美少年たちがおくるおすすめBL漫画を紹介していきます。その魅力は年齢差ゆえの葛藤だったり、結ばれるまでの過程を丁寧に描くストーリ性の高さにあります。また思春期特有のもどかしさや甘酸っぱさが堪能できる作品もご紹介していきます。
社会人になって数年しか経っていないのに、すでに人生に疲れてしまった佐倉光。そんな彼はある日、不良に絡まれているアサヒという少年を救います。アサヒは、完全会員制の「少年ナイトクラブ」でキャストとして働いていました。
店へ案内された光は、最初は戸惑いましたが、アサヒと交流を深め楽しいひと時を過ごします。その後、お礼を言って帰ろうとする光の唇を、何の前触れもなくアサヒが奪ったのです。驚いたものの、それがきっかけでアサヒのことが気になって仕方がなくなった光は、少年ナイトクラブに通います。
- 著者
- ととふみ
- 出版日
- 2016-10-15
物語が進むにつれて、アサヒの過去や、現在抱えている問題がだんだんと明らかになっていきます。そこにはアサヒが光に好意を持ったきっかけも描かれているので、胸キュン必至ポイントです。様々なできごとを通じてアサヒに好意を寄せるも自分の気持ちを抑えようとしてしまう光と、そんな光を素直に想い続けるアサヒはとても対照的に見えます。
なんといっても1番の見どころは、アサヒのかわいすぎるバーテン服姿と、光のことを好きだとひしひしと伝わってくる表情です。『少年ナイトクラブ』で、あなたも美少年に癒されてみませんか?
主人公、千紘の結婚する予定だった姉が、他に好きな人がいるからと行方をくらませたところから話は始まります。そして姉の婚約者だったなつきが諸事情により実家に戻ることができないからと、千紘がいる家に居候をすることになったのです。
なつきは千紘の家業をよく手伝ってくれる好青年ですが、そんな彼に千紘は翻弄されっぱなし。あの手この手でいたずらをされてしまいます。
- 著者
- さり
- 出版日
- 2016-02-19
年上としての余裕を崩さない「義兄になるはずだった色気溢れるお兄さん」と、その言動のひとつひとつが気になって仕方ない「義弟になるはずだった男子高校生」の関係性に変化が起きる後半は、特に目が離せません。なつきの可愛いところや、千紘の真剣な姿、そしてそれに感化される姉を見ることができます。
恋愛と、それを取り巻く家族の物語であり、主人公が自分の生きる道を模索するお話でもあります。かわいい絵のタッチも相まって、読んでいて思わず笑みがこぼれてしまう作品です。
家庭教師をすることになった真本は、バイト先の家で出会った健太郎に既視感を覚えます。健太郎は紛れもなく、5年前に自分が襲った少年と同一人物でした。
健太郎は当時のことを覚えていない様子でしたが、真本は過去に自分がやったことを思い出して後悔の念にかられます。
キミに眠る俺の罪
2017年01月30日
そんな折、真本は、よい点が取れたからごほうびがほしいと、健太郎からキスをねだられます。もう二度とあんな過ちは犯さないと決めていた真本ですが、健太郎のあまりにかわいらしい姿に手を出してしまい……それから2人は、勉強した後に行為に及ぶようになるのでした。
真本は恋もバイトも好調で幸せいっぱい。しかしある日、先生が初めてじゃないという健太郎の言葉で、彼が5年前のできごとを覚えていると直感し、大きな衝撃を受けます。
おにショタと家庭教師ネタの両方が好きな人は楽しめること間違いなし。そして健太郎の言葉を受けた後の真本の言動も要チェックです。
倉田が仕事先の離島で出会ったのは、少年・合。一緒に過ごすうちに、合の中には倉田を慕う気持ちが芽生えていきます。2人は徐々に惹かれあい、やがて体を重ねるような関係になります。
合は倉田に会えるのを毎日楽しみにしていたのですが、そんな時に倉田が合に告げたのは、とても残酷な言葉でした……。
- 著者
- つくも号
- 出版日
- 2016-10-14
