐竜をかわいいタッチで描いた『きょうりゅうきょうりゅう』は、初めてきょうりゅうを目にする子でも怖がらずに受け入れることができるでしょう。

きょうりゅうにはどんな種類がいるのか知りたい。きょうりゅうの絵を真似して描いてみたい。と子どもの好奇心をくすぐる一冊です。

トンネルの向こうに連なる世界

山の駅を出発した小さな電車が、雪の中を走っていきます。「デデン ドドン デデン ドドン」

村を抜け、トンネルを抜け、野原を走って、鉄橋を渡り、いつしか電車は海辺の丘へ。「デデン ゴゴー」「デデ ドド」

菜の花いっぱいの花畑を抜けて、電車は海の駅に到着します。

著者
間瀬 なおかた
出版日
2002-01-01

トンネルから次の景色が垣間見えるしかけ絵本です。しかけそのものはごくシンプルですが、こどもの想像力を掻き立てること請け合いです。

すでに電車好きのこどもなら、表紙から心をつかまれることでしょう。電車に特段の興味のないこどもでも、乗客の一人ひとり異なる表情や、見開きいっぱいに広がるリアルな世界に、興味を惹かれずにはいられません。

ページをめくるたびに驚きや喜びの声をあげながら、鳥や民家を指差したりすることでしょう。大人にしてみるとストーリーとは関係無い楽しみ方をしているように見えるかもしれませんが、子どもたちは絵本の世界で電車に乗っているのです。

「あ、鳥だよ!」「ねえ、この人なにしているんだろう?」

いっしょに乗り合わせた乗客の様子も興味をそそるので、何度読んでも新しい発見が尽きません。

そしてこの絵本のもう一つのしかけは、後ろからも読めるという点。山の駅から海の駅へ行った乗客は、海の駅から山の駅へ帰ることもできる、ということですね。

作者の間瀬なおかたは、列車ものの著作が複数あるだけでなく、バスや自動車でのお出かけを題材にした絵本も多数書いています。乗り物のわくわく感を知り尽くした作者のエッセンスがぎゅっと詰まった、おすすめの絵本です。

やぎが巻き起こすどんでん返しに、痛快!3歳でも楽しめる絵本

1965年に発行された『三びきのやぎのがらがらどん』は、北欧ノルウェーの民話です。古い絵本ですが、今もなお子どもたちに人気のある絵本のひとつです。

表紙をめくると、木々で覆いつくされた山々にたくさんのやぎたちが点在している絵があります。川辺で水を飲んでいるやぎや、坂を上っているやぎ、逆に坂を下りているやぎもいれば、喧嘩をしているやぎたちまで見つけることができます。自然が多いノルウェーらしく、可愛らしい絵を見ているだけで物語に入る前から楽しめるでしょう。

さてこの物語に登場するのは、小さいやぎ、中くらいのやぎ、大きいやぎの3匹です。3匹のやぎの名前はみんな‟がらがらどん”。そして、この物語に忘れてはいけないキャラクターが‟トロル”です。トロルとは妖精のことですが、羽がついた可愛らしい妖精ではなく、巨人で、鼻は突き出ていて、目玉がギョロリとした不気味なものです。

著者
出版日
1965-07-01

3匹のやぎは、山の草場でたらふく草を食べて太りたいと思っていたのですが、道中に橋があり、その橋の下にはあの不気味なトロルが住んでいたのです。物語は小さいやぎから順に橋を渡って行くのですが、その前をあのトロルが現れやぎに襲いかかります。

小さいやぎ、中くらいのやぎがうまく橋を渡っていく様子と、大きいやぎが最後に巻き起こす大どんでん返しには大人も子どもも驚かされます!大きいやぎは、まるでお父さんのような頼もしい風格をしているのです。3匹のやぎが力を合わせることによって困難に打ち勝っていく姿は、読んでいるこちら側も勇気づけられます。

そして、3匹が草をお腹いっぱいに食べている最後のシーンは、困難に打ち勝ったあとの至福のひと時といった様子をうかがえます。最後はやはりハッピーエンドがいいものです。

互いを思いやる、小さなふたりの物語に思わず涙する3歳向け絵本

これは小さなふたりの物語です。相手を思いやる友情に胸がキュンとして、自然に目頭があつくなってしまう、そんなお話です。登場するのは、きつねのぬいぐるみ‟こん”と小さな女の子‟あき”です。

赤ちゃんのあきのお守を頼まれ、キツネのぬいぐるみのこんは、おばあちゃんちからやって来ます。初めて見る赤ちゃんに、こんは「なんてちっちゃくて、可愛いらしいのだろう」と感動します。成長していくあきの傍らにはいつもこんがいて、その小さな体でこんはあきを見守り続けるのです。

