やぶうち優おすすめ漫画5選!『水色時代』などあの頃読んでいた少女漫画

更新:2017.7.21

かわいい絵柄と、ピュアな恋愛ストーリーが特徴の漫画家。王道の恋愛モノでありながら、絵もストーリーも毎作違った雰囲気を醸し出し、長年ファンの心を掴み続けています。そのなかから特におすすめの5作品を紹介します。

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やぶうち優とは?「ちゃお」の看板漫画家!

 

兵庫県出身の少女漫画家。1983年に、なんと13歳にして『ボインでごめん!』という作品でデビューを果たしました。その後は学生生活を送りながら読切作品を多数執筆。1990年からは女子に人気の少女漫画雑誌「ちゃお」の看板作家の1人として、連載作品をいくつも発表してきました。

初期の頃は、自分自身の実体験から創作したストーリーをメインに描いています。等身大のヒロインに感情移入するファンが多く、瞬く間に人気に火がつきました。

その頃の作品である『水色時代』が大ヒットし、その後は雑誌「小学六年生」「小学五年生」「小学四年生」などにも活躍の場を広げることに。恋愛モノだけでなく、ファンタジーやSF、ギャグ作品など幅広く手がけています。

そんなジャンルの幅広さにも驚かされますが、1番の凄さは、絵の変化でしょう。作品ごとに見比べて見るとわかりますが、やぶうち優の絵は時代によって大きく異なります。これはその時代に合った絵を、その都度彼女が描いているからだと思われます。そんな点も、彼女の作品の魅力の1つとなっています。

まだ、やぶうち優の作品を読んだことのないティーン世代にも、かつてハマっていた方にも、ずっと楽しんでもらえる作品ばかりとなっています。等身大のヒロインがかわいいだけでなく、思春期の深い問題に切り込んでいく鋭さもあります。そんな作品のなかから、人気の5作品をご紹介しましょう。

やぶうち優の初期の漫画『水色時代』

主人公は小学6年生の河合優子という女の子。小学校のなかでは1番年上ということで、「大人になったな」と思う反面、中学生を見ると「自分もまだまだ子供だな」と感じています。

小学6年生といえば、男女ともに成長が進む時期。けれどもちろん皆がそうではなく、発育が早かったり遅かったり……そんな微妙な時期を過ごす彼女たちが描かれています。

著者
やぶうち 優
出版日

 

優子のクラスの女子の間では、最近「もう?」「まだ?」が皆の口癖。その言葉が指す意味は2つありました。1つは「ブラはしているか?」。もう1つは「生理はきたか?」。

優子の友達はすでに初潮を迎えていますが、それを周りの女子は「ませてる~」と笑います。ブラはいつからするのが正しいのか、生理はいつくるのか……そんな淡い悩みに思いを馳せる優子。さらに幼馴染の博士との仲をからかわれたり、まだ恋というものがなんなのかをはっきりわかっていなかったりと、もやもやした日々を過ごしていました。

「青春」と聞くと中学生、もしくは高校生を想像する方が多いのではないでしょうか。完全な子供ではないけれど、青春にはまだ早い。何も知らなかった「白」から「青」へと変わる時間を「水色」にたとえています。

そんな微妙な時期の女の友情ネタから、修学旅行などのイベントネタまで、多数のエピソードを掲載。学校生活を送ったことがある人なら誰でも「こんなこともあったな」と懐かしい気分に浸れます。

優子や博士たちの年相応の態度が非常にほほえましく、そんな等身大の姿が描かれたことで同世代から圧倒的な支持を受けました。1990年代の作品とあって少々古めの絵柄ですが、言い換えてみればシンプルで読みやすく、時を経て読んでも十分面白いです。

漫画が人気だったことから、1996年にはアニメ化もされました。また『新水色時代』という続編も出版されています。今水色時代を過ごしている人も、すでに過ぎ去った人も楽しめる作品となっています。

音楽でつながる心『ドーリィ♪カノン』

 

作詞作曲が趣味の女子中学生・宍戸心音。彼女は学校で出会った男の子・奥田奏四に一目惚れしてしまいます。恋愛が源動力となり、作詞作曲にも力がこもるようになりました。

ある日カラオケに行った心音は、そこで奏四の「とある行動」を目撃します。見られたくなかったと焦る奏四に対して、心音は内緒にするかわりにと、ある条件を差し出したのでした。

著者
やぶうち 優
出版日
2012-10-01

 

その条件とは、奏四を女装させて心音が作詞作曲した歌を歌わせるということ。奏四はこれを了承し、心音はCDに録音します。

しかしそのCDを置き忘れたことで、2人の環境は変わっていきます。音源が動画サイトに公開されてしまい、奏四は女装だと気付かれないまま大人気になってしまうのです。ついに心音は、2人で音楽をやっていくことを決意するのでした。

先にご紹介した『水色時代』とは打って変わって、近代的なストーリーです。ほとんどのことがインターネットを通じてできる時代ならではの出会いと葛藤、楽しさなどが描かれています。

