おがきちかのおすすめ漫画5選!代表作『Landreaall』など

更新:2017.7.14

おがきちかは、ファンタジーを中心に作品を発表している、女性漫画家。15年以上もの間連載が続く『Landreaall』は、特に多くの読者からの支持を得ています。ここではおがきちかの魅力が満載の、おすすめ漫画5作品をご紹介いたします。

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おがきちかとは

おがきちかは1973年生まれの女性漫画家です。おがきちか名義のほか、同人漫画家花丸木リカとして、男性向けの同人誌を作成。蝶楽(ちょうがく)名義で、ボーイズラブ漫画や、挿絵などを手掛けています。武蔵野美術大学映像学科の出身で、在学時より友人で漫画家の斎藤岬のアシスタントなどをしていました。

商業誌デビュー後も名義を使い分けていましたが、青年誌「ヤングキングアワーズライト」に作品を掲載しはじめた頃から、おがきちか名義に。以降、短編などを発表していましたが、2002年に月間漫画誌「コミックZERO-SUM」にて『Landreaall』の連載を開始、人気を不動のものにしました。

おがきちか作品の魅力は、世界観がしっかりと構築されているところです。ファンタジーだけど浮いたところはなく、日常生活の中に文化的背景などが垣間見られます。また物語を展開するうえでの伏線の張り方が秀逸。何気ないエピソードが物語にとって重要なキーワードになるなど、読み込み要素が多いのも特徴です。

王位の行方は?おがきちかの王道ファンタジー決定版!

国があるところにはそれを治める長がいます。ファンタジー世界では大概が王国であり、国を治める王が登場するもの。国の存亡をかけた物語になるのであれば、王位継承権を持つ王の子であったり、貴族の子息なども登場し、物語を盛り上げます。ファンタジー世界において、国家は物語の土台のひとつとなるのです。

『Landreaall』(ランドリオール)は、竜や魔法が存在する、架空の世界を舞台としたファンタジー漫画。数多くの国があるなか十数年前までは王制だったアトルニア王国は、クーデターにより王が失墜し、不在の状態が続いています。議会が正常に機能し、復興は進んでいるように見えますが、水面下では貴族間の争いなど、時勢は少々不安定なところがありました。

著者
おがき ちか
出版日
2003-03-26

本作の主人公は、そんなアトルニア王国のエスカリープ領公子である、DX・ルッカフォート(ディクスン・ノクト・ルッカフォート)。妹のイオンや、護衛役の六甲とともに、彼が成長する姿が描かれています。物語冒頭では、恋をした相手を救うために竜退治を決意したDXと、行動を共にすることになったイオンたちとの珍道中が中心。領外のものと関わるようになり世界の大きさを知ったDXたちが、国を治めることや王の役割などを徐々に知っていきます。

辺境領主の子息という立場なのに王位継承権は第4位というDXは、無自覚な重度のシスコンで、偉ぶったところのない飄々とした性格。武闘派で姫らしさがないイオンや、有能なのに振り回されがちな六甲など、周りのキャラクターはとにかく個性的です。そんな彼らの日常生活がメインですが、そこに国家の問題という大きな要素が絡み、様々な事件や謎が登場することになります。

どこか緩い雰囲気はありつつも、決めるところはビシッと決めるDXは、実は類まれなるハイスペックな能力とカリスマ性の持ち主。そんな彼を理解し、支えるキャラクターのやり取りに、夢中になってしまいます。王を持たぬ王国での、少年たちの成長譚をお楽しみください。

悪魔と契約した美しき女剣士の旅の行方は

ファンタジー漫画に欠かせない要素といえば、旅。ご紹介する『エビアンワンダー』も、旅を描いた作品です。ちなみに『エビアンワンダー』と『エビアンワンダーREACT』は、掲載誌が変わったためタイトルが変更になっていますが、続きモノとなっています。

両親に極寒の山中に放置されたフレデリカは、そこで悪魔のペイシェントと遭遇。そして家族の存在を願い、自分の命と引き換えに悪魔と契約するのです。

著者
おがき ちか
出版日
2005-11-25

悪魔と契約した者は銀符と呼ばれる存在となり、悪しき魂を狩って地獄のエネルギーとします。契約により、悪魔に対する大きな負債を抱えたフレデリカは、弟のハウリィとともに悪しき魂を狩る旅をすることに。その旅先で様々な人と出会い、悪人を狩りながら旅を続けていきます。

美貌の女剣士と頼りなげな弟が悪人を狩る物語ですが、家族漫画としての側面も持ち合わせています。実の姉弟ではないものの、フレデリカとハウリィの絆は本物。フレデリカは弟に対する気遣いをもっている半面、悪人に対峙するときには容赦ありません。毎回正論をぶつけ、悪人を一刀両断していく姿に、気分がスカッとします。

物語の果てにフレデリカの旅は終演を迎えるのですが、その終わり方はかなり意外なもの。随所に張られた伏線を確認すると納得の最終話だけに、おがきちかのストーリーテラーぶりが際立ちます。物語の意外な展開も楽しみつつ、どっぷりと世界観に浸れる良質のファンタジー作品です。

侍×吸血鬼!?おがきちかが描く江戸が舞台の貧乏吸血鬼ライフ!