離島という舞台設定を生かしたストーリーと、それを鮮やかに描く絵のクオリティの高さが素晴らしい作品です。リアルな少年と青年、そしてその2人が交わるシーンに、BL好きはおもわず目を見張ってしまうでしょう。
表題作「最果てのアムリタ」のほかに「君、恋しと言はば」「エンドレス☆エンダーズ」の2作品が収録されています。ショタを堪能したい人にぜひ読んでいただきたいです。
高校生・晴は、幼いころに離れ離れになった産みの母親から連絡が入り、8歳まで自身が過ごしていたカナダの山奥に戻ります。そして見覚えのない零というその少年を、弟として紹介されるのです。
零は母親が施設から引き取った子供でしたが、1日中犬と一緒にいてあまり人間らしい生活を送っておらず、とても手を焼いていました。そんな零の面倒を見てほしいと頼まれ、晴は、やんちゃな零のお世話をすることになります。
- 著者
- あべ 美幸
- 出版日
- 2010-07-31
2人は少しずつ心を通わせ、ひと夏をめいっぱい使って花火やベリー摘みなど、楽しい思い出をたくさん作ります。しかし夏休みが終わって晴は日本に帰国。その直後大きな悲劇に襲われてしまうのです。
そして時は流れて、5年後、零が晴と一緒に暮らすために日本へとやってきて……。
『八犬伝-東方八犬異聞-』でお馴染みのあべ美幸の作品です。2017年時点で漫画はシリーズ10作目を突破、アニメ化もされています。長編BLを楽しみたい人や、読んでいて胸が温かくなるような話が好きな人におすすめです。また、漫画とアニメの違いを自分の目で確かめるのも1つの楽しみ方といえますね。
高い声、伸びない身長といった成長期最大のコンプレックスによって性格がねじ曲がった十鳥。生意気で敵の多い十鳥は、校内でも有名な不良の朝比奈に目を付けられ、犯されてしまいます。そこから始まる歪でえっちな2人の秘め事から目が離せません。
- 著者
- 山本 アタル
- 出版日
- 2015-09-23
なんといっても見どころは、朝比奈のドSなプレイによってグズグズに熔かされていく十鳥の可愛さにあります。そのプライドの高さから貞操の危機にさらされてもなお悪態をつく十鳥ですが、朝比奈によってずり下ろされたスラックスの下に潜むパンツのなんと可愛いことよ……。
さらに、十鳥の柔らかそうなほっぺたに丸い膝小僧、なぜか穿いているハイソックスなど、確実にショタ好きの性癖に刺さるものが勢ぞろい。学校というイケナイ状況下で拝む高慢ショタの泣き顔はまさに至高です。
物語は朝比奈×十鳥で展開しているものの、外野の覗き男・伏見の視点で描かれているので読者も覗き体験に浸れるという斬新な本作。いじめられて気持ちよくなってしまうショタを、伏見と一緒にこっそり覗いてみませんか?ドSなプレイとショタが同時に楽しめる1冊です。
欧州の古都で暮らすシスはある日の1本の電話から、亡くなった兄の養子・カイと突然同居をすることになりました。毎晩シスのベッドにもぐりこんでくるカイの大胆な行動に大人のシスは困惑し、翻弄されてしまいます。鬼才・SHOOWAが描く心揺さぶるドラマティックストーリー。
- 著者
- SHOOWA
- 出版日
- 2009-02-28
体格のよいイケメンお兄さんと美しいショタのオニショタかな?と軽い気持ちで読むのは要注意。予想外のスケールと重厚なストーリーに圧倒されること間違いありません。死んだ兄の遺したメモリーカード、カイの握る秘密、失われた過去の記憶……。すべての糸が繋がったとき、感動体験があなたを襲います。
少し重苦しい雰囲気で物語は進行しますが、そのなかでも心を寄せ合い身体を重ねる2人には胸が震えます。ラブロマンスは僅少ながら、そこに凝縮された圧倒的なしあわせと切なさに感情の高ぶりが抑えきれません……。
SF要素も多分に含んだ本作はまるで海外ドラマのよう。じっくりとストーリーを楽しみたい方におすすめの1冊です。
