言葉を使って、いったいどのくらいのことを表すことができるのか。誰かと何かを共有したい時には言葉を使うのがとても便利です。だけど、この感覚やこの気持ちを何て言っていいのかわからない。そんなことってよくあります。詩やうたがあったら、そんな普段なかなか触れられない領域まで届くかも知れません。かゆいところに手が届く言葉ーー。今回はそんな本を、詩集を中心に5冊おすすめします。
谷川俊太郎さんの、詩への出発点であるという2冊のノートから、沢野ひとしさんの繊細な、絵とともにまとめられた詩集。言葉と絵を交互に見て、詩と絵っていうものはとても近いのだなぁと思います。
- 著者
- ["谷川 俊太郎", "沢野 ひとし"]
- 出版日
演劇、詩、映画などたくさんの分野で活動していた寺山修司さんのいくつかの歌集が文庫にまとめられたものです。短歌集なので、殆ど57577のリズムで読めて馴染みやすいはず。読む時には視覚だけでなく嗅覚も使いますから、五感が研ぎ澄まされるとはこのことです。
- 著者
- 寺山 修司
- 出版日
“汚れつちまつた悲しみに……”という有名な詩があります。どこで聞いたんだか忘れてしまったけど、何故だかその一節を覚えていました。この本は、その詩を書いた中原中也さんの詩集です。もちろんこちらも収録されています。
- 著者
- 中原 中也
- 出版日
- 1981-06-16
フランスの詩人ランボオの訳詩集。そして、この本の訳者は前述した詩人、中原中也さん。信頼している詩人が訳したとなると、読み手としては安心して読めるというものです。「七歳の詩人」という詩では、出てくる七歳の少年の気分をまるで至近距離から眺めている、もしくは本人に立ち変わって、感じ取っているような気持ちになりました。
- 著者
- 出版日
- 2013-08-21
詩人である谷川俊太郎さんが、詩について感覚的にわかりやすく教えてくれている「詩の見取り図」。本を開いて最初にでてくるのは「いない いない ばあ」というわらべうた。これも詩なのかぁ、と半信半疑ながらも読み進めていくのですが詩の種類や変遷が、並んでいる詩達をよんでいくと難しくなくだんだんわかってきます。
- 著者
- 谷川 俊太郎
- 出版日
本と音楽
バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。