クリスマスの時期に読みたい絵本おすすめ10選!

更新:2017.6.23

クリスマスの時期こそ、親子でじっくりと絵本を読むよい機会です。由来や想いが、ギュッとつまった作品を楽しみましょう。おなじみのシリーズ物にも、クリスマスがテーマの作品がありますよ!そんな素敵な絵本を10冊ご紹介します。

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仕掛けがいっぱい!エリック・カールの素敵なクリスマス絵本

『はらぺこあおむし』のエリック・カールによるクリスマスの絵本が『ゆめのゆき』です。彼の絵本には仕掛けがあるものをよく見かけますが、この作品にも素敵な仕掛けがありますよ!

さて、表紙を見るとサンタクロースの話かなと思いますよね。このお話は、小さな農場を営むおじいさんが登場するところから始まります。このおじいさん、サンタクロースなのでしょうか?

著者
エリック カール
出版日

この作品のしかけの凄いところは、それぞれのページにいる動物さんたちに、毛布をかけてあげられる事。それもただの毛布ではないんです。何だと思いますか?ぜひ絵本を読んで確かめてみて下さいね。

おじいさんの農場には5頭の動物がいますが、それぞれの動物に毛布をかけてあげる場面には、繰り返し同じ言葉が使われています。繰り返しは、子どもたちの好きな表現方法ですよね。

そして、おじいさんは表紙と同じ姿になりますが、これはサンタさんではなく、ただの防寒着のようです。でも動物たちには、きっとサンタクロースに見えたでしょう。だって、とっても素敵なプレゼントがあったのですもの。

最後にオルゴール音を鳴らす仕掛けもあります。「ああ、クリスマスだなあ」という気分になりますよ!

漫画のコマ割り感覚で楽しめます。

サンタクロースが、クリスマスイブに良い子にプレゼントを配ってくれるのは、皆さんご存じのことでしょう。けれども、その姿を見た人はいないのではないでしょうか……。

そんな皆さんのために、サンタクロースがプレゼント配達に出発する様子を描いたのが『さむがりやのサンタ』です。

この作品は、ページがコマ割りされて、サンタのセリフが吹き出しになっています。まさに、漫画を読んでいるような絵本。細かくて鮮やかな色使いに、いつの間にか絵本の中に引き込まれていきますよ。
 

著者
レイモンド・ブリッグズ
出版日
1974-10-25

このお話はサンタさんが目覚ましで起きるところから始まります。南の島でバカンスを楽しむ夢を見ていたのに、と。このサンタさん、どうやら寒がりのようです。「寒い寒い」とブツブツ言いながら支度をします。

サンタさんのお部屋には「マルタ」「カプリ」「マジョルカ」と書かれてあるポスターが貼ってあるのですが、これらはサンタさんの憧れの場所のようです。細かいところまで凝った絵が描かれています。

サンタさんがブツブツ言いながらも、真っ赤な衣装に着替えるシーンは格好いいです。「出動!」とサンタさんが気合を入れているよう。街でプレゼントを配るシーンは、まるでドールハウスを見ているように、ついついそれぞれの家の窓を、のぞき込んでしまうでしょう。

最後の配達を終えておうちに帰ったサンタさんは、1人のおじさんに戻りクリスマスを楽しみます。サンタさん、お疲れ様!来年も待ってるね!と言いたくなるような作品です。

実は、この作品は中表紙が2つあります。表紙の次に現れる真っ赤な見返しを開くと、サンタさんの小さな後姿が……。このお話、もしかして前の年のイブにサンタさんが帰ってきたところから始まっているのかもしれません。

このサンタさんがバカンスを楽しむ『サンタのなつやすみ』も合わせて読むと更に楽しいですよ!

