2018年冬にアニメ化される『ゆるキャン△』。読んでいるとキャンプ場で美味しいごはんが食べたくなるような飯テロ&キャンプテロ漫画です。2020年1月には、テレビアニメ第2期を記念して、ショートアニメ『へやキャン△』の放送が始まります。 そんな本作の魅力が感じられる実在のキャンプ地・聖地とそこでのエピソードをご紹介します!
タイトル名が『ゆるキャン△』でありながらも、本作は内容的には全くゆるくないキャンプ漫画です。可愛い女子高生たちが登場してキャンプを楽しむシーンもありますが、そのキャンプの準備やテント張りの姿は本格的。
特に主人公・リンはひとりキャンプが好きというツワモノで、物語はいきなりウィンターキャンプから始まります。手慣れた手つきで焚き火をする彼女の持っている道具も、実際に販売されているものを、リアルな手順で使うのです。作者の愛が感じられるガチさなのです。
そんな彼女は本作ではソロキャン(ひとりでするキャンプ)組。この他にも彼女と同じ学校で仲良くしている斉藤恵那もこちらのグループです。
それに対し、グルキャン(集団でするキャンプ)をする野外活動サークル、通称・野クルのメンバーもいます。アニメ作品でリンとダブルヒロインとされるなでしこは、それぞれを楽しむ人物です。
- 著者
- あfろ
- 出版日
- 2015-11-12
2020年1月のショートアニメの放送が決定しました。(アニメ公式情報はこちら)さらに、2019年11月24日には、「ゆるキャン△音楽会2019」が開催されます。アニメの音楽を担当した立山秋航さんが、アコースティックバンドと一緒に生演奏をすることまでが発表されています。
第1期のOPテーマ、『へやキャン△』の主題歌を歌う亜咲花さんと第1期のEDテーマを歌う佐々木恵梨さんの出演も決まっています。
さらに、花守ゆみりさん、東山奈央さん、原紗友里さん、豊崎愛生さんらキャスト陣も集結し、ファンにはたまらない豪華な音楽会です。
それでは、ゆるさあり、ガチンコありのギャップに驚かされる本作の聖地をご紹介します!
オフシーズンにひとりキャンプをするのが好きなのが、女子高生の主人公・志摩リンです。彼女はある日、朝から夜までキャンプ場のベンチで寝ている同年代の少女・各務原(かがみはら)なでしこを見つけます。
「さすがに風邪をひきそう」ということで、リンとなでしこは一緒にキャンプをすることになりました。リンとの出会いをきっかけにキャンプに興味を持ったなでしこは、学校の同好会・野外活動サークル(通称野クル)に入部し、みんなでのキャンプやひとりでのキャンプを楽しむようになります。
リンも当初は友人である斉藤恵那(さいとうえな)とのSNSでのチャットだけでひとりでキャンプすることが多かったですが、徐々になでしこや野クルのメンバーとも交流をとるようになります。
ひとりキャンプが好きというガチなリンに、みんなでワイワイするのが好きな野クルメンバーたち、それぞれのキャンプの良さが感じられるアウトドア漫画です。
読んでいると富士山の爽やかな空気、もとい、冷たすぎる空気を感じられるのが3話です。この日、リンは寒波が来ているというのにひとりキャンプをいつものように決行します。強すぎです。
そんな寒さがなければかなりのロケーションのキャンプ地。おそらくここは静岡県にあるキャンプ地の「ふもとっぱら」かと思われます。広々とした敷地内にはコテージと林間のキャンプサイトがあるようです。
ひとりキャンプが大好きなリンですが、彼女の大好きな静寂を破るのが1話でたまたま出会った、なでしこという女の子。今回も共通の友人・恵那を通してリンのいるキャンプ地にやって来ました。
しかしむげに嫌と言えないのにはある理由があります。リンは「アウトドアごはん」をしたかったのですが断念してカップラーメンで済まそうとしていたところだったのです。そこに鍋の具材を抱えてなでしこ。最高のタイミングです。
