花図鑑おすすめ5選!よく見かけるあの花の名前、知っていますか?

更新:2021.12.20

花は私たちの生活に欠かせないものであり、その美しい姿形は私たちの心を癒してくれます。しかし、眺めているだけではもったいない!花に関する様々な知識が増えれば、花の世界を更に楽しむことができるんです。

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あの花の名前を調べてみませんか?

『この花なに?がひと目でわかる! 散歩の花図鑑』は岩槻秀明による花図鑑です。岩槻は気象予報士として働く傍ら、自然科学系ライターとして様々な自然についての執筆活動を行なっています。本書では園芸品種から珍しい花まで計507種類が詳しく紹介されています。

著者
岩槻秀明
出版日
2012-04-16

本書の特徴は何と言ってもフルカラーの綺麗な写真と、そのコンパクトさ。ポケットサイズなので、外に持ち出すのにもぴったりです。作者自身が描いた花のイラストも載っていますので、見ているだけで心躍ること間違いなしでしょう。花の基本情報だけでなく花の豆知識や近似種に関しても触れられていますので、花の種類を知るだけでなくフラワーアレンジメントや生花などにも役立ちそうです。

お子さんと出かける際に持ち歩いて一緒に花の名前を確認したり、図鑑に載っている花をモデルに絵を描いて見たり、図鑑に載っている花を見つける冒険的散歩に出てみたり。色々な楽しみ方ができる一冊だと思います。旅行やハイキングなど遠出する際のお供としても重宝できるでしょう。

本図鑑は花の咲く時期や色を基準に花を探せるような構成になっています。パラパラめくって楽しむのも良し。街で見かける花をしっかり調べてみるのも良し。花を綺麗だと眺めているだけでも良いですが、「分かる」ことは見ているだけより何倍も楽しいのだと実感させてくれる図鑑です。
 

眺めているだけで心躍る一冊

「一輪の花を手にしたとき、物を語らない花に代わって、花言葉や物語を思い浮かべて花と友達になってください。花と仲良く過ごす時間が、豊かでかけがえのない幸せを呼び込みます。」(『美しい花言葉・花図鑑ー彩りと物語を楽しむー』より引用)

著者
二宮 考嗣
出版日
2015-10-17

本書はこんな言葉で始まる、花言葉と花の種類や特徴を綴った図鑑です。鮮やかな花々が散りばめられた表紙を開くと、花が季節ごとに分類されて紹介されています。巻末には索引も付いているので、1ページ目から読み進めても知りたい部分だけ拾い読みをしても、どちらでも楽しめるでしょう。

例えばアジサイの花言葉は「移り気・冷酷・辛抱強さ」。辛抱強さという花言葉と由来は「鎖国時代に長崎に来日したドイツ人医師シーボルトが、花の大きなアジサイを『お滝さん』と呼んで愛した妻・楠本滝の名前からとり、『オタクサ』として紹介したことはほほえましい話で、『辛抱強さ』の花言葉は、辛抱強く夫を愛し続けたお滝さんのイメージからつけられたという説もあります。」と記されています。

花の種類などだけでなく、ブーケに合う花器の選び方や花屋さんでどんな基準で新鮮な花を見分けたら良いのかなど、実生活に役立ちそうな情報も満載です。パラパラめくっているだけでも、花ひとつひとつの形や色の違いに驚きます。それぞれの花に個性的な性質があり、それを元に花言葉がつくられ、その花言葉を頼りに私たちが花に心を通わせることが出来る、ただ眺めて楽しむという花の古来の概念に新鮮な風を吹き入れる新しい価値観だと思います。

花言葉を知れば新しい視点で花と接することが出来るでしょう。本書を読んだら花の魅力的な世界から抜け出せなくなってしまうこと間違いなしです。

一般的な図鑑とは違った面白さ!