音楽が流れてくるような素敵な絵本

『ぼく、にげちゃうよ』『たいせつなこと』で知られる、マーガレット・ワイズ・ブラウンの絵本『ちいさなもみのき』です。

一般的に、もみの木は冬でも緑を絶やさないため、クリスマスツリーとして用いられます。このお話は小さなもみの木と小さな男の子がクリスマスを通して触れ合い、成長していく様子を描いています。

表紙を開くと見返しにもみの木がたくさん並んでいて、まるで森の中にいざなわれたようです。この見返しだけでもお話に引き込まれてしまいますよ。
 

著者
マーガレット・ワイズ ブラウン
出版日
1993-10-20

小さいもみの木は森でひとりぼっち。そんなもみの木はある日、知らない男の人に掘り出されて、その人の息子の、病弱で歩けない小さな男の子のもとに届けられます。

もみの木は森に行けないその男の子のために、冬は一緒にクリスマスをお祝いし、春になると森に戻るのです。男の子のそばでツリーになって綺麗に輝くもみの木は、誇らしげで嬉しそう。

この絵本には、クリスマスキャロル(クリスマスを祝う歌)を3曲歌う場面があります。その楽譜も掲載されているんですよ。

「O Christmas tree」は日本でも有名な「もみの木」。「もみの木」はラストシーンでも歌われています。歩けるようになった男の子と成長したもみの木を讃えているかのようです。

全編を通して優しさと温かさが感じられる、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
 

ぐりとぐらのクリスマスは大騒ぎ!

初版から50年を越えた「ぐりとぐら」シリーズには、クリスマスを題材にしたお話があります。それがこの『ぐりとぐらのおきゃくさま』。

タイトルだけ耳で聞くと、クリスマス物とは分からないかもしれませんが、表紙をご覧ください。クリスマスツリーの前にいる、ぐりとぐらが描かれていますよね。

この時期に来る「お客様」って誰なんでしょう?少し謎解きの要素があって、シリーズの中でも子どもたちに人気の高い作品の1つです。

著者
なかがわ りえこ
出版日
1967-06-01

お話は、雪景色の森の中で、ぐりとぐらが大きな足跡を見つけたところから始まります。足跡は延々と続き、たどり着いたところは……?

ページをめくるたびに謎が深まり、読者はハラハラすること間違いありません。大きな足跡の持ち主はいったい誰なのでしょうか?

さて、「ぐりとぐら」と言えばカステラを思い出す人もいるでしょう。この作品にもカステラが登場します。でも今回は、ぐりとぐらが焼いたわけではなさそうです。ということは、誰が焼いたのでしょうか?

これらの謎は無事に解けたようです。ラストシーンではぐりとぐりのお友だちが楽しくクリスマスパーティーをしていますよ!

この絵本を読み終わる頃にはきっと、おいしいケーキを食べたくなるでしょう!

考えた事ありますか?クリスマスの由来……

子どもたちに「クリスマスって何の日か知ってる?」と尋ねると「プレゼントをもらう日」「ケーキを食べる日」と答えるそうです。本当は違いますよね。イエス・キリストの誕生を祝う日です。

『クリスマスってなあに』は、表紙見返しに天使や星などのイラストが描かれ、「MERRY CHRISTMAS」という文字も見えます。表紙を開けた途端に、読者はクリスマス気分になる事でしょう。

著者
ジョーン・G・ロビンソン
出版日
2012-11-08

この本は目次がありますが、目次を見て、見たいページを開くとそこには見出しがなく、本文のみとなっています。ですから、自分の読みたいところから読む事もできますよ。もちろん、最初から読むのがおすすめです。

目次は22の章にわかれており、1章目の「クリスマスのはじまり」は、聖書に沿って聖母マリアがイエスを産むお話や、クリスマスプレゼントの由来である三賢者の贈り物のお話が書かれています。

実は、このお話は、他の章よりもかなりページを費やしているのです。他の章は1ページか2ページで終わっているのですが、本章は6ページもあります。

それだけ、本当の意味を理解してほしい作者の気持ちが伝わってくるのです。読者のみなさんにも、改めてクリスマスがどういったものであるか気付くことでしょう。

また、日本ではあまりなじみのない「ボクシングデイ」にも触れていますから、キリスト教の文化も知る事ができますよ。

作者のジョーン・G・ロビンソンは、ジブリ映画『想い出のマーニー』の原作も書いています。ぜひこちらも読んでみてくださいね。
 

よるくまちゃんが、また遊びにきましたよ!

