2015年4月に京都アニメーション製作でアニメシリーズが始まった『響け! ユーフォニアム』。吹奏楽部の青春とは?そもそも「ユーフォニアム」って?アニメ映画公開に向け、原作である小説シリーズ全巻を魅力たっぷりに紹介します!
『涼宮ハルヒの憂鬱』『けいおん!』など、有名なアニメシリーズを手掛ける京都アニメーション制作会社、略して「京アニ」の名前をご存知ですか?
2015年4月より、春アニメとして京アニが放送を開始したのが、高校1年生の黄前久美子(おうまえくみこ)を主人公とした「吹奏楽部」の青春モノ、『響け! ユーフォニアム』です。著者は、まだ大学在学中にこの作品の原作小説を書き上げました。
文芸小説として書かれた原作はシリーズ全7巻(2017年7月現在)に渡っています。全7巻ときく大きなボリュームに聞こえるかもしれませんが、その分、アニメでは取り上げられなかった魅力がたっぷり詰まっているんです!今回は、この小説「響け! ユーフォニアムシリーズ」の魅力をたっぷりお届けします。
- 著者
- 武田 綾乃
- 出版日
- 2013-12-05
記念すべき第1巻、表紙の中央に立つ女の子が本作主人公の黄前久美子であり、彼女が抱えた金色の楽器が「ユーフォニアム」という金管楽器です。吹奏楽というのは基本的に、「金管楽器」「管楽器」「打楽器」で構成されます。
物語の舞台は、京都府にある北宇治高校。10年前は吹奏楽の強豪校だったこの高校も、主人公の久美子が入学した年にはかなり落ちぶれた緩い部活となっていました。その雰囲気にがっかりした久美子は、入学式の演奏を聴いた時点で入部意欲を無くしてしまいます。
しかし、高校に入学したての久美子を待っていたのは様々な出会いでした。自他ともに認める流されやすい性格の久美子は、仲間たちに背中を押され北宇治高校吹奏楽部へ入部し、物語は動き始めます。
吹奏楽部に入ったとき、最初の一大イベントと言えば楽器選びです。3年間苦楽を共にする楽器の選択において、「主旋律の演奏が多い楽器」を選ぶか、はたまた他のいわゆる「縁の下の力持ちタイプの楽器」を選ぶかは、今後の大きな分かれ目となります。そんな中久美子が選んだのは、小学校の頃から続けているユーフォニアムでした。
ユーフォニアムとは、金管楽器の中でも中低音に分類される楽器であり、一番の特徴は「柔らかな音色」です。音程も幅広く、トランペットのような高音楽器とチューバのような低音楽器の間をその柔らかな音色で取り持つような、吹奏楽では欠かせない楽器のと言えます。この楽器の魅力は本作で久美子の成長を通じ余すことなく描かれているので、経験者もそうでない方も是非チェックしてみてくださいね!
そしてユーフォニアムとの再会を果たした久美子を待っていたのは、物語のキーパーソンとも言える、同じユーフォニアム奏者で3年生の「田中あすか」でした。副部長でもある彼女は、「変な人」という印象を抱かせるほど明るく溌剌としていながらも、他の誰より理知的さや冷静さを持ち得た人物であり、部長と並んで「部の要」的な存在です。そんな彼女を指導者に持ち、久美子の吹奏楽部生活は始まっていきます。
久美子と同じ中学出身で幼馴染のトロンボーン奏者、塚本秀一。高校から楽器を始めた初心者のチューバ奏者、加藤葉月。中学校時代は強豪校の吹奏楽部だったコントラバス奏者の川島緑輝。そして、プロのトランペット奏者を父に持つ孤高の演奏家、高坂麗奈。この4人が1年の主な登場人物として久美子を支え、ときに競い合います。
この個性的な部員の集う吹奏楽部の顧問を務めるのは、4月から北宇治高校に所属することとなった新任音楽教師の滝昇。優しい印象を抱かせながらも、部活内では辛辣な言葉を使う厳しい指導をします。それにより、「楽しくやれたらそれでいい」という姿勢だった北宇治高校吹奏楽部は「全国大会」という目標に向けどんどん変わっていくのです。
学校生活ならではの、部活と学業の両立、部内オーディションで突きつけられる自分の技量、思春期の感情が交差する複雑な人間関係、それらを乗り越えた先の京都府大会で、久美子たちを待っている音楽の結果とは……。
友情、恋愛、思慕、嫉妬……規模の大きな部活だからこそ起きる複雑な人間模様に、感情移入をしてしまうキャラクターが必ず出てくると思います。読み進めていて、胸が苦しくなる場面もあるかもしれません。だからこそ、努力が報われるこの物語で、キャラクターが遂げる成長と成果を、あなたの目で見届けてあげてください!