作者の花福こざるは夫と一緒に雪谷大塚で「花福」という花屋を営んでいます。兼業イラストレーターとしても活動する彼女が、そんな花屋での日常をゆるく綴ったエッセイ漫画がこの『おもしろ植物図鑑: マンガと写真でゆる~く楽しむ、草花の魅力』です。

著者
花福 こざる
出版日
2016-12-09

構成は右側に草花を説明する4コマ漫画、左側にそれに関する豆知識や作者の経験談などが載っています。ラフな線で描かれるゆるくて可愛らしいイラストで草花に秘められた意外な秘密を紹介。草花に関しては写真とイラストの両方で説明されており、どこかピントがずれた写真からは彼女の日常に息づいた草花の一瞬を切り取ったかのような新鮮さを感じることが出来ます。

花屋の仕事内容や、花の入荷時期、花の育て方など花屋の経験をもつ彼女だからこその内容も読者には嬉しい魅力です。植物の名前や知られざる真実を知ることが出来るだけでなく、それらをどのように手に入れたり育てたりするのかまで網羅しているので、1冊で2倍楽しめる内容だと言えるでしょう。紹介した草花にまつわる作者の思い出話なども描かれていますので読み物としても楽しめること間違いなしです。

本書は、あなたが小さい頃夢中になって摘んだ、あの名もなき花の名前を教えてくれるかも知れません。あなたも経験した草花に関するエピソードが載っているかも知れません。味のあるイラストで思い出のあの草花たちをもう一度思い出してみるのはいかがでしょうか?

色の組み合わせ方が一目で分かる!

『花色見本帖』は花屋で贈り花を選ぶ時に活躍します。色別に分類された切花について調べ、さらにどんな色合わせをしてブーケを作ったら良いかまでこの本で学ぶことが出来るのです。花の名前が知れる図鑑的役割だけでなく、花の組み合わせ方まで分かる実践的役割も果たしてくれる一冊だと言えるでしょう。

著者
出版日
2012-02-11

本書の使い方は以下の通りです。まず基準にしたい色を決めてそのページを開きます。同系色の花がページ一面に紹介されているので、どんな組み合わせが良いか、差し色にはどんな色が良いのかをそのページで選びます。紹介されているそれぞれの花にはページ数が振られていますので、そのページへ進んでいくと花の生態や世話をする際の注意点が学べる仕組みになっているのです。

「レッドには強い感情を放出させる効果があります。普段あまり感情を表に出せない人は怒りを静めたいとき、紙に赤の絵の具などで赤い色を塗ってやぶりすてると、気持ちを発散させることができます。そのあとやさしい色を塗ると、さらに気持ちを落ち着かせることができます。」(『花色見本帖』より引用)

このような色に関する知識が学べるのも読者には嬉しい特典です。花の色合わせをの知識だけでなくその色が持つ意味までカバーしているので、もう花屋で迷うこともありません。巻末には花屋の作るブーケが紹介されていますので、素人でも本書を参考にすればお店並みのブーケを作ることができるでしょう。

眺めているだけでも心豊かになれる一冊。ブルーベリーの葉、ハスの葉、ピットスポラム、名前を聞いただけで形をイメージすることが出来ますか?思い浮かべることが出来なかったあなたは、ぜひ本書でその気になる形をお確かめ下さい。
 

街で見かけない花がたくさん!

ハイキングをしていると、たくさんの花に出会いますよね。本書はそんな低山で見ることのできる花々について解説した一冊です。街で見かけるものとは違う種類のものも多いので、ハイキングをする人もしない人でも楽しめる内容になっています。

著者
増村 征夫
出版日
2006-04-25

B5サイズでページ数は200ページ程度。ハイキングで持ち歩くことを想定して作られたような軽さです。読者にとって何と言っても嬉しいのは、色別に花が分類されているところ。山で出会った花の名前を知らなくても何色だったか覚えていれば、その記憶から花の名前や特徴へたどり着けます。名前が分からないと諦めていた花の検索もこれなら安心です。

解説も写真とイラストの両方が掲載されているだけでなく、拡大写真と拡大イラストも載っているので、花の細部まで徹底的に調べることができます。花のカテゴライズも近似種どうしの違いなどにフォーカスを当ててなされています。比較対象の2つの花が並べてあるので、その違いも一目瞭然です。

ハイキングをしない人も見慣れない花の数々に、自身の花の世界が広がること間違いなしでしょう。同じ山に生息している花なのに、姿や特徴は全然違います。それらの美しい花々をぜひこの目でみていたいと、ハイキングという新しい趣味を始めるきっかけにもなるかも知れません。

ハイキングをする人も、まだ始めていない人も、ぜひ本書で低山の花の世界をご堪能ください。花に心癒される豊かな時間を過ごすことが出来るでしょう。
 

いかがでしたか?今回はおすすめの花図鑑5冊を集めました。眺めているだけではもったいない!ぜひ図鑑で名前や豆知識を調べてみてください。お読みいただきありがとうございました。

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