子どもたちに好評の酒井駒子の絵本「よるくま」。その、よるくまちゃんと「ぼく」の冒険が再び始まります。しかも今回はクリスマスイブのお話なのです。今度はどこにいくのかな……?

「ぼく」はサンタさんが来るかどうか、心配で眠れないようです。どうしたのでしょうか。サンタさんは良い子にはきちんとプレゼントを持ってきてくれますよね。

そんな「ぼく」のところによるくまがやってきました。前回と同じく、ドアを開けてちょこんと小首をかしげて立っています。よるくまも、クリスマスプレゼントが欲しいみたいですね。
 

著者
酒井 駒子
出版日
2000-10-01

「ぼく」はよるくまに今の悩みを打ち明けるのです。どうして「ぼく」は自分のことを悪い子だと思うのかがここで分かります。昼間、ママに怒られたのです。大好きなママに怒られて自己嫌悪に陥ってしまっていました。

絵本を読み進めていくと、怒られた理由も何となく分かってきます。よるくまと「ぼく」はおもちゃの飛行機でクリスマスの夜空を飛ぶのですが、やがてよるくまはお母さんのもとに帰ってしまいました。

その様子を見て「ぼく」は「よるくまは いいな まだ ちいさいから いっぱい だっこして もらえて いいな」とつぶやくのです。

もしかしたら、ママに「だっこして」と甘えたら「もう大きいんだからダメ!」と言われたのかもしれませんね。

でも、大丈夫。「ぼく」のところにもサンタさんがプレゼントを持ってきましたよ。ママも怒ってないみたい。「ぼく」はやっぱりいい子なんです。

親の立場からみたらちょっと身につまされるお話かもしれません。ともあれ、「ぼく」のところにサンタさんが来てよかったですね。
 

今見ても全然古くない!女の子に人気の「マドレーヌ」シリーズ、クリスマス版

パリの寄宿学校て暮らすマドレーヌは、おちびさんだけど、とっても元気な女の子。絵本「マドレーヌ」シリーズはシンプルですが、おしゃれな絵柄がかわいい人気の絵本です。そんなマドレーヌにもクリスマスがやってきますが……。

「マドレーヌ」シリーズは1939年に発行された「げんきなマドレーヌ」が初版というから驚きです。出版後80年近く経っているのに新作絵本と言ってもおかしくない、現代でも通用するセンスを感じます。

奇想天外なストーリー、可愛らしい絵柄、まるで少女アニメのようです。子どもたちがマドレーヌのファンになるのもうなずけます。

著者
ルドウィッヒ ベーメルマンス
出版日
2000-11-01

『マドレーヌのクリスマス』ではクリスマスだというのに、寄宿学校の中でマドレーヌ以外はねずみまで風邪をひいて寝込んでいます。そこに絨毯商人が絨毯を売りに来ますが、実はこの商人は魔術師でした。

しかしこの魔術師、ちょっと抜けているところがあって、この人まで凍りついてしまいます。それをマドレーヌが助けてあげるのです。そのお礼に商人がしてあげたこととは?今回もマドレーヌが大活躍です。

「マドレーヌ」シリーズの出版形態は、他とは異なり、一旦雑誌などのメディアで発表したあと、作者ルドウィッヒ・ベーメルマンスが加筆修正して絵本にします。

『マドレーヌのクリスマス』は雑誌掲載後改定中に作者が亡くなってしまったのですが、原画が見つからない為、雑誌掲載されたものを写真撮影して拡大したものを原画として加筆したものです。そのため、他の作品とちょっと雰囲気が違う事に気が付く方もいらっしゃるでしょう。

もし、シリーズの他の作品をご存じない方がいらっしゃるなら、ぜひこの作品と合わせて読んでみてください。

真っ赤なデザインの、クリスマス仕様のねずみくん

「ねずみくん」シリーズは第一作の『ねずみくんのチョッキ』から40年以上もの間、子どもたちに人気のある作品です。小さい体でお友だちと遊んだりケンカしたりするねずみくんは、子どもたちにとっては共感するキャラクターなのでしょうね。