「コンクールって、本当なんなんだろう」(『響け! ユーフォニアム2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』から引用)
2巻本編は、北宇治高校吹奏楽部2年、オーボエ奏者の物静かな少女「鎧塚みぞれ」の中学時代の回想から始まります。京都府大会で金賞を取り関西大会へ駒を進めることとなった北宇治高校吹奏楽部。関西大会までの練習期間にフォーカスを当てた本作は、タイトルに「いちばん熱い夏」と銘打った通り、短く濃密な夏が描き出されています。
- 著者
- 武田 綾乃
- 出版日
- 2015-03-05
1巻から変わらず1年の久美子が語り部をしながら、2年生の人間模様がメインで物語は進みます。これまで多く触れられなかった「北宇治高校吹奏楽部の2年生が少ない訳」、その訳を知ることができる一冊。2年生の主な登場人物は、オーボエ奏者の「鎧塚みぞれ」をはじめ、ユーフォニアム奏者の「中川夏紀」、トランペット奏者の「吉川優子」、本巻から新たに登場したフルート奏者の「傘木希美」の4人です。
ある日突然、夏紀の手を借りながら「吹奏楽部に戻らせてほしい」と顔を見せるようになった希美。彼女のフルート演奏において高い技術を持っていましたが、去年吹奏楽部を辞めた部員の一人だったのです。去年の3年生が現役で部活に参加していた頃は、やる気のある生徒が疎まれている空気が部を支配していました。実力も関係なく「3年だからソロ」「3年だからA選抜のメンバー」と決定され、やる気も実力もある1年や2年が報われることがない、そんな環境に反発したのが、希美をはじめとする当時1年生の部員だったのです。
対立は深まり、結果半数近くの1年生が退部を選択します。そのとき希美の退部を引き留めたのが、パートのリーダーだった田中あすかであり、「彼女に認められないなら部への復帰ができない」と希美がこだわる理由でした。北宇治にとって戦力になり得る技術を持ち、やる気も充分にある彼女に突き付ける田中あすかの選択は、「ノー」だったのです。
それがなぜなのか、希美から事情を聞いた久美子が奔走を決意したのと同じ頃、北宇治高校吹奏楽部で合宿が行われることになっていました。コンサートホールを貸し切った合宿では、朝から夜まで練習が行われるだけではなく、寝食まで部員と共にします。疲れ切った身体にも修学旅行のような高揚感は訪れ、眠れない夜に久美子は、みぞれやあすか、優子や夏紀と、それぞれの胸の内を語り合うシーンは、本作の見どころのひとつです。
合宿が続くなか、滝の知り合いとして呼ばれ、吹奏楽部を指導した人物により、「オーボエソロがつまらない」という指摘を受けます。そしてそのオーボエの演奏こそが、みぞれと希美が抱え、夏紀や優子、あすかが憂慮していた問題だったのです。
「コンクールは好き?」と、本巻の冒頭で希美に問いかけられるみぞれ。彼女は、本来自由であるべき音楽に評価を付け、優劣を決めるコンクール制度に疑問を持っていました。技巧が全てではないと言えど、金賞を取る学校があるからには銀賞や銅賞という評価を受ける学校もあり、みぞれや希美、優子には中学時代にその現実を受け止めてきた過去があります。
金賞を取るためにはいい音楽を奏でなければいけない、では、いい音楽とはいったい何なのか?何のために吹けばいい音楽に近付けるのか?「自身の演奏」を磨こうとするほど、自身の演奏に不安を感じるジレンマ。誰よりも早く部活に来て黙々と練習を重ねるみぞれが楽器を吹く理由は、「コンクールのため」でもなんでもなく、「希美に嫌われないため」だったのです。
自分を吹奏楽に誘ってくれた希美、物静かで無口な自分と反対に明るく元気で皆に優しい希美、大好きな希美。オーボエを辞めてしまったら、下手になってしまったら、希美と自分を繋ぎとめるものがなくなってします、そう思い込んでいたためにみぞれは、誰よりも練習し、技術を磨いてきたのです。
しかしそんなみぞれの気持ちとは裏腹に、希美は一度部活を辞めています。みぞれと希美の二人を再会させるのは、みぞれのメンタルに良くない(=部に1人しかいないオーボエ奏者が吹けなくなったらコンクール出場に支障をきたす)とあすかは判断し、希美の復帰に「ノー」と言い渡したのです。
コンクール直前、奔走を重ねた夏紀や優子、久美子のおかげがあってか、みぞれは希美に抱いていたわだかまりを解消し、それを認めたあすかも希美の復帰を認め、夏を乗り越えた北宇治高校は関西大会へと挑みます。
全国大会常連の学校も名前を並べる中、それぞれが必死に磨いた技術で楽器を鳴らし、「全国大会へ進むため」響かせた渾身の演奏がどのような結果をもたらしたのか、「コンクールは好き?」と訊かれたみぞれが最後に出したその答えと共に北宇治の演奏を楽しんでみてください。
第3巻となる本巻は、主人公の久美子が1年生としておくる最後の長編小説になります。関西大会を越え、ついに全国大会への切符を掴んだ北宇治高校吹奏楽部。その要であった「田中あすか」が描かれた物語です。
「特別」という言葉が、本作に頻繁に登場します。「アタシはさ、特別になりたい」と麗奈が1巻では語り、読み進めるうちには誰もが「あすかは特別」と口にしています。彼らのいう「特別」とは、いったいなんなのでしょうか?
