ウンコだらけのパリに死体だらけのガンジス川など、世界のリアルな様子を描いた、かわかみじゅんこ作「パリパリ伝説」。衝撃的な内容もゆるりと描く独特の作風が魅力です。今回はそんな本作のゆるーい魅力をご紹介します。
- 著者
- かわかみ じゅんこ
- 出版日
- 2004-12-08
ゆるっとした絵柄でゆるっとパリを中心に世界を紹介するルポ漫画「パリパリ伝説」。ハラハラドキドキの体験がある訳でもなし、大爆笑のエピソードがある訳でもなし。なのにこの肩の力が抜けた作品には何かハマってしまうものがあります。
まさに唯一無二の世界観をもっており、そんな中かわかみじゅんこが世界のリアルを教えてくれます。旅行ガイドよりネットのまとめられた情報より、ひとりの人間の実体験の方が忘れられないもの。若い頃から海外を放浪していた彼女にリアルな世界を教えてもらいましょう!
- 著者
- ["かわかみ じゅんこ", "かわかみ じゅんこ"]
- 出版日
- 2006-08-08
花の都パリ。シックな色合いのおしゃれな街にスタイル抜群の美しいパリジェンヌ……。フランスの首都であり、国内きっての粋な街として有名な都市です。
しかしそんな街並みに並ぶのは犬のウンコ。有名な話ではありますが、とにかくパリはウンコだらけなのです。
堂々と道の真ん中に鎮座するものや、申し訳なさそうにここならいいかな?的な雰囲気で隅っこにちょこんとあるものなど、その性格は様々だそう。
そしてモデルのようなおしゃれなパリジャン、パリジェンヌも踏む時は踏む。道にはこすりつけた足跡がところどころにあるようです。慣れているとはいえやはり嫌なものは嫌なんですね。
ウンコが多いのはよく聞きますが、人々が道になすりつけるあとまで見ているというのが笑えてしまいます。
フランスは乳製品の国!バターにチーズとおいしい乳製品、発酵食品がたくさんです。特にチーズは色々な種類があり、パリっ子たちはその褒め方も慣れたものです。
「くつしただね」
「4日目だね」
嬉々として匂いを褒めています。食欲が失せるのではないかとも思えるような表現方法ですが、臭いものは臭いと思いつつも嗅がずにはいられないというどこか病みつきになる習慣と似ているのかもしれません。
本作ではパリ以外の国もたくさん描かれます。ヨーロッパの国々はもちろん、アジアや日本が舞台の話も。
ある時かわかみじゅんこはインドへ赴きます。そこで楽しんだのが、ベナレス名物ガンジス川でのサンライズボート。
朝焼けの中で見えるのは幻想的な光景……かと思いきや、尻尾がとれてゆらゆらとその場を漂うイルカの死体や赤ん坊の死体などが主なみどころ?です。ある意味これも幻想的でしょうか?
しかしここからがすごいところ。何とかわかみはその近くで朝ごはんを食べるのです。諸行無常……。何だかたそがれてしまいそうな深〜い朝ごはんです。
- 著者
- かわかみ じゅんこ
- 出版日
- 2007-11-08
この他にも衝撃的でリアルな世界の様子をゆるりと紹介する「パリパリ伝説」。この世界観は原作でしか味わえないものなのでぜひ作品で雰囲気を楽しんでみてください!独特の作風にハマること間違いなしです。