その「ねずみくん」シリーズの1冊『ねずみくんのクリスマス』。赤を基調にした装丁は、見ているだけでクリスマスの楽しい雰囲気が伝わってきます。

この作品は、意外な仕掛けもありますよ!ぜひクリスマスにお子さんと楽しんでください。

著者
なかえ よしを
出版日
2003-10-01

『ねずみくんのクリスマス』は、ねずみくんのお友だちがたくさん出てきます。クリスマスらしいオールスター出演という感じでしょうか。他のシリーズと同じように、次々と繰り返しパターンのお話ですが、今回はツリーの大きさを競います。

ねずみくんが、ねみちゃんにクリスマスツリーをプレゼントしようと飾りつけを頑張りますが、お友だちが次から次に「小さい小さい」とバカにします。そして自分のツリーを自慢するのです。

挙句の果てには、ねみちゃんのかわいいツリーまで「小さい小さい」と笑ってしまいます。でも、みんなはそれを反省する事になるのです。なぜかというと……。

いつものように張り合っているお友だちですが、ねみちゃんを喜ばせようと力を合わせる姿を見ていると安心します。最後の最後に登場する仕掛けには、思わず声をあげることでしょう。

ねずみくんたちに楽しいクリスマスがくるといいですね!

「ましろ」はもしかしたら自分かなぁ?

子どもたちがクリスマスに楽しみにしているのはやっぱり「プレゼント」。できることならお友だちよりいいものを、たくさんもらいたいと思っている子もいるでしょう。

『子うさぎましろのお話』に出てくる「ましろ」もそんな子どもです。ちょっと欲張ったばかりに嘘までついてしまいます。でも、子どもってそんな時がありますよね。大人から見たらすぐバレることだったとしても……。サンタさんはそんなましろを叱るのでしょうか。
 

著者
佐々木 たづ
出版日

文中にサンタさんがましろの嘘に気付く場面ははっきりとは書かれていません。ですが、きっとましろの嘘は見抜かれているでしょう。

サンタさんにバレてないと思ったましろですが、神様からのバチは当たったようです。やはり嘘をついてはいけませんね。ましろは誰からも怒られていませんが、自分で反省します。そして……。

読んでいる子どもたちはましろに自分を重ね合わせるでしょう。そして、お母さんには言わないけれど、心の中で感じる何かがあるはずです。だからといって、お説教くさいお話ではありません。冬の森の中での出来事ですが、読み終わったあとに心が温かくなります。ぜひ、親子で読んでくださいね。

とっても可愛い3冊の小さな絵本

林明子による、手のひらサイズのかわいい絵本『クリスマスの三つのおくりもの』です。れいちゃん、もっくん、かすみちゃんの3人きょうだいのクリスマスのお話が、それぞれ1冊ずつに描かれています。

この3冊、よく読むとイブからクリスマス当日のお話ということがわかります。そして、キャラクターの登場の仕方から、最初のお話は「サンタクロースとれいちゃん」のようです。

著者
林 明子
出版日
1992-12-01

『サンタクロースとれいちゃん』はクリスマスイブのお話です。れいちゃんは3人きょうだいの末っ子。本当にサンタが来るのかどうか、気になって眠れません。もしかしたら、れいちゃんは生まれて初めてサンタさんの存在を知ったのかもしれませんね。

サンタさんを待ちきれずに外にでてしまうれいちゃん。サンタさんを見つけたのですが、サンタさんはれいちゃんに気付きません。それどころか落としたおもちゃと一緒に、小さなれいちゃんを袋に入れてしまうのです!れいちゃんはサンタさんからプレゼントをもらえるのでしょうか……。

手のひらサイズの小さな絵本ですが、林明子作品の持つ暖かさが充分詰まっているお話です。他の2作品は、1番上のお姉ちゃんのかすみちゃんが主人公の『ふたつのいちご』、二番目のもっくんが主人公の『ズボンのクリスマス』。

主人公はそれぞれ違いますが、3人きょうだいの仲の良さが伝わってきます。ぜひ、3冊合わせて読んでみてくださいね。

いかがでしたでしょうか。クリスマスを題材にした絵本が親子の触れ合いの一助となれば、と10冊ご紹介しました。これだけでなく、クリスマスの絵本はたくさんあります。ぜひ、そういった作品も親子で楽しんでくださいね。

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