- 著者
- 武田 綾乃
- 出版日
- 2015-04-04
ユーフォニアム奏者で3年生の田中あすかは、去年までやる気がなかった北宇治高校吹奏楽部のような状況でも、黙々と楽器を吹き続けてきた人物です。幾度も久美子に助言をしたり、場の空気を和ませたりしてきたあすかですが、その行動は時折ひどく利己的で、他人に対し事務的に接しているようにも見えました。本巻では、そんな彼女にフォーカスが当たります。
高校3年生になって避けられないのは他でもない「進路」の話です。北宇治高校は大学に進む生徒も少なくなく、大学受験を控える生徒にとって、部活との両立は深刻な悩みでした。あすかも例外ではなく、全国大会を控えた吹奏楽部員の間で「田中あすかが部活を辞める」という噂が流れます。2学期が始まった北宇治高校の職員室に、あすかの母親が退部届を持っておしかけてきたのです。
「進学のために部活は足枷でしかない」という言い分で、顧問の滝や教頭に怒鳴りつけるあすかの母。「退部はあすかの意志ではない」と滝は毅然と拒否するも、その日から部活を休みがちになるあすかに、部員たちは不安を抱きます。誰よりも頼りになる副部長の不在……、部の要を失った打撃は、同じ楽器を担当する久美子にも強くのしかかってきました。
しかし北宇治高校は、今年1年間だけで弱小高校から全国大会出場の切符を掴むまでに進化をしていました。その変化は技術だけではなく部員それぞれのメンタルにも及び、部長の小笠原晴香の力強い鼓舞により「あすかが戻ってきたときに安心できる部活にしよう」と不安は決心へと変わります。もちろん不安が解消された訳ではありませんが、「自分のできることを精一杯する」と思えるまでに成長した吹奏楽部が、「特別」ではなかったあすかを支えるために一丸となっていくのです。
徐々に明かされるあすかと家族の関係や、あすかが全国に行きたい理由。それを久美子に語ってなお、「全国大会を前にこんなふうに部活を不安にさせた自分に復帰の権利はない」と、あすかは吹奏楽部と距離を置こうとします。そんなあすかに、流されやすく気弱だった久美子が告げた想いとは?
弱小だった北宇治高校吹奏楽部の目を見張る成長と、流されやすい性格だった久美子の変化がハッキリと分かる物語の山場、そして最後に明かされるタイトルの意味に胸が熱くなること必然です!
全国大会を迎えた北宇治のまさに「雄姿」が描かれた第3巻。キャラクターそれぞれの成長や、強い想いのこもった台詞などに注目しながら読んでみてください。
2015年6月に発売となった『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のヒミツの話』は、メンバー同士のやり取りを中心に描かれた短編集です。本編ではなかなか語られなかった「恋愛」にまつわる話も多く、まさにキャラクター間でしか知り得ない「ヒミツの話」が数多く掲載されています。
- 著者
- 武田 綾乃
- 出版日
- 2015-05-25
本編が大会に向けた北宇治を中心に描かれていた分本巻はややコミカルで、本編では知り得なかった関係や景色がたくさん描かれています。
葉月が秀一に恋をしたシーンや、お祭りで話した会話。「受験」を理由に部活を辞めた3年生の葵が見た、あすかという人物。希美が部活を辞めた日のみぞれのこと。そして、北宇治高校文化祭のできごと。短編集のためサラリと読めてしまうのに、くすりと笑える会話だったり、胸を締め付ける心情描写であったり、読後の満足感と北宇治へのさらなる愛おしさが得られること間違いなしの1冊です!