小柄ながら合気道に優れ人間なら敵なしの樹は、急に表れるようになった「恐いもの」に悩まされていました。寝ている間など一人の時に表れる抵抗できない恐怖に怯えていたところ、ある日、強いものに憧れている大学生の亮太に出会います。樹は亮太に触れるとなぜか安心することがわかり、2人は距離を縮めていきます。
- 著者
- 高永 ひなこ
- 出版日
- 2016-03-01
誰よりも男前なのに無自覚にデレる樹のカッコよさと可愛さのギャップに、亮太とともにクラッとすること間違いなし。無愛想な樹が「恐いもの」と対面した時の頼りなさはまさに守るべきショタそのものです。かわいそうだけど、かわいい……。
高永先生らしい明るいコメディータッチながらも、ホラー要素を含んだ本作。異類のものが見えてしまう樹と、彼を取り巻くスピリチュアルな環境も見どころの一つです。特殊な力が強すぎたゆえに10年前に修行に出ていった切りだった兄との再会、「呪い」「御前様」など電波な設定・ワードが飛び交いますが、本筋はBLですのでご安心ください。
クールなショタと大型ヘタレ攻めは相性抜群。凸凹コンビは「恐いもの」にどう対抗していくのでしょうか。一風変わった不思議系BLでショタを堪能したい方におすすめの1冊です。
「行き過ぎたスキンシップ」はできても「好きだ」は怖くて言えない、そんな思春期の男子たちが織りなす全員片思いの群像劇。
- 著者
- 岸 虎次郎
- 出版日
- 2017-08-18
男性漫画家がBLを描くとこうなるのか、という新感覚な作品です。従来のBLとは一味違ったエロ描写に下品さはなく、清潔かつ爽やか。瑞々しい感覚で描かれるそれぞれの恋模様には「男の子」特有の痛みや辛さが鮮やかに表現され、胸がギュッと締め付けられます。
ムラムラとドキドキが共存する男子の世界は、眩しいほどのきらめきとあっけない残酷さであふれていました。青春エロスの名手・岸虎次郎の初BL、ショタ好き必読の1冊です。
- 著者
- 中村 明日美子
- 出版日
- 2015-09-10
全編が十代の恋にまつわるオムニバス形式の1冊。ショタと学ランの親和性の高さに驚くことでしょう。
週に一度、僕のアソコが先輩に剃られ丸裸にされる秘め事を描いた「裸の僕」は、可愛らしいショタが剃毛される様子に新しい性の扉が開くと同時に、恋の切なさを痛いほど感じる作品です。また、体育倉庫で汚された幼馴染の姿を目にし封印していた気持ちが溢れ出す「ニコイチ」では、どこか幼さの残る思春期男子のピュアラブを堪能できます。
制服にはいろんなものが詰まっています。青春の輝きだけでなく、痛みや辛さといった影をも詰め込んだものこそが制服なのです。ショタが背負うには重いですね。
制服の醸し出す背徳感がたまらない、ピュアだけどどこか妖しい本作。儚い青春をもう一度感じたい方にオススメです。
両親は不在で、血は繋がっていたりいなかったり。叔父兄弟と甥姪の4人暮らしという、ちょっと……いやかなり複雑な家族構成の中山家で、13歳男子の恋の暴走が始まります。
- 著者
- 秀良子
- 出版日
- 2017-02-25
歪な家庭の大黒柱として頑張ってきた優士。昔は素直だったはずの甥・駿人がキスしてくるまではうまく回っていたはずだった……。思春期の悩ましさと家族という関わりの難しさがからみ合い、一筋縄ではいかないストーリーはあたたかいのにハラハラの連続です。
家族という関係性の中でどのように気持ちが変化していくのかが本作の見どころ。駿人の成長を見守りましょう。大人になっていくショタには感慨深さすら感じます。
なんてことないように過ぎていく時間は、大人にとってはゆっくりでも子どもにとっては思っているより猛スピードで進んでいくものです。だからこそショタは尊い!
思春期成長真っただ中、駿人の恋心はどうなるのか?必見です。
いかがでしたか?今回は11作品紹介しましたが、美少年ショタといってもその魅力は作品ごとに違います。その素晴らしさがもっと広がっていくことを願っています。