オバマを知る本おすすめ5選!アメリカ史上初の黒人大統領

更新:2021.11.7

アメリカの政治において前例のない、黒人としての大統領就任という偉業を成し遂げたオバマ。今回は彼の決して順風満帆ではなかった人生や、彼の信念やその優しい心を知ることの出来る本を紹介します。

ブックカルテ リンク

黒人として初めての大統領に就任したバラク・オバマとは

バラク・フセイン・オバマ2世は、1961年にハワイ州ホノルルにて、白人の母とケニアのルオ族の父との間に生まれます。

オバマは、ケニアの政治家として有望視されていた父の影響によって、少年時代から学ぶことの大切さを覚え、その勤勉な学習態度により大変評価された少年でした。しかし、肌の色の違う父に対する周囲の反応や態度に違和感を覚えていたのです。

その後も元来のまじめな性格で高校、大学と勉強を続け、幼いころ感じた父への、そして肌の色の違う自分への周囲の態度、つまりは有色人種への差別をなくそうという強い決意を胸に抱き、人種による貧困の問題をなくすために活動する人権派弁護士として頭角をあらわしていきました。

そしてその活動は政治へと舞台を移し、2004年にアフリカ系として史上5人目の快挙となる上院議員への当選を果たします。その後も上院の中心人物としてヨーロッパ問題の小委員会議長などの大役を務め、2008年、ついに黒人として史上初のアメリカ合衆国大統領に就任しました。

この有色人種の大統領就任という前例を見ない偉業は、全ての人は平等という信念のもと、差別のない世界を目指すオバマの大きな功績として、世界中から称賛されました。

完璧な人間ではなかった。だからこそ知っていること。

アメリカ大統領とはどのような人物がなるのでしょうか?きっと「幼少期から英才教育を施され、間違ったことは決して行わず、誰からも素晴らしいと称賛される人物がなる」と想像してしまいまいそうですが、本書を読めば、決してそんなことはない、と知ることができるでしょう。

本書では、彼の幼少期の出来事や世間への疑問、有色人種の政治家として成功していくまでの困難な道のりを自ら綴っています。自分を支えてくれた母や、自らを後押ししてくれた支持者への感謝の言葉であふれてた一冊です。

著者
バラク・オバマ
出版日
2007-12-14

有色人種として生活していく上で、目に見えないながらも彼が感じた様々な人種差別。

そして、そんな差別に怒り狂い、時には失望し、コカインや大麻など間違った方向へと進みそうになってしまった過去があります。それらを断ち切って自らが求める未来へと突き進んでいく日々を、隠すことなく書き綴ったその内容からは、元大統領という素晴らしい人物でありながら、どこか私たちと同じ人間であると思えるような親近感を抱くことができるでしょう。

自伝という形式ではありますが、人生におけるあらゆる大切なことを自らを例に紹介したその内容は、ただ読むというだけではなく、読者の人生においても参考にできるようなことばかりです。

オバマ大統領として為すべきことへの決意

人種大国であるからこそ、問題になる人種や宗教による分裂、そして、それをいいことに人種差別や宗教戦争を助長するような政策を繰り返す政治家など、アメリカ内部の問題は尽きません。

そんな様々な問題と、それに対する解決策を、彼なりに書き綴っているのが本書です。黒人として政治に参加する立場であるからこそ、彼が感じることの出来たアメリカの姿を書き記しています。

著者
バラク・オバマ
出版日
2007-12-14

この本は彼が大統領への出馬を表明する前年に出版されており、一種の政治アピールの為のように思えます。しかし、巻末にある

「わたしの心はこの国への愛に満ちている。」(『合衆国再生-大いなる希望を抱いて』より引用)

という一文の通り、その問題定義の全てが主張的ではなく、誰しもがもっていた思いや、当たり前になって気に止めていなかったこと事柄を、改めて語りかけてくれます。

この本からは、誰でも読みやすく、政治や社会情勢について分かりやすく知ることが出来るでしょう。

誰よりも平和を願うバラク・オバマの選択

2008年、大統領に就任したオバマは、前大統領であるブッシュ政権の時代から続く世界各地でのテロ行為により、世間を不安に陥れていたアフガニスタンとの戦争を、政権の最重要課題に挙げました。

平和を愛するオバマ大統領が、どのような思いで、いかなる戦略でこの戦争を決意し戦いを始めたか。そんな内容を綿密な取材と数々の事例資料を基に書きあげ、全米ナンバーワンベストセラーに輝いたのが本書です。