ある日、古くなってしまったこんの腕がほころんでしまいました。心配するあきに、こんは「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と言います。こんは、おばあちゃん家に戻って、腕を直してもらうことに決めました。ここから、こんとあきの冒険が始まります。

著者
林 明子
出版日
1989-06-30

ふたりはおばあちゃんちに行くために、電車に乗りました。乗っている間もこんは、あきが不安な気持ちにならないようにずっと気にかけています。あきに対するこんの‟母親”のような深い愛情に胸があつくなります。

どんな時もあきを思い、どんな時もあきを守ろうとするこん。それはあきも同じ気持ちでした。互いを思いやるふたりの姿に、読者は思わず涙が出そうになるのです。

ふたりの出会い、ふたりだけの初めての冒険、初めてふたりで乗る電車、一緒に食べるお弁当、見る景色。そんな小さなふたりに、読者は「頑張れ!」とついエールを送りたくなります。相手を思いやる気持ちがこんなにピュアで美しいものなんだと感じずにはいられない素敵な絵本です。

お母さんにだっこしてほしい!猫の切ない気持ちを描いた絵本

表紙に描かれているこの猫ちゃん、なんだかとっても寂しげなお顔をしていますね。赤ちゃんを抱くお母さんと抱かれている赤ちゃんをじっと見つめています。

『ねえ だっこして』の「だっこして」は、赤ちゃんの気持ちではなく、この猫ちゃんの気持ちを表しているのです。赤ちゃんが生まれてからの毎日は、お母さんはずっと赤ちゃんと一緒。だから、猫ちゃんはつまらないと感じています。

世界一素敵な場所のお母さんの膝の上も、以前は自分だけのものだったのに、いつの間にかそこには赤ちゃんがいます。お母さんの手を借りなければなんにも出来ない赤ちゃんに、猫ちゃんは「そんなことも自分で出来ないんだ」と少々呆れ気味。

著者
竹下 文子
出版日

そして何も出来ない赤ちゃんに、「自分はこんなことだって出来るよ、大きいからね。だからお母さんのおひざ、かしてあげるよ」と強がります。本当はお母さんのことが恋しくて恋しくてたまらないのに、グッと我慢をしているところに読者は切なくなるでしょう。

でも、最後に猫ちゃんがお母さんに本当の気持ちを伝えるのがこのシーン。

「わたし まってるから あとでで いいから ときどき わたしも だっこして 

すこしでいいから だっこして」(『ねえ だっこして』より引用)

この可愛さに、思わず猫ちゃんを抱きしめたくなる心境にかられてしまいます。

下の子が生まれると、忙しいがゆえにお兄ちゃんやお姉ちゃんにまで、同じように愛情が行き届かなくなってしまうことがあります。子どもがお母さんに甘えたくなる気持ち、お母さんを恋しく思う気持ちを猫を通して気づかされる、そんな愛情に満ちた絵本です。

3歳の子どもと一緒に、食の連想が楽しめる絵本

食べることが大好きなうさぎのうさこは、山でお弁当を食べていたこねこくんと出会います。こねこくんのお弁当のおかずは美味しそうな天ぷらでした。天ぷらをわけてもらったうさこは自分でも作りたくなり、こねこくんからお料理の本を借りて早速天ぷら作りにかかります。

食べ物のことになると、行動が素早いうさこ。読者もこの軽いうさこのテンポに興味津々についていきます。そして天ぷらと聞いただけで、読者自身も自分の好きな食材の天ぷらを連想することでしょう。衣がついた食材を熱い油の中に滑り落したときのあの音、そして家中に広がるてんぷらのいい匂い。好きな食べ物の想像は、子どもから大人までたまらなく心地いい気持ちにしてくれます。

さて、天ぷらを揚げるいい匂いは、山のおばけのところまで流れていきます。

著者
せな けいこ
出版日

これまで何事もなく天ぷらを揚げていた楽しいお話ですが、おばけの登場で一転。おばけは「ちいさく なーれ」と唱えると、なんと豆粒ほどの大きさになって、ドアの鍵穴からスルリ!と忍び込むことができるのです。それからも、おばけはいたずらを働きます。うさこに見つからないように、ちょろちょろ飛び回って揚げたての天ぷらをつまみ食いします。

ところが、おばけは油で滑って衣の中にぽちゃんと落ちてしまうのです。なにも知らないうさこは、衣の中でぴょんぴょんはねてる物体を見て「いきがいい野菜!」なんてのんきなことを言っているから、さあ大変。

