初心者にもおすすめな定番BL漫画7選!

更新:2021.11.7

BL漫画を読んでみたい! でも、何から読んだら良いのか分からない。そんな悩みを抱えている方は案外多いのではないでしょうか? 今回は「これだけは押さえておいて損なし!」という定番BL漫画をピックアップしてみました。

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BLとは、そもそも何なのか?

BLとは、B(ボーイズ)L(ラブ)の略で、男性同士の恋愛を扱った作品のこと。

最近では、ドラマのヒロインが愛読していたり、有名な芸能人が好きな作品として上げていたりするなど、昔と比べてアンダーグラウンド扱いをされることなく、比較的表舞台に出てきたように思われます。

そんなBL漫画ですが、現在世に出ているだけでも数千冊は安易に超えているのではないだろうかと思うほど、毎月何冊もの新しい作品が生み出されています。

それだけあると流石に、「どれが面白いの?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

実際には、自分に合ったBL漫画を発掘していくのが一番楽しめる方法なのだと思いますが、それでもこの世界に入りこむためのきっかけとなる作品が有ると無いとでは大分触れ方も変わってくるかと思われます。

そこで、今回は「これさえ読んでおけば損はしない」と言える、言わばBL漫画の参考書のような作品を5作品ご紹介していきます。

漫画編集部で少女漫画みたいな恋愛が繰り広げられるBL漫画

まずご紹介するのは、中村春菊作の少女漫画編集部を舞台とした『世界一初恋』。過去に劇場版も加えると三度アニメ化もしており、大人気連載中のシリーズ作品です。

何といっても、大変リアルな少女漫画編集部の仕事模様に思わず唖然としてしまいます。どうすれば漫画家に嫌な思いをさせずに修正をお願いできるかといったことから、入稿前の地獄のような修羅場風景など、とにかくリアルな仕事の現場を美麗イラストで知ることができ、楽しめるのです。

BL要素も一つのカップルだけに囚われず、複数のキャラクター達の個々の恋愛が描かれており、主人公となる小野寺律とその上司であり初恋の相手である高野政宗の2人をメインに、時折同じ編集部に所属している木佐翔太と現役美大生の雪名皇のカップルなども登場します。

登場人物を余すことなく見事に描き分けた恋愛模様は、読んでいてキュンキュンするものから、ちょっと切ないものまで様々です。
著者
中村 春菊
出版日
2008-07-01
こういった「一つの作品に複数のカップリングが存在する」BL作品は珍しいので、中には○○は好きだけど××は苦手……。なども出てくるかもしれません。

ですが、逆を言えば「自分が好きなタイプ」を探すきっかけにもできますので、ぜひ一度読んで頂きたいです。

超絶人気小説家と一つ屋根の下!定番BL漫画

次にご紹介するのは、先ほどの作品と同作者によって描かれた『純情ロマンチカ』です。こちらは『世界一初恋』より先に連載が開始され、その人気は衰えることなく連載も絶好調で続いています。

こちらも三度アニメ化されており、恐らくBL漫画を読んでいる方の中で知らない人はいないのでは、というほどメジャーな作品です。書店さんでも大々的に売り場展開をされていることが多いので、一度は見たことがあるのではないでしょうか?

内容は、大学生の高橋美咲が大学に通うために、兄の友人である人気小説家の宇佐見秋彦と同居をするうちに段々と恋愛感情を抱いていくようになり……と、言ってしまえばBLの王道的展開なのですが、本作の魅力はその流れを本当にじっくり時間をかけて行っていく、というところにあります。
著者
中村 春菊
出版日
本物の恋愛を見ているかのように、BL漫画では異例の巻数を通して本当にじれったく描かれた恋愛模様はドキドキなしには読めません。

また、こちらの作品も『世界一初恋』同様に「一つの作品に複数のカップリングが存在する」作品となっておりますので、一度で二度も三度も楽しめるところが魅力といえるでしょう。

『純情ロマンチカ』については<漫画『純情ロマンチカ』の登場人物徹底紹介!『純情エゴイスト』なども!>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。

不潔恐怖症というテーマに重きを置いた話題のBL漫画

次にご紹介するのは、宝井理人作の『テンカウント』です。

「極度の不潔恐怖症」を抱えた主人公の城谷忠臣と、精神内科に勤める臨床心理士の黒瀬陸が、治療を通してお互いの恋愛感情を深めていく……という少し重い題材を取り上げた大人気シリーズ作品です。

こちらの凄さは、その内容のリアルさもさることながら、「全国書店員が選んだおすすめBLコミック」第1位などの数多の賞を総なめにした経歴も話題の一つとなっています。

重い題材ということもあり、内容も非常に細かい部分まで調べて描かれているのです。

例えば、タイトルにもなっている「テンカウント」というのは、「不潔恐怖症を克服していくまでの10個の項目」を表しています。主人公がそれを一つずつ、陸と一緒に乗り越えていくというストーリー展開は、BL漫画でありながらその深さと重さに考えさせられる面が多々あるでしょう。
著者
宝井 理人
出版日
2014-03-29
少し難しい内容となっておりますので、大人向けな作品と言えるかもしれませんが、1巻ではBL漫画にしては珍しく性的な描写が極めて少ないのも良いポイントです。

本当に「不潔恐怖症」という題材に重きが置かれていますので、エッチなシーンにやや抵抗があるという方には一番おすすめできる作品です。

激ニブ会長のハートを射止めろ!