著者
ボブ・ウッドワード
出版日
2011-06-18

米国を代表するジャーナリストである著者が独自に調べ上げた様々な事実は、どれも生々しく、テロ組織であるアルカイダはどのようにアメリカに入国しているか、更には現在の各国の核保有状況など、衝撃的な内容が多く載せられています。

「壁ぶつけ。柔らかい壁面に、被拘禁者を2~30回ぶつける。」(『オバマの戦争』より引用)

上記は、戦争に関する描写の一文です。その内容はあまりに生々しく、息をつかせぬほどの緊張感の連続で、読み終えた後には思わず、読み終えられたことにホッとしてしまいます。

そんな戦争という惨劇のリアルに真正面から立ち向かうオバマ大統領の毅然とした態度は、とてもかっこよく、自らの価値観について深く考えさせられてしまう一冊です。

世界平和を目指したオバマの広島訪問

2016年7月、オバマ大統領はアメリカの現職大統領としては初めて広島の地を訪れ、観衆の前で演説を行いました。原爆を投下した当事者であるアメリカの代表者として、様々な悲劇の傷跡が今も残る広島の地を訪れるという事は決して簡単な事ではありません。

しかし、平和を愛し、戦争や核兵器の無い世の中を誰よりも願ったオバマ大統領は、周囲の反対を押しのけながら、今後の歴史に残るであろう前例のない訪問を実現させました。

本書ではそんな広島訪問を背景に、政治的・経済的に交流を重ねる日本とアメリカの外交関係について書かれています。

著者
吉野 直也
出版日
2016-08-05

「厳しい時間制約はありましたが、戦後71年を経て米国の現職大統領が被爆地広島の地を訪問したことの意義は大変大きいと思います。」(『「核なき世界」の終着点 オバマ 対日外交の深層』より引用)

と、岸田文雄外相のインタビューにある通り、とても大きな意味のあったアメリカ大統領の広島訪問です。

しかし、2016年のこの訪問に限らず、他国との外交というものは様々な思惑が交錯し、行動一つで社会情勢が一気に変わってしまうほどの力を持っており、歴代大統領が広島を訪問できなかったのもそんな社会情勢に妨害されてしまっていたためでした。

そんな圧力を振り払い広島訪問を成し遂げたオバマ大統領の功績や、その背後で起き続けていた様々な妨害、そしてこの出来事が今後の日米関係にもたらす影響を、当事者によるリアルに表現を交えながら紹介しています。この本からは、とても深く、単純ではない国家間のリアルを感じながら平和についてじっくり考えることができるでしょう。

巻末には、オバマ大統領が広島で行った演説の全文が記載されています。全てを読み終えた後改めて演説を読み返してみると、彼がいかに平和を願い、様々な困難を振り払って広島に来日したのか感じることが出来るはずです。是非、本書を手にとってみて下さい。

オバマが送るメッセージ「誰もが可能性を秘めている」

オバマの願い、それは平和な世の中や人種差別の撤廃はもちろんのこと、全ての人が夢と可能性を持てる世の中を作っていくことでした。

本書は、そんな彼の願いを自らの最愛の二人の娘へと伝えるために書かれた絵本であり、その文章一つ一つが愛情に満ち溢れています。世界中の子どもたちはもちろん、ビジネスマンや経営者の方にも、行き詰ったときに何度も読み返す本として選ばれることの多い一冊です。

著者
バラク オバマ
出版日
2011-07-06

「しってるかい? きみたちは ゆうかんに なれる、ってことを。」
(『きみたちにおくるうた-むすめたちへの手紙』より引用)

アメリカ国内で、まだ階級制度ともいえるほどの過激な人種差別が行われていた時代に、幾多の差別や妨害を乗り越え、黒人として史上初めてのメジャーリーガーという夢を叶えた人物、ジャッキー・ロビンソンの話から本編は始まります。

アインシュタインやリンカーン大統領など、様々な分野において、世界中で常識を打ち破るような功績を成し遂げた13人の人物を例に挙げ、夢を持つことの大切さ、人間が持つ可能性について、優しく語られているのです。

全ての人には無限の可能性があり、自らの努力次第でどんなことでも可能になる。と伝えてくれるこの本は、小さいお子様にも、忙しい毎日の中で夢を忘れてしまった方にも、自らを振り返る意味で一度読んでほしいと思える絵本です。

このように、アメリカ初の黒人大統領としての名声が多いオバマですが、実はその心は誰よりも優しく思いやりに溢れ、その偉業を差し置いたとしても素晴らしい人物であることに疑いはありません。今回ご紹介した本を手に取り、その考えや優しい言葉に触れることで明日への活力にしていただけたらと思い、これらの本をご紹介させていただきました。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
もっと見る もっと見る