おばけは天ぷらにされてしまうのでしょうか?それとも難を逃れることが出来るのでしょうか?‟食”への連想と、うさこやおばけの愉快なキャラクターが織りなすユーモアたっぷりな絵本です。

あきらめず、みんなで力を合わせることで得る喜びを描いた絵本

「あまい あまい かぶになれ。 おおきな おおきな かぶになれ」(『おおきな かぶ』より引用)

物語は、おじいさんがかぶを植えるところから始まります。水をやり、肥料をやり、きっとおじいさんは丹精込めてかぶの成長を見守ったことでしょう。おじいさんの期待に応えるかのように、それはそれは大きくて甘いかぶに成長しました。

おじいさんは大変喜び、そしてかぶを抜こうとしました。

「うんとこしょ どっこいしょ」(『おおきな かぶ』より引用)

ところがかぶはビクともしません。おじいさんひとりの力では大きなかぶは抜けなかったのです。

『おおきなかぶ』といえば、このフレーズですね。おじいさんひとりでは抜けなかったので、おじいさんはおばあさんを呼んできて一緒にかぶを引っ張ります。それでも、かぶは抜けません。

著者
A.トルストイ
出版日
1966-06-20

その後もおばあさんは孫を呼んできて、孫は犬を呼んできて、大きなかぶと格闘します。それでもかぶは抜ける気配を一向に見せません。さらに犬は猫を呼んできます。どれだけ引っ張ても大きなかぶを抜くことが出来ず、ついに猫はねずみを呼んできます。

ねずみが猫を引っ張って、猫が犬を引っ張って、犬が孫を引っ張って、孫がおばあさんを引っ張って、おばあさんがおじいさんを引っ張って、おじいさんがかぶを引っ張って……やっとの思いで、大きなかぶは抜けるのです。

『おおきなかぶ』では一人より、皆の力を合わせることによって、成し遂げられるものがあることが語られています。犬や猫、そしてねずみの力まで借りるところは絵本らしいですが、世界は人間だけではなく動物たちもいて、みんなで共存しているんだよというメッセージも込められているのかもしれませんね。

きつねの親子と美しい表現に、手ぶくろと同じくらい心が温まる絵本

きつねの親子がすむ森に、雪が降り積もったところから物語は始まります。その雪の表現の美しさに、目の前に銀世界が広がるような感覚に陥ります。

「雪の 上から おひさまが キラキラと てらしていたので、雪は まぶしいほど はんしゃしていたのです。」(『手ぶくろを買いに』より引用)

これは、雪を初めて見る子ぎつねが、反射した光を、目になにか刺さったと勘違いするシーンの一節です。反射した光があまりに強かったことを連想させてくれますね。また、雪を「パン粉のような」と表現したり、もみの枝と枝の間からこぼれる雪を「きぬ糸のように」と表現したりしています。この表現からは、さらさらの粉雪が連想出来るでしょう。

著者
新美 南吉
出版日

雪遊びに夢中になっていた子ぎつねの小さな手は冷たく、赤くなっていました。母さんぎつねは子ぎつねの小さな手にしもやけができては可哀想だと思い、夜になったら町までおりて子ぎつねのために毛糸の手袋を買ってやろうと思いつくのです。

しかし、母さんぎつねには、過去に町へおりて人間に散々追いかけられ、命からがら逃げてきたという怖い思い出がありました。なかなか前に踏み出せない母さんぎつねは、仕方なく子ぎつねだけで町に行かせることにするのです。

人間に恐怖心を抱く母さんぎつねと、人間も町も知らない子ぎつね。子ぎつねはたったひとりで、母さんぎつねが教えてくれた、帽子の看板をさげているお店を見つけることが出来るのでしょうか?そして、毛糸の手ぶくろを買うことが出来るのでしょうか?

人間になんの疑いも持たない子ぎつねの冒険に、親も子も固唾をのんで見守る気持ちになるでしょう。そして最初の雪景色に続く、雪ふる町の情景の美しさを味わうことのできる作品です。

3歳の子どもにもきっと伝わる、個性を大切にする気持ち

子どもにはそれぞれ個性があります。一人ひとり違う個性があって、そこから必ずキラッと光るものを見出すことが出来るものです。最初は、周囲にそれをなかなか受け入れてもらえないこともあるかもしれません。でもその個性を大切にして、育むことが大事なのではないでしょうか。そしてそれが大人たちである我々の役目ではないでしょうか。

