子どもが幼児期に入り自分の意思を伝えられるようになると、トイレトレーニングを考え始める方も多いでしょう。トイレトレーニングは子育てにおける難関の1つとなり得るものですね。今回は親子で楽しくトレーニングできるおすすめ本を5冊をご紹介します。
絵本と触れ合い始めたばかりの赤ちゃんにおすすめの「赤ちゃん版 ノンタン」シリーズです。
ノンタンやお友達はみんな「しーしーしー」とおしっこをします。仲良しのぶたさんはおむつを使って、たぬきさんはかわいいあひるのおまるを使って、くまさんはトイレに行って、うさぎさんは仲良く3匹で……ではノンタンは?
「みんなおしっこをするんだよ」という、生活の基礎を学べる絵本です。
- 著者
- ["大友 幸子", "キヨノ サチコ"]
- 出版日
- 1987-08-27
赤ちゃんはおしっこやうんちのためにオムツをします。でも産まれたときからおしっこをすること、うんちをすることを意識して行っているわけではありませんね。排泄すると気持ちが良い、もしくはオムツが気持ち悪いという体感や他人の行動、本や映像を通じての視覚を通じて理解し、その先のトイレトレーニングへとつながっていくのでしょう。
この本に何度も繰り返し出てくる「しーしー」というおしっこの音は赤ちゃんにも馴染みやすく、真似しやすいですね。
お友達はみんなオムツやおまるなど、思い思いの方法でおしっこをする中、おもらししたノンタンには「たいへん」「しっぱい」という言葉が使われています。そして、おまるでおしっこに成功したノンタンは笑顔でおしっこを見せてくれるのです。おしっこはみんな誰もがするもので、おまる(トイレ)が正しい場所だというトイレトレーニングの一歩を踏み出すのにピッタリの1冊です。
子どもにも読みやすい言い切り型の端的な文章と五味太郎独特の絵で描かれた子供たちが大好きなうんちのお話です。
大きいゾウ、小さいねずみ、魚、鳥、虫、その他の動物たちはうんちをするのでしょうか?するのなら、どんなうんちなのでしょう。形は?色は?においは?する場所は?
「食べものを食べるのだから生き物はみんなうんちをする」という当たり前のことを、当たり前と思わずしっかりと描いた1冊です。
- 著者
- 五味 太郎
- 出版日
- 1981-02-02
どの時代の子どももなぜかうんちの話が大好きですね。では海の中に住む魚、空を飛ぶ鳥、言われてみればよく目にしているであろう生き物たちのうんちについてどのくらい知っていますか?うんちの見た目だけでなく、歩きながらする動物、止まってする動物などその排泄方法も様々でページをめくるにつれてどんどんうんちの世界へ引き込まれてしまうでしょう。
生き物は皆食べた結果としてうんちをします。これがこの本の最大のテーマです。本の途中には「へびのおしりはどこ?」「くじらのうんちはどんなの?」という問いかけが登場。しかし、その答えは載っていません。読み聞かせ中子どもに答えを聞かれたら、教えてあげられますか?親子で答えを調べてみることも面白いですね。
個人差の少ないおしっこに比べて、うんちのトイレトレーニングは個々の差が大きいものです。うんちだけトイレトレーニングが上手くいかないという話もよく耳にします。そのような時にはひと呼吸置いて、この本を片手にうんち博士になってみてはいかがですか?