この作品は2012年に発表されましたが、上で書いたように、絵柄も当初とは大きく変わっています。昔の彼女の作品を知っている人からしたら、その変化に驚くことでしょう。

本作の魅力はなんといっても、やぶうちが描く2人がかわいいこと!心音はもちろん、女装した奏四も負けず劣らずかわいいです。2人の恋愛模様も描かれていますが、女装をしているシーンが多いため「百合モノ」としても楽しめるかもしれません。

自分に正直になれる『世界の果ての、真ん中で。』

 

転勤族の家庭で育った島松真帆。世界は私がいなくても、なにも変わらないと感じています。

転校初日、派手な女子たちが真帆をグループに引き入れます。彼女たちは周りをからかい馬鹿にして、真帆のこともパシリくらいにしか思っていません。 

著者
やぶうち 優
出版日
2017-02-01

 

でも別にいじめられてるわけじゃないし、自分が我慢すれば丸く収まると思っている真帆。しかしそんな矢先、クラスメイトの里中という男子に「黙っているのは子供でもできる。言いたいことをいえるのが大人なんじゃないか」と諭されます。

翌日、真帆は思ったことを正直に打ち明けてグループを脱退。「ぼっちになるけどそれでもいいや」と気分はスッキリです。そして、そんな彼女を他の女子たちが誘いにきてくれてくれるのです。

友人関係というのは難しいもの。気の合う友達がいれば楽しいけれど、時にはただ流れで一緒にいてしまうこともありますよね。特にずっと一緒の空間にいるクラスメイトや職場の同僚などは、よけいに難しい関係です。

本作では、そんな難しさを優しく紐解いてくれています。ゆっくりと、でも逃げずに進んでいく真帆と、それを支えてくれる友人や里中の様子が描かれています。人間関係に悩んだときや、自分に正直になりたいときに読んでもらいたい作品です。

やぶうち優の代表作のひとつ『ないしょのつぼみ』

 

ひとりっ子として育ってきた小学生・立花つぼみ。ある日、母親に子供ができたと聞かされます。弟や妹が欲しかったつぼみは大喜び!しかし友人の反応は……。

「つぼみの親がエッチなことをした」と言われ、固まってしまうつぼみ。まだ知識が乏しいつぼみは、エッチなことがどんなことなのかもよく分かっていません。しかし謎の女の子と話をしたことで、「みんなもあたしも、そうやって生まれてきたんだ」と理解します。

著者
やぶうち 優
出版日
2005-04-01

 

そんなとき、つぼみの前に現れたのはなんと宇宙人。恋愛感情と生殖器官が退化しており、地球人の持つそれらを調査しにやってきたとのことでした。

最初は反対するつぼみですが、「協力してくれれば願い事をひとつ叶えてあげる」との言葉に協力することを決意します。宇宙人は周りの記憶を操作し、つぼみの「兄」として生活していくことに。

初潮がきたり体つきが変わってくるなど、つぼみの体は少しずつ変化します。体の悩み、そして友情や恋の悩みなど、たくさんの悩みを通じて成長していくのです。

「性教育」をテーマに描かれたマジメな作品ですが、SF要素を取り込んだことで受け入れやすくなっています。誰もが悩み考えることを、漫画ならではのわかりやすさで教えてくれるハートフルな内容です。つぼみと一緒に「性教育」について考えてみませんか?

やぶうち優のオシャレとキラキラが詰まってる!『ゲキカワ デビル』

 

オシャレが大好きな中学1年生のマイ。髪型も服装もばっちりキメて、いざ中学校の入学式に向かいます。

そこである女子たちが、他の女の子をデブだとバカにしている現場に遭遇します。しかし彼女はそれほど太っているようには見えません。

著者
やぶうち 優
出版日
2016-09-30

 

マイはその現場に乱入し、「背中が丸まってるから太って見える!」と指摘します。さらにバカにしていた女子も「胸を大きく見せたいからって背中を反りすぎ」と一刀両断。「ガチオワ」や「ゲキ変」など、若者言葉を使うマイは、オシャレのことになるとつい熱くなってしまうのです。

危うくケンカになってしまいそうでしたが、小学生のときから気になっていた男の子・カイのおかげでなんとかやりすごします。新しい友達もでき、マイのオシャレでワクワク感あふれる中学校生活がスタートしました。

オシャレがテーマなだけあって、キラキラした世界観の作品です。さらに、マイが美容について解説するときには、わかりやすい説明とイラストが描かれていて、女子には必見です。

2016年に連載が開始されましたが、テンポよく進むラブコメディで、しかも女子力も磨けるとあって一躍人気作品になりました。2018年6月からは、高校編が開始予定。ぜひ手に取ってみてください。

いかがでしたか?長年に渡って漫画を描いてきたベテラン作家なだけあって、ひとつひとつの作品にそれぞれの魅力がある、やぶうち優。心に響くストーリーもさることながら、かわいらしい絵と、その年頃ならではのラブストーリーにキュンキュンしてしまいます。ぜひ、やぶうちワールドに触れてみてください。

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