この『くれよんのくろくん』では、様々な色のクレヨンが登場します。クレヨンたちは新品で、なかなか使ってもらえないことに不満をもち、ある日、黄色いクレヨンが箱から飛び出してしまいます。そして机の上にある一枚の画用紙を見つけ、物語が始まるのです。

次々と箱から飛び出したクレヨンたちは、真っ白い画用紙にいっぱい絵を描きます。ちょうちょ、チューリップ、コスモス、葉っぱ、木、地面、青空、雲……、初めて描く絵にみんな大満足です。そこへ黒いクレヨンのくろくんがあらわれて言いました。

「ぼくはどこをかけばいいの?」

みんなはくろくんにこう言います。

「きれいに かいたえを くろくされたら たまらないよ……」(どちらも『くれよんのくろくん』より引用)

著者
なかや みわ
出版日
2001-10-15

みんなはくろくんを仲間に入れなかったのです。くろくんは、ひとり寂しそうにしていました。そんなくろくんをシャープペンのお兄さんがなぐさめます。

そうしている間に、絵を描いていたクレヨンたちが突然もめ始めました。みんな夢中になり過ぎて、絵がめちゃくちゃなってしまったのです。そこでシャープペンのお兄さんがくろくんにこっそりとある提案をします。くろくんはその提案にびっくりします!

この絵本の表紙を見て、みなさんは何を思われたでしょうか?箱から飛び出そうとするクレヨンたちと、重い箱のふたを持ち上げてみんなを箱から出してあげようとするくろくん。くろくんはまるで、縁の下の力持ちのようですね。黒い色があってこそ、他の色たちが引き立つ。くろくんにも、他のクレヨンにはない素敵な個性があるのです。

さて、くろくんがびっくりしたシャープペンのお兄さんの提案とは、一体どんな提案だったのでしょうか?

独特な世界が眠りを誘ってくれる、詩のような絵本

暖炉の火が燃える暖かそうなお部屋のベッドには、パジャマを着た子ウサギが横たわっています。緑色をした壁には額に入った大きな絵が2つ、ベッドの側にある丸テーブルにはブラシ、そして机には1椀のおかゆ。

物語は淡々と部屋の様子を映し出していくのです。言葉の表現があっさりとしているせいか、部屋は静寂に満ちている雰囲気を醸し出しています。適度な広さの部屋には大きな窓が2つあって、そこからは星をたくさん見ることができます。

このように、部屋の様子が描かれており、作中にはとにかく細かい注釈が一切ないのです。そのため、読んでいるこちら側が自由に想像しながら物語を読み進めていけます。ページをめくると、少しずつ部屋の中の描写が変わっているので、それらを見つけるのも楽しみのひとつでしょう。

著者
マーガレット・ワイズ・ブラウン
出版日

この『おやすみなさい おつきさま』では、カラーのページのあとには必ずモノクロのページが来ます。これはモノクロのページが来ることによって、次のカラーのページの変化をわかりやすく表現しているからなんです。徐々に夜がふけていく様子をお部屋の明暗で読み取ることが出来るのです。

「おやすみ あかりさん おやすみ あかいふうせん」

「おやすみ くまさん おやすみ いすさん」

「おやすみ こねこさん おやすみ てぶくろ」(『おやすみなさい おつきさま』より引用)

目に映るすべてのものに子ウサギが、おやすみと語りかけます。そうしているうちに、お部屋は段々と暗くなり、子ウサギは静かに眠りにつくことができるのです。

おやすみ、と繰り返される言葉に本を読んでいる子どもたちも眠りに誘われるようですが、大人が読んでもリラックス効果が得られそうな絵本です。

おばけがでてくる絵本

せなけいこの1969年からのロングセラー絵本です。

夜ねない子は、おばけが手をつないで、おばけの世界へ連れていく、というお話。貼り絵の絵本で、ページを開くとシーンと静まり返った夜の世界が、絵本から部屋中に広がっていくようです。

著者
せな けいこ
出版日
1969-11-20

なかなか寝ない子が寝るようにするしつけ絵本のようにとられてしまいがちですが、作者はそれとは違う思いで作ったそうです。「息子が友達になれるおばけを描いてみよう」という気持ちだったと明かしています。

こわいものみたさもあるのでしょうか。子どもたちは、ドキドキしながら見ています。おかあさん、おとうさんの膝の上に乗せて、ぬくもりを伝えながら読んであげてくみてださい。

ここで紹介した本は子ども向けの絵本ですが、大人になっても忘れてほしくない心の在り方が描かれています。毎日の生活や大人同士の社会で参考にしたいヒントが隠されているかもしれません。読み聞かせをしながら、子どもと一緒に絵本から広がる世界を味わってみて下さいね。

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