ぷくちゃんはお母さんに素敵なパンツを買ってもらいます。柔らかくて軽くて気持ち良くて……ぷくちゃんはパンツがとっても大好きになりました。でも、おしっこでパンツが濡れてしまい……。
ぷくちゃんは何度も何度もパンツを濡らしてしまいます。そのたびにお母さんはおかわりパンツを登場させるのです。一体何枚のおかわりパンツが登場するのでしょう。トイレトレーニングのあるあるが描かれた1冊です。
- 著者
- ひろかわ さえこ
- 出版日
お気に入りのパンツはトイレトレーニングの必須アイテムですね。この本の主人公ぷくちゃんのおかあさんはトイレトレーニング中のぷくちゃんのためにたくさんのパンツを用意しているようです。ぷくちゃんが汚すたびにおかわりパンツが登場します。遊んだ後に汚し、お昼寝しても汚し、そのたびに洗濯物としてパンツが干されていって、とうとうおかわりパンツがなくなった!……と思ったら最初の1枚が乾きます。なんと絶妙なタイミングでしょう。
また一方でぷくちゃんもお気に入りのパンツを汚さないために努力をしています。お母さんに尿意を知らせることができたり、パンツを脱ぎかけるところまでできたり、結局は失敗してしまうのですが少しずつ進歩しているというプロセスが感じられるでしょう。
そしてとうとう成功したかに思えたぷくちゃんの結末には思わずクスっと笑ってしまいますよ。大好きなパンツを換えずに済むよう、ぷくちゃんは次のおしっこにはきっと成功していることでしょう。
巻末にはかわいいパンツがたくさん描かれています。お気に入りのパンツをたくさん買い込んでぜひトイレトレーニングにチャレンジしてみて下さいね。
洋式トイレの蓋を開けているような縦長縦開きタイプの絵本です。
「といれさーん」と呼びかけると「はーい」とお返事が!「おまるさーん」と呼ぶと「はーい」とおまるがトイレにセットされます。今度は「うんちさーん」と呼んだ男の子。うんちさんは「はーい」とお返事して来てくれるでしょうか?
シンプルで可愛いイラストで、トイレに行くことが楽しくなる1冊です。
- 著者
- 新井 洋行
- 出版日
- 2010-10-05
「トイレは狭くて急に水がジャーっと流れて何だか怖く感じるところ」とトイレトレーニングを嫌がるお子さんはいませんか?リビングのおまるでトレーニングした後、本来のトイレでのトレーニングに移行しようとすると個室を嫌がってトレーニングが進まなくなることはよくある話。外出先で体験したトイレの自動洗浄機能に驚いて、急にトイレに入れなくなることも少なくないようですね。
この本に出てくるトイレやおまるは呼ぶと「はーい」と元気に返事をしてくれます。トイレに存在するものすべて、うんちや水まで返事をくれるのです。子どもは無機質で機械的なものを怖がる傾向があります。でも、トイレにあるすべてのものが「はーい」と返事をしてくれたらもう怖くは感じませんね。
この本を読んでトイレは怖くない楽しいところだという気持ちが持てると、トイレトレーニングが更にスムーズに進みますよ。
主人公の男の子はトイレに入って考えます。毎日毎日同じトイレばかりで面白くないな。たまには違うトイレでしてみたいな。
ふにゃふにゃで座るのが大変なトイレ、塔のように高いトイレ、ルーレットのようなトイレ、お友達に似合うトイレはどれでしょう。ぼくにはジェットコースターのようなトイレ……でも大変!トイレットコースターが盗まれてしまいました。
さぁ、男の子と一緒にトイレの街へ悪者を捕まえに行きましょう。
- 著者
- 鈴木 のりたけ
- 出版日
- 2011-08-02
主人公のぼくはトイレに行くことのできる、トイレトレーニングの完了した男の子です。毎日毎日同じトイレを使っているうちにトイレに飽きてきてしまいます。自分に合ったトイレは?お友達に似合うトイレは?と考えてるうちに悪者を追いかけてトイレの街へ。悪者を捕まえるためにみんなが応援に駆けつけて……武器はもちろんトイレットペーパー!
ぼくはお友達と共に冒険をしたことで「トイレは1人で入るけれど、家族も友達も先生もみんなトイレに行くトイレ仲間だ」ということに気づきます。トイレトレーニング中の子どもたちも、お父さんやお母さんとトイレ仲間ですね。
この本には表紙から裏表紙まで、とにかくたくさんのトイレが登場します。絶対あり得ないと思うトイレ、ちょっとあったら便利かもと思うトイレ、あなたはどんなトイレに入ってみたいですか?ぜひここには出てこないトイレも想像してみて下さい。たくさんの面白いトイレを想像をすることで、楽しいトイレトレーニングになりますよ。
トイレトレーニングにピッタリの絵本を5冊ご紹介しました。いかがでしたか?同じ月齢のお友達と比べてオムツ外れが遅いと焦ってしまうこともあるでしょう。しかしトイレトレーニングは季節や体の特性によって取り組む期間が大きく異なる個人差の大きいものです。10歳になってもトレーニングが完了しないなんてことはありませんので、気負わずに取り組みましょう。本の力を借りて親子で楽しくトイレトレーニングができるといいですね。