徳川家康が天下分け目の関ケ原を制し、江戸に幕府をひらいたのが1603年のこと。それ以降、徳川家15代の将軍が天下泰平の世を築き、260年もの長い間、大きな争いが起こることなく時が過ぎました。しかし、江戸幕府は鎖国していたため、独自文化は発展しても、海外の人の出入りは限られています。特に西洋の人は、当時は怪物のように思われていたようです。

日本には独自の妖怪と呼ばれる存在がいますが、西洋ではモンスターと呼ばれる類のものが存在します。その中のひとつが吸血鬼。人間の血を主食とし、太陽の光やニンニク、銀の武器や十字架を苦手としています。西洋では様々な作品に登場する吸血鬼ですが、日本の歴史ものにはあまり登場しません。その常識を覆したのが『侍ばんぱいや』です。

著者
おがきちか
出版日
2011-05-19

江戸時代後期、貧乏長屋に1人の侍が住んでいました。名前は黒羽冬馬。かつて吸血鬼だったカムラに血を吸われたことで自身も吸血鬼になってしまった冬馬は、大好きな処女の血を求め、江戸の闇に潜みながら日々を過ごしています。

しかし、処女の血は大変貴重なもの。食事的な意味で大事にいただこうとしていたところ、横から別の意味で奪われてしまうなど、冬馬の食事は前途多難です。さらに吸血鬼を滅ぼそうとする幕府の祓魔衆が現れるなど、平和な日常とはいきません。

基本的にはギャグテイストで、冬馬の吸血鬼ライフが描かれます。吸血鬼と言えば少々セクシーな雰囲気ですが、本作でもエロティック成分を内蔵。笑っている最中に艶っぽい描写が出てくると、ドキッとしてしまいます。ちょっとしたパロディ要素もある、クスッと笑えるお江戸の吸血鬼ライフ、新感覚の和風ファンタジーです。

おがきちかの恋愛観が炸裂!ラブコメ短編集

人間は多種多様ですが、基本的な感情の動きは皆がもっているもの。誰かに恋し、愛する心も、誰しも持ち合わせているのです。恋愛観というのは個々によって違いますが、漫画では欠かせない要素のひとつ。今日もどこかの作品で、数多の恋物語が紡がれています。

おがきちかのラブコメがこれでもかというほど楽しめるのが『ハニコイ―おがきちか短編集』です。「仔羊は迷わない。」「スーパーウール100%」「恋屋15-フィフティーン-」「エアー マイ ラブ」「ペットレーダー」と表題作である「ハニー・クレイ・マイハニー」の6編を収録。それぞれ作品のテイストが違うため、1冊で何度も美味しい短編集になっています。

著者
おがき ちか
出版日
2012-06-25

タイトルは『ハニコイ』とキャッチ―ですが、表題作の「ハニー・クレイ・マイハニー」はまさかの埴輪の物語。遺跡から出土した埴輪が可愛い女の子に変身するという、王道を踏襲しながら、なぜそこなのだとツッコミを入れざるを得ないラブコメディが展開されます。

他の5作品もクセが強く、短編ならではの普通ではない設定や物語の展開が光ります。「仔羊は迷わない。」は、クリスマスという恋愛イベントの日にもかかわらず、サンタクロース相手に格闘家として戦いを挑み続ける少女の物語。サンタクロースの独自設定はもちろん、恋愛要素でもニヤリとさせてくれるのです。

とにかく女の子が可愛らしく、相手役となる男が羨ましくなるほど。会話の絶妙な間や、セリフの言い回しでも、読者の心をがっちりつかんでくれます。様々なおがきちかラブコメが楽しめる短編集、ちょっと笑えて圧倒的幸福感に包まれる物語たちをお楽しみください。

目的は婚活?乙女勇者が奮闘するおがきちかのラブコメディ!

年頃の女性の目標のひとつと言えば、結婚。しかし、結婚をするための活動、いわゆる婚活は、なにも現実の男女ばかりが尽力しているわけではありません。

『パルパル&ロケッタ』は、おがきちかお得意の、ファンタジー世界を舞台とした作品です。竜と戦う女勇者が登場するなど、正統派なファンタジー作品のにおいがしますが、本題は勇者の冒険ではありません。物語はもっと身近で、人によっては深刻な問題を取り扱っているのです。

著者
おがきちか
出版日
2015-05-30

女勇者、パルパルティーナは大きな胸が特徴的な、完璧なプロポーションの持ち主。強いけれど頭はあまりよくはない彼女には、玉の輿に乗るという大きな野望がありました。モンスターに連れ去られた王子を助け続ける日々でしたが、なかなか出会いに恵まれません。

そんなある日パルパルティーナは、恋人がいない若い王子を竜から助けます。しかし彼は、かなりのぽっちゃり系。竜にぽよぽよに太らされた王子、スピアンをダイエットさせるためにやせ薬を探すなど、パルパルティーナの奮闘が始まります。

なんとか玉の輿に乗ろうとする、パルパルティーナの奮闘を描いたラブコメディです。自分の目的に忠実で暴走気味なパルパルティーナが可愛らしく、その奮闘っぷりを応援しながらも、ついつい笑ってしまいます。相手役の王子は、ロマンスにはあまり登場しないタイプの、ぽっちゃり系。おがきちかの、ふくよか男子に対する愛情をひしひしと感じることができます。ちょっとお色気成分がありつつも、ゆるく笑って楽しめる作品です。

おがきちか作品は、物語の展開も、設定も、王道をたどりながらも横道を逸れていく独自性を持っています。セリフの言い回しも独特であり、おがき節に魅せられるファンも多数。大地にしっかりと足をつけた世界観と、軽妙なやり取りがクセになる、噛めば噛むほど味の出る作品ばかりが揃っています。

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