時系列で短編がまとめられているので、本編を読み進めながら合間合間にスピンオフとして読む楽しみ方もアリかもしれません。
2016年10月に公式ガイドブックとして発刊された『響け! ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌』。短編2作に加え、著者1万字インタビューや吹奏楽に関する用語集、楽器紹介や「吹部のハローワーク」と称した実際に吹奏楽経験を活かし働いている方へのインタビューが載っています。
- 著者
- 出版日
- 2016-10-06
短編2作は、いずれも田中あすかを始めとする3年生引退後の北宇治の様子が描かれています。2月に行われる定期演奏会に向けた練習風景と、3月に行われる立華との合同演奏会に向けた2作です。
3年生の引退後、部長に優子を、副部長に夏紀を迎えて新体制となった北宇治と、まだ1年とはいえみぞれの補佐として「定期演奏会係」に選ばれた久美子。演奏会の曲目や演出に悩みながらも、部員それぞれが自身の楽器に抱いている想いなどに触れ、一大イベントの成功のために奔走するストーリーです。
引退したからと言って3年生が全く出て来ない訳ではありません。久美子へのアドバイス役として、今作でも田中あすかは颯爽と登場し華麗に存在感を残しています。3年生ファンも必見の短編ですよ!
続く短編2作目は、久美子の同級生であり親友の高坂麗奈との関係が深く描かれたストーリーです。1年生のみならず、先輩を含めても「一番上手い」という評価を誰にも渡さなかった麗奈。トランペットとユーフォニアムのソリ(ソロではなく2~3人で行われる主旋律の演奏をソリと呼びます)を「私が麗奈と吹きたい。」、麗奈にどこか引け目を感じていた久美子が、そう強く想えるようになるまでのストーリーです。
後編には著者インタビューをはじめとする「響け! ユーフォニアム」シリーズの濃い製作話が載っており、アニメシリーズ製作陣からのメッセージは、原作ファンだけではなくアニメファンも必読の1冊と言えるのではないでしょうか。
本作は、シリーズ本編の主人公である久美子の、中学時代の同級生「佐々木梓」が進学した立華高校吹奏楽部の物語です。立華高校吹奏楽部は、北宇治高校と違い、「マーチング」という楽器を演奏しながら隊列を組んだり躍ったりと、「動きで魅せるパフォーマンス」に力を入れています。
その実力は全国大会恒例の強豪校として全国にとどろいており、「立華でマーチングをするため」と京都府以外からの入学してくる者も多く、梓もそんな立華のパフォーマンスに心を奪われ入学をした一人です。
- 著者
- 武田 綾乃
- 出版日
- 2016-08-04
全国常連と言っても、誰しも入学したときから全国大会に行ける実力を備えているわけではもちろんありません。入学した1年生が2年・3年に引けを取らず全国レベルの演者になるまでの先輩からの厳しい指導と練習風景がまず力強い描写で書かれます。
また、「上手ければ学年関係なくレギュラーメンバーに選ぶ」と顧問が言っている通り、実力に学年は関係ありません。厳しい指導で成長した1年生が、2年生や3年生を抜きレギュラーメンバーに選ばれるのが当たり前の立華の風潮、梓もその実力でトロンボーンのレギュラーメンバーに選ばれます。
幼い頃に両親が離婚し、母親一人に育てられた梓。「心配をかけさせたくない」という思いで昔からしっかりした子として育った梓は、人当たりもよく誰とでも仲良くできる、いわゆる優等生な女の子でした。しかし、そんな子も完璧ではなく、同級生で楽器初心者の名瀬あみかに「頼られることで自身の気持ちを保っている」という隠れた事実を、同じく1年生の戸川志保に指摘をされます。
梓から自立することを選んだあみかと同じように、対等な友人として適切な距離を保っているつもりでも「あみかを拒絶して見える」と言われた梓。そんな梓が思い出すのは、中学時代に仲の良かった柊木芹菜の存在でした。一匹狼で誰にでも噛みついていた芹菜と仲良くなった梓は、芹菜が周りの人に心を開くにつれ段々と距離を取っていき、そんな梓の態度に怒った芹菜と仲違いをしてしまっていました。
心から尊敬をしていた3年の先輩である瀬崎未来の心遣いにより、梓の心は優しくほぐされ、あみかや芹菜と向き合い、周りに頼ることを徐々に覚えていきます。群像劇であった北宇治と違い、一貫して「佐々木梓」を語るこの物語は、「好き」という気持ちの難しさを描くと共に梓の成長や感情の動きをずっしりと感じることのできる青春物語です。
先輩から後輩への指導には全国レベルだからこその厳しい言葉があり、特に副部長の小山桃花からあみかへ告げられる数々の指導は、きっと大人でも目を背けたくなるような厳しさと現実に満ちています。それでも落ちこぼれず着いていきたいと泣きながら練習を重ねる彼女たちを待っている全国大会の結果とは……。
それを読者が知る頃には、立華の濃いメンバーの魅力とみずみずしい青春に心を奪われていること間違いなしの2冊です!
丁寧に描かれた物語は、吹奏楽部経験者でなくても胸を熱くすること間違いなしです。登場人物も多く、ここでは書ききれないキャラクターごとのエピソードも、読んだ人の心をくすぐってくれるリアリティと優しさに満ちています。2017年9月に公開となる劇場版を機に、とっておきの青春を感じてみてはいかがでしょうか。