次にご紹介するのは、門地かおり作の『生徒会長に忠告』です。

イケメンの女たらしが、気がついたら全くタイプではない年上の男に惚れてしまって……という年下攻が鈍い受に奮闘するといった恋愛を描いたシリーズ作品です。

主人公の国斉裕三は、自分では気づいていないけれどどんな男でも虜にしてしまうといった天然たらしな個性を持った生徒会長。

そんな国斉に不覚にもハートを射抜かれてしまった、元女たらしのイケメン生徒会副会長の知賀泰広。彼が、超が5つほど付くほど鈍い国斉に、気持ちを知って欲しくて奮闘する姿がなんとも可愛らしく、思わず声援を送りながら読んでしまう作品です。
著者
門地 かおり
出版日
2005-09-30
主人公の「どんな男でも虜にしてしまう個性」というのが、なんともBLらしいBL展開と言えるので、そういった作品を求めている方にはとても良い作品。

また、話が進むにつれて国斉がヤキモチを妬くなど、BL好きに特に人気と言っても過言ではない展開なども登場しますので、そうした王道展開を望んでいる方はぜひ一度手に取って頂きたいです。

仲が悪いのにどうして構うの!?微笑ましいBL漫画

最後にご紹介する、楢崎壮太の『ねこねこダーリン』はケンカップル(喧嘩ばかりするカップル)を描いた作品です。

主人公の猫谷紗以は、後輩からは憧れの存在とされ、同級生からはとても信頼されるしっかり者の生活委員。

けれど、そんなほぼ完ぺきとも言える沙以にも苦手な存在は居て、それは昔は仲良しだった、ぶっきらぼうなイケメン幼馴染の善治……。

ある事件をきっかけに疎遠な仲となってしまった2人が、善治から沙以に近づいていくという少し不器用なやり方で仲を取り戻していくのです。ある意味で王道と言える展開ですが、善治のぶっきらぼうさゆえになかなか上手くいかないじれったさが新鮮なほんわか系BL漫画となっています。
著者
楢崎 壮太
出版日
2015-07-10
可愛らしい内容に加え、ケンカップルというピンポイントな層を狙ってくる作品ですので、そうした内容が好きな方にはたまらない物語です。

傷を抱えた男たちが惹かれあう主従関係BL

真誠会の若頭であり、真誠興業の社長も兼任する矢代は誰にも本音を話すことはありません。そんな彼のもとに、付き人兼用心棒として百目鬼がやってきます。

ドMで淫乱な矢代ですが、部下には手を出さないと決めていました。しかし、百目鬼の不思議な魅力に、次第に惹かれてしまいます。傷を抱えながら生きる2人の人生が交わったとき、新たな物語が幕を開けるのです。

著者
ヨネダ コウ
出版日
2013-01-30

元警察官で強面なヤクザ×キレイな顔のドMヤクザの、大人な雰囲気の漂うBL漫画で、全体を通してシリアスな空気に包まれています。

痛くてせつない表現やハードなエロシーンもあるなかで、矢代と百目鬼の心情描写は非常に繊細で、より際立って見えます。作者のヨネダコウが得意とする「繊細な心情描写」が存分に楽しめる作品と言えるでしょう。

歪な三角関係BL漫画

好きなものは、どんなものでも幼なじみのタケと共有してきた拾(ひろい)。それがたとえ「人間」であったとしても、拾の好意にずっと応え続けてきたタケ。拾に恋い焦がれ、彼と一緒にいたいがために、そんな二人を受け入れたミネ。 繊細なバランスで形作られていた三人の関係がそれぞれの想いのかすかな変化により、崩壊の兆しを見せていきます……。

著者
彩景でりこ
出版日
2013-09-17

三人のそれぞれの想いの変化が、痛いほど伝わってくる作品です。「愛する人が愛する人を愛する」という奇妙とも言える関係ですが、この三人の関係には確かな愛情があります。本作は心情描写も見どころの1つですが、3Pエッチも忘れてはいけません。作中の半分近くがエッチなシーンなので、濃厚エッチをガッツリと堪能することができます。特にミネの淫らな表情は必見です。

恋心、下心、独占欲、嫉妬、様々な感情が渦巻く三人の一癖も二癖もある「愛のかたち」を、ぜひ見てみてください。

初心者にもおすすめな定番BL漫画として「これだけは押さえておいて損なし!」と言える作品をご紹介していきましたが、どれも大人気の作品ですので一度手に取って頂けましたら嬉しいです。

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