ここで寒さが活きていきます。ふたりが寒波の中で温かい鍋を頬張る様子は飯テロ&キャンプテロ。こんなロケーションで鍋が食べたい!と思わされるシーンです。
ご紹介するのは7話。今回も寒いです。気温2度の寒さの中、スクーターというこれまた防御力の低い乗り物で150kmの道のりをいくリン。彼女が目指すのは長野県にある高ボッチ高原です。
と、目的地に行く前にリンは冷え切った体を近くの旅館が経営する日帰り温泉で癒そうとします。しかし彼女の前にあるのは真っ暗な館内、「10月をもって閉店致しました」の文字。ゆるいはずの漫画がぜんぜんゆるくありません……。キビシイ。
- 著者
- あfろ
- 出版日
- 2016-07-12
ちなみになでしこと他女子たちもこの日キャンプに出かけており、彼女たちは温泉に入ることができます。『ゆるキャン△』にはほとんどない貴重なサービスシーンですのでお見逃しなく。
そんなゆるいキャンプをしている彼女たちに対し、リンは散々。高ボッチ高原の展望台に登りますが、あいにくの曇りなのです。踏んだり蹴ったりの展開かと思いきや、とりあえずと登った山頂に向かう途中の山道で景色を見ることがきました。
苦労の分、その景色の素晴らしさは格別。北アルプスから富士山まで、美しい山並みが一望できます。
高ボッチ高原は管理された場所ではないので、野営でたくましくスープパスタをつくって舌鼓をうつリン。やはりリンのパートは全然ゆるくありませんね、かっこいい。
3巻のメインはリンのひとりキャンプ。そこまでの道のりが丁寧に描かれます。素晴らしき旅のグダグダ加減は、読んでいると旅に出たい欲求に狩られます。ちなみに目的地は長野県にある陣馬形山キャンプ場を目指します。
3巻ではほぼリンの目的地までのゆるゆる道程が描かれるのですが、野クルの3人がアウドドアショップにいく展開も短いながらも見所ではないでしょうか。
- 著者
- あfろ
- 出版日
- 2017-02-10
読者の方々もキャンプにはなかなかいけないから、その欲を用品店で満たしているという方も多いのでは?なのでアウトドアショップもある意味、聖地。道具を見ているだけでいろいろと妄想が広がりますよね。
野クルのメンバーはまだ高校生ということもあり、キャンプ道具は憧れの的。お金もない彼女たちもそこでいろいろと妄想するのです。もはや定番ネタでもある、高くて買えないあるある。キャンプのわくわくをお手軽に楽しんでいる様子が可愛らしいですね。
ちなみに初心者にも優しいポイントとして、キャンプ初心者のなでしこがいることによって道具の基本的な見方が分かるような流れになっています。
4巻はオールスター勢揃いでクリスマスキャンプのお話です。舞台は静岡県にある富士山YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ。
3巻で野クルメンバーに、顧問になったグビ姉、斎藤、なでしこ、リンも加わり、ワイワイします。今回も牧場でのアイス、シンプルにガツンと美味しそうなベーコン丸焼き、A5牛のすき焼きなど、キャンプの醍醐味のひとつである食べ物も最高に美味しそう。寒いなかで食べるからこそのシズル感がたまりません。
- 著者
- あfろ
- 出版日
- 2017-07-12
そんな4巻での最大の見所はやはりリンが野クルに歩み寄りの姿勢を見せたことではないでしょうか。いつもソロキャンを楽しみ、ラインでの報告はするもののグルキャンには参加しなかった彼女ですが、今回はみんなとキャンプするのも案外楽しいものだな、という流れになっています。
それぞれの良さがあり、どちらがいいという訳ではないですが、いつもひとりで完結している彼女がこちらの楽しさも実感している様子にほっこりしてしまいます。
読んでいるとそのキャンプ地で美味しいごはんが食べたくなる飯テロ&キャンプテロ漫画『ゆるキャン△』。画風とタイトルからは想像できないガチさもあるところが魅力の作品です。
ぜひ作品片手に聖地を巡礼してみてはいかがでしょうか?