歯磨きを嫌がる子供は多いですよね。歯磨きタイムが憂鬱なら、楽しくて面白い歯磨きの絵本がおすすめです。低年齢向けの可愛らしい歯磨きの絵本から、小学生になっても楽しめる歯の絵本まで、楽しい歯磨き絵本を紹介します。
みんなが笑っているのに一人だけ泣いているのは、虫歯があるから。虫歯になるなら、歯なんて必要ないですか?いいえ、歯がなければ美味しいご飯も食べられず、大きくなることもできません。
歯の意味や役割をはじめ、歯を守る方法や虫歯になる過程を、丁寧にわかりやすく描いています。歯が虫歯になる場面では、思わず大人もドキっとさせられるでしょう。
1970年代に出版されて以来、多くの人に愛されたロングセラーの名作です。
- 著者
- 加古 里子
- 出版日
- 1972-03-01
インパクトのあるレトロな絵が、読み手をぐっと絵本の世界へ引き寄せます。噛むことで小さくなる食べ物や、歯が少しずつ黒く溶けていく姿は、子供にとって新鮮な驚きを与えてくれるはずです。
驚きのある絵本は、子供の胸にいつまでも刺さります。「あの絵本すごかったなぁ」「驚いたなぁ」と思える絵本は、いくつになっても輝きを失いません。
また、最後にある「は」で子供の歯と大人の歯の数を比較するアイディアや、最後に「はっはっはっ」で終わるユーモアも、この絵本の見所。
4歳以降の子供から大人まで、幅広い世代が楽しめるのも魅力です。
小さな子から大人まで、幅広い世代に愛されているノンタンの歯磨き絵本。ノンタン、ウサギさん、タヌキさん、ブタさん、クマさんが、リズミカルなセリフと一緒に歯みがきします。
「イイイのイーして」と歯をだしてから、歯ブラシを動かして「しゅこしゅこしゅっしゅっ」。最後はニコニコしながら、みんなで「しゅこ、しゅこ、しゅっ、しゅ」。ニコニコ笑顔とリズミカルなセリフに、読んでいるこちらも楽しい気持ちになってきます。
- 著者
- キヨノ サチコ
- 出版日
- 1989-10-16
リズミカルなセリフが胸に残る絵本ですが、それぞれのキャラクターの表情にもご注目。いたずらっぽくて、楽しそうな表情は、子供に親近感と安心感を与えてくれます。
0歳~2歳ぐらいの小さな子は、理屈を並べるより「楽しそう!」と思った方がやる気が出ます。ママが歯ブラシを動かす時に「しゅこ、しゅこ、しゅっ、しゅ」とリズミカルに声をかければ、ノンタンみたい!と嬉しくなってくれるかもしれません。
最後の仕上げは、ノンタン達と同じように「歯がぴっかぴか!」と声をかけると、子供のテンションも上がりそう。おすすめはブタさんのページ。歯磨き粉の形が、あれれ?うんちの形かもしれません。
歯磨きが嫌いなたっくんの所に、可愛らしい歯ブラシのれっしゃが「しゅっしゅっしゅっ」とやって来ました。いつもは口に入れたくないけど、何だかチョッピリ楽しそう。はみがきれっしゃは、ほっぺの灯りで口の中を照らします。
「前の歯えき」に到着すると、はさまった食べガスを、しゅっしゅっしゅっと磨いてスッキリ!取れないお肉は、後ろからダイナミックに磨きます。可愛くて優秀なはみがきれっしゃの活躍に、思わず笑みがこぼれます。
- 著者
- くぼ まちこ
- 出版日
- 2015-01-17
まず、はじめの「ぼく歯磨きだいきらい」のセリフが、子供の心をグッと惹きつけます。はみがきれっしゃが口に入る時の汚れた歯も、子供はドキっとするでしょう。
『はみがきれっしゃ』の魅力は、ママが簡単に真似できること。セリフを真似したり、灯りがついたよ!と実況したり。ママが楽しそうに歯磨きすれば、子供もリラックスをしやすいはずです。
口の中で灯りが光って、れっしゃが食べガスを綺麗に磨いてくれる……。乗り物好きな男の子なら、きっと喜んでくれるのではないでしょうか。
実用的でありつつも、想像力も育ちそうな、楽しく可愛い絵本です。
「むしばいっか」は虫歯菌の4人家族。歯磨きをされるせいで、食べるものがありません。お腹を空かせた家族のために、お父さんは引っ越しを決めます。虫歯不動産が紹介してくれた引っ越し先は、お菓子が大好きな女の子の口。穴をほって、黒いペンキをベタベタ塗って、パーティーをして大はしゃぎ……。
注目すべきは最後の一文。読み手をドキっとさせるので、「歯磨きをちゃんとやらなきゃ!」と、子供のヤル気が出るはずです。
- 著者
- にしもと やすこ (絵・作)
- 出版日
- 2009-05-08
虫歯の原因になる「虫歯菌」が主人公になった、ユーモアいっぱいの絵本です。可愛らしい雰囲気ですが、内容は意外とリアル。歯磨きをしないでお菓子を食べ続けたら、口の中はどうなるか。虫歯が増えたらどうなるか……。歯磨きの意味が分かりづらい子供には、強烈なインパクトを与えるでしょう。この絵本を読めば「むしば不動産」のおすすめ物件にならないように、必死で歯磨きするはずです。
「歯磨きの絵本」としても楽しめますが、物語を楽しむ一冊としても活躍します。長いお話を楽しめる、4歳を過ぎたお子さんにおすすめです。
歯を磨いたお姉ちゃんと歯を磨かない弟の物語です。歯を磨かないで寝てしまった弟は、夢の中でお姉ちゃんと一緒に宇宙の星になりました。弟の星が、いじわるな怪獣コムッシーに襲われます。そこへやって来たのは宇宙戦士はぶらしハーマン!
でもはぶらしハーマンは、大きくなりすぎたコムッシーとは戦えません。一方、歯磨きをしたしたお姉ちゃん星は、コムッシーからすぐに救助。歯磨きしている子には、正義の味方もやってくるのです。
- 著者
- 木村 裕一
- 出版日
男の子の好奇心や冒険心がくすぐられる、宇宙と正義の味方が舞台になった絵本です。表紙だけ見ると、正義の味方が悪を退治するお約束ストーリーに感じますが、それは大きな勘違い。歯磨きをしなければ正義の味方でも助けられない、というシビアなメッセージを含んでいます。
ちょっぴり悲しい結末ですが、ヒーロー好きの男の子にはグっと胸に刺さります。敵を倒すためには、自分も頑張らなくちゃいけない!と気づくはずです。
作者の木村裕一は、しかけ絵本の名手。物語にマッチした穴がページごとに開いているので、最後まで読み手を飽きさせることはありません。ヒーロー好きの男の子に、おすすめしたい一冊です。
嫌がる子の歯磨きは、ママにとっても苦痛ですよね。歯磨きを好きになるのは簡単ではありませんが、一冊の絵本がきっかけになって「ちゃんと歯を磨く!」と変わる子もいます。
お気に入りの一冊が見つかれば、歯磨きの時間に少し変化がみられるかもしれません。その子に合った絵本を見つけて、ママも子供も、楽しい歯磨きタイムに変えてみてはいかがですか?